この素晴らしい世界にApo組を!(一部のみ) 作:食卓の英雄
因みに書き忘れていたんですけど中級者殺しは門では認識阻害の魔術で大きな猫の様に思われてます。
今回もちょっと独自設定的なのがあるんですけど気になる点があったら言ってください。
それでは三話目をお楽しみください
門を越えた一行は食事を済ませ現在は別れている。
ジーク達は渡された金の節約の為に馬小屋に、
天草四郎とセミラミスはある金で宿泊出来る最も高い宿に、
そして獅子刧達はというと―――
「おいマスター!聖杯戦争中でも無いのにこんなとこで寝なくてもいいだろ!」
ここはアクセルの街から外れた丘の上の共同墓地。身寄りの無い者や金を払えない者等が主に纏めて埋葬される墓地だ。この世界の埋葬方法は当然土葬である。そのまんま土に埋めるだけで死体はそのままだ。
「しょうがないだろ、金がどの位稼げるかは分からなかったんだからよお。挙げ句宿は
その墓地の中で煙草を吸いながら言う獅子刧にモードレッドが食いかかる。
「だからって墓地はねえだろ!全く、こんな陰気臭い所に住むなんて正気を疑うぜ」
「はっはっは、俺は魔術使いだが魔術師相手に正気を語るか。それによ、俺はここがいいんだよ。前にも言ったろ?死体と過ごした少年時代、ってな」
「…別に馬小屋でもよかっただろ」
「おう、行きたいならお前一人で行ってこい。ここの死体はほっとかれてるやつだからな、使っても文句は言われん」
そう、この墓地を選んだ理由は死霊魔術師である獅子刧の礼装作りの為だ。彼は様々な動物や人間の死体を使い己の武器を製造する。その性能はいずれも折り紙つきで強力にして凶悪、死霊魔術師は数いれどここまで戦闘に特化した死霊魔術師は彼くらいのものである。
「というか王サマが馬小屋なんかで寝ていいのかぁ?」
「墓地の方が駄目だろ!それによ、生前は馬に乗ってたからな、久々に見てみたいっていうかよ…」
頬を掻きながら言うモードレッドに思わず吸っていた煙草を落とし唖然とした表情で見つめる獅子刧。
「な、何だよ?」
「いや、まさかお前さんがそんなことを言うとは…」
「……別にいいだろ」
このモードレッドは転生者。本来のモードレッドよりもそういったことを懐かしむ気持ちがあるのかも知れない。
「で、行きたいんなら行ってきてもいいぞ?」
「つってもよ、マスターの守りはどうすんだ?さっきみたいなのが無いとは言えねえぞ?」
「安心しろ。そこいらの奴にやられるほど俺は弱くはねえよ。それによ、いざとなったらコイツが「タイガー号だ」…タイガー号を使って逃げるさ。局面が見えないようじゃあフリーランスの魔術使いは出来ねえよ」
「…まあそうか。……だけどよ、俺の直感では何か変な感じがするんだけどよ…」
「だから大丈夫だって言ってるだろ?それともお前のマスターはそんなに弱い奴だったってか?」
「…おう、一応気をつけろよマスター。じゃ、行ってくる!」
そう言うや否や夜の墓地を飛び出したモードレッド。
あっという間に気配が遠ざかっていき出発して間もないというのに馬小屋についたようだ。その活発な姿には眩しさを感じずにはいられなかった。
「ま、英雄ってのはそんくらいなきゃなれないモンなのかもな」
煙を吐きニヒルに笑いゆっくりと立ち上がり懐のショットガンを手に取り構える。外では既にタイガー号が辺りを警戒している。
「さて、鬼が出るか蛇がでるか」
そういい墓地の中心地に目を向ける。少し離れた場所では死体が墓地から這い出し動き始めている。こちらには一切目もくれず中心地へと向かっている様だ。
(こりゃあ何かあるな…。どうにも
放っておく事が出来ないのはここが街はずれとはいえ壁の内側であり万が一にも住民が襲われかねないと思ったからである。
獅子刧は動死体の目指す中心地へと向かう。少し進むと青白い光が見えてきた。それは暗く不気味な墓地を照らすものの安心できる暖かな光ではなく妖しくも幻想的な光。辺りには他の方向からも現れたと思われる動死体達が蠢いている。だが獅子刧にはそれよりも気になる点があった。
(何て魔力だ…!!こりゃあ超一流の魔術師、いやそれ以上か……!?)
思わず額に汗が浮かぶ。獅子刧もモードレッドが遠慮なしで戦いながらも自らが戦闘を行える程の魔力を持っており十分に多いのだが今回この魔術を扱っているものはそれすらを超えている。
(ちっ、厄介な事になりやがった…!)
件の術者はこちらに気づいている様子はなく背中を向けている。もちろんこれが罠である可能性は捨てきれないが今までの経験からか仕掛けるならば今だと感じた。これから起こるかも知れない戦闘に備え万が一にも一般人が巻き込まれてしまうような事が無い様に懐から屍蝋化した魔猿の手を使い辺りに人払いの結界をはりしっかりと弾を込めた事を可能な限り気配を消し背後に回る。ある程度近づいたところでこれが死者を扱うものではなくどちらかといえば浄化に近いものであることに気づく、が感じる魔力は魔性に近いものであり動死体が発生していることからも油断はしない。
とうとう完全に背後に立ったが気づく様子は無い。
(ここまで近づかれて普通気づかないか?)
正体が不明ながらもあまりの気づかなさに逆に心配になる。
獅子刧はショットガンを相手の後頭部に突きつける。
「おい、止まれ。両手を上に上げて頭の後ろで組め。何もするな。怪しい動き、詠唱や魔力を使ったら即座に撃つ。そうしたほうがあんたの為だ。あんたは何者だ?何が目的でこんなとこにいやがる」
その警告に術者は両手を上げ振り返る―――
時は進んで翌日、
「さて、では先日聞いた『冒険者ギルド』とやらへ行ってみよう」
起床したジーク達はモードレッドを迎えに来た獅子刧と合流し冒険者ギルドに出発する。
アストルフォがなかなか起きずに拳骨で叩き起こされたりジークから感じる竜の気配に馬が暴れる騒動があったがそこは割愛する。
「さあさあっ!早く早くマスターっ!のんびりしてると置いてっちゃうぞ!」
「まったく……あいつは朝からやけに元気だな…」
「ああ、でもそこがライダーの良いところだ」
元気なのはいいが遅れた原因になった者のセリフではない。
「まあ結構無謀だがな」
「む、いくらモードレッドといえど彼の悪口は許さないぞ。勇気があると言ってくれ」
「はいはい。悪かったよ」
そんな会話も程々にこの街を眺め始める。
外観や生活風景は殆ど中世と類似しているのでモードレッドやジークフリートには懐かしく感じられている。
「ところで獅子刧。やっぱり冒険者ギルドで冒険者登録をしておいたほうがいいのだろうか?」
「ああ、しておいた方がメリットがデカい。殆どは討伐とかで金を稼げるし何かするにしてもこっちの方が都合がいい。招集こそされることはあれど職業である以上仕方ない。それに、俺らみたいな身分も分からない余所者でもなれるからな」
その他にも冒険者になる事に対するメリットを話し歩くこと暫く、
「どうやら着いた様だぜ」
目の前には冒険者ギルドと銘された建物があった。中に入ると数は然程多くはないけれど様々な人がいてこちらにも好奇の目線や下心の含む目線が刺さった。当たり前だ、こんな個性的な服装と美しい顔立ちの集団なのだから。しかしそれも獅子刧と目を合わせると慌てて目をそらしたことで終わった。
「すげえなマスター、一瞬で視線が消えたぞ」
「こんなことで褒められても嬉しくねえよ…」
少し気にしている顔の事を言われ少しへこむ。
そんな中、なにやらコソコソと話をする四人組がいる。
(お、おいダスト!流石にあれはマズイって)
(うるせー!いいか?あんなん見掛け倒しだ。冒険者として名の知れてる俺には敵わねえよ。あの見た目だからよ、肩をぶつけられて折れたって言っても皆信じるぜ絶対。そしてそれを大勢に見られたアイツは払うしか無くなるって訳だ。それに防具なんて着てねえだろ?俺の見立てでは今日冒険者登録しに来たカモに違いない)
会話の内容は金髪の男がカツアゲしようとしているのを止めようとしている様だった。他の二人も
(止めときなってダスト。あの見た目だよ!?絶対何かあるって!)
(へっ!何言ってやがるリーン、そんなんじゃ相手の掌の上だろ!)
(もういい、俺は止めたからなダスト)
と反対の様だがダストと呼ばれた男はやるつもりらしい。
(全部聞こえてるんだがなあ……どれ、少し脅かしてやるか)
だがコソコソ話は全て筒抜けだった。もちろん全員に、である。
するとダストはこちらへ向かってきてすれ違いざまに肩をぶつけ大袈裟に倒れた。
「うぎゃぁ!痛ってえっ!クッソ痛ぇ!駄目だこれ、完全に折れてるわ。オイおっさん!イテッ!おっさんのせいで肩折れちまったじゃねえかよ!慰謝料として百万エリスを……」
途端、ダストの視線がある位置で固定されセリフが中断される。その原因はダストの目の前に落ちているものが原因であった。
それは獅子刧の指弾が3発分、ダストにしか見えない位置に落ちている。これらは全て人間の指で作られたものであった。
「おっさん、そいつは……」
すると機敏な動きで飛び起き人が変わった様に警戒する。
それはさながら歴戦の戦士のようで先程までカツアゲしようとしていた人物には見えない。
「すまんね、冗談だよ冗談」
指弾を拾い上げ謝る獅子刧。まだ訝しげな顔をしていたが納得したらしく雰囲気がおちゃらけたものに戻る。
「あれ、痛くねえ。やっぱり慰謝料いらねえわ」
そういい仲間のもとへ引き返すダスト。仲間に火の玉を食らわせられ気絶している。先程の気迫が嘘のようだった。
「おいマスター」
「ああ、ありゃ作ってるな。しかも中々の技巧派だな。この中じゃあダントツで巧い。しかしミスったな、異世界(仮)だから大丈夫かとおもったがこっちでも死霊魔術は嫌われるらしい」
「逆にんなもんが喜ばれるのが当たり前の世界なんて気持ち悪いっての」
「違いない」
ダストについての予想を言い合い推測する主従。
ジークは辺りを見渡していると奥にいた天草四郎とセミラミスに声をかけられた。
「遅かったですね」
「ああ、すまない少しトラブルがあってだな…」
「まあいいです。では冒険者登録をしましょうか」
何故離れていた天草達も知っているかというと獅子刧が昨日の夜のうちに念話で全員に連絡をとったからだ。合流した一行は早めに冒険者登録をしておこうと提案し人数が人数の為別れて(赤陣営と黒陣営)カウンターに並ぶ。今は朝といっても中途半端な時間、ギルド内の人は少なくはないけれど決して多くもない為直ぐに順番は回ってきた。受付の人はウェーブのかかった金髪の美人さんだ。最初に登録する順番はアストルフォ、フランケンシュタイン、ジークフリートと続き最後にジークの順に並んでいる。
「はい、どうぞー。今日はどうされましたか?」
「こんにちわー!…じゃなかったおはようございまーすっ!えっと、僕たち冒険者登録っていうのをしにきたんだけどここであってるの?」
「そ、そうですか。では登録手数料としてお一人千エリス頂きます」
「はいコレ!」
どうやら一エリスにつき日本円で言うところの一円になっているようだ。これは元日本人であるジークには嬉しい誤算であった。四人分の登録料である四千エリスをアストルフォが支払う。
「では、冒険者になりたいと仰るのですから、ある程度理解されているとは思いますが改めて簡単な説明を。…冒険者とは街の外等に生息するモンスター、人に害を与えるもの等の討伐を請け負う人の事です。とはいえ、基本はなんでも屋みたいなものです。…冒険者とはそれらの仕事を生業にしている人達の総称。そして、冒険者には各職業というものがございます」
テキパキと説明していく受付のお姉さんはカードのようなものを差し出した。免許証ほどの大きさのそれを持ち受付のお姉さんは続ける。レベルやスキルの事などについて説明を受けてジークとジークフリートはゲームの様だと舌を巻いている。
「まずはお二人ずつこちらの書類に身長、体重、年齢、身体的特徴の記入をお願いします」
そう言われアストルフォとフランが記入していく。その際にジーク達はこの地の文字は書けるのかと疑問に思ったが何か不思議な力が働いているのか特に難なく書き上げることが出来た。
「はい、結構です。……あの、すいません。お二人とも年齢を記入されていないのですが…」
困惑する受付のお姉さんに二人は悪びれもなく
「忘れちゃった♪」
「…し、ら、ない…」
「え、えーっと………ではそれでいいです……」
その言葉により困惑するがお姉さんが根負けして話を進める。
「ではこのカードに触れてください。それであなた方のステータスが分かりますので、その数値に応じてなりたい職業を選んでくださいね。経験を積む事により、選んだ職業によって様々な専用スキルを習得するになりますので、その辺りも踏まえて職業を選んでください」
「触るだけで?魔力を流したりはしないのか?」
「はい、触るだけで大丈夫ですよ」
一体どのような原理が働いているのか気になったが本当に異世界ならばそんなこともあるのだろう。
「……はい、ありがとうございます。アストルフォさん、ですね………………はっ!?はああぁっ!?何ですかこの数値!?知力はもやがかっているので分かりませんが全ステータスがぶっ飛んで高いですよ!魔力も紅魔族かそれ以上に高くて、特に敏捷性に至っては今まで見た事がない位高いって…あ、幸運値も非常に高いですね………二週間前と引き続きこんな数値…何なんですか一体!?」
その声にギルド内がざわめきだす
「何?僕がすごいってこと?」
「すごい何てものじゃありませんよ!これなら知力が分からない以上魔法使い職は分かりませんがほぼ全ての上級職に…「アァ!…」あ、も、申し訳ありませんえっと、フランさん……」
アストルフォに詰め寄り興奮した様子で話すお姉さんに自分の分がまだだと主張するフラン。お姉さんは謝りフランのカードを見ると停止してしまった。
「…え、ええぇぇぇっっ!?こ、こっちも全ステータスがぶっ飛んで高い…!?敏捷性こそアストルフォさんより低いものの筋力が高くて耐久は尋常じゃない……な、何なんですかあなた達!?…はっ!?」
まさかこっちの二人までこんなのじゃないのかという目で見てくる。やめてくれ、その目は俺に効く。
隣のカウンターでも似たような悲鳴が上がっている。流石のこれには冒険者たちも言葉を失い驚きの視線でこちらを眺めている。
「そ、それでは後のお二人も…き、記入してください…」
声の震えが止まらないまま記入をすすめる受付のお姉さん。
「大丈夫か?一度呼吸を落ち着けるといい」
ジークフリートの気遣いに甘える受付のお姉さん。
「ふう…す、すみませんでした…。(はっ!気遣いができて長身のイケメン!?誠実そうだし何とかワンチャン…!)」
この受付のお姉さん、名をルナといい同僚や後輩に相手が出来ているのに自分には一向にそういう相手ができないことに内心焦っているいわば行き遅れ一歩手前の悲しい女性だった。(原因が冒険者側にも多々ある)
「すまない、これでいいのだろうか?」
「はい、ありがとうございます。……あなたもですか…0歳なんて冗談はよしてください」
「いや、これは本当の…「はい本当のことですよねそうですとも」むう…」
絶対に信じていないぞこれ
「では触れてください。もうどんな数値出てきても驚きませんよ」
なにやら諦めと覚悟が混ざった視線を向けてくる。いくら英霊がすごいとはいえそこまでか…
「はい、ジークさん……あっ、良かった。意外と普通……いや、さっきのと比べるとってだけで全然普通じゃないどころか桁外れに高いんですけどね…」
先程の英雄二人のせいで価値観が少しおかしくなってしまったルナさん。可愛そうに…。
「最後はジークフリートさん………キュウ」バタンッ!
「う、受付のお姉さーん!!」
隣のカウンターでも似たような光景が広がっていた。
・ ・ ・
「も、申し訳ありませんでした。えっとジークフリートさんはその…失礼ですが本当に人間ですか?他の方々も十分高すぎるステータスなのですがその中でもあなたは特に秀でたステータスを持ってらっしゃるので……幸運が低い以外はおかしいですよコレ。他のものと比べると知力や魔力が見劣りしますがアストルフォさん達よりも高いですし…敏捷性はアストルフォさんと同等、筋力、耐久力生命力なんて化け物じみてて正直今も夢なんじゃないかと思っています」
「それは、褒められているのか?」
あんまりな言い方に微妙な表情を見せる。
「は、はい。では職業をお選びください。正直あなた方ならどんな職業にもなれるんですけどね……おや?何ですかこの職業…?
「ではセイバーで頼む」
「僕はライダー!」
「ばー、さーかー…」
「本当によろしいのですか?未知の職業ということで私どもからのアドバイスが難しいのですが…」
「大丈夫だ。俺達には馴染み深いものだ」
ジークフリート達の職業が決まったがジークは未だに悩んでいる。
「あの、どうするのですか?」
「すまない、決めなければいけないのは分かっているがどうにもな……」
「あの、秀でたステータスを活かすのならばアークウィザードがオススメですが…」
その言葉にもまだ悩む様子を見せる。そこへアストルフォが
「マスター!君は君なんだから君がやりたいのをやればいいのさ!僕みたいにね!折角の二回目なんだから思いっきり楽しまないと!」
と深いようでけっこう浅い言葉でジークの背中を押す
「俺のやりたいこと……マスター、か……分かった。俺はそのアークウィザードを選ぶ」
「アークウィザードですね!習得の難しい強力な魔法を操りトップクラスの火力を誇る攻撃職ですよ!……アークウィザードっと、…正直驚きましたがあなた達程のステータスの方がいらっしゃるのはギルドとしても喜ばしいです。」
「…遅れましたが冒険者ギルドへようこそ!あなた方の今後の活躍を期待しています!」
そう言って受付のお姉さんはにこやかな笑顔を浮かべた。
周囲の冒険者達もこの評価にはかなり驚いているようで「アンタらすげえな」やら「こんな新人があらわれるとは…」やらで沸いている。
「おいおい、こっちの奴らもヤベェのばっかだぞ!」
その言葉に隣のカウンターに並んでいるモードレッド達にも注目が集まる。
「こんな奴らがいっぺんに登録するなんて…魔王討伐もこいつ等なら夢じゃないかもしれんな…」
何やら気になるワードが飛び出してきたがあまりの喧騒にそれどころではなかった。
「そんじゃお前ら、寄るところがあるからここを出るぞ。昨日伝えられなかった事をそこで話す」
そう言われ退出する一同。短い時間だったがそれでも冒険者達の話題には事足りたようでガヤガヤと一同について話し出す。
ただしルナさんは問題児などに慣れているためまだダメージは少なかったがもう一つのカウンターのお姉さんはあまりの驚きと獅子刧の顔の怖さによってかなり神経をすり減らしたのであった。
同日〜夜〜
何やら大変疲れた様子でギルドへ入ってきた二人組がいた。
「あ〜疲れた。あ、お姉さ〜ん俺ジャイアントトートの唐揚げで」
「私はスモークリザードのハンバーグで!」
うち一人は茶髪の特に特徴もない中背の少年。そしてもう一人は青髪の見目麗しい少女。
料理の待ち時間に冒険者達の会話が彼らの耳に入る。それは朝方に訪れたジーク達一行のことであった。
「いや〜、にしても朝の集団はえらくすごかったな」
「ああ、あの集団か、ありゃあステータスもすげえうえに美系ばっかだったからなあ。あ、あとかなり特徴的な服装だったな」
「少なくともここらへんじゃあ無いよな」
(ステータスがすごくておかしな服装?…それってもしかして…)
少年が噂話を聞き考えていると
「ちょっとカズマさ〜ん、何ブツブツ言ってんのよ〜。そのお酒飲まないんなら私がもらうわよ?」
「やるかバカ、これは俺んだ。…いや、さっきあの人達が話してたのってもしかして日本からの転生者かもって思ってだな…もしそうならチート持ちだから強いと思うし同郷のよしみで協力してもらえるかもだろ?」
「確かにそうね!ヒキニートにしては考えてるじゃない!」
「ヒキニートは余計だ、引きこもりとニートを一緒にすんな。ってかこんなん誰でも考えつくだろ」
「何よーっ!私の頭が悪いっていうの!?」
「実際悪いだろ?知力も最低レベルだし」
わなわなと震え怒りを顕にする少女。
「いくらなんでももう許さないわよ!」
そういい少年に飛びかかる。飛びかかられた少年は必死の形相で抵抗する。
「バカッ!やめろコラッ、お前ステータスは高いんだからな!アイダタタタタッ!」
そんな光景があったそうな…。
はい、ということでそれぞれの職業が決まりました。
ジーク君はキャスターじゃなくてアークウィザードに、まあ、物理主体ですがね。
隣のカウンターでの声が聞こえなかった理由は獅子刧さんが睨み効かせて(そんなつもりではない)大声を出すな(意訳)と言われてあげるにあげれませんでした。
獅子刧さん達の冒険者登録は書き忘れとかじゃないですよ!
セミラミスのセリフがねえ……
今回の話しも読んでくれてありがとうございます。こんな自己満小説に付き合ってくれるなんて感謝しかありません。
気に入ったなら高評価、感想をおねがいします!