魔剣使いは極度の苦労人   作:詠海だよ

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ていうかアンケートの「妹もしくは姉」の投票率すげえな(小並感)


手の平くるっくるですが何か?

「俺たちも行こうか」

「そうだね」

「とりあえず砂漠を抜けよっか」

砂漠には身を守るものがなんにもないから急がないとな。

「広いなぁ……」

 

「そうだね……」

 

「そりゃあね…」

砂丘を乗り越え乗り越え先へ進むも、同じような風景が続くばかりだ。

大きな砂丘があちこちにあるために見通しが悪くどちらに行けば砂漠を抜けられるのかが分からない。

それに、モンスターがいない訳ではないのだ。

正直なところ、この状況での戦闘は避けるに越したことは無い。

 

「この砂丘を越えたら一旦休憩にしない?」

 

「うん、そうしよう」

急斜面を手をついて登りきる。

すると、そこには今までとは少し違った風景が広がっていた。

 

「砂丘が無い?」

 

「真っ平らだね!」

目の前に広がっていたのは起伏の無い砂漠だった。

砂丘など一つもなく、夜で無ければ遠くまで見通せる状況だっただろう。

 

「こっちに行ってみる?」

 

「俺はどっちでも」

 

「そうしよう!こっちのほうが歩きやすいしね」

意見が一致したため、砂丘を滑り降りて再び歩き出す。

 

「昼間なら何か見えてたかもね」

 

「確かにそうかもね。ていうかイベントって後何日だったっけ?寝てないから忘れた…」

 

「あと三日。そのうちに…あっ、そういえばレイン君、今何枚メダル持ってる?」

 

「あぁ、俺の分は集まったから俺には回さなくていいよ」

 

「あ、そう?じゃあ私とメイプルで合わせて9枚かな」

 

「うーん…ちょっと厳しいかな?」

 

「PKでもしないと厳しいと思う」

 

「うーん……そっか」

どうしてもというならそれも選択肢に入ってくるだろうが、誰がメダルを持っているかも分からないためダンジョンを探すのと同じような難易度だろう。

そしてぶっちゃけると俺はもう対人戦やりたくない。

だって疲れるし。

 

 

「まあ、そういうのはプレイヤーと出会ってからでいいよ。相手が戦うつもりなら返り討ちにする」

 

「うん、そうだね」

そんなことを話しながら、ひたすらだだっ広い砂漠を歩き続けた。

暗くて先はよく見えていなかったが、次第に木の葉が風でガサガサと揺れる音が聞こえ始めたことで、砂漠の終わりを知ることが出来た。

 

「どんなモンスターがいるか分からないから注意して」

 

「おっけー!」

 

「了解」

暗い森の中を進んでいくこと三十分。

俺たちは一つの洞窟を見つけた。

 

「入ってみよう。それで、浅そうなら拠点にしちゃおう」

 

「私が前を行くよ」

もしかしたらまた深い洞窟かもしれないと思うが、この洞窟は五メートル程奥に伸びているだけの何も無い洞窟だった。

二人はやっと休めると地面に寝転がる。

「疲れた…」

 

「クタクタだよ…」

 

「じゃあとりあえず二人寝て。俺は偵察してくる」

俺の言葉に、二人が目を丸くした。

「いいの?」

 

「…いやいや、女子二人が寝てる横で男一人が寝るってのは…」

ちょっと…ね?

精神的に疲れるから勘弁してください…

 

「……わかった。お言葉に甘えるよ」

 

「ちゃんと休んでね?」

 

「そりゃもちろん。ちゃんと休むよ」

 

そう言って、地面に寝転がった二人を置いて、俺は偵察に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと…戦闘はしたくないし…あ、そうだ」

戦いたくないなら見つからなければ良い。

当然の理屈だが、普通に行動をすると見つからないのは難しい。

という訳で木の上を飛び移って行くことにした。

「よっ…!ほいっと!」

木に登り、周りを見渡すと、プレイヤーは視界の中にはいなかった。

「今のところはいないか…」

確認すると、近くの木に飛び移り、移動して行く。

そして、ずっと偵察している間に最初の木登りから数時間がたち、朝日が指し始める。

 

 

「やっぱ早朝は全然いないか……ん?なんだアレ…祠か?」

俺がようやく見つけたのはプレイヤーでもモンスターでもなく、かなり古臭い祠だった。

 

「見てみるか…よっ!」

木から飛び降り、祠の中を覗くと、魔法陣がポツーンと寂しく一つだけ佇んでいた。

 

「うわぁ、なにこれ怪しい…」

明らかにダメそうな感じだ。

突然だが、この魔法陣を見た人の選択肢は三つほどある。

1。パーティを呼んできて、全員で入る。

2。入らない。

3。これは余りおすすめしないけど…一人で入る。

 

 

まぁ無難なのは1かな。

備えあればなんとやらって言うし、人数は多いに越したことはない。

対して3は強い敵が出てきた時、かなり苦労する。

実際、レイドボスとかに一人で挑むような物だからな。

 

 

…え?俺?俺はーーーーー

 

 

 

 

 

 

3 で す が ?

 

 

レイドボスに単独特攻?上等だよ。

実際別ゲーでフロアボスに単独特攻して一回玉砕、一回撃破の記録を持つ俺ならいける‼︎(隙自語)

 

そう考え、迷わず魔法陣に踏み込みーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーもう!二人呼んでくればよかったァァ!」

入ってから約2分も経たず、猛烈に後悔してます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……そんなんありかよ!クソ運営が!」

メイプルさんたちを呼んで来なかったことにめちゃくちゃ後悔したけど今はそんなこと気にしてる場合じゃない。

魔法陣に踏み込んだ後に俺が見たのはめちゃくちゃデカいトリケラトプスのようなモンスターだった。

攻撃パターンに関しては今の所は単調だし、攻撃は当てられるのだが…

 

手始めにと斬りかかってみたら剣を弾き返された。しかも体力は1ドットすら減っていないという。

 

つまりコイツはメイプルさんレベルに硬いチートモンスターだと言うことだ。

 

 

 

あれ。

無理ゲーじゃね?これ…

 

 

…い、いや!

まだ、まだ終わらんよ!

 

「クソっ!【フリーズドブレス】!」

 

俺はトリケラトプス擬きの突進攻撃を回避しながら【フリーズドブレス】を放った。

剣から水色のビームがトリケラトプス擬きに向かって飛んでいき…当たった………

 

 

瞬間に反射されてきた。

 

「はぁ!?」

お前!何でもかんでも反射しやがって!

てめぇ一方〇行(アクセラピータ)(規制音)かよ!

 

なンだなンだよなンですかァ!?

愉快に素敵に決まっちまったぞォ!?

(テンション崩壊中)

 

 

…うん?

なんかトリケラトプス擬きがこっちを見てニヤリと………

 

 

 

 

 

「アァ…!?ふっざけてんじゃねェぞッ!!」

トリケラトプス擬きが反射したレーザーが俺に迫る!

「舐めやがってェェェェェッ!!」

俺が咄嗟に剣を翳すと、レーザーと剣が衝突した。

「う…ああぁぁぁッ!!」

数秒後、俺の剣がレーザーを断ち切った。

 

 

「はぁ…はぁっ…」

クソっ!俺が一方〇行みたいになってどうする!

打開策…何か!

 

その時。

俺が必死に今あるスキルでの打開を考えていた、その時。

 

 

 

 

 

ピロン♪ピロン♪

 

 

 

場違いな音が2つ、洞窟に響いた。

 

 

 

その音は。

 

 

 

 

新たなスキル獲得の、音だった。

 




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