遊戯王ではない!デュエルモンスターズだ!! 作:なにかの波動に目覚めたトマト
「遊矢だけではない。柚子も新たに強くなろうとしている。俺も精進しなければならん。
あの日、デュエルが中断にはなったものの、あのまま続ければ俺が負けていた……可動のデュエル……いかん、いかんぞ!!俺のデュエルはあくまでも不動のデュエル!可動のデュエルとは正反対のデュエル。まずは心を鎮め、身を清めなければ!!」
本日の権現坂の修行 滝行
遊戯王世界でデュエルの腕を磨くために滝にうたれることは珍しくもなんともない!!
アユの優勝に終わったトリシューラプリン争奪戦。
面白いデュエルを見せてくれた御褒美に増殖するGを渡そうとしたら全力で拒まれたので一族の結束を渡した。増殖するG、強いのに誰もデッキに入れないんだよな。
「今日の授業はどうするかな……」
エンタメデュエルは出来ないが、デュエルを教えることは出来る。
授業を聞きながら今日は遊勝塾でなにをするのかを考える。肉体を鍛えることとか精神論は塾長がいればどうにでもなるが、デュエルの講義はどうにもならない。
俺の方が知識があるし頼んだぞと任せてくれるのだが、文字通り全部を頼んでいる……カリキュラムもなにもない。
「昨日は禁止カード講座だったから……今日はどうするかな」
カリキュラムもなにもないのでお陰さまで好き放題やってます。
昨日は滅茶苦茶楽しかったぞ。
禁止制限カードがなんで禁止制限カードになっているか考えてみようと言う名の授業をやり、禁止カードあり制限無視のデュエルをした。
柚子達は余所のカードゲームならば極々普通である強欲な壺や天使の施しを入れていたが、甘い。エラッタ前のクリッターと黒き森のウィッチと苦渋の選択を積んでるエクゾディアに勝てん。
流石にそれだとデュエルをしているとは言えないと言ってきたからカエルドライバーを使ったら、やり過ぎてしまい柚子が泣いたりしてしまい、謝ったら抱きついてきて結構美味しい思いをしたりした。
「無限ループ……は、昨日のカエルドライバーで似たことをやってる」
「ちょっと、遊矢。今、授業中なんだから」
「榊、大きな寺や神社を中心に発展した町をなんて言う?」
「門前町です……ドヤ」
「なんだちゃんと聞いてたのか。そうだ、門前町だ」
余計な事を考えていると先生から問題を吹っ掛けられたが、これぐらいは余裕だ。
難なく答えた俺を見て柚子はホッとする。
「もう、授業中なんだから他の事を考えたらダメよ」
「それが柚子のことでもか?」
「えっ!?」
「柚子の笑顔とか思い出すと、心が癒されるんだ……もう二度と柚子の事は考えないよ」
「……べ、別に私の事だったらいい、けど、その……本人が隣に居るんだしわざわざ考えなくてもいいんじゃないの?」
チョロい。柚子はチョロい。けど、可愛いな。
「遊矢兄ちゃーーーーん!!」
授業を終え、学校を出ようとする俺達。
校門前にはアユ、フトシ、タツヤの三人が待ってくれており、タツヤが俺に手を振ってくれる。
「遅いぜ、遊矢兄ちゃん」
「おいおい、小学生と中学生じゃ授業の時間が違うっての」
俺が遅いんじゃないぞ、お前達が早いんだ。
そして再来年にはお前達もこのフィールドに立つんだ。中学から勉強の難易度が跳ね上がるから大変だぞ。
「皆、来てくれるのは嬉しいんだけどわざわざここで待たずに先に遊勝塾に行ってても良いのよ?」
「遊矢お兄ちゃんや柚子お姉ちゃんとお話がしたいから、待ってられるよ」
アユ……お前は本当にロリコンホイホイな発言をしてくれるな。
「それで遊矢兄ちゃん、今日はどんな授業にするんだ?」
「あんまり考えてないな……逆に聞くけど、どんな授業にしてほしい?」
「融合!」
「シンクロ!」
「エクシーズ!」
タツヤ、フトシ、アユの順に要求する。
やっぱりその辺の要求をしてきたか。
「教えるのは良いが、教えてほしいばっかの要求はダメだぞ。
自主的に勉強したりしないとな……と言うことで、3人ともその召喚の召喚方法を言ってみろ」
先ずはタツヤから!
「融合召喚は融合カードを使って融合モンスターによって決められたカードを墓地に送ってエクストラデッキから特殊召喚!」
はい、次はフトシ。
「シンクロ召喚はチューナーとチューナー以外のモンスターをチューニングしてレベルを合計した分のシンクロモンスターをエクストラデッキから召喚する痺れる特殊召喚!」
最後にアユ。
「エクシーズ召喚は同じレベルのモンスターを並べて、オーバーレイ!1つに重ねて、一番上にモンスターを置く特殊召喚!」
「流石に俺達もそれぐらいは分かってるって」
「じゃあ、メリットやデメリットについても答えれるか?」
「ええ!?シンクロ召喚にデメリットなんてあんの?」
「それをメリットとデメリットと捉えるかは別として、特徴はあるぞ」
その辺も答えれないと話にならない。
3つの召喚のやり方だけは分かっている3人だが、ただ召喚するだけならばカードがあれば誰でも出来る。メリットとデメリットが答えられないとダメだ。
「融合召喚のメリットは手札でも出来ることでデメリットは融合カードが無いとなにも出来ないことかな?」
「お、タツヤは正解だ」
「スゲエ、タツヤ!!」
ABCみたいなフィールド・墓地から除外すれば系の融合カードは多々あるが、概ね間違っちゃいない。
手札から融合できるのは融合のメリットで、融合カードが無いとなにも出来ないのは融合のデメリットだ。
「タツヤくん、もうそんな所まで分かるの?」
「うん。遊矢兄ちゃんみたいに色々なデュエルが出来たり、分かったりしたいから頑張ってるんだ」
「お前達、うかうかしてられないな……」
一番の後輩だが、ある意味一番賢いタツヤ。
ほんわかな遊勝塾に良いカンフル剤となり、やる気を起こさせる。その調子で独学で覚えるんだ。なに、生徒手帳ぐらいの分厚さのルールブックを読めば遊戯王はそこそこ覚えられる。
「今日はなににするか」
「待ちな!」
取りあえず軽めのテストは終わったから遊勝塾に向かおうとすると、聞いたことのある声を掛けられる。
「沢渡、沢渡じゃないか!何故ここに、お前はOMK次元の住人じゃないのか!?」
「本編のバリッバリの主役だ!!って、なに言ってんだ。違う、違う」
「おまっ、人に向かってダーツ投げんじゃねえ」
よく見知った顔の男、同じ中学に通っている原作キャラであり主人公より主人公してるんじゃないかと思える沢渡シンゴ。ひょんな事から仲良くなったスケベ友達である。
そして人に向かってダーツを投げるな。先端部分が吸盤なやつであろうと人に向かって投げる奴にダーツをやる資格はねえ!!
「柚子姉ちゃん、この人は?」
「沢渡シンゴ……知人、なのかしら?」
「おい、なんでそこで疑問に思う!」
「だって、私と沢渡の関係って微妙じゃない。
遊矢と一緒に居るの多いし、私と一緒に居るときって殆ど遊矢と一緒に居る時で……微妙じゃない」
「微妙だ」
「微妙だな」
「微妙っすよ、沢渡さん!」
沢渡の取り巻きこと柿本、大伴、山部も何時の間にかやって来たな……。
「で、なんのようだ?」
「おいおい、つめてえな。折角、オレからデュエルの誘いをしに来たってのによ」
「デュエルの誘いって、貴方、遊矢に今年で一番最初に負けたじゃない!」
「う、うるせえよ!それを言うなら、お前は次に負けてんだろう!!」
どっちも俺に負けてんだろうから、不毛な会話をしないでくれ。
しかしまぁ、沢渡からのデュエルの誘いとは珍しいが嫌な予感しかしない。
「お前、舞網チャンピオンシップの出場資格手に入れる公式戦しにいかないでいいのか?」
「甘いな、遊矢。オレはとっくの昔にジュニアユースクラスの出場権を手に入れてる!」
「流石です」
「沢渡さん、マジぱないっす!!」
「よ、勝率6割!」
ギリギリじゃねえか。
「それよか、お前も人の事を言えねえだろう!!
折角のペンデュラムとか言う召喚法を編み出したってのに、まともにデュエルしてねえそうじゃねえか。なら、オレがお前のペンデュラムを敗北に追い込んでやる!!」
お前、見事なまでに良い感じの勝負をするけど最終的にはボコられる噛ませ犬の台詞を言いやがって。
「まぁ、デュエルをしろと言うならば受けてやろう」
「それでこそ我がライバル……っつーことで、LDSのセンターコートを押さえてるから来な」
「ちょ、ちょっと!私達、これから遊勝塾で授業があるんだけど」
「まぁまぁ、落ち着けって。
幸いにも塾生は全員揃っているし、舞網市で一番大きなデュエル塾のLDSのセンターコートでデュエルを出来るんだから……今日の授業はレポート形式にしよう」
「はぁ……じゃあ、敵情視察も兼ねてLDSに出発よ。3人とも、それで良いかしら?」
「うん!」
「は~い!」
「LDSのセンターコートでデュエルだなんて痺れるぅ!!」
そんなこんなで今日の授業内容が決まり、LDSに向かう事になった俺達。
いきなりセンターコートに向かわず、LDSの説明を沢渡から受けるのだが、総合コースって総合じゃなくてアドバンスと儀式メインだから、儀式コースじゃないのか?
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「社長、例の榊遊矢が来ました」
「そうか」
場所はLDSのセンターコート、ではなく管制室。
側近こと中島が沢渡がLDSに遊矢を引き連れて来たことを報告すると管制室のモニターは舞網市内からLDSのセンターコートへと移り変わる。
『流石はLDS……資本力からうちとは大違いだな』
『何時かうちをこれぐらい大きな自社ビル兼デュエル塾にしたいわね』
『無理無理、俺はデュエルは得意だけど経営学はからっきしなんだから大きくしても失敗する。
と言うよりは下手に塾生を増やしすぎると面倒が見切れなくなる。この前のペンデュラム目的の入塾希望者達、あれ俺と塾長で教えきれない数だぞ。目先の欲に眩むなとは言わないけど、後々大変な事になるって』
『うっ……人間高望みし過ぎるのも良くないのかしら』
『程よい欲望で良いんだよ……さてと、デュエルの準備をするか』
軽く夫婦漫才をし、鞄からデュエルディスクとデッキケースを取り出す遊矢。
『分かってると思うが、ペンデュラムを使えよ!』
『分かった、イグナイトエクゾを使えば良いんだな!』
『ざけんな、前と同じになっちまうだろうが!』
『じゃあ、ヌメロンエクゾで』
『ペンデュラムを使え、ペンデュラムを!!つーか、エクゾディアから離れろ』
『馬鹿野郎、俺の所属する遊勝塾はエンタメデュエルをモットーにしてるんだぞ。今度はどんな方法でエクゾディアを揃えるかワクワクさせないと』
『遊矢、それただのワンキル厨よ』
「中々に進まないな……しかし、ペンデュラムとエクゾディアを組み合わせることが出来るのか」
中々にデュエルをしない事に不満げな零児。
エクゾディアとペンデュラムの相性が良いということが知れただけ、ましである。
『ペンデュラムね、ペンデュラム……あ~これでいいか』
「全員、データの取り込みの準備を。
ペンデュラムはまだまだ未知数だ。沢渡もそれなりの実力者だが、過去の戦績やストロング石島との試合からして速攻で終わる可能性が高い!」
沢渡と遊矢のデュエル、それは全て赤馬零児が仕組んだものである。
遊矢と親しい関係にある沢渡を甘い言葉で誘い込み、遊矢とLDSでデュエルをする様に指示をした。遊矢にペンデュラムモンスターを使わせ、ペンデュラムモンスターがどれ程の物なのか、ペンデュラムの真髄を見極めようとする。
『ところでよ、ペンデュラムモンスターってどんなカードなんだよ?』
『沢渡……お前、あんなにペンデュラム、ペンデュラム言ってて知らないのか?』
『当たり前だろう、ペンデュラムモンスターを持ってるのは、お前だけで見る機会なんてねえよ』
「何時になったらデュエルをするんだ。取り巻き達にデュエルをする様に催促を」
「いや、待て」
ぐだぐだとしてデュエルをしない事に痺れを切らす中島。
零児は沢渡がなにかをしようとしている事に気付き、止める。
『ほら、これがペンデュラムモンスターだ』
『へ~コイツがペンデュラムモンスターね。柿本達にも見せて良いか?』
『別に良いぞ』
『お~い、お前達、これがペンデュラムモンスターらしいぞ』
『スゲエ!』
『これがペンデュラムモンスター!』
『このカードがあれば、沢渡さん、マジ最強になれるっすよ!!』
『3人とも、それは遊矢のカードで、沢渡のカードじゃないわよ?』
『違うな、今からはオレ様のカードだ!!』
『あ~うん……』
柿本達、3人の取り巻きにペンデュラムモンスターを見せた後、自分のデッキにペンデュラムモンスターを入れる沢渡。
返すつもりは一切なく、してやったりとドヤ顔をしているのだがこの展開を若干予想していた遊矢はなんとも言えない微妙な顔をする。
『それは遊矢兄ちゃんのカードなんだ、返せ!』
『そうだそうだ!』
『落ち着け、タツヤ、フトシ。
沢渡、どうしてそんな事をするんだ?』
『決まってんだろう、オレが勝つためだ』
『勝つためなら相手のカードを奪うなんて、卑怯よ!』
※OCG次元には制限時間ギリギリまでトイレに引きこもり、200ぐらいのバーンダメージを与えて時間切れで、ジャッジで勝利する便所ワンキルがありました。
『社長の赤馬零児からの命令でな。
お前にペンデュラムモンスターを使わせて、ペンデュラムモンスターのデータを採取し何れはLDS製のペンデュラムモンスターを作るそうなんだ。オレは報酬として真っ先にペンデュラムモンスターを使わせてくれるみたいだが、そんなんじゃ満足しねえ!!お前のペンデュラムモンスターを使い、更なる高みに行ってやる!沢渡世代と言われるようにしてやる!』
「沢渡め、計画を漏らすとは……一旦、中止にしますか?」
「いや、続けろ。
それと沢渡のデュエルディスクからもペンデュラムのデータを回収できるようにしろ」
「はっ!」
やってることは色々とあれだが、結果的にはデータ採取が捗る事をしてくれた沢渡。
『楽しかったぜ、お前とのお友達ごっこはよ!このペンデュラムモンスターを使い、オレはお前に勝利する!!おっと、無くなったデッキ2枚分をこのカードの中から補充しな』
『光天使ブックスじゃなくてサモプリ寄越せ。
サイドデッキとか予備カードとかあるし、このデッキ40枚以上あるからカードはいらん。俺にデュエルで勝ちたいのならば、キーカードを盗らないと』
※OCG次元には隙を見ては相手のカードをデッキから抜き取り試合終了後にジャッジを呼んでデッキが規定枚数に達していない事を訴えてジャッジキルをするカード摺りジャッジキルという便所ワンキルに対するカウンターとも言うべきワンキルがありました。言うまでもなく窃盗罪です。
『遊矢お兄ちゃん、そんな奴、ぶっ倒しちゃえ!』
『遊矢、ボッコボコにしてやりなさい!』
『柚子やアユが期待しているからな……このままデュエルをしてやる。
分かってると思うが待望のペンデュラムモンスター(笑)は貸しただけだ、負けたら返せよ』
『ふっ、お前だけじゃなくオレもペンデュラムモンスターを持っている。条件は五分五分ならば、選ばれしデュエリストのオレが勝利をする!!柿本、大伴、山部!!』
『アユ、フトシ、タツヤ!』
『戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!』
『モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い!』
『フィールド内を駆け回る!!』
『見よ!』
『これぞデュエルの最強進化系!』
『アクショ~~ン!!』
『『デュエル!!』』
柿本、アユ、大伴、フトシ、山部、タツヤの順に例の口上を言い、開幕するアクションデュエル。
アクションフィールドは荒野の決闘タウン。何処ぞの満足民が集いそうな場所である。
『先攻は俺からだ。
俺はオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンをペンデュラムゾーンにセッティング!』
「早速来るか!」
『そして手札のクリフォート・アーカイブを妥協召喚!』
『妥協召喚?』
『リリースしないとアドバンス召喚出来ないレベル5以上のモンスターの中にはリリースしなくても通常召喚出来る効果を持っているモンスターがいて、そういうモンスターはリリース無しで召喚する代わりに攻撃力が下がったりする効果を持ってるのよ』
『ああ、デメリットがあるけど出せるし、仕方なくだから妥協召喚って言うんだ』
「授業、してますね」
「あのクリフォート・アーカイブというモンスターもペンデュラムモンスターか」
割と大変な事になっているのだが、普通にデュエルを見物しているジュニア三人組。
わからないところを遊矢から貰ったノートを見ながら柚子が解説をしてくれている。
『クリフォート・アーカイブは妥協召喚した時、本来の攻撃力2400から1800に下がる!カードを2枚セットし、ターンエンド』
「ペンデュラム召喚をしませんね」
「最初の5枚の手札の内、魔法もしくは罠カードが2枚で、榊遊矢の先攻1ターン目だ。
仮に最後の手札がモンスターであったとしても召喚できるモンスターは1体でターン終了時には手札は0、次の沢渡のターンに複数枚カードを破壊できる効果を持ったカードでペンデュラムゾーンを破壊されれば、次の自分のターンでペンデュラム召喚は不可能となる」
「ですが、ペンデュラム召喚をすればクリフォート・アーカイブの攻撃力を下げることなくフィールドに」
「鍵はセットしたカード……そして、1体だけペンデュラムゾーンにセットされているオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンにあるはずだ」
遊矢の使っているデッキをなんとなく読めてきた零児。
『エンドフェイズ時にオッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンのペンデュラム効果を発動。自身を破壊する事により攻撃力1500以下のペンデュラムモンスターを手札に加える!俺はクリフォート・ツールを手札に加える』
「サーチ効果を持っているのか。
ペンデュラムモンスターはフィールドで破壊されれば墓地には送られずエクストラデッキに送られ、ペンデュラム召喚が可能ならば何時でも召喚可能……」
次の遊矢のターンにペンデュラムモンスターをドローできれば、サーチしたカードと共にペンデュラムゾーンにセッティングし、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴンを召喚。総攻撃が成功すればライフは0になる。
ペンデュラムを生かしたコンボだと感心し、沢渡を見る。
『オレのターン!ふっ、流石はオレ様だ。カードに愛されてるぜ!』
『それって』
『もしかして?』
『もしかしなくても!』
『オレは召喚師のスキルを発動!デッキからレベル5以上の通常モンスター、クリフォート・ツールを手札に加えるぜ!!』
『お前、そこはペンデュラムゾーンにセッティングだろうが』
早速ペンデュラム来るかと、場を盛り上げてくれる柿本達。
しかし、発動したのはペンデュラムモンスターをサーチする為のカードである……なんとも締まらない。
『そしてもう1枚、召喚師のスキルを発動!今度はクリフォート・アセンブラを手札に加える!』
「異なるペンデュラムモンスターが2枚、来るか!!」
だが、手札には異なるペンデュラムモンスターが2枚あることには代わりは無い。
零児とてデュエリスト。未知なる召喚に多少の高揚を持ち、自分と沢渡を重ねて手札にそのカードが無いのにプレイをしているパントマイムみたいな事をする。
『「スケール1のクリフォート・アセンブラにスケール9のクリフォート・ツールをペンデュラムゾーンにセッティング!!これにより、レベル2から8までのモンスターをペンデュラム召喚出来る!!」』
『……』
『「ペンデュラム召喚!!」』
遊矢から盗ったカードを使いペンデュラム召喚する沢渡、何故か零児も真似して沢渡と同じ動きをしているが誰も気にしない。
「どうだ?」
ペンデュラム召喚された時のエネルギー等のデータはどうなっているのか?
果たしてどんな感じなのか、どういう感じの裁定なのか、気になることが多々あり、エネルギー反応を見ている管制室のスタッフに訪ねる。
「あの、エラーです」
「なに……まさか、計測不能なのか!?」
「そうじゃなくて、ペンデュラム召喚をされていません」
「どういう、ことだ?」
ペンデュラム召喚の大まかなやり方は、ストロング石島とのスペシャルマッチで言っていた。
デュエルモンスターズのwikiとかサーバーにアクセスし、カードのテキストや裁定を変えるなんて不正らしい不正は無く、プレイミスも無い。零児も沢渡もペンデュラム召喚はこれで出来ると思っている。
そんななか、遊矢は沸々と笑っていた。
『おい、ペンデュラム召喚できないぞ。どうなってんだ?』
『沢渡くぅ~ん、ペンデュラムゾーンにセッティングしたカードをよく見てみろ!』
『カードだと……っげ!?』
『甘いな、甘すぎるぞ沢渡!!』
「今すぐに沢渡のデュエルディスクのデータを繋げろ!!」
なにが起きているかはデュエルをしている当事者しか分かっていない。
デュエルを見ている柚子達もイマイチ理解しておらず、画面越しで見ている零児は沢渡のデュエルディスクに置かれているクリフォート・ツールとクリフォート・アセンブラーのテキストを、ペンデュラム効果を読み驚いた。
『クリフォートのペンデュラムモンスターは全てクリフォートモンスター以外を特殊召喚出来ないペンデュラム効果を持ってんだよ!!』
『嘘だろ、おい!?……ま、まさか!!』
『お前のデッキにはクリフォートモンスターはその2枚しか入ってない。他のクリフォートモンスターなら妥協召喚出来る効果を持っているが、その二枚はレベルが高いが攻撃力守備力のステータスがそこまでの通常モンスター!ペンデュラムモンスターはフィールドから墓地に送ることは出来ないからフォートレスの素材にもできない。
お前のやりそうな事ぐらいは、最初からお見通しなんだよ。楽しかったぜ、沢渡!!お前とのお友達ごっこはよぉ!!』
『て、てんめぇええええええ!!』
『柚子お姉ちゃん、なにあれ?』
『見ちゃダメなものよ』
『遊矢兄ちゃん、痺れるぐらい汚いぜ』
『でも、あれは元々遊矢兄ちゃんのカードで今使っているのはクリフォートモンスターが入っているデッキだから汚くないんじゃないの?』
『そういう問題じゃないわよ。全く、カードぐらい見なさいよ、沢渡』
まんまと遊矢の罠に引っ掛かった沢渡。
ペンデュラム召喚だと言い、デュエルディスクにセットしたモンスターを手札に戻して険しい表情をする。
手札にいるのは高レベルのモンスターとそのモンスターをサポートするカードで、先ず大前提として召喚をしなければならない。その為にはペンデュラム召喚をしなければならないのだが、そのペンデュラム召喚は出来ない。
『全く、考えが甘いんだよ。
お前とはやり方は違うけど、この数日俺からペンデュラムモンスターを奪いストロング石島以上のデュエリストになってやろうと言うチンピラを相手にしてたんだぞ。その辺の対策ぐらいはしてある……あ!』
『ちょっと遊矢、その話本当なの!?』
『いや、それはだな』
『また無茶な事をして……あの時とは違うんだから、少しぐらいは私に頼ってくれたって良いじゃない!!』
今明かされる衝撃の真実ぅ!に驚愕し、怒り心頭な柚子。
降りかかる火の粉を振り払っただけだが、それでも柚子は遊矢が心配であり、頼ってくれない事が嫌だった。
『だから、それはその……』
『遊矢のバカ!!トマト頭!!』
『ご、ごめんなさい……で、どうすんだ?』
『ああ、もう止めだ、止めだ!!』
遊矢のうっかり発言と柚子のマジギレ、そしてペンデュラム召喚出来ないの3つがオーバーレイ。
沢渡はやる気を無くし、クリフォート・ツールとクリフォート・アセンブラをデュエルディスクから取り、遊矢に近付く。
『ペンデュラムもなんも出来ねえんだから、やってられっかよ。こんなデュエル』
『やりはじめた奴がなにを言ってんだよ。次のターンスキドレ発動するからボコらせろ』
『ざけんな……ほらよ』
ペンデュラムカードを返す沢渡。
『ペンデュラムモンスターを盗んでもそれ用にデッキ構築しとかないと使い物にならないんだぞ。
シンクロとかエクシーズみたいにポンポン使えるカードじゃないし、手札消費も激しかったりするし、貪欲な壺と相性悪かったりするんだぞ』
ペンデュラム作ったやつ(仮)がペンデュラムをディスってるが気にしない、気にしない。
とにもかくにも、デュエルは中止となった。
「中島、沢渡のデュエルディスクを回収しろ」
「よろしいのですか?」
目的のペンデュラム召喚がなんやかんやで見れなかった。
LDSには優秀な生徒はまだまだ沢山いる。その生徒と遊矢を戦わせれば、ペンデュラム召喚を見れるかもしれない。
「構わない。
召喚こそしなかったものの、沢渡のデュエルディスクにはペンデュラムモンスターを読み込んだ記録がある。
そのデータがあればペンデュラムカードの製造に近付き、我々の力になる」
「はっ、では沢渡のデュエルディスクを」
ペンデュラム召喚に盲信的すぎるところがあるぞ、零児。
そんなんじゃ何れやってくる脅威には勝てない。ペンデュラム量産するよりも、カードのインフレデフレを無くしてOCG次元並にカードの入手難易度を下げれば脅威に打ち勝てるぞ!!デュエル産業は終わるけどな!
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「ちゃんっと、お父さんを交えて話し合うから覚悟しなさいよ」
逃げたら絶対に殺されるだろうな。
ハリセンを肩にかけた柚子に首根っこを掴まれLDSを後にし、遊勝塾に向かう俺達。
ついうっかり、ペンデュラムカードをアンティカードとして賭けろとか言うチンピラとデュエルをしていたのがバレてしまった。
ここで下手な事を言えば、そんなに私達が頼りないの!!とか言って泣かれそうなので潔く連行される。
「お、お前達、塾に行ったらドローの練習とかしないといけないけどちゃんとレポートを書いとくんだぞ」
「遊矢兄ちゃんは生きて帰って来てね」
俺、死ぬの前提なのか?
沢渡とデュエルをしただけなのに命の危険に晒されている事に驚きを隠せない。俺を殺すのはいったい……どんなストロングな柑橘系女子なんだ!!
「さぁ、ついたわよ」
「おぉ、お前達ちょうど良かった!!」
「ちょうど良かった?」
遊勝塾に帰ってくると、出迎えてくれた塾長。
ナイスタイミングだと言っているが、いったいなにがナイスタイミングなんだろうか?
「遊矢にお客さんが来ているんだ」
「お客って、誰?」
「俺もよくわからないが、とにかく遊矢を出してくれと言われてな」
「……」
不穏な空気を感じながらも、そのお客さんを待たせるわけにはいかないと説教は中止。
応接室に足を運ぶとそこにはキャンディーを咥えている小さな男がいた。
「ああ、やっと来たんだね。待ちくたびれたよ!!」
「お前は……」
「僕の名前は紫雲院素良……早速なんだけど、僕とデュエルしてくんない?」
OMKフェイズ(ギャグなので特に気にしない+時系列は気にしない)
VS沢渡戦のレポート
フトシ
遊矢兄ちゃんが痺れるぐらい卑怯だった。
アユ
沢渡が逆になんか可哀想に思えてきた。
タツヤ
デュエルは途中で中止になったけど、伏せカードスキルドレインで沢渡がなにもカードをセットしてなかったから、もしかしてワンショットキルが出来た?
柚子
遊矢がまた隠れてなにかやってた……なんで?なんで私に頼ってくれないの?ねぇ、なんで?私ってそんなに頼りないの?ねぇ、答えてよ……ねえってば!!なんで、なんで……っ…。
次回予告
アカデミア、それはデュエリスト戦士を養成する組織。
紫雲院素良はそんなアカデミアの中でも選りすぐりのエリートデュエリスト。
残党狩りはつまらない。狙うならば、大きな獲物。
アカデミアが最も危険視をしているトマトを凶器の玩具が喰らいつこうとする。
次回、遊戯王ARCーV【楽しいゲームと楽しむゲーム】にガッチャビングデュエルアクセラレーション!!