この素晴らしい世界にApo組を!(一部のみ) 作:食卓の英雄
この数カ月、他の方の作品や他の小説を書いてレベルアップした我が作品を!
約(長らく更新しないですみません。数カ月間、忙しかったのもありますが、空いた時間も他の方の作品を読む事や他の小説を書く事に使っておりました。お詫びと言ってはなんですが、気持ち3割増しくらいの文章をお届けします)
追記
滅多に稼げない云々を王都→アクセルに変更しました。色々読んでたら王都なら余裕でいけそうだから…
注:毎話8000文字近くは読みにくいと思ったので、今回から5000文字位にします。3000文字もあるかも…
追記)上でこんだけ言ってんのにタイトルつけ忘れるとかいう大ポカやらかしてしまった…。
これでは『信頼』が!『信頼』が無くなってしまう!
「でよー。そのマンティコアが何て言ったと思う?」
クエストも終わり一段落。報酬まではまだ少しかかるというので、天草とセミラミス以外はギルドの席につき、クエストでの出来事を話し合っている。
「おい、モードレッド。それは…」
「マスターの顔見てな、『ナァ兄チャン、中々渋い顔シテンナア。ドウダ?オレノブットイ尻尾で刺サレネエカイ?サキッチョダケダカラヨ』つったんだぜ!あんときゃ笑ったね。まさかマンティコアがホモで、しかもマスターが相手なんてなあ…ククク」
和気藹々と続いていた会話はこの何とも言い難い話により一旦静寂が訪れ、皆が獅子刧を憐憫の目で見つめる。
「オイ、やめろ。俺をそんな目で見んじゃねえ!」
納得がいかないのか抗議するが、勿論皆本気では無いので喧嘩等には発展しない。と、その時、丁度用意が出来た様で二チームは報酬を受け取る。ニチーム合わせて175万エリス。一日、いや半日でこれほど稼げる冒険者パーティー等、このアクセルでは滅多に見ないだろう。
「ぃよーし、この金でパーっといくか!」
そのモードレッドの号令には待ったをかける。
「待て、まだ飯時にゃ少し早い。俺も今の内にやりたい事もあることだしな。あと二、三時間くらい待ってろ。それまでは自由時間だ。…お前さんたちはどうする?」
尋ねられたジークは自分にふるとは思っていなかったようで、少し考え込む。すると、ジークフリートが手を上げ、
「俺達も自由行動でいいと思っている。……それでいいか?」
「うん、それでいいと思う。俺もまだ詳しくは回れていないからな」
「じゃ、それで決定だな。いくぞモードレッド」
「何だよ、ちっと位いいだろ。折角金もあるんだしよ。せめて軽く一杯…」
「駄目だね。おまえはそれにかこつけて本格的に始めるつもりだろう。……おまえ、酒飲めたのか?」
「飲めるわそんくらい!マスターは俺をガキかなんかだとでも思ってんのか」
「おっと…そりゃ悪かった。……じゃあな」
そう言って獅子刧達はギルドを去った。
◇◆◇◆◇◆◇
「…マスター」
「分かってる。一人、だろ?」
街路へ出た二人は、ギルドにいた頃から向けられていた視線が追ってきている事を察知し、小声で話し始める。
「うし、お前はここで待ってろ。ちっと話してくる。万が一のときは…まあ、最悪令呪でも使う」
懐のショットガンを確認し、魔術礼装をいつでも使用できるようにする。それに対しモードレッドは軽い口調で
「おう、じゃあな」
とだけ。
「……あのな、マスターに向けての心配が足りないと思うが?」
「あ?別にいらねーだろ。向こうは明らかにド素人だ。隠密行動も体運びも。隠密に関しちゃジークの方が上手いぞ。それに…」
「それに?」
「オレのマスターが負ける訳ねえだろ」
「はあ…信頼が重いなぁ…」
「マスター冥利に尽きるだろ」
「お前が言うな。…まあすぐ済むだろ」
そして少し時を遡り…
獅子刧達を見ていた件の人物、佐藤和真。彼はギルドの一席からジーク達一向を眺めていた。
(やーっぱあの疵顔の人日本人だよなぁ…。アクア曰くチート持ちだらけの日本人は若い魂しか送ってない。てことはあの人はこっちでの事が長い訳だ。つまり同じ境遇でベテラン。話さない訳もなく…)
そこでチラッと顔を見る
(でもなあ…顔が怖えよ。あんな人今まで話したことすらねえよ。大体地球にいた頃だってちょっとでも柄悪そうだったら避けてたもんなぁ。どうしよう)
「カズマ!取り分は私とめぐみんで7:3でいいわよね」
「んー、いんじゃねーの…」
…今なんつった?
「やったわ、めぐみん!このお金でパーッといきましょう!」
「オイ待てコラ。さり気なく俺の分無くしてんじゃねえよ!」
「いいか、まず初日からやってた俺達の取り分が4万づつ、2日目からのめぐみんが3万だ。異論は認めん」
「何よー!何であんたみたいなヒキニートと麗しき女神であるこの私が同じ取り分なのよ!」
「うるさい、第一魔法で倒しためぐみんはともかく、お前は何もしてないだろ!むしろめぐみんの方に4万渡したいわ!」
というかこの駄女神、食われてただけじゃねえか。納得いかねえ。
「……」
「おっと…そりゃ悪かった。……じゃあな」
やべえ、ギルドを出ちまう。ベテランのチート持ちなんか初心者の街にいつでもいるもんじゃない。今のうちに聞きたいこともあるんだ。
「おいアクア!その報酬は預けた」
「あら、くれるの?ふふーん。ようやくあなたも私の素晴らしさが分かったようね。でもそのお金はいらないわ。代わりに毎日高級シュワシュワを…」
「ちっげーよバカ!ちょっとギルド出るから持ってろっつってんだよ!いいか、絶対に勝手に使うなよ。もし使ってたらお前のその高そうな羽衣を質に入れるからな!絶対だぞー!」
そうして了承を得ることなくギルドを飛び出した。
そして現在、疵顔の日本人と金髪の美少女を尾行している…のはいいものも、どうやって話しかけよう。そもそも俺やアクアみたいに異世界から来たってことを仲間に伝えてない可能性もあるしな。なんとかして二人っきりの状況…いや、やっぱ怖いからある程度は人目があって且つ話が聞こえないところがベストだな。
すると、何かを話し男の方が分かれ道で別れた。ってヤバイ見失う!
男の向かった方向へ駆け出し、それを視界に収め
「あれ?どこいった?」
先にはあまり人気の無い街並みが広がるだけでその男はいない。大柄で結構特徴的だから直ぐに気づくと思うんだが…。
「――おい、さっきからずっとついてきてるよな」
「ひゃい!!?」
いつの間に!?気づかれてたのかよ!?ヤバイヤバイ、テンパって変な声出た。じゃなくてこのままじゃ不審者確定だ、何か、何か言わないと…
「す、すいません!お、俺佐藤和真っていって、その、に、日本人です!」
「何?」
「ヒエッだ、だからその、ど、同郷ですよね。俺たち。少しお話をしませんかと思いまして…」
どもりまくった末に出たのはおかしな敬語。当然納得される訳もなく…
「そうか、ついてきな」
「え?」
「ん?話をしたいんじゃないのか?俺もちょうど聞きたいことがあるからな。そら、いいところに喫茶店がある。そこで話すか」
そう言ってニヒルに笑う姿に、ちょっとだけ誤解していた事を恥じた。
◇◆◇◆◇◆◇
「…そいつぁ酷いな」
「そうでしょう!?俺だってこんな事になるって分かってたらアイツなんて選ばなかったのに…!他の奴がチートアイテムで勝ち組にいるっていうのに、俺はお荷物抱えたチート無しの最弱職…!ストレスが貯まる日々でそれはもう……!」
この少年、佐藤和真は日本の学生だったが事故で死亡し、女神に転生させてもらったのだという。それも女神を連れて。これは頭の堅い魔術師連中に言ったらどんな顔することやら。その辺がかなり緩い俺だって頭痛がしてくる。
…だが、それでも手に入った情報は大きい。まずここが異世界という裏付けが取れたこと。これはその女神とやらが嘘をついてなければの話だが、ほぼ間違いないだろう。そして、目の前の少年以外にも日本からは若くして死んだ者が来ているらしく、それ等は大抵神器と呼ばれる凄い性能の道具や才能を与えるらしい。
今のところそのアクアって女神が怪しいが、それでも半神の混じっている俺達を気づかれずに連れてこられるかといえばいささか疑問が残る。
これもあくまでこの少年の言葉が真実だったら、の話だが軽い暗示にも引っ掛かって話していたので、これが嘘だったら俺にはどうにも出来ないだろう。
「すいません、俺の不幸自慢ばかり。そういえば…えっと」
「獅子刧だ。獅子刧界離。それと敬語、慣れてないだろ。そういうのよりはいつも通りに話してくれたほうが俺は分かりやすい」
「あ、はい…じゃなくて、おう。んで、獅子刧さんはどんな転生特典を選んだんです…選んだんだ?」
「んなもんねえ」
「ん?」
あっけらかんに答えられた一言にカズマの目が点になる。今、何と言ったのか持ってない?まさか自分みたいにいらないものを…
「だから、んなもん持ってねえって。第一、俺はその神様とやらに送られたわけじゃあ無いんでな。それもつい最近だ。現地で日本人に会うのはこれが初だ。なんならこの異世界歴はお前の方が長いだろうよ」
「は、はあああぁぁ〜〜っ!?」
急に立ち上がり大きな声を発するカズマに店主は鋭い目線を向け、すごすごと着席する。
「だ、騙したのかアンタ!」
「いいや?俺は一度もそういうのは話してない筈だ」
「いやでも…話したいことがあるって…」
「ああ、お前さんが日本人だって言ったからな。情報収集って奴だ」
彼、獅子刧界離は会話の間、一度たりとも転生者などという話はしていない。カズマが口走った日本人という情報が出たので、うまく聞き出しただけだったのだ。
「そ、そりゃねえよ…。折角アドバイスを貰えるかと思ったのに……あれ?最近来たって言ったよな?」
カズマは何かに気がついた様に顔を強張らせる
「あの〜、つかぬことをお伺いしますが……そのお顔の傷は…こっちのモンスターに?」
「いや、地球だ」
(やっぱりぃ〜っ!?…いやいや待て待て、落ち着け佐藤和真。ひょっとしたら事故とかかもしれないしそれだけで人柄を決めつけるというのは差別と一緒だ)
「あ〜、じ、事故とかで…あと、職業は…」
「まあ、あれだ。傭兵みたいな事をやってた。傷はそんときについたもんばっかだ」
「ノオオォォォォォォォォーーーーーーッッ!」
「おわっ、どうした急に叫んで」
頭を抱えて絶叫マシーンとかしたカズマを宥める獅子刧。ちょっとばかし驚かすつもりで言ったのだがここまでとは思わなかった。するとカップを下げにきた店員が困った顔で耳打ちする。
「あの、お客様。さっきからウチの店長が…」
そこを見ると如何にも不機嫌な様子のちょび髭の男。その目線はこちらに向いており、目が合うとフン、と鼻をならすと顎で出口をさす。
「あー、おいサトウカズマ。ここじゃ迷惑だから外行くぞ、外」
カズマは小さく「はい…」とだけ呟き店外へと足を進めた。
それでもまだこちらをチラチラと顔色を伺うような態度のカズマに何を感じたのか、「はあ…」とため息を付き、説明する。
「あのな、傭兵紛いの事やってたからって手は出さねえよ。なにより、俺が危害を加えるのは相手に殺す気があったときか、悪人位だ。何、今はきちんとその冒険者のルールに従うさ。別に傭兵業が好きだった訳でもないしな。金や素材が手に入るからやってた訳で、それはこっちじゃクエストで出来る。な?俺がそれをやる必要なんて無いだろ?」
急に声をかけられたことに恐々としていたが、考えてみればそれもそうか…と思い、肩の力を抜いた。
「まあ、そう言うなら…。あっと、俺は冒険者って言ったけど、獅子刧さんはどんな職業なんだ?あ、こっちの世界でのな」
カズマは既に認識を改めており、獅子刧を『強面の傭兵で関わりたく無い奴』から『よく分からないうちに異世界転生を身一つでさせられた被害者』となっている。
「ああ、そっちはお前さんと同じで冒険者だ。職業として、じゃなくクラスとしての、な」
「あー……ん?でもその見た目ならもっといい職があったんじゃ無いのか?」
「あん?別に専門職とかに関しちゃ俺が足元にも及ばないのが仲間にいるんでな。それに全てのスキルを覚えれるんだろ?各方面で便利だし、戦略の幅も相応に広がる。組み合わせによっちゃかなりの効果を発揮するものもあるだろうさ」
「!」
(そうだよ!最弱職だって悲観してたけど受付のお姉さんも言ってた通りに全てのスキルを覚えれるんだ。なんてこった、それに目も向けずにいたとは…。ふっふっふ…これで色々覚えてアクアに度肝を抜かせてやるぜ。ふふふ…)
因みに今のカズマは悪い笑みが顔に浮き出ており、強面の獅子刧と並んだことで何か犯罪でも犯していそうな雰囲気になっており、警察に通報されたのは言うまでもないだろう。
尚、二人は警察に絡まれたせいで夕食の時間に遅れたのは完全な余談である。
久しぶりでどんな風に構想を練ってたのかすっかり忘れちまったぜ……
気持ち3割増しの文章力はどうだー!…上手くなってる?なってるよね?…あれ?