この素晴らしい世界にApo組を!(一部のみ)   作:食卓の英雄

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上手に出来ました〜!
今回が一番原作改変的なの出来た気がする(KONAMI感)


この変態に痛撃を!(後編)

「汝に死の宣告を!お前は一週間後に死ぬであろう!」

 

 真っ直ぐに向かう光線に、勝ち気な顔を崩さないモードレッド。しかしそこに割り込む者がいた。

 

「なっ、ダクネス!?」

 

 叫ぶと同時、ダクネスの体を暗い光が覆う。

 

「ダクネス!大丈夫か!?」

 

 慌てて聞くと、ダクネスは体を見回したり手を握ったり閉じたりを繰り返す。

 

「ふむ、なんともないが…」

 

 ダクネスはそう言うが、そんな筈は無い。たしかに死の宣告と言ったのだ。それに一週間後に死ぬと。そこから導き出せる答えとは

 

「その呪いは、今は何とも無い。本来はそこの女に当てるつもりだったが、これもまたよかろう。このままではそのクルセイダーは一週間後に死ぬ。ククッ、それまでその女騎士は己の死の恐怖に怯え、苦しむ事となるのだ。そこの娘よ。一週間のあいだ、仲間の苦しむ様を見て、自分の行いを悔いるがいい。俺の城にちょっかいをかけなければ何事もなく平穏に過ごせたというのになぁ!」

 

 勝ち誇ったように宣言するデュラハンに、青褪めた表情で眺めるめぐみん。きっと俺も傍から見れば相当顔色が悪いだろう。アクアは……土を捏ねて……何やってんだ?

 そんな中、呪いをかけられた原因のモードレッドと、当人のダクネスはというと、

 

「ようするに、テメェを倒「な、なんて事だ! つまり貴様は、この私に死の呪いを掛け、呪いを解いて欲しくば俺の言う事を聞けと! つまりはそう言う事なのか!」

 

「えっ」

 

 デュラハンが驚きのあまり素で返した。

 ああ、頭が痛い…。何を言ってるんだコイツ。理解出来ない、したくない。それは人の言葉を遮ってまで言うことか?

 

「おい、俺の言葉にかぶせる「くっ……! や、止めろお……! 呪いぐらいではこの私は屈しはしない……! 屈しはしないが……っ! ど、どうしようカズマ! 見るがいい、あのデュラハンの兜の下のいやらしい目を! あれは私をこのまま城へと連れて帰り、呪いを解いて欲しくば黙って言う事を聞けと、凄まじいハードコアプレイをする変質者の目だっ!」

 

 大衆の前で、突然変態呼ばわりされた可哀想なデュラハンがぽつりと言った。

 

「……えっ」

 

 ああ……気の毒に。

 

「この私の体は好きに出来ても、心までは好きに出来っ!!?」

「え」

「え」

「え」

 

 いきなり倒れたダクネスに、順番に返した。

 そしてその下手人、モードレッドが剣を振り下ろした姿勢で立っていた。

 

「モ、モードレッド!何やってんだお前ぇーっ!」

「そうだぞ!よりにもよって自らを庇い呪いを身に受けた仲間だぞ!それを切り捨てるなど……貴様それでも人間か!」

 

 この時、俺達とデュラハンの心は一つだった。それはあまりに予想外の事で、何だかあっちが敵の様な気がしてくる。

 

「あ?あー、アレだよ、アレ。峰打ちだ」

「両刃の剣で出来るかーー!!」

「平打ちにも見えなかったぞ貴様!」

 

 と、こんな風にツッコんでいるが、ダクネスには切り傷等無く、ただ気絶しているだけという事が分かった。何だかんだ言っても、手加減はしてくれた様だ……してくれたよな…?してなくてこれなら俺はダクネスを人間として見れなくなるんだが…。

 

「御託はいい!要はテメェを殺せば呪いは解けるんだろ?なら手っ取り早い方法を取るまでだ!」

「…ほう、貴様は魔王軍であるこのベルディアに勝とうというのか」

 

 途端、恐ろしいほどに圧が膨れ上がる。今までの態度ではそうは思わなかったが、今までに人類を脅かしてきた魔王軍幹部。流石にワケが違う。

 

 両者が対峙し、一触即発の空気が漂う。

 

「フフフ…貴様はどうせ死ぬのだから最後にいい夢を見させてやろう。一発だ。一発だけ、先手を譲る。それで格の違いを思い知るがいい!」

「砕けろ!」

「ごぶぅあぁぁっ!!」

 

 ものすごい勢いで蹴りをかましたモードレッド。そして悲鳴を上げながらものすごい勢いで吹っ飛ばされるデュラハン、いや、ベルディア。

 その体は地を削りながら転がっていく。

 

「は?」

 

 予想だにしないその光景に誰もが口をぽかんと空けている。

 実力を知っていた者達はさも当然の様に振る舞っているが、蹴りを入れるとは思っていなかった様だ。

 視線の先で、ヨロヨロとベルディアが起き上がる。

 

「ク、ククク……。一発だけ先手を譲るとは言った。この鎧は吸光鉄で出来た神聖属性への耐性に比重を置いた鎧なのだが……。魔族でも名うての鍛冶師が造った物。当然、通常の攻撃、ましてや初心者の蹴りなど効かぬのだが…………。な、なあお前。お前は今何レベルなのだ? 駆け出しか? 駆け出しが集まる所だろう、この街は?」

 

 思いの外効いたようで、壊れた鎧部分を抑えるベルディア。

 この時点でいけんるじゃね?という考えが巡る。

 丁度吹き飛ばされた先にいた首無し馬にそそくさと乗ったベルディアはふうっと一息つく。

 

「と、とにかく! これに懲りたら俺の城に爆裂魔法を放つのは止めろ! そして、そこのクルセイダーの呪いを解いて欲しくば、俺の城に来るがいい! 城の最上階の俺の部屋まで来る事が出来たなら、その呪いを解いてやろう! ……だが、城には俺の配下のリビングアーマーやゴーレム達がひしめいている。ひよっ子冒険者のお前達に、果たして俺の所まで辿り着けるかな? クククククッ、クハハハハハハッ!」

 デュラハンはそう宣言すると、哄笑を上げながら城へと去って行った……。

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

 予想外の連続で、呆けた顔で立ち尽くす冒険者達。

 そんな中、めぐみんは青い顔で外へ出ようと歩きだす。

 

「おいこらどこ行く気だ、何しようってんだよ」

 

 俺がめぐみんのマントを引っ張ると、めぐみんはそれに力を込めて抵抗しながら、振り向きもせずに言ってきた。

 

「今回の事は私の責任です。ちょっと城まで行って、あのデュラハンに直接爆裂魔法ぶち込んで来ます」

 

 めぐみん一人で行った所で、どうなる物でもないだろうに。

 というか。

 

「俺も行くに決まってるだろうが。お前一人じゃ最初の雑魚相手に魔法使って、それで終わっちゃうだろ。そもそも、あの城に魔法撃ち込めってそそのかしたのは俺だしな。…まあ、それならもう一人重大な責任を負うべきなのがいるんだが…」

 

 視線を向けるが、モードレッドは特に気にしない様子だった。

 

「おい、モードレッドもついて来てくれ。元々はお前も原因の一つだろ。それに大きな戦力は必要だしな………頼むよ。まだ日は浅いけど、ダクネスは大切な仲間なんだ。そりゃ、変な態度とかマゾな行動は引くし面倒だが、それでも、大切な仲間なんだ。可愛い弟子の頼みだと思ってくれ。…何なら、今は無理だが金も払う。……一緒に来てくれないか?」

 

 必死の懇願に、まじまじとこちらを見つめてくる。ふっと笑うや、こう問いかけてくる。

 

「そんなにコイツが大切なのか?助けたいと思うのか?それは仲間だからという責任感だけじゃ無いと断言出来るか?」

 

 その切れのある言葉にむぐ、と詰まる。 

 

「…確かに、仲間だからっていう責任云々ってのもある。さっきも言ったし、それも事実だ。だけど、それ以上に助けたい。一人の人間として、ダクネスを助けたいんだ!」

 

 我ながら、恥ずかしいがこれも真実だ。俺は、ダクネスを助けたい。ここで死なせて溜まるかってんだ。

 

「だってよ。ダクネスさんとやら」

「へ?」

 

 モードレッドが声をかけた先。そこには、頬を染めて立っているダクネスの姿があった。

 

「い、いやー、まさかそこまで思っていてくれたとは…。…少し、恥ずかしいな。いや、勿論嬉しいし、私もお前の本音が分かって満足なのだが…」

「あ、ああ、あああ…」

 

 さっきは必死で言っていたが、今思い返すとかなり恥ずかしい事を口走っていた。…それも、本人、よく接する仲間が聞こえている所で。

 

「…うむ、わ、私もお前と同じ気持ちだ。だから、これからも大切な仲間として接してくれ」

「あああああぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!わす、忘れろおぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 こうして、ひとまずの危機は去った。カスマだとかクズマだとかいう噂が流れていたが、今回の件でその印象は塗り替えられたのだが、その代わりに精神的なダメージを受けたのだった。




※この後、ちゃんと解呪されました。
はい、まあ、みんなお察しですねこれ。

やっとここまで来れた……はい、私のせいですね。まだ1巻終わってないんだぜ…(震え声)

FGO/VRMMORPG カルデアの中の小人達
よかったら見てください。本当、よかったらでいいんで(三回目)
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