この素晴らしい世界にApo組を!(一部のみ) 作:食卓の英雄
色々忙しかったもので……。
ところで皆さんは星五配布何にします?
私はアルトリアを選びます。
今回はちょっと独自設定ありです。
それでは二話目をどうぞ!
「――で、お前も
「ああ、俺も転生者というやつだ……と思う」
一応転生らしきものをしているので転生者だとは思うが…実のところあまりよく分からない。
「何だよ思うって」
不思議に思ったのか訪ねてくる。
「いや、確かに前世のような記憶はあるがただの不良品で余計な記憶が鋳造途中に混ざっているだけかもしれないと思うとだな……」
そう、そこだ。ホムンクルスである俺達は造られた際に殆どの能力や人格が形成される。そして人の身である以上失敗が無いなどという事は無い。
この世界では第五次はもちろん第四次聖杯戦争さえ行われてはいなかった。それどころか大聖杯が冬木でなくユグドミレニアにあったのもこの記憶を疑う原因の一つだ。
“果たして自分は本当に転生者なのか?”
“そう思い込んでいるだけのホムンクルスでは無いのか?”
大戦時はそんな事を考える余裕は無かったが今になってみると疑問に思う。この記憶が本物であるという自身は正直、無い。
そえ考えていると
「何言ってんだ、そんなもん自分で決めりゃあいいじゃねえかよ」
「え」
立て続けに
「お前はお前だろ?自分で勝手に決めときゃあいいんだよ。少なくともロクに戦わなかったそっちのマスターよりはマシだろうよ。転生者かどうかだぁ?俺らと話してから判断しても十分だろ、それとも何か?転生者じゃなければ生きるのを諦めてんのか?お前はそんなタマじゃねえだろ!」
確かに、転生者かどうかにこだわり過ぎて大切なものを忘れていた。
もとよりこの身はホムンクルス、使い捨てられる筈の消耗品。そんな自分を助けてくれた人達がいる。嗚呼、悩んでいたのは自分だけだったのだ。自分を疑う事は自分を救ってくれた彼等を疑う事に等しい。そんなことは、したくない。
「おう、その顔だその顔。俺と互角に渡り合ったテメェがさっきみたいな顔してたら俺まで弱く見えるだろ」
「…ありがとう」
「おうよ」
「………」
「………」
気まずい沈黙が流れる。そこで俺は話を変えるべく自然に問いかける
「そ、そういえばな、何であなたはモードレッドが転生者だと言うことに気づいたんだ?」
だめだった。どうやらそういった事に関する対応力は低いらしい
だがそれでも彼は不思議そうな顔で
「ん、冬木の虎やライオン号、これを続けて言ったのならばFate作品を知っているとばかりに思っていたが……」
「いや、冬木の虎は知っているがライオン号とは…?」
するとモードレッドは苦笑しながら
「あー、まあカニファンは知ってても見てない奴もいるしな、仕方ねえだろ」
???何を言っているのか理解出来ない
「すまない、カニファンとは一体…?」
するとモードレッドは怪訝そうに
「あぁ?お前もその口ぶりからFateは知ってんだろ?もしかしてライト勢か?」
「いや、確かにFate作品は好きだったがカニファンについては聞いたことが無い。これでも色々調べてはいるのだが…」
「……ふーん、お前、アニメは何を見た?」
いくら転生者とはいえ円卓の騎士がアニメとか言ってるのは違和感が………無い、な。何故だ?
いや、それよりも質問に答えなければ…。
アニメは何を見た?か……何を言っているんだ?だって、俺の記憶が確かならば、
「
「む、ということはもしや…」
「やっっぱりそういう事か…」
二人は納得がいったとばかりに頷く。
な、何だその反応は、もしかして何かやらかしてしまったのか……?
「すまない、俺には分からない。二人だけで納得していないで俺にも教えてくれないか」
「お前、聖杯大戦といえば?」
俺と彼が
「?それは俺達が体験したものだろう?」
「ああ、と言っても俺は早々に退場したが…」
「いや、それは俺のせいで貴方が… 」
「いや、あれは俺がそうしたいと思ったからで…」
「いや、俺が弱いばっかりに…」
「俺こそ止められず…」
「でも貴方が心臓を…」
「いや俺が…」
「だがしかし…」
「だが俺が…」
「でも俺が…」
「俺が…」
「俺が…」
「うっせぇ!!黙れ!うざったらしいんだよそれ!そして何で
その怒声に彼達は、
「「すまない…」」
どちらも同じタイミングで返していた。心臓とか関係なく元々本質も似ていたんじゃないかと思う。
「んで、そんな反応って事はFate/apocryphaは知らねえんだろ?」
「「ああ」」
またハモった。相性バツグンだなこの邪竜コンビ
「とりあえずの説明はしてやるが…お前らが死んだのは西暦何年だ?俺は19だ。」
「!!西暦19年!?」
「んな訳あるか、2019に決まってんだろ」
相変わらずジークは天然っぽい。元々こんな感じだったが転生してからはより一層天然さが増している気がする。ひょっとしたら肉体に精神が引っ張られているのかも知れない。
ジークフリートが先に言った
「…俺は2014だ」
「………」
ジークは応えず、どこかぽけっとした顔だ。
「どうした?まさか記憶がねえとは言わねえよな?」
「いや、まさか二人とも俺より後の時代の人だとは……」
「じゃあ俺らん中じゃお前が最初に死んじまったっつう訳か…で、何年だ?」
「その…2008年だ」
そう、ジークが一部Fate作品を知らないのは無理も無い。何故なら彼が生きている間には世に出てすらいないのだから…
「ならしょうがねえか。まあいい、今からおさらい代わりに今回の聖杯大戦を振り返りながら説明してやる。他の作品についても追々。まあ、時間経ちすぎて細かい所までは憶えてないがな。お前らの視点も時々いれてくれ」
「ああ」
「分かった」
「じゃあまずはこの聖杯大戦が始まった原因。全ての元凶第三次聖杯戦争では正史では
―
――
―――まあこういう事だ。分かったか?」
モードレッドによる十分な説明があり、理解することが出来た二人。ついでに他のFateシリーズについてもさわりだけは教えている。
「月が舞台?魔法少女??人理焼却???…駄目だ、スケールが大きすぎて俺には想像することも出来ない。……俺なんかがいた所で無力だろう」
「何言ってんだ、お前が大聖杯を持ってかなかったら人類全員魂だけの存在になっちまうとこだったんだぞ?もうちょいぐらい誇れよな」
「ああ、聞いた限りでは俺などよりもよほど活躍している。…俺が戦ったとしても赤のランサーに勝てる確率はかなり低かっただろう…他ならぬ君だからこそ勝ちえた勝利なのだと、俺は思う」
「……貴方程の英雄にそう言われると何だかむず痒いな…」
ジークは自己評価が低いが素直で褒め言葉に弱いのだ。目をそらしながら礼を言う。
「何だ、こんなとこにいたのか。モードレッドは
「っ!ああ、すまない、迷惑をかけた」
突然現れた獅子刧に驚きつつも謝るジーク。どうやら今の話は聞かれていないようだ。その様子に訝しそうにしながらも言葉を続ける。
「そういえば、そこのセイバー…ジークフリートの方だ。お前さんはマスターはどうなっているんだ?」
「「「あ」」」
よく見るとジークフリートの体から魔力の粒子が漏れ出している。単独行動
「すまない。こんなに退場が早くて申し訳無い」
「待て待て待てっっ!!!」
その後、なんやかんやでジークと契約し、この世に留まることとなったジークフリートであった。
「とりあえずはここから移動して人がいるところまで行って情報収集だ。お前達もこれでいいか?」
「ああ」
「了解した」
「分かった」
三人とも同じ考えの様だ。
それから残りの四人と合流、
「おや、何を話していたんです?」
「テメェには関係ねえ!」
「まったく…そうやって直ぐに喧嘩腰になるのはやめとけって……準備はいいか?じゃあ出発するぞ」
「おう!」「ああ」「アァーッ!」
彼等はこの素晴らしい世界での一歩目を踏み出したのだ!
「ところで何故
……踏み出したのだ…。
なおマスターへの配慮からか獅子刧はモードレッドに言われ中級者殺しの上に、アストルフォもジークと共にヒポグリフに乗ろうとしたが魔力消費とジークが歩きたかったのも合わせて却下された。
〜それから4時間後〜
「なあ〜、まだ何も着かねえのかよー。俺腹減ってきたぜ」
「うう〜ますた〜〜僕もう飽きちゃったよ〜」
かなり遠くに大きな街が見えるがもう日は沈みかけている。
ここまでに山を五つ程越えているため距離以上に時間がかかってしまっていた。その間、特に何も無かったため比較的飽きっぽい二人がとうとう完全に飽きてしまったのである。英霊の足ならばもっと速かったが人間である獅子刧(中級者殺し)に合わせているのでどうしても遅くなってしまう。(なおこの世界の基準だと徒歩で二日はかかってしまう距離なので十分早い)
「仕方がないだろうライダー、ここにはどのような危険があるかも分からないのだから」
ジークは自身のサーヴァントであるアストルフォを宥めるが
「貴様らには堪え性も無いのか?よくそれで騎士を名乗れたものだ」
それとは逆にセミラミスは挑発を投げかけそれに反発したモードレッドが噛み付く。
「クッソーーッ!俺にやられた分際の癖に〜っ!」
「戯け、其処なマスターがヒュドラの毒で血清を作ったお陰であろう。あれさえ無ければ我がお前に遅れをとることなど無かったであろうよ」
その通りだ。毒がまわったあの状態では令呪を持ってしても辿り着くより先に力尽きていたであろう。その事を理解しているのか
モードレッドはより顔を赤くする
「〜〜っっ!!普通に戦ったら俺の圧勝だからな!圧・勝!」
「はいはい、俺のサーヴァントが強いのは分かったから静かにしてくれ」
獅子刧がしんどそうに言い放つ。
「んなっ!?マスターは何とも思わねえのかよ!」
「あのなぁ…最優のセイバー、しかもお前程の腕となるとまともな条件で勝てるアサシンやキャスターはいないっての」
「……お、おう。…ありがとな」
「ほう?いつも自慢してたのに褒めるとそれか?」
「う、うるせぇ!マスターがいきなり…っっ!!」
次の瞬間、突如ある一点を睨みつけるモードレッド。
「?どうした?モードレッド?」
「けっ、どうやらお客さんのようだな」
視線の先には緑色の甲殻を持った一匹のドラゴンがこちらに向かって飛んできている。彼等の世界でもポピュラーに知られ、ほぼ例外なく恐ろしい戦闘力を発揮する。これを討ち倒した者には果てしない財宝と名声を手に入れる事が出来ると言われる最大級のモンスター。
彼等は知らないがこのドラゴンは『グリーンドラゴン』という。素の強さは平均的で特殊な能力などは持っていない。だがドラゴンに変わりはなく安全マージンをとって相手どるには最低でも30レベル後半の冒険者パーティー(基本的に3〜5人)が4つ程、紅魔族ならば戦闘に慣れている者でも6、7人は必要なほどである。
「マスター!後ろに下がれ!!」
「まったく…ここが本当はあの世とかじゃあねえよな…?」
「相手が竜ならば俺がゆこう」
さがりながらそう悪態をつく獅子刧と構えるジークフリート。
「いや、相手は竜種。万全の体勢でいこう」
「ええ、
その声に全員が戦闘態勢をとる。
流石にこの状況でいがみ合う程ではないようだった。
「まず俺が注意を引きつける。そのスキに叩き込んでくれ」
緊迫した空気が流れ始め、中級者殺しは圧倒的な強者を前に全身の毛が逆立つ。
そしてようやく、
「グルルァァァアァアッッッ!!!」
一匹の竜が舞い降りた。
「よし、作戦通りにいくぞ!」
ジークは己の腕の魔術回路に魔力を十分に満たし竜の腹に当てる。
そこから放たれるは手で触れた物体の組成を瞬時に解析し、魔力を変質・同調させ、最適な破壊を行うアインツベルンの錬金術を元とした強力な攻撃魔術。
その起動式は、
「『
稲妻のような不規則な魔力光を発しながらその魔術が炸裂する。
もちろんこの程度で倒れる竜種では無い。
すぐさま退がり、ジークフリートとモードレッドが前に出る。
いかに龍種といえど一級のセイバー二人がかりではやすやすと突破は出来ない。
だがその予想は裏切られる。……最も、悪い意味では無いのだが…
一同の前には死に体のドラゴンが倒れていた。辛うじて息はあるようだが長くはもたないであろう事は明白だ。念の為警戒を解かずに見つめても何かをする様子は無い。
おもむろにモードレッドが近づき剣を構え振り下ろす。
それはあっさりと竜の首を切り落とし、
「おら、勝ったぞ」
その光景には思わずあのセミラミスまでもが唖然としてしまう。
強力な敵かと思いきや牽制目的で放たれた魔術で死にかけるのだから拍子抜けもいいとこだろう。
「よ、よし。障害は倒したしあの街に行くか!」
獅子刧が切り替え先に進むよう促す。
「しかしこの死体はどうしましょう?この地での竜の扱いが分からない以上放置が望ましいですが…どうでしょうセミラミス。貴女から見てこれは…」
天草四郎がアサシンでありながらもキャスターの役割もあわせ持つセミラミスに問をかける。
「ふむ、現代の魔獣と比べると確かに強力だがこちらの竜種程でも無い、せいぜいが子供の魔猪とはりあえるか…といった程度だ。甲殻も脆すぎる。これならば赤のバーサーカーの一撃でひしゃげ、押しつぶされるだろうよ」
その言葉には隠しきれない呆れが混じっている。
それを聞いた後、ジークフリートが提案する。
「一度あの街へ着いてから事情を話し翌朝に再度持ち帰ればいいのでは無いか?」
「「それだ!」」
獅子刧とジークの言葉が被る。
「では腐らない様に保存を」
そう言うと天草四郎は両腕をグリーンドラゴンの死骸へとあてる。すると右腕は赤黒い燐光を、左腕は青白い燐光を放ち始める。
それこそが天草四郎の宝具、『
いくつかの効果があるが今回使うのはその内の一つ、世界の魔術基盤に接続しほぼすべての魔術を扱うことが出来る。条件が必要な物などはその条件を揃えなければ発動不能だがこの世界へと来てからこちらも少し変化している。
「『カースド・クリスタルプリズン』」
この通り、この世界の魔法をも扱う事が出来る。みるみるうちにドラゴンの体は凍り大きな氷像と化した。
「では行きましょうか」
「天草四郎、今のは?」
「どうやらこの地での魔術の様です。以前まではあのような術は存在していなかった。それもあのようなものがいくつも。これは仮定なのですが…ここは我々の知る世界ではないのかも知れませんね」
その仮定に魔術師である3人は多少訝しんだがここまでの事から否定することも出来ない。
「まあそのことは街の中で相談しましょう」
そう言い残し歩きだした。
「やっと着いた…」
既に空は真っ暗で星が輝いている。
街の周辺には大きな壁が囲うように建っていてそれぞれに通行可能な門がある。どうやらまだ開いているようだ。
立っている中年の門番に獅子刧は話しかける
「あー、っと俺達はかなり遠い所から旅をしてきたんだがこの街を知らないんだ。出来れば泊まる場所や飲み食いできる所を教えてくれ」
すると門番はぎこちない笑顔で(獅子刧の顔にビビっていたが、何とか取り繕った)
「なんだ、ここは初めてか?ようこそ、駆け出しの街アクセルへ!飯を食いたいならそこの角を曲がった所の食堂なら安い。冒険者ギルドもあるが今頃は埋まってるだろうよ。泊まりたいんなら……なあ、何エリスくらい持ってる?」
「エリス?」
「何言ってんだ、金だよ金。」
どうやらここでの通貨はエリスという名前らしい。
しかしながらモチロンそのような通貨は持っていない。獅子刧界離は緊急時用の宝石をいくつか取り出し、
「悪いが今は持ち合わせが無いんでコレでも大丈夫か?」
しばらくポカンとしていた門番だったが
「…あ、悪ぃ。そんだけありゃあ十分すぎると思うぜ」
「そうか、ありがとな」
そのまま通過する一同。ようやく最初の目標である人の住む街に辿り着く事が出来たのだった。
「何だいあの集団は……」
残された門番はひとりごちる。
「あのオッサンは厳つかったが他が綺麗所過ぎる…」
そう、皆が皆かなりの美系。驚くのも無理はない。だがそれよりも門番の男には気になった部分がある。
「それにしても……
あの兄ちゃん、背中を晒すなんて、体は大丈夫なのかねえ…」
人知れずジークフリートの身を案ずる門番の男であった…。
ちょっとアストルフォが空気でしたね(汗)
これも全て作者の実力不足が招いたことです。
ちなみに転生モノでよくあるチートですが本人達は気づいていないだけでちゃんとあります。
ジークは『強い魂』
このお陰で別人の魂でも原作同様にジークフリートの憑依に耐えられたのです。
モードレッドは『人並みの寿命』
ホムンクルスである彼女は長くは生きれないのですがコレで打ち消しました。でもそれよりも早く死んだ事で意味を為さなくなりました。
ジークフリートは『精神異常耐性』
その名の通り精神異常耐性です。今の所一番活躍できそうなチート。これが無ければ魂一般ピーポーなのでラインの黄金にやられてます。
次も遅れそうだなぁ…(頑張る)