神は退屈だった。どれくらい退屈だったかと言うと、緑色で二足歩行、頭から生えるよつばがトレードマークの悪魔の顔の大陸を作って飽きたら爆破したり、適当に街を作って強制的に隕石という名の天変地異を起こしたりしているくらいには暇だった。その間に、何人死んだかは聞いてはいけない。
そんな暇を持て余した神は、適当な生命を宿す星から一人の魂を回収した。そしてそれに、自身に近い権限を持たせると、また別の世界へと投げ込んだ。神は、自身が下りれない代わりとしてその人間を送り込んだのだ。これは、そんな転生者が起こした一つの物語である。…多分。
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とある神社の一角。そこには三人の子どもと二人の少女が居た。一人の子どもを囲う様に広がるさまは正に動物捕獲の風景であり、何がどうなればそうなるのかが見知らぬ人には何一つ分からない光景だった。
「さぁ!束さんの
「しんでない?」
「まだ!まだ死んでない!君が返しさえしてくれれば死んでない!」
囲まれている子どもは冷静にその手の中にあるピンク色の瓶を見る。それを切羽詰まったような表情で返すように促す、二人いる少女の片割れ篠ノ之束。
そんな焦る束を不思議に思った片割れ、織斑千冬はピンク色の瓶を持つ子どもに問いかけた。
「
「うーんとね、これはたばねーちゃんがパソコンでやってた”たいまにん”のかんど3000ばいをさいげんするくすりだって」
「…束…?」
「終わったー!束さんの社会的地位が今の一瞬で崩壊したー!あ、まって、ちーちゃん!本当に、出来心だったんだって…!おうふっ」
子ども、樹からの回答に汚物を見る様な目で束を見た千冬は流れる様に束に向かって右フック。束の体は見事に空へと打ち上げられた。受け身も取らずに、ぐしゃりと地面に落ちた。ギャグの様に足は開き、伸びている。横で妹の篠ノ之箒が何処からか持ってきた枝で突いてはピクリピクリと動く
見事に束をノックダウンさせた千冬は頭痛が痛いといった特殊な表情のまま樹に近づいた。
「さ、その手のモノを渡せ。どうせ、束をボコボコにさせる大義名分が欲しかったのだろう?」
「うん」
「即答か。まったく、可愛げのない子どもだな」
そう千冬は苦笑しながら、樹の手の中にある瓶を取った。そして、それの蓋を開けると未だに痙攣している束の口に躊躇なく注ぎ込んだ。これには、一同びっくり仰天。一体何処に友人に感度3000倍の薬を飲ませる者が居るのだろうか。此処に居るが。
「ムグゥッ!?」
「迷惑を掛けた罰だ戯け」
そう言って千冬は樹ともう一人の少年を連れて、その場を後にした。少年二人は「またあそぼーなー」と箒に対して手を振っているが、突然の千冬の暴挙にフリーズしていた箒には反応できなかった。
ちなみにこの時、束はよそ様に見せれない顔で地面をビクンビクンとのた打ち回ってた。誰か助けてやれ。
結局箒を含め誰もが束を放置し、丸一日をかけて部屋へ帰還し解毒剤を飲む羽目になった束だった。
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「なぁ、樹」
「何かね、マイフレンド」
とある施設の廊下。二人の男子中学生は途方に暮れていた。
「此処何処?」
「まず、何しに来たの?」
「え、そこから!?」
何とも残念な会話を重ねながら、二人は歩いていく。この二人、今日が受験日であり。受験会場に来たのは良いものの、何故か施設内で迷子になったのである。案内板見た?案内表示とかあるやろ普通…。
二人は、とりあえず人の居そうな部屋に入り、案内してもらうことにした。さて、意を決してとある一室に入ると、部屋の中を忙しなく動き回る一人の女性が居た。
「あぁ、受験者!?会場なら、反対の部屋だからそっちにサッサと行ってくれる!?」
有無を言わさない物言いに、二人は何も言えずズコズコと対面の部屋へと向かうこととなった。そこで目にしたのは、純国産IS『打鉄』。それが、鎮座していた。
「ISか…」
「相変わらず思うけど、宇宙で体丸出しってバカか阿保の発想なのでは?設計者呼んで来いよ設計者」
「…なぁ、樹。思うところがあるのは、良ーくわかった。だから、少しは静かにしてくれないか?俺もお前も、この受験さえ終われば高校一年生なんだからさ」
「それ、セールとかバーゲン時のお前の行動を振り返っても言える?」
「…」
一夏撃沈。この
結局、樹に強く言えずそのまま暫く樹の「現ISがどれだけ本来のコンセプトから外れているか」を聞かされることとなった、南無。
約20分に続く樹の話に飽き飽きし始めた一夏は何となしにISに触れた。次の瞬間、部屋中が光で覆いつくされ、収まるとそこにはISを装着した一夏が居た。
「あれ、俺なんかやっちゃいました?」
「うん、それは本来俺が言う台詞な」
物語の歯車は動き出した。一人の規格外の能力を持つ
いいところで終わってしまった感がある様な…?
皆さん、コロナには気を付けて必要最低限の外出のみにしましょう(引きこもり)