あれから三日間たった。
リンは良いクエストを見つけたとかでどこかへ行った。あんだけ振り回しておいて俺を置いていきやがった。自由すぎる。
そして、どっかの誰かさんに振り回されて行けなかった【光虫】探し。
あれはサリーさんが1人で終わらせたらしい。マジですいませんでした…
さて。
それはそうと、今日はメイプルさんがゲームに戻ってくる日だ。
ほら、前に言ってただろ?
学校で『もう見張り交代?』とか【カバームーブ】とか叫んだやつ。
あれがあったから、ゲーム休んでたらしい。
だがもう失敗しなくなったから戻ってくると。
ちなみに、【光虫】は手に入れたが、ギルドホームはまだ購入してないらしい。サリーさんはメイプルと一緒に選びたいって言ってた。
多分今選んでるだろう。
俺には選ばせてくれないのと言ってみたら、笑顔で威圧された。
予想はしてたけどかなり酷い。
…え?
今俺は何してんのかって?
リンを待っている。
いや、正確に言えばメイプルさんがギルドに誘おうと思っていた人を呼びつけ終わり、メイプルさんとサリーさんを待っている状態なのだが、リンが来ない。
あいつ…遅刻しやがって…え?何?
あくしろよォォン!?
そろそろクロムさんたちとの会話の話題が無くなって微妙な雰囲気になっちゃうからさァァァッ!
「あ、兄さーん!遅れてごめーん!」
!この間延びした声…!何よりゲーム内で人のこと兄さんとか呼ぶ頭のおかしさ!
間違いない…リンだ!
「ハァ…兄さんって呼ぶな。…それはそうとリン、遅いぞ…え?」
若干アホっぽい声に振り向いてリンの方を見ると───
「ふふん、どう?新しい装備!」
──何だかかなり強そうな装備に身を包むリンがいた。
「…その装備は」
「良いクエストがあったって言ったでしょ?それで」
「…で?どんなキチガイ装備なわけ?」
「なぜに既にキチガイ認定…?」
どうせそうだろ、コイツだし。
メイプルさんとかと同じ部類の人間だよキミは。
目を少し離すと付属品がどんどん増えるとことか全く同じ。
「ハァ…全くお前らは…なぜユニークシリーズっぽいものばかり手に入れるのか…」
「おまいう」
「えっ」
みんな、こんにちは!
リンです!
兄さんと話してると長くなりそうだから、わたしの装備についてはわたしが解説します!
じゃあ、とりあえず今のわたしのステータスを見せるね。
リン
Lv34
HP 232/232
MP 162/162
【STR 55〈+64〉】
【VIT 0〈+43〉】
【AGI 30〈+25〉】
【DEX 0】
【INT 50】
装備
頭 【空欄】
体 【純白のコート・Ⅳ】
右手 【錬鉄の小剣・Ⅴ】
左手 【錬鉄の小剣・Ⅴ】
足 【空欄】
靴 【ホワイトレザーブーツ・Ⅲ】
装飾品 【革のホルスター】
【空欄】
【空欄】
スキル
【状態異常攻撃Ⅲ】【スラッシュ】【疾風斬り】【筋力強化大】
【連撃強化大】【ダウンアタック】【パワーアタック】【スイッチアタック】【体術Ⅳ】【ヘイスト・シフト】【
【片手剣の心得Ⅴ】【両手剣の心得Ⅲ】【弓の心得Ⅲ】【メイスの心得Ⅲ】【大槌の心得Ⅲ】【槍の心得Ⅲ】【杖の心得Ⅲ】【大盾の心得Ⅲ】【投擲武器の心得Ⅲ】【鞭の心得Ⅲ】【銃の心得Ⅳ】【大鎌の心得Ⅲ】
【火魔法Ⅰ】【水魔法Ⅱ】【風魔法Ⅲ】
【土魔法Ⅰ】【闇魔法Ⅰ】【光魔法Ⅱ】
【ファイアボール】【ウォーターボール】
【ウィンドカッター】【サンドカッター】
【ダークボール】【リフレッシュ】
【MP強化小】【MPカット小】
【MP回復速度強化中】【魔法の心得II】
【気配遮断II】【気配察知IⅢ】【しのび足Ⅱ】【跳躍Ⅲ】
【剣ノ舞】
…どう?
え?装備がバケモンすぎるって?
そう!そうなの!
この装備、兄さんにも言った【良いクエスト】で手に入れたの。
そのクエストがどんな感じだったかって言うとー…そうだね…
依頼人は鍛冶屋のおじさん。
なんかよく分からないけど、腕がいい人に自分の武器を使って欲しいみたいだったよ。
クエストの内容は、その装備を使ってダンジョンクリア。
たくさんの武器を使わせてくれたし、結局ほとんど貰っちゃったし。
なんでこんな簡単なクエスト、みんな受けないんだろ?
どこが簡単なんだこのド畜生がァーッ!
そこから詳しく聞くと、なんとレベル60越えのボスと戦いまくったらしい。
しかも、剣(片手剣に両手剣、しまいには双剣まで)・メイス・槍・ハンマー・杖・大盾…そしてその他もろもろに、果てには銃まで。
その装備を使ってそれぞれ1回ずつダンジョンをクリアするのが条件らしい。
…本当に何を言っているんだこの愚妹は。
え?バカなの?バカなの?
いやバカだわ。
こいつは恐らく、いや間違いなくこのゲーム1のバカだ!
しかもこいつ自分の異常性に気付かずにアホ面晒してるんだぞ?
なろう系主人公か貴様は!
『え?また自分なんかやっちゃいました?』
とか言ってそうだな!
「…ハァ」
…ちなみにメイプルさんが集めたメンバーは、カスミ、クロム氏、イズ氏、カナデって人。
…そしてウチの愚妹。
「なんだコレ人外魔境じゃねぇか」
あれっ。人外しかいなくない?
それにしても、だ。
今頃運営さんは慌ててるかなぁ。
リンがやべぇクエスト完全攻略しちゃったし…
…すいません。
ウチの愚妹がすいません。
「あ、兄さん!メイプルさんたち来たよ!」
…すいません。
こんなバカみたいなギルド作ってすいません。
…多分メイプルさんが提案したと思ってますよね。
俺です。俺がやりました。本当にすいません。
「あ、レインくーん!ギルドホーム買ってきたよー!」
…すいません。
ウチの仲間がすいません。本当に、本当にすいません…
「…どうしたの?いきなり座って…」
俺は心から運営への謝罪を敢行した。
ジャパニーズDO☆GE☆ZA☆である。
後に愚妹は語った。
それはそれは立派なDO☆GE☆ZAだったと。
やかましいわ。
大概だぞレインくん
ちなみにレインくんは少し前までは普通にメイプルとサリーを女性として意識していましたが、今となっちゃ人外扱いです。
妹のスキルの詳細を記載します。
【ヘイスト・シフト】
所持品に武器が複数ある場合使用可能。
ストレージに収納してある武器と使用している武器を交換する。
交換してからの30秒間、AGIが2倍。
【
武器を2つ以上装備している場合使用可能。
2つの武器を1つにする。1つになった場合、STR、大きさ、重量が増加。
バケモンすぎだろ