この素晴らしい二度目の世界を生き抜く   作:ちゅんちゅん

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一年近く更新していなかった本作ををまだ待ってくれている人がいることに感無量です。


この温泉で仲間と交流を!

 「どうですか、カズマ。かゆいところはありませんか?」

 

 「カズマさん、けっこう筋肉質なんですね~」

 

 「お、おぉう?」

 

 誰がどう考えても自然な理由で混浴に入った俺は、めぐみんに腕を、ゆんゆんに背中を洗ってもらっていた。時折、背中にたぷんっと、腕にはふにんっとナニかが当たる。ここがエデンか……

 

 しかしあれだな。やっぱりゆんゆんと比べるとめぐみんは幾分か、いや、かなり発育が

 

 「あっだぁ!? 力強すぎないか、めぐみん!?」

 

 「いえ、カズマがなにやら不快なことを考えていると感じたので」

 

 「ソンナコトナイヨ?」

 

 「そうですよねー、こんな美少女に体を洗ってもらっているんですから。さぁ、カズマ? 全身真っ白になるまで洗ってあげますね! フンフンフンフン!」

 

 「痛ダダダダダッ! 骨の白さだよな、それ!」

 

 「ふんふん~ あ、カズマさん、こんなところにホクロがあるんですね~」

 

 肉をそぎ落とす勢いで俺の腕をタオルでこするめぐみん。背中でゆんゆんの、のほほんとした声が聞こえる。この子、羞恥心をどこに忘れてきたのだろうか。

 

 「みんな、仲がいいな。どれ、カズマ。私は髪を洗ってやろう」

 

 「ん? あ、あぁ、悪いぃ!?」

 

 ダクネスの声が聞こえ、視線を上げると目の前には大きなお山が二つあった。なんだ、これは。何が起こっている!?

 

 「でっか……」

 

 「あ、あまりまじまじと見るな。興奮してしまうだろ……」

 

 「なんだ、ダクネスか」

 

 「な、なんだとはなんだぁ!」

 

 思わず口をついた俺の言葉にダクネスが自分の体を抱きしめて叫ぶ。しっかし、ほんとにエロイ身体してるな。引き締まった筋肉に女性特有の柔らかさ。相反する二つが共存している。でもなぁ……

 

 「な、なんだ……? いま私はお前の脳内でどんな凌辱の限りを尽くされているんだ!?」

 

 「外面は文句なしに100点なのに中身がなぁ……」

 

 「んんっ! こ、言葉攻めもいいが……いや、望むところだが、私は私の役目を果たそう」

 

 ゆんゆんが後ろにいるのでダクネスが俺の前に立ち、ごしごしと俺の髪を優しく洗う。目の前でたゆんっ、たゆんっと二つのお山が揺れている。なんだ、天国か。まて、息子よ。早まるな。ここで怒髪天を突こうものなら、何を言われるか分かったものではない。血の涙を流す思いで視線を下げる。

 

 「ごふっ!」

 

 「ど、どうした、カズマ!? 目に泡が入ったか!? すまない!」

 

 ダクネスが慌てて、水をすくって俺の目を濯ごうとする。違う、違うんだ。目に入ったのは泡じゃなくて黄金色の恥丘……俺の息子が一気に温暖化してきている。由々しき事態だ。

 

 「どうしましたか、カズマ? 急に前かがみになったりして」

 

 「まさか具合が悪いんですか!? た、大変!」

 

 「ん……?」

 

 たゆんたゆんと俺に迫る6つのお山と柔らかい感触。俺の息子はすでに臨戦態勢へと移行してしまった。そうしている間にも前から後ろから、右からと俺に襲い掛かる。もみくちゃにされる中、俺は思った。そういえば最近サキュバスの店に行ってなかったなぁと。

 

 「ふぅ……みんな。俺は先に上がるな。洗ってくれてありがとう。何よりも、その気持ちが嬉しいよ」

 

 「お、おい、カズマ……?」

 

 「か、カズマさん! わたし、感激です!」

 

 急に体調が改善したように見える俺に困惑するダクネスと感動しているゆんゆんを背に俺はクールに浴場を去る。

 

 「……やりすぎましたか」

 

 浴場を出るときにめぐみんが何か言っていたが、俺には聞こえなかった。聞こえなかったと言ったら聞こえなかったのだ。

 

 

 

このすば!

 

 

 

 「シュワシュワもってこーーーーい!」

 

 本日8回目になるアクアのシュワシュワおかわりの声がホテル併設のバーに響き渡る。ここそんなにガツガツ飲む感じの雰囲気の店じゃないあんだけどな……

 

 風呂から上がって部屋に戻った俺たちに、アクアはそれはそれは据わった目で「今日は飲むわ」と言い放ち、半ば無理やり飲みへと駆り出された。

 

 テーブルの上には大量のジョッキと少量の料理が並べられている。そしてそのジョッキのほとんどを飲み干しているのがアクアだった。

 

 「おい、飲みすぎだぞ、アクア」

 

 「そうですよ! 飲み過ぎると体に毒ですよ!

 

 「二人の言う通りです。では、この一杯は仲間思いの私が代わりに処理しますね」

 

 「めぐみん。どさくさに紛れてシュワシュワを飲もうとするのはやめないか」

 

 みんなが止めるが、アクアは意に介した素振りはなく、ごくごくとシュワシュワを喉へと流し込むと、空になったジョッキをダンっとテーブルへ叩きつけるように置いた。

 

 「飲まなきゃやってられないわよ! 私の心は石鹸まみれなのよ!」

 

 「なんかキレイそうだな」

 

 「信者たちからは石鹸を浴びせられ、経典を取り上げられた私はもう、水の女神じゃないの。ただの女神なの!」

 

 「実は元気だろ、お前」

 

 うわぁああんとアクアはテーブルに突っ伏し、ジョッキがごろごろと床に落ちる。それをゆんゆんが拾っている。ダクネスとめぐみんはジョッキをめぐり争っている。あっ、めぐみんが一気に飲み干した。

 

 「あれ、これシュワシュワじゃないですね」

 

 「ん?」

 

 ジョッキを拾っているゆんゆんが不思議そうに言った。さっきアクアが飲んでいたジョッキを見ると確かに泡こそ残っているが、シュワシュワ特有のにおいがしない。

 

 「……アクア?」

 

 「無理よ無理! どうすればあの子たちが人に迷惑かけなくなるのかってことばっかり考えちゃって勝手に浄化して水になっちゃうの! 酔いたいのに酔えないの!」

 

 「不憫だ……」

 

 目に涙をためながら、アクアが泣き叫ぶ。心優しい女神はどんなにダメな信者でも、我が子のように心を砕いてしまうらしい。その結果、普段のお酒を楽しむっていうメンタルになれず、シュワシュワを浄化してしまうらしい。前に聞いたことがあるが、女神らしからぬことを考えたりすると、浄化は発動しなくなるらしい。

 

 「なぁ、アクア」

 

 「何よぉ……」

 

 「今夜、お前の部屋行くから。風呂、入っとけよな。慰めてやるからさ」

 

 「は、はぁ!? な、何よいきなり! 何するつもりよ!? い、いや、別にいやってわけじゃないんだけどね。でも、そんな急に言われて戸惑うっていうか、攻められると弱いというか……」

 

 「ほい、シュワシュワ」

 

 「え? あ、うん……」

 

 アクアは鳩が豆鉄砲を食ったような表情で手渡されたシュワシュワに口をつける。見た感じ、浄化はされていないらしい。このまま何杯か飲ませて酔ったら帰るか。

 

 「あ、あのー……カズマさん?」

 

 「ん? どうしたゆんゆん」

 

 「アクアさんと、何をなさるんですか?」

 

 「……は?」

 

 顔を真っ赤にしながらゆんゆんが俯きながら俺に問いかける。絶対に勘違いをしてらっしゃる。

 

 「いやいやいやいや! そういうのじゃないから! ホントに!」

 

 「ほう……では、どういう意味だったのか聞かせてもらおうじゃないか、カズマ。妻である私よりも先にアクアに手を付けようとした弁明を、な?」

 

 「だ、ダクネスさん……?」

 

 「私も興味ありますねぇ、カズマ? 平等に、愛してくれるんでしたよね?」

 

 「……いや、その……ほんとにそういう気で言ったわけではなくてだな、アクアにシュワシュワを飲ませるために言った方便みたいなもので……」

 

 「アクアを酔わせて何をするつもりなのだ?」

 

 「私も詳しく聞きたいですね。……アクアはあれだけ飲んでも酔ってなかったのですか」

 

 やばい、ダクネスもめぐみんも目がマジだ。今まで意図的にそういう話題はみんな避けてきていたのに、他ならない俺がそれをにおわせてしまった。

 

 「なに、新婚旅行だ。そういうことも起こるだろう」

 

 ダクネスに右腕をつかまれる。振りほどこうとするが、まるで動かない。力強すぎないか、こいつ!?

 

 「平等に愛してくれるということは最初はみんな一緒ですよね、カズマ!」

 

 めぐみんに左腕をつかまれる。振りほどこうとするが、小声で詠唱を始めた。どんな脅しだよ。全部壊す気か。

 

 「えっ? えっ?」

 

 そんな俺たちを見てゆんゆんがうろたえる。どうしたいいのかわからいらしい。俺もわからない。

 

 「え、えいっ!」

 

 何を思ったのか、ゆんゆんは俺に真正面から抱き着いてくる。めっちゃ柔らかい。

 

 「……なにしてんのよ、あなたたち」

 

 そんな俺たちをみてアクアは呆れたようにそう言ってジョッキを傾けた。

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