遊戯王ではない!デュエルモンスターズだ!!   作:なにかの波動に目覚めたトマト

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前回までのあらすじ

1つ、ガチ泣き後の真澄ん、マジ、チョロいん。

2つ、権現坂、OCG次元領域デュエルを体得

3つ、2話前から外でスタンバってた素足マフラー


大会が、無かったからって、リンクロスだけって……。


DDDブラック社長vsOCG産トマト

 兄さんが撒いた種が巡り巡って遊勝塾に降りかかってきたけれど、遊矢達のお陰で守られた。

 そう思ったら、何故か素足で靴を履いているメガネの男性が遊勝塾の前に立っていた。

 

「あの人は?」

 

「瑠璃お姉ちゃん、知らないの?」

 

「え、ええ……ちょっと世間に色々と疎くて」

 

 かなり有名な人みたいで、知らなかったことにアユちゃんに驚かれる。

 適当に誤魔化すとそうなんだと納得をしてくれ、フトシくんが説明をしてくれる。

 

「あの人は赤馬零児。

舞網チャンピオンシップ、ジュニア、ジュニアユース、ユースクラスの全部で優勝して最年少でプロになった天才デュエリストだぜ」

 

「赤馬零児!?……赤馬……遊矢とどっちが強いの?」

 

「……」

 

 そこで無言になるのは止めてくれないかしら?

 遊矢はプロよりもデュエルを教えている方が性に合うらしく、プロを目指さないらしいけど……やっぱり、遊矢の強さは異常、よね?

 

「とにかく、赤馬零児は天才プロデュエリストで、レオコーポレーションの社長なんだよ」

 

「レオコーポレーションの……」

 

 もしかして、此処に来た用事って?

 

「なんの用だ?

こっちは死(を相手に与える)闘(いと言う名のワンキル)を繰り広げて、勝ったんだぞ」

 

 赤馬零児に対し嫌悪感丸出しの遊矢。

 死闘って、絶対に意味が違うわ。相手を死に誘う闘いしかしていないもの!!

 

「……遊勝塾が勝ったのか?」

 

「勝ったけど、大変だったぞ。あのババアが敗北した北斗を目の前で叱りつけてて。

そういう反省会って後でするもんなのにデュエルが終わって直ぐにだったから、もう色んな意味で見苦しかった」

 

「それは本当にすまない」

 

「零児さん!?」

 

 その件に関しては謝るしか無いわね。

 似たような事を兄さんがしたことあるし、本当にアレは酷いわ。負けた事を怒るのはまだ理解できるけれど、目の前で堂々とするのはダメ。

 

「母様が自社の株を賭けたと聞いた。

勝てればそれは構わないが負けたとなれば、レオコーポレーションは傾く」

 

「所々がブラックな発言をしやがって。

これは俺達が正々堂々とデュエルをして手に入れた物だ、レオコーポレーションの事なんて知ったことじゃねえ」

 

 中指を突き立てて威嚇する遊矢。

 柚子に止めなさいと指を戻されると遊矢は軽く舌打ちをした。

 

「確かに君の言い分にも一理ある。

だが、レオコーポレーションの株を賭けるとなると彼等にデュエルをさせるわけにはいかない」

 

「なにを言い出すかと思えば、承諾したのはお前の母親だろう。

沢渡から別人だって証言を貰ってるのにLDSの顔に泥を塗ったからとか言う理不尽すぎるイチャもんをつけてきたんだ。最終的に恥の上塗りして終わったけど」

 

「遊矢、何時も以上に毒舌だね。明らかに怒ってる」

 

 遊勝塾でもなんでもない素良は飴を舐めながら遊矢の変化に気付く。

 理不尽な理由で遊勝塾が乗っ取られそうになったり、話を無かったことにしようとしてきたりすれば誰だって怒るわ……それもこれも全部兄さんのせいよ!!

 

「私ともデュエルをしては貰えないだろうか?」

 

「え、嫌だけど?」

 

 デュエルを断る遊矢。

 LDSの3人はデュエルを断った事に対して驚く。

 

「……デュエリストならば、デュエルに応じるべきだ」

 

「ッチ……俺はデュエリストじゃないっつーの」

 

 赤馬零児の一言で更に怒る遊矢。

 遊矢は一般的なデュエリストと大きく異なっている。自分のデッキと言う物を持っていない代わりに大量のデッキを持っている。そのデッキもバーン、デッキ破壊、特殊勝利といった統一性が一切無い。

 デュエルモンスターズを1つのカードゲームとして捉えていて、それはデュエリストとは程遠い異端な存在。

 自分が異常な事を遊矢は理解していて、誰よりもデュエルが強い筈なのに誰よりもデュエリストではない。

 

「大体、ただ単にデュエルをしろって訳じゃないだろう」

 

「……私が勝てば、レオコーポレーションの株を返して貰いたい。

無論、沢渡の一件に関しても母様の無礼に対しての御詫びはする。今レオコーポレーションが傾けば」

 

「ふざけるな、お前が一切損しないだろう」

 

 上手いこと言いくるめ様とするけれど、遊矢はデュエルに応じない。

 でも、よくよく聞けば赤馬零児は損はしていない。

 

「レオコーポレーションの株が無くなれば、大損だ」

 

「その大損は赤馬理事長が原因だから関係無い。曲がりなりにも社長だろう。交渉のカードを出してみろ」

 

「……ならば、これはどうだ?」

 

 デッキケースから2枚のカードを取り出した赤馬零児。

 なんのカードだろうと見てみると上はモンスターカード、下は魔法カードの──

 

「ペンデュラムモンスター!?」

 

「ば、バカな!ペンデュラムカードは遊矢しか持っていない筈だ!」

 

 近くにいた為に先に見れたので驚く柚子と権現坂。

 ペンデュラム、シンクロでも融合でもエクシーズでもない4番目の召喚法で遊矢しか使えない。というよりは、持っていないカード……そう聞いていたけれど、赤馬零児が持っている。

 

「落ち着け、2人とも。所詮はカードだ、データとか許可とかあれば作れる」

 

「……余り驚かない様だな」

 

「沢渡に借りたボ──沢渡の見舞いに行った時に順調にペンデュラムカードが作られてて、舞網チャンピオンシップには間に合うから大会で優勝したら挑戦状を叩きつけるって言ってたからな」

 

「……」

 

「……」

 

 遊矢を驚かせようと出したものの、動じるどころかむしろ驚かせてきた。

 そういえば、ユートにやられたデュエリストのお見舞いに1度も行けていない。その内お見舞いに行って謝らないと。

 

「お前、交渉下手くそだな。

俺とデュエルをしたければお前が負けた時、お前のところの行方不明の親父みたいにハゲになるぐらいのなんかが無いと……いや、待て。確かハゲって遺伝す──」

 

「黙れ!!」

 

 今まで物静かだった赤馬零児。

 父親の事を出されると怒りを露にする……流石にハゲ弄りはダメ。

 

「遊矢、ハゲ弄りはダメよ」

 

 ほら、柚子も同じ事を言ってるわ。

 

「もっとエグいのをくれよ、お前の持っている株とかさ」

 

「いけません!!零児さん、絶対に持ち株を賭けてのデュエルは──」

 

「君の父の居場所はどうだ?」

 

「「「!?」」」

 

 遊矢の父親の居場所と聞き、遊矢と素良と私以外が目を見開く。

 

「その口振り、知っているのか?父さんの居場所を」

 

「正確な位置は不明だ。

だが、3年前のあの日、何処に向かったかは知っている。君がデュエルに勝てば、榊遊勝の行方とそこまでの道程を示そう」

 

 今までと雰囲気が一変し、デュエルを受けざるを得ない状況が出来はじめる。

 

「おかしいな。あの時、警察だけでなくファンの人達総出で探しだそうとしていた。

江戸時代レベルの文明ならばともかく高度に発達した電子機器が多く並ぶ現代では簡単に居場所が割れる。

なのに、一時期死亡説が出たほどに痕跡を残していない。父さんがそういうのを隠滅するのが上手いのを知っているが、幾らなんでもおかしい。死んだと言ってもおかしくない、いや、むしろそちらの方が納得できる」

 

「けしからんぞ、遊矢!自分の父を死んでいた方が納得できるとは」

 

「そうだ!きっと遊勝さんは」

 

「権現坂、お父さん、ちょっと黙ってて──なにかおかしいわ!」

 

「そう、おかしい。なにかがおかしい。

警察が総出となりファンが総出となり探したが痕跡一つ残していない……なのに、お前は知っている。それはおかしい。

レオコーポレーションが世界を股にかける企業でアクションデュエルの要であるリアルソリッドビジョンを造り上げた企業で、デュエル関連の事業ではトップを取っている……だが、それだけだ」

 

「た、確かに言われてみれば……おかしいことだらけだ。

赤馬零児と先輩があの日、なんらかの理由で会っていて行方を知っていたとしても、それならば警察やファンの人達が見つけ出す筈。それなのに誰も見つけ出せない……いったい、なにを知っているんだ!!」

 

 完全に話の外にいる私たち。

 話の内容から遊矢のお父さんが3年前から行方不明で、赤馬零児はその行方を知っている。

 だけど、警察や遊矢のお父さん達のファンが見つけることが出来ていない。目の前にいる赤馬零児は物凄い有名人で、遊矢のお父さんは一時期死亡説が出るほど痕跡が残っていない……痕跡を残さずに、遠いどこかに行ける方法が1つ。

 そして赤馬零児は──

 

「足りないな」

 

「なに?」

 

「父さんの行方であって居場所を知らないんじゃ足りない。

お前が持っている株を賭けないなら、更にそこから別の物を上乗せしない限りはデュエルには応じられない」

 

 父親の居場所だけでは足りないと言う遊矢。

 多分、遊矢は目星がついている。どうしてかまでは分からないけれど、何処に行ったかまでの目星は。

 

「株を寄越せとは言わないということは、なにが目的だ?」

 

「父さんとストロング石島によるスペシャルマッチだ。

俺がデュエルに勝てばレオコーポレーションのありとあらゆる手を使い、父さんを此処に連れてきてストロング石島とのスペシャルマッチをセッティング、その際の売上金を寄越せ」

 

「遊矢、お前……」

 

「何時までも臆病者の息子の称号はごめんだし、あの時、勝てないから逃げたんじゃないっていい加減に証明して欲しいだけだ。勘違いを」

 

「遊矢、お前ってやつは!先輩の事をそこまで思っていただなんて、てっきり俺はもう色々と冷めていると思っていたぞ!!」

 

「塾長、抱きつかないでくれ。後、俺の事をなんだと思ってるんだ。

それでもまだ釣り合わないからアクションデュエルじゃない普通のデュエルでのデュエルでやるぞ。それが無理なら、この話は無かったことにして貰う」

 

「構わない……アクションデュエルでない方が、ある意味私に有利だ」

 

「それはどうかな?」

 

 こうして予想外の延長戦、4試合目がはじまる。

 

 

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「どれにしようかなっと……」

 

 素足マフラーの無能駄眼鏡の乱入により、予想外の延長戦が決定。

 俺は今日持ってきていたデッキケースを全て取り出し、なにを使うか考える。DDDはEMEmが居なくなった後にEMと同じく構築済みデッキのお陰で環境入りしたデッキ。脅威的な意味ではEMEmの方が上だが、油断ならない。

 真澄んに使ったチェーンバーンは無理。DDDはバーンに強い……どうすっかな。

 

「君はそんなにデッキを持っているのか?」

 

 デッキに悩んでいると驚く零児。

 

「デュエルには無限の可能性が秘められているんだ。

1つのデッキに固執していればその可能性は閉ざされてしまう。大体、デュエルはカードゲームなんだから、色々とデッキを作っておいた方が良いだろう」

 

 デッキを持ってない人とデュエルをしたり、こういうコンボがあるんだぞとか教えたり、デッキとのコンセプトとか相性が悪いから使ってない余ってるカードとかが使えたりとか色々とお得だ。

 逆になんで複数のデッキを作らないのか俺には理解できない。

 まぁ、こんなことを考えたり言ってたりしているからお前はデュエリストじゃねえと沢渡に言われたりするんだ。

 

「君の父である榊遊勝はデュエルはエンターテイメントとして捉えていた。

現在のアクションデュエルを築き上げた榊遊勝を私は心から尊敬している。君がストロング石島とのスペシャルマッチでのデュエルからは榊遊勝をリスペクトする様なものを感じられない」

 

 ま~た、面倒な事を言ってきたよ。

 榊遊勝の息子なんだから榊遊勝をリスペクトしたようなエンタメデュエルをとか言ってくる奴は稀にいる……本当に面倒だ。

 

「そう思いたければ、そう思えば良い。

俺はこうすれば面白そうだとデュエルをしているだけだ……デュエリストの定義は知らないが、少なくとも俺は使えないカードはハッキリと使えないカードと言うからデュエリストじゃない」

 

 ラーバモスとか不運なリポートとかモウヤンのカレーとか使えなさそうなカードはハッキリと使えないと言う。

 柚子がデッキに入れていたフォルテシモもあんまり使えないカードだって言い切る。柚子もオネストと置換融合があるからやっぱ良いやとなって外したけど。

 

「父さんにはあの日の償いを色々として貰わないといけない、当時いた遊勝塾の塾生を失望させた、ファンを裏切った。柚子を泣かせた。塾長を絶望させた……母さんを悲しませた。笑顔と言っているのに、誰よりもエンターテイナーだった人が、誰よりも悲しませてはいけない人達を悲しませた」

 

 父さんは一発ぶん殴らなければ気が済まない。

 本当に悲しませてはいけない人を悲しませてエンタメデュエル(笑)は笑えない。

 

「っと、くだらないご託を並べに来たんじゃないんだったな……デュエルをするぞ」

 

 デッキを選び、デュエルディスクにデッキをセット。

 デュエルの開始の宣言をしようとするが、その前にフィールドが……父さんが最も得意とするマジカル・ブロードウェイに切り替わる。

 

「塾長、今回はアクションデュエルじゃない。普通のデュエルだ」

 

 アクションフィールドは不要。

 むしろ、それで勝てるデュエルが勝てなくなる可能性が出てくる。

 

「すまん、遊矢……だが、デュエルをするならばこのフィールドで戦ってくれ!

先輩が、榊遊勝が最も得意としていたこのフィールドで、赤馬零児に勝って、あの日をもう一度!」

 

「はぁ……俺はアクションカードを使わない」

 

 塾長の叫びを断る事は出来ない。

 

「ならば、私も拾わないでおこう」

 

 零児も同じ条件で戦うとメガネをクイっとさせる……。

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 デュエル開幕の合図と共に飛び散るアクションカード。

 何時もならばカードがどの位置にあるのかを確認したりするが、取るつもりは無いので──

 

「よっこいしょっと」

 

 座る。

 

「……デュエル中だ」

 

「ああ、デュエル中だ。先攻はお前なんだから、早くしてくれよ」

 

「っ……」

 

 デュエルに必要なのはカードとプレイヤー。

 ソリッドビジョンは添え物、パセリの様な存在で座ってでもデュエルをすることは出来るんだ。なにより座ってたら、アクションカードを取りに行くことが出来ないから、万が一にアクションカードをという欲望にも勝てる。後、楽。

 零児はふざけるなと言いたげだが、拳や言葉で語るよりもデュエルで語るものだと手札を確認する。悪くはない手札だ。

 

「私はDDスワラル・スライムの効果を発動!

手札のこのカードと手札のDDバフォメットを墓地に送り、DDD融合モンスターを融合召喚する!

自在に形を変える渦よ異形の神よ、ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!生誕せよ!DDD烈火王テムジン!」

 

 烈火王テムジン

 

 レベル6 炎属性 悪魔族 DDモンスター×2 攻撃力2000

 

 安定の開幕テムジン。

 パワーは低いが恐ろしい効果を宿しているモンスターで、纏う炎の様なオーラからは恐ろしさを感じる。

 だが、本当に恐ろしいのはそこではなかった。マジカル・ブロードウェイの路地裏からカサカサと例の黒い奴が飛び出し、俺はカードを1枚ドローする。

 

「スワラル・スライムの効果にチェーンし、増殖するGの効果を発動した。お前がモンスターを特殊召喚する度に俺はカードを1枚ドローする」

 

 4つの召喚、いや、リンクを含めれば5つの召喚を使いこなすDDはとにもかくにも特殊召喚する。

 このカードを見てどう対応するか……少なくとも、テムジン単体はキツいぞ。

 

「……私は永続魔法、地獄門の契約書を発動。

デッキからDDモンスターを手札に加える。私が手札に加えるのはDDナイト・ハウリング。私はDDナイト・ハウリングを通常召喚!」

 

 DDナイト・ハウリング

 

 レベル3 闇属性 悪魔族 チューナー 攻撃力300

 

「DDナイト・ハウリングは召喚に成功した時、墓地からDDモンスターを攻守0にして特殊召喚をする。私はDDバフォメットを特殊召喚!」

 

「増殖するGの効果で1枚ドロー」

 

 DDバフォメット

 

 レベル4 闇属性 悪魔族 攻撃力0

 

 増殖するGの効果を見ても手を止めない零児。

 増殖するGで手札を増やしまくっても問題無いフィールドを作り上げる気か、殴り倒せないフィールドを作り上げる気か……。

 

「レベル4、DDバフォメットにレベル3DDナイト・ハウリングをチューニング!

闇を切り裂く咆哮よ。疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!生誕せよ!レベル7!DDD疾風王アレクサンダー!!」

 

 DDD疾風王アレクサンダー

 

 レベル7 風属性 悪魔族 DDチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 攻撃力2500

 

「この瞬間、DDD烈火王テムジンの効果を発動!

DDモンスターが特殊召喚された時、墓地からDDモンスターを1体特殊召喚する!私はDDバフォメットを特殊召喚し、更にDDD疾風王アレクサンダーの効果を発動!DDモンスターが特殊召喚された時、墓地からレベル4以下のDDモンスターを特殊召喚する。私はDDナイト・ハウリングを特殊召喚!」

 

 バフォメットとナイト・ハウリング……色々と出せるが、なにを出すつもりやら。

 ここから出せるモンスターは色々とあるが、次のターンまでどう繋ぎをいれるか。もう、手札、エグい事になってるんだけどな。

 

「DDバフォメットの効果を発動。

DDバフォメット以外のDDモンスターのレベルを1から8までの任意のレベルに変える。私はDDナイト・ハウリングをレベル4に変える!」

 

 DDナイト・ハウリング

 

 レベル3→4

 

「レベル4DDバフォメットとレベル4となったナイト・ハウリングでオーバーレイ!

この世の全てを統べるため、今 世界の頂に降臨せよ!エクシーズ召喚!生誕せよ!ランク4!DDD怒濤王シーザー!!」

 

 DDD怒濤王シーザー

 

 ランク4 水属性 悪魔族 悪魔族モンスター×2 ORU×2 攻撃力2400

 

「融合、シンクロ、エクシーズを1ターンで……これが天才デュエリスト、赤馬零児」

 

「当たり前です。

我がLDSは融合、シンクロ、エクシーズを教えている。ならば、レオコーポレーションの社長である零児さんは3つの召喚法を、いえ、ペンデュラムを合わせれば4つの召喚法を使うことが出来る最強デュエリストなのです!」

 

 先攻で3つの召喚法を行った事に驚く塾長。

 赤馬理事長は出来て当然な自慢の息子だと言い、鼻を高くするが、塾生達はそこまで驚かない。

 3つの召喚法はスゴいが、それが出来る=強いじゃない。それらが1ターンで出来たとしても、勝てなければ意味は無い。シンクロしか出来なくても強いデッキはある。融合しか出来なくても強いデッキはある。そう教えているから、スゴいとは驚くけれども、そこまでだ。

 

「だ、だが遊矢はこれに加えてペンデュラムも1ターンでやり遂げた!まだ遊矢の方が有利だ!」

 

「それはどうでしょうか?」

 

 張り合わないでくれ、塾長。

 

「DDD……それは、異次元を制する王!私はカードを2枚セットし、ターンエンドだ!」

 

 3つの召喚を見せて終わった零児……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ドローカードを含めれば11枚……あ

 

「魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動」

 

 ドロー、羽根帚だった。

 

「っ、罠カードオープン!戦乙女の契約書と契約洗浄(リース・ロンダリング)

契約洗浄は契約書カードを全て破壊し、破壊した枚数分ドローし、ドローした枚数×1000ポイントライフを回復する!フィールドには地獄門の契約書と戦乙女の契約書の2枚、よって私は2枚ドローし、2000回復する。」

 

 零児 LP 4000→6000

 

 そこそこ面倒なカードをセットしていた……が、まだましなカードでよかった。

 奈落の落とし穴とかの汎用性の高いカードだったら危なかった……とは言えないな。ドローカードによっては、俺は死ぬ。

 

「破壊剣士の伴竜を召喚」

 

 破壊剣士の伴竜

 

 レベル1 光属性 ドラゴン族 チューナー 攻撃力400

 

「破壊剣士の伴竜の効果を発動!

デッキから破壊剣もしくはバスターブレイダーカードを手札に加える。加えるのは破壊剣-ドラゴンバスターブレードだ。お~よしよし」

 

 塾長がリアルソリッドビジョンを起動したことにより、触れる伴竜。

 家には犬や猫が居るが、こういう可愛いドラゴンは居ないからモフれる時にモフらないと……もうすぐこの子には消えてもらうのだから。

 

「破壊剣士の伴竜の第2の効果。自身をリリースし、手札のバスター・ブレイダーを特殊召喚」

 

 バスター・ブレイダー

 

 レベル7 地属性 戦士族 攻撃力2600

 

「手札の破壊剣-ドラゴンバスターブレードの効果を発動。

バスター・ブレイダーを対象にし、破壊剣-ドラゴンバスターブレードを装備。

更にドラゴンバスターブレードの効果を発動、1ターンに1度、装備されているこのカードを特殊召喚する」

 

 破壊剣-ドラゴンバスターブレード

 

 レベル1 闇属性 ドラゴン族 チューナー 攻撃力400

 

「レベル7、バスター・ブレイダーに、レベル1破壊剣-ドラゴンバスターブレードをチューニング!シンクロ召喚、レベル8、破戒蛮竜-バスター・ドラゴン!」

 

 破戒蛮竜-バスター・ドラゴン

 

 レベル8 闇属性 ドラゴン族 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上 守備力2800

 

 毎度のことながら召喚口上、浮かばないな。

 

「早速使って──なに!?」

 

 零児が向こうもシンクロを使ってきたかと感心していると、目の前にいる3体の王の体から竜の鱗の様な物が浮き出る。

 

「破戒蛮竜-バスター・ドラゴンがフィールドに居る限り相手フィールドのモンスターはドラゴン族になる。悪魔族である3体のDDDは悪魔族からドラゴン族になったから、その影響で見た目に変化があったんだ」

 

「成る程……」

 

「さて、まだデュエルは続いているから続けるぞ。

俺は破戒蛮竜-バスター・ドラゴンの第2の効果を発動、フィールドにバスター・ブレイダーモンスターが存在しない時、墓地のバスターブレイダーを対象とし、特殊召喚する。蘇れ、バスター・ブレイダー」

 

 ふたたび現れる竜殺しの剣士。

 回りに居るのはドラゴン、ドラゴン、ドラゴン、ドラゴン。最高の獲物しかいない。え?3体は悪魔だって?……汝は竜なり!(ドラゴン族付与!)

 

「更に破壊剣士融合を発動。

自分の手札及び自分・相手フィールドから、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、

バスター・ブレイダーを融合素材とするその融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する」

 

「相手のモンスターを融合素材……いや、待て。私のモンスターをドラゴン族にしたのは」

 

「俺はフィールドのバスター・ブレイダーと手札の伝説の黒石を融合!

竜殺しの剣士よ可能性の竜の卵を喰らい、新たなる姿を今ここに!!融合召喚!竜破壊の剣士-バスター・ブレイダー!」

 

 

 竜破壊の剣士-バスター・ブレイダー

 

 レベル8 光属性 ドラゴン族 バスター・ブレイダー+ドラゴン族 攻撃力2800

 

「私のモンスターを融合素材にしなかった?」

 

 融合素材にする効果はコストであり、融合召喚そのものを禁止にしていない限りは防ぎようがない。

 目の前にいる3体の王を1体でも除去し、強力なモンスターを召喚した方が自分によりダメージを与える事が出来るのにそうしなかった事に疑問を持つ零児。

 その答えを教えるかの様に3体の王は膝をつき守備表示へと替わった。

 

 DDD烈火王テムジン

 

 守備力1000

 

 DDD疾風王アレクサンダー

 

 守備力2000

 

 DDD怒濤王シーザー

 

 守備力1200

 

「竜破壊の剣士-バスター・ブレイダーがモンスターゾーンに存在する限り相手フィールドのドラゴン族モンスターは守備表示になり、自身の攻撃力・守備力は相手フィールド・墓地のドラゴン族モンスター×1000ポイントアップする」

 

 竜破壊の剣士-バスター・ブレイダー

 

 攻撃力2800→5800

 

「攻撃力5800っ、だが、DDD達は守備表示に──まさか!!」

 

「ああ、貫通効果を持っている。

だが、まだ俺のデュエルは終わってはいない。俺は手札の沼地の魔神王の効果を発動。

沼地の魔神王を墓地に送りデッキから融合を手札に加えて、そのまま発動!手札のブラックマジシャンと真紅眼の黒竜を融合!最強の魔法使いよ、可能性の竜との絆により究極の殺意を抱け!!融合召喚、超魔導竜騎士ドラグーン・オブ・レッドアイズ!!」

 

 超魔導竜騎士ドラグーン・オブ・レッドアイズ

 

 レベル8 闇属性 魔法使い族 

 ブラックマジシャン+真紅眼の黒竜またはドラゴン族効果モンスター 攻撃力3000

 

 

 なんでこんなお手軽なモンスターを生み出してしまったんだと言われてしまう恐怖の象徴を降臨。

 こいつとアナコンダをどうして同時期に出したと言いたい。アナコンダのせいでどんなデッキでもこいつが出てくるという悪夢でしかない。

 

「バトル!竜破壊の剣士-バスター・ブレイダーで烈火王テムジンに攻撃!真・破戒竜一閃!!」

 

 持っている剣に光輝く竜殺しのオーラを纏わせ一閃で真っ二つに切り裂くバスター・ブレイダー。

 テムジンが消えると剣に纏っている竜殺しのオーラ(殺意)が少しだけ弱くなる。

 

「烈火王テムジンの守備力は1000、竜破壊の剣士-バスター・ブレイダーの攻撃力は5800、よって4800の貫通ダメージを与える」

 

 纏っている竜殺しのオーラが弱くなったが、代わりにテムジンが纏っていた燃え盛る様なオーラを剣に纏わせ剣を振ったバスター・ブレイダー。赤く飛ぶ斬撃が零児を襲う。

 

「がぁっ……」

 

 零児 LP6000→1200

 

「だが、これでドラゴン族が減り竜破壊の剣士-バスター・ブレイダーの攻撃力は下がる」

 

 竜破壊の剣士-バスター・ブレイダー

 

 攻撃力5800→4800

 

「そしてテムジンの効果を発動。

このカードが戦闘で破壊された時、墓地から契約書カードを1枚手札に加える。私は地獄門の契約書を手札に加える」

 

「超魔導竜騎士ドラグーン・オブ・レッドアイズで怒濤王シーザーを攻撃」

 

 ドラグーン・オブ・レッドアイズの杖から放たれる黒炎弾。怒濤王シーザーは焼き尽くされて消滅する。

 

「まだだ!

怒濤王シーザーがフィールドから墓地へ送られた時、デッキから契約書カードを手札に加える!私は魔神王の禁断契約書を手札──」

 

「ドラグーン・オブ・レッドアイズの効果を発動。手札の金華猫を墓地に送り、怒濤王シーザーの効果を無効にする。本来ならば無効にして破壊だが、既に破壊されているので破壊はされない。

メインフェイズ2、相手モンスターを1体選択し破壊、そして破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージをお前に与える。俺は疾風王アレクサンダーを破壊し、2500のダメージを……終わりだ」

 

 手札にあるカードをチラリと確認し、終わりを宣言する。

 手札には融合解除がある。融合解除で竜破壊の剣士-バスター・ブレイダーをバスター・ブレイダーと破壊剣-ドラゴンバスターブレードに分離して、バスター・ブレイダーに破壊剣-ドラゴンバスターブレードを装備。装備する効果はターン1の制限はなく、装備している間は相手はエクストラデッキからモンスターを召喚できない。というか、そもそも殴り倒せる。

 契約洗浄の効果でなにをドローしたかは知らないが、4枚の手札ではどうすることも出来ず、一方的に蹂躙される。

 

 零児

 

 LP1200→0

 

「最年少プロと言っても、所詮はこの程度か」

 

 柚子や瑠璃とデュエルをしていた方が何万倍も楽しい。

 俺はレオコーポレーションの株だけでなく、父さんとストロング石島のスペシャルマッチとその売上金を手に入れる事に成功した。

 

「……先にドラグーンの効果でアレクサンダーをやって、バスター・ブレイダーでテムジン殴って、テムジンの効果を無効にしてドラグーンでシーザーを殴って本体をもう一度殴って、融合解除でライフは8000スタートでも0……結果オーライか」

 

 はじめて使うデッキのせいか変なプレミをしたが、結果的にはライフは0に出来たからそれでよし。




OMKフェイズ

遊矢「質量を持ったソリッドビジョンの実現により生まれたアクションデュエル、モンスター、そしてデュエリストが一体となったこのデュエルは人々を熱狂の渦に巻き込んだ」

瑠璃「どうしたの急に?」

遊矢「俺が乗っ取るもといデュエルを教えているせいで色々とアクション要素が薄れてる気がしてきてだな」

柚子「なにを今更な事を言っているのよ?」

遊矢「最新のリアルソリッドビジョン貰ってもあんまり上手く活用出来てないと思ってな」

瑠璃「これ、貰い物なの?」

柚子「色々とあってね……でも、遊矢の言うとおりよね。
極端な話、デュエルディスクさえあればデュエルが出来るし……リアルソリッドビジョンを生かさないとなんか勿体無いわ」

遊矢「リアルソリッドビジョンを生かすって、結局のところモンスターが実体化しているだけだから……取りあえずモンスターでも召喚するか。C・ドルフィーナを召喚」

柚子「あ、イルカ……可愛いモンスターと触れ合ってリフレッシュ出来るわね」

瑠璃「遊矢、私にも!」

遊矢「C・チッキーを召喚」

瑠璃「可愛い小鳥……ふふっ、おいで」

柚子「ドルフィーナちゃんはひんやりしているわ……」

遊矢「いや~瑠璃と柚子がキモくなる前のでキャッキャと喜んでいるの良い……さて、2体をリリースして、キモイルカとキモドリを特殊召喚!!」

キモイルカ「やぁ!」

キモドリ「癒し系ネオスペーシアン参上!」

柚子・瑠璃「いぃいいい、やぁあああああ!!」

遊矢「あれ、モンスターが喋ってる……まぁ、いいか」


次回予告


予想外の4戦目、それは余りにも呆気なく終わってしまう。

遊勝塾に降りかかった火の粉は完全に振り払った。

しかし、火の粉は消えず新たなる戦いの火を生み出す。

隼が越えてはならない一線を越え、小鳥は悲しみ涙を流し、OCG産トマトの胸を借りる(NTR)

お兄ちゃんはお前を認めん!!

次回、遊戯王ARCーV【隼の逆鱗(シスコン爆発)】にガッチャビングデュエルアクセラレーション!!
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