広瀬康穂が四部で頑張る話 作:ジョジョラー
遅くなりました!
最近はレポートが多くて・・・(言い訳 その①)そして、バイトの事も色々考えてるので・・・(言い訳 その②)
それはさておき、私が放置している間にお気に入り登録が50を超えていました!
嬉しい・・・ありがとうございます(*´ω`*)
今回のお話はちょっと早足になってしまった感が否めないですが、一応頑張りました。オリジナル要素が出てくると難しいですね・・・
「康穂! ぼく今日は新しいマウンテンバイクで登校するから、先に行くね」
「うん、また後でね」
ある日の朝の事だ。
康一はこの前買ったばかりのマウンテンバイクに乗るのが楽しみなようで、朝も早いというのに声を弾ませていつもより早く家を出ていった。あんなにウキウキしているのだから、さぞ乗り心地が良いのだろう。
(そんなに乗り心地がいいのかな〜? 今度私も乗せてもらっちゃお)
康穂はカバンに母親が作ってくれた弁当を詰め込み、いつもの時間に家を出た。
☆
「……ッ! あれは……?」
天気も良く気持ちのいい朝なので気分よく歩いていたのだが、視界の端に写った赤色に足を止める。道路に何か赤色のものが広がっており、その中心に何か小さなモノがあるように見える。目を凝らしてよく見ると、何が落ちているのか確認することが出来た。
──スズメだ。道路の真ん中に、スズメが落ちているのだ。辺りには羽が散らばっており、地面に血溜まりが出来るほどの出血をしているという痛々しい姿のスズメが……
康穂は小走りで近づいていって、そっと様子を伺った。翼の部分に穴が空いてしまっており、飛べなくなって地面に倒れて動けなくなっているようだ。そっとくちばしの先を指で触ってみるが、か細い声で弱々しく鳴くだけで、ピクリとも動かない。このまま放っておけば、きっと……いや、確実に死んでしまうろう。
「仗助くんのところに連れて行けば助かるかも……ちょっと待っててね、できるだけ優しく運ぶから!」
康穂は制服のポケットからハンカチを取り出し、それにそっとスズメを包み込んだ。そしてそれを手のひらに乗せて振動に気をつけながら、できる限りの早足で仗助の元へ急ぐのだった。
☆
「あっ、ちょうどいいところに! お──い! 仗助くん! 康ちゃんに億泰くんも! ……みんな揃ってどうしたのかな……?」
康穂がようやく仗助を見つけた頃には、スズメはかなり弱って来ていた。
手のひらの中で確実に冷たくなっていく様子に相当焦ったが、なんとかスズメが息絶える前に仗助を見つけることが出来た──のはいいのだが……
(なんだか、ガラのわるそうな人だなぁ〜……康ちゃんって、絡まれやすいのよね。仗助くんと億泰くんが見かけて助けてくれてるところなのかしら?)
康穂は知らない男に睨みを聞かせている仗助と億泰の様子に近づくのを躊躇ったが、そんなことよりもスズメの命の方が大切だ──意を決して近づこうとした時、ちょうどいいタイミングで男がしっぽを巻いて逃げていった。これで安心して近づけるというものだ。
「みんなおはよう! 仗助くん、ちょっといい? 急いでるの!」
康穂が3人に駆け寄りながら挨拶をすると、仗助も億泰も手を上げて「よう」と返事を返す。先ほどの男に対する態度とは違い親しげにしてくれるのを見て、急いでいるのにも関わらず嬉しくなった。
「ああ。いいぜ、どうしたんだよ? そんなに急いでよォ」
「この子、道端に倒れてて……治してあげてくれないかな? もう虫の息なの……」
「うお、ひでぇー怪我だな……もちろんいいぜ。──クレイジー・ダイヤモンド!」
仗助は康穂の手のひらの中身を見て、直ぐにスタンドを使いスズメを治療する。
康穂は自分の手のひらに暖かい光を感じながら、スズメの姿をじっと見つめた。
「チュンチュン!」
「……! やったぁ! 治ったわ、ありがとう、仗助くん!」
「おう! 良かったな」
「康穂は優しいね。スズメも元気になって良かったよ」
「なんかよォ〜、そいつ、スッゲー康穂に懐いてねぇか〜?」
億泰の言う通り、スズメは元気になって嬉しそうに康穂の手のひらから飛び立って顔の周りを飛び回っている。
「おいおい、こいつオスかぁ? 確かに見つけたのは康穂だし、元気になったのはメデタシメデタシだがよォ、元気にしたのはこの仗助くんっスよ?」
「チュンチュン!!」
仗助が少しむくれていると、スズメは康穂の肩から仗助のリーゼントの上に飛び移った。大事なリーゼントの上に乗られてキレるのではないかと一瞬ヒヤッとしたが、当の本人は機嫌よく笑っているのでほっとする。
「んだよ、ご機嫌取りかー? そんなことしても……」
「「「ぷッ」」」
「なっ! てめーら、何笑ってんだよ?」
「だって、仗助くん完全にそのスズメにいいように扱われてるから……」
「うるせ〜ぞ康一! 皆して笑うなぁッ」
そう、仗助は口では絆されないと言いつつも、完全にスズメのご機嫌取りに乗せられ、普段は凛々しく引き締まった顔を緩めているのだ。
仗助が声を荒らげると、スズメが用は済んだとばかりに再び康穂の肩に戻ってくるものだから、さらに3人の笑いを誘う結果となった。
(──癒される〜……)
そして、康穂は密かに仗助の笑顔に心をときめかせたのだった。
☆
「チュンチュン!」
「ねえ、あなた……いつまで着いてくるの……?」
放課後になっても、スズメは康穂のそばを離れることはなかった。億泰の言うようにすごく懐かれてしまったようで、迷惑でこそないが、ずっとそばにいると気になるというものだ。
「お母さんのところに帰らなくていいの?」
「ヂュンッ!!」
「うわっ、つっつかないでよ〜」
康穂がスズメの頭を撫でると、痛くはないが制服の上からでも嘴を感じるくらいの力で肩をつつかれる。康穂が子供扱いしたことが気に入らなかったようだ。ということは、このスズメはもう大人なのだろう。
「ごめんね、人間から見たらスズメって大人になっても可愛らしいから、子供か大人か見分けがつかないのよ。家族が心配してるかと思ったのだけど、大丈夫なら良かったわ」
「チュンっ!」
康穂がそう言えば、スズメは「それでいいんだよ、それで」と言わんばかりに康穂の頬に擦り寄った。
初めこそ近くにいると気になるとは思ったが、自分が慣れればいい話かもしれない……。朝はスズメに絆される仗助のことを笑いはしたが、人のことを言えた立場ではなくなってしまった。
「ずっと私に着いてくるつもり?」
「チュン!」
「……そっかァ。じゃあ、名前つけていい?」
「チュンチュン!」
スズメは嬉しそうに康穂の周りを飛び回る。
ここまで喜んでくれるとは思わなかったが、喜んでくれると嬉しいものだ。……しかし、喜ばれれば喜ばれるほどプレッシャーは重くのしかかってくる。
「う、ウーン……そうだなぁ。──チュンチュン鳴くから、チュンチュンってのはどぉーお? そのまんますぎる気もするけど……」
「チュン! チュンチュンッ」
自分でもあまり褒められたネーミングセンスではなかったが、スズメはそれで満足らしい。先程よりも激しく羽をバタつかせながら、康穂の周りを飛び回って喜んでいた。
「じゃあ、あなたの名前は、これからチュンチュンね!」
「チュンッ」
☆
興奮して飛び回るチュンチュンを落ち着かせながら歩いていると、家に着いたのは普段よりも20分ほど遅くなった。しかしまだ心配されるような時間帯では無いので、特に問題は無い。
「ただいま〜、ちょっとおそく……」
「──もう生きていられないッ!!」
「……!? お、お母さん!?」
玄関のドアをあけ一息着いたところで返ってきたのは、いつものおかえりの声ではなく物騒な言葉だった。
聞こえたのはリビングの方からで、康穂はカバンを放り投げてドタドタと廊下を走る。チュンチュンも康穂の後を追って、廊下を飛んだ。
「どうし──」
「信じて!!」
リビングのドアを開けると、ドアのすぐ近くに姉が倒れていた。
それだけでなく、何故か腹から血を流している今朝見かけた男、それにナイフを自分の首に向けている母親──そして、康一はなにか……恐らく自身のスタンドで、母親に何かをぶつけたのだ。
「これは一体……」
「そうよ……康一は優しい子ですもの。こんなことをする子じゃあないわ……」
「やったぁ!」
康穂が帰ってきた瞬間にこんなカオスな状況になっていたので、全ては把握出来ない。……だが、康一が喜んでいることから、今は悪い状況ではないのだろう。
よく分からないが、母親の胸にあった錠のようなものが消えた。そして康一はそれに喜んでおり、逆に男は狼狽えている。この光景を見れば、男が母と姉に危害を加えようとし、康一がそれを自身のスタンドで撃破したのは明白だった。
「じょぉぉぉぉだんなんですよぉぉ〜〜! 康ちゃあぁあぁあ〜ん!」
「お姉ちゃんの錠も外せ!」
「もうとっくに外してますッ大切な美貌に間違いがあってはいけませんからね〜〜全て冗談! ねっ、ねっ?」
康穂は姉が起き上がるのを助けてやりながら、情けなく康一の足にすがりつく男を呆然として見ているしかなかった。どうやら、母と姉を人質にとって康一を脅していたようだ。下衆な男である。
「チュンチュン!」
「えっ、ちょっと……」
その時だった。
康穂少し目を離した隙に、どういうわけか……さっきまで康穂の肩に大人しく乗っていたチュンチュンが、勢いよく飛び立ち、男のほうに向かっていったのだ。
そして──
「チュンッ!」
「ぎゃあああああああああ、いっ、痛てぇ! なんだこりゃあ〜!?」
「なっ」
──なんと、チュンチュンが勢いよく羽ばたくと無数の羽が飛んでいき、男の背中に突き刺さったではないか!
これには康穂も康一も驚かされた。
「や、康穂……そのスズメ!」
「スタンド使い……だったみたいね」
「な、何でもしますからぁ! そこのお嬢さんも! あんたのペットでしょ? もうこれ以上攻撃しないように言って下さいッ」
(別にペットって訳じゃあ……)
男は、羽が刺さった痛みと恐怖で涙を流しながら、康一の足元に這いつくばっている。どこまでも情けない様子だった。
「えっ、何でもするって?」
「はっはい〜〜康一どのっそして、そこのお嬢! なんでもします! 舎弟になりますッ」
「よし……」
康一は、男の肩にポンっと手を乗せ、耳元で囁いた。
「それじゃあ明日までにキッチリ50万もってこい」
「えっ」
「──うふふ、ジョーダン! ほんのジョーダンだって! うふふ……」
(じょ、冗談に……き、聞こえなかった……)
康穂はチュンチュンの頭を撫でて褒めながら、床に手を付き冷や汗を流す男をほんの少しだけ可哀想に思うのだった。
☆
──翌日
「いったい? どーなってんだ、こいつはよォ──ッ」
「? ウギギギギ?」
「康一どの! お嬢! 学校までカバン持たせていただきます!」
「ねぇ、やめてくれよ〜っ本当に持つ気?」
「私、恥ずかしい……」
「もちろんです! いよっ、おふたりさん、決まってますよ! もちろん、スズメ殿も!」
昨日康一の金を抜き取って言った男が、今日になって康一、そして何故か全く関わりのなかったはずの康穂にまでペコペコと舎弟のように頭を下げているのだ。しかも、何故か康穂の方に乗ったているスズメにまで同じようにペコペコするものだから、尚更意味が分からない。
当然、仗助も億泰も、この状況に理解が追いつかなかった。
「? なあ、億泰〜、これってどーいう……」
「おれに聞くなぁ〜! おれ頭悪いんだからよ〜っ」
感想、評価をよろしくお願いします!!
しばらく更新が止まると思います。
理由は色々ありますが、自分の文章力のなさと計画性のなさを見直す必要があるので・・・と言ったところです。
できるだけ早く復活しようとは思っています。