「というわけで、そろそろ真面目にやらない?」
「何がというわけなのか分からないけど、そろそろ第四回イベントだよね」
「聞いた上で速攻話題変えるのやめてくれる?」
結構切実な願いなんだが、コレ。
「えー……じゃあ偵察してきて」
サリーが面倒くさそうに言う。
「どこの?」
「炎帝の国と集う聖剣」
二強じゃねーか。
見つかったら即殺されそう。
「あんたらは?」
「湖行って遊んでくる」
遊ぶんかい。
拝啓。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。レインです。
突然ですが、今私はサリーから預かった任務を遂行中です。
「ねぇ兄さーん、お腹すいたー」
何故かこのバカもついてきていますが、放っておきましょう。
それにしても、です。第三回イベントが終わって、改めて思ったことが。
「このギルドはおかしすぎる」
「急にどしたの……?」
いや、おかしいです。絶対におかしいです。
第三回イベントで何をやらかしたのかクソデカ悪魔になれるようになったメイプルさんを見て、私は再認識しました。
「このギルドはおかしい。変人と変人とただのバカが混ざってカオス状態だ」
「自己紹介……?」
「ぶん殴るぞ」
もうこの口調やめよう…
で。今俺は、ギルド『集う聖剣』の監視もとい偵察中だ。
今まさに狩りを行なっている三人のプレイヤーを観察中。
ペイン、ドレッド、ドラグだ。
「あれ、金髪の女の人は?」
「フレデリカな。知らん」
実際どこにいるのかはほんとに知らん。
「ウチの偵察でもしてんじゃねーの」
「え、やばいじゃん。いいの?」
「サリーいるから大丈夫でしょ」
適当に返す。
サリー、メイプルさん、マイ、ユイは今、湖で呑気に水遊び中だ。
呑気に水浴びしてるところ偵察したって意味ねーだろ、タイミング悪かったな。ざまぁ。
「それはそうと兄さーん……お腹すいたー!」
体をガクガク揺さぶってくる。
うっわめんどくせ。
俺の経験則から言って、ここで放置したりすると後々かなりの報復をされる。
頭はいいからなのか、的確に俺が嫌がることをしてくるのだ。
縛ってスプラッタ映画耐久とかな。ちなみに寝たら往復ビンタで起こされる。
やったことに対して報復のレベルが釣り合ってないんだよ。
つまりだ。こういう時は………
「ほれ」
ストレージからクッキーを出してポイっと投げておいた。
こういう時は大人しく何かを与えれば黙る。
「やったぁ、ありがとう!」
「あっバカ!」
このアマ、だいぶでかい声出しやがった!
「ん…今なんだか声がしなかったか?」
ほらみろ、ペインに気づかれてやがる。
俺は逃げるぞ!
「えっ、ちょっと兄さん?」
「
スキル名を唱えた瞬間。景色が変わり、俺はギルドハウスへと戻ってきていた。
このスキルは、俺が前回のイベントの報酬で獲得したスキル。
一度行ったことがあるところへ一瞬で行けるというものだ。
その分クールタイムも長いし、何より自分しか転移できないけど。
そう、自分しか!転移できないのです!
つまり、俺はこのスキルを使って脱出できたが、リンはあの場所に置き去りだ。
安心しろリン、骨は拾ってやる。
お前が好きな棺桶ダンスもしてやるから、許せ。
その後、怒ったリンに縛られてからバイオハザードシリーズを全部ぶっ通しで見せられたのは別の話。
次回がんばります