この素晴らしい世界にApo組を!(一部のみ)   作:食卓の英雄

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遅れ過ぎた!
学校が忙しすぎて時間が全然無い……

すまない……本当にすまない…


〜幕間の物語〜
その頃のGOライオンさん


 

アクセル共同墓地

 

「おい、止まれ。両手を上に上げて頭の後ろで組め。何もするな。怪しい動き、詠唱や魔力を使ったら即座に撃つ。そうしたほうがあんたの為だ。あんたは何者だ?何が目的でこんなとこにいやがる」

 

獅子刧界離は真夜中の墓地にて、ある人物へと忠告をかける。

忠告といっても、ここから先には入ってはいけない、そこは危ない等の日常的なものではない。手に持つのは己が魔術礼装であるソードオフの水平二連式のショットガン。先の言葉通り、相手が少しでも怪しいと思える行動をしたのならば、躊躇なく頭蓋に向けてその魔弾をめり込ませたことだろう。

 

しかし獅子刧の覚悟は、いい意味で裏切られる。元々こんな脅しは魔術師相手には殆ど効果的ではない。

こんな脅しに屈するのはどうしても死にたくない者や、ただの未熟者位であり、真っ当な魔術師ならば何らかの方法で脱出せんとしただろう。

 

だが今回の相手は例外のようで、その警告には両手を上げ、ゆっくりと振り返る。

 

「は、はいっ、すみません!誤解なんです!」

 

「はあ?」

 

驚くのも無理はない。その相手の見た目は若く、おっとりとした優しい目つきの美人であったからだ。

勿論それだけで驚く獅子刧ではない。

まず、こちらは今来たばかりで、なおかつ何かしらの儀式をしていたのだから、ここら一帯の、あるいはその魔法陣内の工房化、あるいはこれ程の実力者であれば神殿化も考えられなくもない。そして恐らくの実力は相手が上。常識的に考えて、こんな事に大人しく従う訳も無いのだ。

尤も、この常識は一般的な魔術師のものであって、まともな感性を持つ人物には当てはまらないのだが。

 

そしてもう一つ、その女は余りにも魔術師なんてものとは真反対に位置するであろうからだ。無論、魔術師なのだから見た目を変えたり演技をしているかもしれない。

しかし獅子刧はそんな輩は腐る程見て来たが、目の前の人物にはそれらしさが感じられない。それが間違っていたとしたら、それは騙された獅子刧が悪いのだ。

 

魔術師然としたローブを纏いこそすれ、涙目で弁解する女は迷子になった子供を思い起こさせるだろう。

 

しかし、今あげたものとは比較にならない衝撃が襲っていた。

 

「…アンデッドだと…?」

 

そう、彼は戦闘特化な為、世間一般の思い描く死霊術師とはかけ離れている。が、それでも死霊術師。目の前の相手がアンデッドかそうでないかくらいは見分けがつく。

というか、ろくに隠されてすらいないのだから暴けて当然だろう。

獅子刧は、自分の感覚を疑った。彼が知るアンデッドとは生者の血肉を貪る心無き悪鬼。あるいは死徒のような存在。だが目の前の恐らくアンデッドからは血の匂いはせず、それどころかこちらへの敵意すら感じられない。

先程感じた魔力が嘘かのようなこの姿勢には、警戒を超えて呆れるしかない。

 

「へっ!?な、何で分かったんですか!?」

「いや、だってそりゃあ…お前さん。隠されてすらいないからなぁ……」

 

何故だろう。ちょっとぐだぐだになった気がする。ぐだぐだはコハエース時空だけで十分です。

 

「そんで、アンタは何者で、何の目的があってこんな事を?」

 

いくら拍子抜けとはいえ警戒は忘れない。その証拠に今までで一度たりとも銃口は下ろしていない。

 

「え〜と、はい。私、この街で魔道具店を営んでいます。ウィズ、といいます」

 

アンデッドのやっている店。想像できない。死肉か飛び血でも瓶詰めにしてあるのだろうか。あるいは己の礼装の様に屍体を使った道具だろうか…。いや、かつて日本で起こった人間パイプオルガンなんて悪趣味極まりない物かも知れない。

 

「違います違います!何ですかその人間パイプオルガンって!?ちゃんとした魔道具店ですよ!……それで、何故私がアンデッドだと?」

 

心底不思議そうな顔で尋ねる。

(本気でそんな事思ってんのか?隠蔽すらしないで……いや、コッチじゃその辺も違うんだろう。うん、でなきゃあんな格好の奴等はいないわな)

 

「あー、まあ経験上似たような事はあったしな。それに、こんな真夜中で死体を呼び起こしてるのなんて、俺が知る限りでは限られてるからな」

 

自らが死霊術師だとは告げず、当たり障りのない言葉ではぐらかす。騙し合いや智謀が跋扈する魔術師相手ならば、このような言い訳は下の下の下。だからその見極めの為にも曖昧にぼかしたが、件の相手はそれで納得したらしく、後に言葉を繋げる。

 

「そうだったんですか。あの、すみませんが、この事はどうか内密にして貰えると……」

 

(この目…本気で信じてるな。まったく、どんなお人好しなんだか…)

流石にここまでくると信じざるを得ない。これも全て含めた演技だったら大したものだ。多分サーヴァントでも騙されるだろう。

 

「あの……聞いてますか?」

 

先程の困ったようなおどおどとした表情ではなく、キリリとした

咎める様な視線で、それでも尚威圧感や敵意は微塵も感じられない。

 

「あ、ああ。すまんすまん。で?黙っといて欲しいんだろ?」

 

「はい。私も今は死ねない理由がありまして…その後でしたら好きにして良いんですけど」

 

何やら懐かしげに語るその表情は、何か邪悪な野望を秘めたアンデッドのものではなく、ただ過去を誇るような、それでいて強い意志を感じられる一人の人間の顔だった。

 

 

獅子刧は、この顔を知っている。32年の人生において酸いも甘いも、人間のきれいな部分と醜悪な部分を見てきた己は知っている。

この顔をする者は総じて悪辣を良しとせず理不尽に抗い、そして人を善しとする者だ。

(何でこういう奴がアンデッドなんて道を選んじまったのかねぇ……)

きっとそこには見ず知らずの己が踏み込めぬ壁が存在するのであろう。

 

「まあ、条件付きなら黙っててもいい」

 

嘘である。条件を付けなきゃバラすかの様な言い様だが、条件無しでも決してバラすことは無いだろう。バラすメリットも無いし、むしろアンデッドとなった貴重な例として付き合っていきたいことだろう。

「条件、ですか…。………い、一応言っておきますが、食料もお金もあ、ありませんからね!私だってここ一ヶ月砂糖水で凌いでいるんですから」

 

堂々と宣言するが、それは経営者として如何なものか。というか、食生活が絶望的すぎる。食に拘らない魔術師然とした魔術師でもここまで酷くない。

 

「あー、うん。まあ、後で飯は奢ってやる。条件っていうのも、俺は仲間と最近この国に来たもんでね。こっちでの常識とか、まあ色々聞きたいんだが、いいか?」

 

「…それだけ、ですか?」

「何だ?もっと色々頼んだ方がいいか?なら追加するが…」

「いえ!いえ!それで大丈夫です!…コホン、ええと、その程度でよろしければ、私の知る限りの事はお答えします」

そう言われるとタバコを口に含み、火をつける。これは何の魔術効果はないが、これは物好きな職人がダンボール一箱だけ作ったものらしく、希少価値という意味では普通ではないのかもしれない。

「よし、契約成立だ。さて、ここで立ち話も何だ。何処か落ち着ける場所は無いかね」

「それでしたら私の店にいらしてください。お水くらいならお出しできますので…」

「……着いたらだまし討ちとかじゃあないよな」

「もう!そんな事はしませんから!」

 

未だ警戒を続ける様な発言をする獅子刧に、流石のウィズもぷんぷんと怒り出す。

 

「悪い悪い」

「と、取り敢えず着いてきてください…えっと…お名前を聞いていませんでしたね」

「ああ、獅子刧界離だ。獅子刧が姓で界離が名、好きな様に呼んでくれ」

「では…カイリさんと」

いきなりのファーストネーム呼び。

「ふむ……まあいいか」

さあ行きますよと先を進み始める彼女に対して、獅子刧はやれやれと墓地の土を踏み出した。

 

「やっぱ不味いな…。…あの人形師サマは一体何でこんなの愛飲してるんだか…」

 

しかもタバコが原因で動死体に囲まれた。ウィズの言葉を信じるならこのゾンビどもは彼女が術などで生み出した訳ではないと言う。つまり何か大きい音を立てたら他のが寄ってくるかもしれず、銃器は使えない。

 

「出だしでこれかよ…」

 

ナイフで殺したが、後が最悪だった。

文明の未発達なこの地では、水道が無いのか中々血を流せず、住民から畏怖の視線でもって迎えられることとなったのだ。一度衛兵を呼ばれてしまい、事情説明に時間を費やすこととなった。

 

尚、直接的でこそないが間接的な要因を作っていたと知ると、流石の彼も僅かに苛ついたようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、それではぼぼ、冒険者登録をお、お願いします」

 

ギルドの一角、茶髪でやや小柄な受付嬢はその身をガタガタと震わせていた。

理由は目の前の人物。逞しい筋肉といくつもの傷跡、威圧感を与えるかのような革のジャケット。明らかにカタギではない。

これがベテランの者なら話は違ったのだろうが、生憎とこの少女はこれが初の受付仕事なのだ。間が悪かったとしか言いようがあるまい。

 

代表として受付を済ませようと獅子刧が前に出たのが悪かった。自らに怯えていることも勿論気がついており、失敗したなという思いつつも「そんなにか?」という疑問が渦巻いている。

 

ともかく、さっさと終わらせたい女帝がいるので、そちらに先を譲る。

出てきたのが見目麗しい美女と優しげな好青年だからか、目に見えて気分が戻っていく。

「はい、登録料は一人に付き千エリスになります」

ギクシャクと慣れない様子で紙を取り出す彼女。そこからは隣であっている説明とほぼほぼ同じようなことを告げられ、二人がペンをとる。

 

「ではこの書類に身長、年齢、身体的特徴等の記入を」

 

差し出された書類をすらすらと書く二人。その画は中々様になっている。

 

「随分と慣れた様子だったな。サーヴァントだからこういうのは慣れてないと思ったんだが」

「いえ、これでも長い間神父をしていたのでその程度は」

「貴様は王がただ玉座に跨がるだけの存在とでも思っていたのか?」

 

フンと鼻を鳴らし見下すセミラミス。

そういう事かと納得したが、素朴な疑問がふと脳裏に思い浮かぶ。

 

「なあ、年齢はどうしたんだ?」

 

そう、サーヴァントは例外を除き、その殆どが全盛期である姿で召喚される。若い外見だが実際の年齢とは違うこともあるので、外見からの享年の予測は非常に難しく、召喚時の外見に精神も引っ張られるので、性格も当時のままだ。

つまりは記入した年齢が実年齢か、召喚時の姿なのかが気になった。

実年齢ならば永く生きた者は怪しまれ、後者ならば嘘をついている事になる。

前者の方が信じられるとはいえ、何かしら嘘を見抜くものでもあったら多少は疑問に思われるだろう。

 

そしてその答えは直ぐに明かされる。

 

「申し訳ありません。記入に不備がございます。書き直して下さい」

 

そこには「天草四郎(益田時貞)……77歳」「セミラミス……62歳」と書かれていた。

どうやら実年齢をとった様だ。だが天草は17で死んだ筈…と思ったが、受肉していた期間も含めているらしい。彼にとってはその時間も生きていた事に入るのだろう。

 

「いえ、それであっていますよ。ねえセミラミス」

「ああ、それであっている。…それにしても我がマスターは人をからかうのが好きと見える」

「ふふ、貴女程ではありませんよ」

 

仲睦まじいその様子は本当に家族と言われても一応納得は出来る。

 

「え、あの、とてもそうは見えないのですが……か、仮にそうだとしても高齢の方は危険なので…」

 

だがしかし彼らを見て老人だと思う者はいまい。

より一層困惑する受付嬢に天草四郎は自らの口元に指を置き

 

「すみませんが、了承してくれないでしょうか。ほら、体は全盛期と同然に動きますし。熟年夫婦の我がままだとでも思って下さい」

「そう、熟年夫婦の……」

(まて、こやつは何と言った?熟年夫婦…?誰が…?我と?こやつが?)

それに気づいた途端、みるみるうちに顔が赤くなっていき

「き…きさっ…おま……お……!おぬ…お…!?」

 

動揺を隠せない様子のセミラミスとそれを見てくすくすと笑う天草。お互いに本気では無いのだが満更でも無さげ、ベタベタとくっついている訳でも無いのに何故かピンク色の空間が出来上がっていた。

 

「マスター、俺達何見せられてんだろうな…。…ペッ」

「言うな…俺もイメージと違いすぎて困惑してるんだ…。あと唾を吐くな、普通に汚い」

 

その後、ステータスを計り終えた二人。そのステータスは受付が思わず3度見し、魔道具の不調を疑うほど。ややあってそれが本当のステータスであると理解すると大声を上げて驚き、今までどんな事をしてきていたのかを問いただしてくる。それはのらりくらりと躱して登録を終える。

 

「良かったのですか?あなたはアサシンよりもキャスターの方がより実力を発揮できるのでは…」

「よい、我は現界した時点でこの身はアサシン、サーヴァント故な。それよりも我はマスターが裁定者でないことに驚きだ。何故わざわざアークプリースト(偉大な司祭)なぞにしたのか理解に苦しむ」

 

それもそうだろう。天草四郎は信仰に生きた結果領民を殺され、自らの人生にも幕を下ろした。

勿論、セミラミスも本気で聞いているわけではない。彼の中では既に恨み等とうに消え去っている。しかしそれでもまた同じ様な選択、それも訳のわからない職業として。散々振り回された挙げ句の選択が逆戻り、問いたくなるのも仕方ないだろう。これの他にも選択肢はあったのだから。

それでもこの天草四郎は、いや、きっと他の世界でも天草四郎はこう言うだろう。

 

「それでも私は聖職者。神を信仰していますから」

「フンッ…そう言うやつだったな、我がマスターは」

「すみません。ですがこれが私ですので」

 

 

「なあ、アイツらに燦然と輝く王剣(クラレント)ブチ込んでもいいか?」

「やめろ!俺が死ぬ!!」

 

忘れてはいけないのが、これは白昼堂々、ギルドの中の公衆の面前で行われているのである。正直二人でやって欲しい。

 

 

さて、少し遅れたが剣主従も登録に乗り出す。

天草四郎とセミラミスという、魔力が最高クラス(他も人間と比べると余りに規格外。魔力はぶっちぎりでトップ)の二人を前にしたせいか、彼女の頭では疑問符が飛び交っている。

 

「あー、悪いが俺達も頼む」

 

既に顔面への恐怖は消えており、一体どんなに恐ろしいステータスをしているのか…と戦々恐々としている。

コイツ(モードレッド)はともかく俺は人間なんだがなぁ…

「モードレッドさんと、シシゴウさん……ですね。ではこちらのカードに触れてくだしゃ……下さい。」

外面こそ平静を装っているが口調で台無しだ。

 

手渡されたカードは見たところ何の変哲もないカードだが、これで能力値を測れるという。念を込めて解析魔術を使用するが、構成は読み取れるも、その材質は獅子刧の知る物のいずれにも当てはまらない。やはりこの世界特有の素材だろう。

 

「はい。モードレッドさんは…………えぇぇ……?」

 

モードレッドのステータスを見るや引きつった顔になる。もれなく目のハイライトさんはお亡くなりになっている模様。正直客に見せるべき顔では無いのだが、そこは非常識の塊の英雄たちのステータスだけあって仕方が無いのだ。

 

「モードレッドさんのステータスは運が低い以外はものすごく高いです。筋力、耐久力、生命力がとりわけ高く、それに比べると見劣りしますが魔力と敏捷性も文字通り桁違いです。はい」

「お、おう……良かったな。モードレッド…」

 

早口に告げられる言葉は何故だが呪詛のようにも聞こえてきて、ギルド内からも奇異の目で遠巻きに見られている。

 

「おう!俺がスゲーってことだろ!」

 

そんなことはお構いなしに豪快に笑うモードレッド。それには納得だが、やはりそういう所はマスターとは違ったのだろう。

 

そして獅子刧の順番になった。厳つい顔だが特に何もしていないと分かると怯えが消え去り、ようやく目にもハイライトが戻った。

 

「はい。筋力、魔力に知力、生命力が優れていて、運がかなりいいですね。他のステータスも共に平均よりも大幅に高い…高いです…よね?」

「いや、俺に聞かれても知らんが。…一応言っとくが、俺はどっちかといえば普通の人間だからな」

 

普通かと問われれば間違いなく万人が否定するであろう。

ゴリゴリの武闘派死霊術師とかほぼ居らず、あげく成り立ちや地球での行動からすると、明らかに普通ではないどころかかなり特殊なのだが。

 

数多いる魔術師や人類史に名を刻んだ英霊と比べると彼も異常では無いのだろう。

 

「そうですよね!これが普通なんですよね!良かった…私が可笑しいのかと思ってました…」

「あー、まあ、気持ちはお察しするが……客の俺に言うのはどうなんだ?」

 

やはり慣れていないからだろう。受付の最中にもこうした私語を使う。

指摘されて初めて気づいたのか頬を染めた。

コホンと咳払いをし、元の営業口調に戻る。

 

「そ、それでは職業を選んで下さい。おや?モードレッドさんには剣士(セイバー)という職業がありますね。何でしょうか?名前からしてソードマスターやソードマンと似た職業という事は分かるのですが…。すみません、私では少し分かりません。他の方にも」

「いよっし、セイバーだ!」

「え?しかし…」

「俺がいいって言ってんだから、いいだろ?」

「はあ…」

強引に押し進め剣士(セイバー)となったモードレッド。その顔はやけに晴れ晴れとしていて逆に怪しい位だ。

 

本人はゲームで言うところの最初の設定やステータスを決め終えた感覚なので、高揚しているだけなのだが

 

「マスターはどうすんだ?聖職者って顔でもねえし剣なんぞ使ったこともないだろ?死霊術師がないならやっぱりウィザードって奴か?」

「はい。確かにシシゴウさんはアークプリースト等を除く殆どの職業の適正がありますが、ステータスから考えるとアークウィザードがおすすめですよ」

「アークウィザード、ねえ…」

 

自分も、魔術師タイプだというのは分かっているが、妙にしっくりこない。その事で悩んでいると、一つの職業が目に留まる。

 

「なあ、この『冒険者』って職業は何なんだ?」

 

すると受付嬢は少し苦い顔で語りだす。

 

「その…冒険者というのはですね…。全てのスキルを習得出来るのですが、そのポイントはより多く必要になってしまいます。更にはクラス補正も無いので、あらゆる事が本職には及ばない、いわゆる器用貧乏な職でして……余程才能のない方以外は別の職業になっていますよ」

 

少し悩む素振りを見せ、ヨシと声を張る

 

「そんじゃあ冒険者で頼む」

「はい、冒険者で…え?」

「何だ?駄目なのか?」

「いえ、別に構わないのですが、宜しいのですか?アークウィザードやソードマスターにもなれたんですよ?」

「ああ、俺にはこっちがあってる。それに戦闘ならコイツがいる。俺は補助役としてサポート出来たらいいんだよ」

「はい、そこまでの覚悟がお有りでしたら、こちらも何も言いません」

「すまんね」

「いえ、大丈夫です」

 

そんな会話もあったりして彼ら赤の陣営の冒険者登録は終わった。

 

「冒険者ギルドへようこそ!あなた方の今後の活躍を期待しています!」

 

同じく登録を終えた黒と共にギルドから去り、情報提供者であるウィズの元へと歩き出したのだった。

 

そこから先のことは、本編と同じである。

 

因みに、直ぐにクエストを受けると思っていたモードレッドは途中不貞腐れてしまっていて、兜を装着して暫くはそっぽを向いていたそうな

 




これが本当の不貞隠しの兜、ってね!(激サムギャグ)

(追記)
見にくいと思ったので章分けしました。
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