遊戯王ではない!デュエルモンスターズだ!!   作:なにかの波動に目覚めたトマト

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 え〜お久しぶりです。本当に長い間更新しておかなくてすみません。
 作者ね、遊戯王大好きなんだけどもぶっちゃけた話で遊戯王の腕前は下手くそな方なんで色々と動画を見てたりするんだけどね、思ったよりも上手く行かないんだ。既に投稿されてる話でここでなんでこうしないんだろう?的な展開とか普通にあるし、これ無理じゃんって思う展開も普通にあるわけだ。
 シンプルにデュエルが下手なんだよ。他の遊戯王書いている人みたいに上手く書き切る自信がない……それでもまぁ、書いてみたわけですよ。矛盾点とかこれ出来ないとかのコンボとかあるかもしれないんだけどね……その内修正するから。とかいってめんどくさいから修正しない事もある。
 ハッキリと言ってクソでしかないこんな小説を見たいと言うならば気が向いたら、また更新しようかなって思う。


羽ばたく小鳥?

「オレのターン!オレはRRーバニシング・レイニアスを召喚!」

 

 RRーバニシング・レイニアス

 

 レベル4 闇属性 鳥獣族 攻撃力1300

 

 帰ったらダメだろうか。黒咲に受けたダメージが思ったよりも痛い。

 俺は見ている側だろうがコッソリと帰ったら──

 

「遊矢、待ってて。貴方の身の潔白を証明してみせるわ」

 

 ダメだよなぁ。

 瑠璃は兄である黒咲に動じることなく勝ってみせると意気込んでおり逃げるに逃げられない。もしこの場を治める方法があるとするならばコンビニに行ってる柚子が帰ってくるぐらいだがありえなさそうな雰囲気。

 

「バニシング・レイニアスの効果を発動!このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のRRを特殊召喚できる。オレはRRートリビュート・レイニアスを特殊召喚!」

 

 RRートリビュート・レイニアス

 

 レベル4 闇属性 鳥獣族 攻撃力1800

 

「トリビュート・レイニアスの効果を発動。デッキからRRカードを一枚墓地に送る!オレはRRーミミクリー・レイニアスを墓地に送り、ミミクリー・レイニアスの効果を発動!墓地のこのカードを除外する事によりミミクリー・レイニアス以外のRRカードを手札に加える。オレはRR─シンキング・レイニアスを手札に加える」

 

 ソリティアだなぁ。リンクがあったらもっと酷い事になっていたのがよくわかる。

 やっぱりと言うかこのスタンダードの人間じゃないってだけでレベルが違うのがよく分かる。

 

「オレはトリビュート・レイニアスとバニシング・レイニアスの2体でオーバーレイ、冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実を暴き、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ! エクシーズ召喚!飛来せよ、ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

 ランク4 闇属性 鳥獣族 ORU×2 守備力2000

 

 メカメカしいフクロウのエクシーズモンスター。

 パックとかに入っていない限定物で一時期値段が高騰したカードで、その効果は絶大だ。

 

「フォース・ストリクスの効果を発動!デッキから闇属性・鳥獣族・レベル4のモンスターを手札に加える!オレはレイダーズ・ウィングを手札に加える!」

 

 あれ……11期のカードじゃね?いやまぁ、いいか。

 

「オレはカードを2枚セットして、ターンエンドだ」

 

 やっぱりと言うべきか純RRで組んでいる黒咲。

 OCG次元だったら全く違う強力なモンスターが飛び出たりするが、そんな事は無かった。もっともっとデッキをぶん回す事が出来る気もするが、瑠璃のデッキを相手にモンスターを大量に並べても無駄なのを知っているから下手に手を出さずにいる……のか?

 RRって相手が色々としている状態で出した方が強いイメージがあるから自ら攻めてるって感じが薄いんだよな。いや、強い事には変わりないんだけど。

 

 

「私のターン、ドロー!LLーセレスト・ワグテイルを墓地に送り、魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!デッキよりレベル1モンスターを特殊召喚する!私はミスティック・パイパーを特殊召喚!」

 

「……なんだそれは!?」

 

 歌舞伎模様な笛吹の男が出てきて黒咲は戸惑う。そのカードのステータスが雑魚だからとかそんなんじゃない。

 

「瑠璃、なんだそのカードは!!そんなカード、お前のデッキには無かった筈だ!」

 

 純粋なLLデッキな瑠璃のデッキ。

 レベル1のモンスターしか入っていないデッキなので入っていてもおかしくないカードだが、この世界の住人は純構築が当たり前なのか入っていなかった。墓地肥やしと同時に特殊召喚できる強カードなワン・フォー・ワンと組み合わせれば強い。

 

「遊矢から貰ったカードよ!!このデッキは、今までの私のデッキとは違う。私と遊矢が作り上げたデッキよ!!」

 

「もうちょっと言い方をどうにか出来ないか……」

 

「2人で作り上げただと!?許さん、許さんぞ貴様ぁ!!オレですらそんな事はしていないと言うのに!」

 

「おい、本音が出てんぞ」

 

 デッキを一緒に作るのがデートよりもいい感じの扱いってなんなんだよ。

 それが許されるのがカードゲームの世界なんだろうがデッキ構築なんてガチの優勝狙いに行く大会メインじゃなければ仲間内でワイワイにやり合うもんだろうが。

 

「ミスティック・パイパーをリリースして効果を発動!デッキからカードを1枚ドロー!このドローしたカードがレベル1のモンスターだった場合、もう1枚ドロー出来る!私がドローしたのはLLーベリル・カナリー!レベル1のモンスターでもう1枚ドロー!」

 

 通常召喚権を残して墓地にカードが1枚あり、手札が6枚……ワンキル行けるか?

 

「ベリル・カナリーの効果を発動!墓地のセレスト・ワグテイルを選び、ベリル・カナリーと共に特殊召喚!」

 

 色々と性能が壊れてるな……。

 

 LLーベリル・カナリー

 

 レベル1 風属性 鳥獣族 攻撃力0

 

 LLーセレスト・ワグテイル

 

 レベル1 風属性 鳥獣族 攻撃力0

 

 

「LLバード・コールを発動!デッキからLLモンスターを手札に加えるか墓地に送る!その後モンスターを特殊召喚する事が可能!私はLLーセレスト・ワグテイルを墓地に送り、手札よりLLーターコイズ・ワーブラーを特殊召喚!更にターコイズ・ワーブラーの効果を発動!手札または墓地のLLを特殊召喚する。私は墓地のセレスト・ワグテイルを特殊召喚して効果を発動。デッキからLL魔法・罠カードを手札に。私はLLバード・サンクチュアリを手札に加えるわ!」

 

 LLーターコイズ・ワーブラー

 

 レベル1 風属性 鳥獣族 攻撃力0

 

 LLーセレスト・ワグテイル

 

 レベル1 風属性 鳥獣族 攻撃力0

 

「……」

 

 残りの手札は5枚……展開力が凄いが打点が足りない。ひっくり返すには高火力のモンスターなんかを召喚しなければならないが……瑠璃は悩んでいる。一時の感情に身を任せてカッとなっているものの相手は兄である黒咲。実力は嫌でも知っており、俺がデッキを改造しているとはいえ強い。RRは純粋でも充分に力を発揮する。

 瑠璃のデッキからしてフォース・ストリクスはそこまで脅威じゃない。無視することが出来るには出来るのだが、問題はあの2枚のセットカードだ。純粋なRRデッキでセットカードとなると大凡の予想はつく。攻撃を受け切る防ぎ切る系のカードか……。

 

「ベリル・カナリー、2体のセレスト・ワグテイル、ターコイズ・ワーブラーでオーバーレイ!麗しき翼を持つ鳥たちよ! 戦場に集いて気高く輝け! エクシーズ召喚! 舞い降りよ、ランク1! LL-アセンブリー・ナイチンゲール!」

 

 色々と悩んだ末に瑠璃はこれ以上モンスターを召喚しない。

 通常召喚権を残した状態でモンスターをエクシーズ召喚した……これでいいはずだ。

 

 LLーアセンブリー・ナイチンゲール

 

 ランク1 風属性 鳥獣族 ORU×4 攻撃力0

 

「LLーアセンブリーナイチンゲールの攻撃力、守備力はオーバーレイユニットの数×200ポイントアップ!攻撃力800!」

 

「アセンブリーナイチンゲールはダイレクトアタックが可能で素材の数だけ攻撃をすることが出来るか……甘いぞ瑠璃!4回の攻撃ではオレのライフは削りきれない!」

 

「それはどうかしら?LLーベリル・カナリーを素材にした風属性エクシーズモンスターは攻撃力が200ポイントアップするわ!」

 

「なに!?」

 

「更に永続魔法LLーバード・サンクチュアリを発動して効果を発動!オーバーレイユニットが3つ以上あるエクシーズモンスターがいる場合、デッキからカードを1枚ドロー!」

 

 全然手札が減らない瑠璃。

 制限ありとはいえドローが出来るインチキ臭いカードも出てきて盤面を揃える。

 これがOCG次元ならば決着はつかないがここはデュエルモンスターズ次元。

 ライフポイントは4000であっさりと決着がつく……相手が黒咲でなければだ。

 

「この瞬間、罠カード、RRーレディネスを発動!このターン、RRは戦闘では破壊されない」

 

「っ……」

 

 セットしていたカードをオープンすると瑠璃は苦々しい顔をする。

 RRーレディネスの効果でRRモンスターを戦闘で破壊出来なくなったからじゃない。RRーレディネスの第2の効果、墓地にRRモンスターがいる場合RRーレディネスを除外することで受けるダメージを全て0にする効果。黒咲の事を知っている瑠璃はこのターンで決めることが不可能だと悟る。

 

「バトル!LLーアセンブリー・ナイチンゲールの攻撃!」

 

「墓地のRRーレディネスの効果を発動!このカードを除外する事によりこのターン受けるダメージを全て0にする!」

 

「っ……」

 

 攻めきる事が出来なかった。

 決して悪い手札ではなかったが黒咲の方がまだ上手…………いや、瑠璃はこうなることを見越してカードを使い切らなかった。まだチャンスはある。

 

「お前の新しいカードには驚いたが、基本的なところはなにも変わらないようだ……強くなったが、まだまだだ。この程度ではアカデミアから自分の身一つまともに守れはしない」

 

「っ……」

 

「くだらない意地を張るんじゃない瑠璃、ここに居ては危険なんだ」

 

 度が過ぎたシスコンであることには変わりないものの、妹の身は本当に心配をしている。

 実際のところここはそんなに危険なところではないのだが、危険な場所に居てほしくはない……。

 今まで怒りと私情が混ざった言葉だっただけに少しだけだが戸惑いを見せる瑠璃。

 

「……言いたいことはそれだけ?」

 

「なに?」

 

「兄さんは何時も何時もそう。私には早い、危険だと言って遠ざけようとする……私はそんなに弱いのかしら?頼りないのかしら?」

 

「……その答えをこのデュエルで教えてやる!」

 

「カードを2枚セットしてターンエンド」

 

「オレのターンドロー!オレはフォース・ストリクスの効果を発動、デッキよりRRーファジー・レイニアスを手札に加える!」

 

 黒咲の手札が初期の5枚、内1枚はファジー・レイニアス、1枚はレイダース・ウィング、1枚はシンキング・レイニアスで残り2枚は不明。カードはセットカード1枚のみ……う〜ん、ヤバいかも。

 

「フィールドにRRモンスターが居るときRRーファジー・レイニアスは特殊召喚できる!更にフィールドにエクシーズモンスターがいる時RRーシンギング・レイニアスは特殊召喚が出来る!」

 

 このターンで決着をつけるつもりなのかガンガン行く黒咲。

 瑠璃のデッキを熟知しているしセットしているカードの予測は大体つく……強いな。こういう相手には増殖するGとかうららとかうさぎとか必要なのに瑠璃が嫌がって入れてないんだよな……見た目キモいのは仕方ないとして強いのに。

 

「2体のモンスターでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実を暴き、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ! エクシーズ召喚!飛来せよ、ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

 本日2度目のフォース・ストリクス。

 勢いに任せてライズ・ファルコンが出てくると思ったが。そんな事は無かったか。

 

「2枚目のフォース・ストリクスの効果を発動!デッキよりトリビュート・レイニアスを手札に加えて、効果のコストとして墓地に送ったファジー・レイニアスは墓地に送られた時新たに同胞を手札に加える!2枚目のファジー・レイニアスを手札に加える!」

 

 手札が全然減っていないクロワッサンだが、このターンでの決着まではまだ遠い。

 

「レイダース・ウィングの効果を発動。闇属性エクシーズモンスターのオーバーレイユニットを1つ取り除くことで自身を特殊召喚する!更にトリビュート・レイニアスを通常召喚し効果発動!デッキよりRRカードを墓地に送る!オレは2枚目のRRーレディネスを墓地に送り、トリビュート・レイニアスとレイダース・ウィングでオーバーレイ!冥府の猛禽よ、闇の眼力で真実を暴き、鋭き鉤爪で栄光をもぎ取れ! エクシーズ召喚!飛来せよ、ランク4!RR-フォース・ストリクス!」

 

 三度現れたフクロウ、攻撃力は低いはずなのだが圧を感じるのは気の所為ではない。

 

「3体目のフォース・ストリクスの効果を発動!RRーバニシング・レイニアスを手札に加え、RUMースキップ・フォースを発動!フィールドのエクシーズモンスターのRR1体を対象にそのモンスターのランクが2つ上のモンスターをエクストラデッキより特殊召喚する!誇り高き隼よ、英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進め!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ! 現れろ、ランク6!RR-レヴォリューション・ファルコンーエアレイド!」

 

 RRーレヴォリューション・ファルコンーエアレイド

 

 ランク6 闇属性 鳥獣族 ORU×2 攻撃力2000

 

 RRーフォース・ストリクス×2

 

 ランク4 闇属性 鳥獣族 ORU×0 攻撃力100→1100

 

 いや、そっちかよ。

 レヴォリューション・ファルコンが出てくるかと思ったら別のレヴォリューション・ファルコンが出てきやがった。

 

「レヴォリューション・ファルコンーエアレイドの効果を発動!自身のエクシーズ召喚に成功した時、フィールドのモンスターを1体選び破壊し、その攻撃力分のダメージを与える!オレはLLーアセンブリー・ナイチンゲールを破壊する!」

 

「そうはさせないわ!LLーアセンブリー・ナイチンゲールの効果を発動!オーバーレイユニットを1つ使うことでLLを戦闘と効果による破壊から免れ戦闘で発生するダメージを0にするわ!」

 

 

「そうはさせん!カウンター罠、RRーファントム・クロー!闇属性のエクシーズモンスターのオーバーレイユニットを1つ取り除くことでモンスター効果を無効にして破壊、レヴォリューション・ファルコンーエアレイドのオーバーレイユニットを墓地に……本来ならば取り除いたオーバーレイユニットがRRか幻影騎士団だった場合、エクシーズモンスターを1体選択して破壊したモンスターの元々の攻撃力分攻撃力をアップするがアセンブリー・ナイチンゲールの元々の攻撃力は0、攻撃力は変化しない」

 

 やっぱり伏せてたか、ファントム・クロー。

 破壊耐性付与の効果を無効にして破壊するのはそのカードしかない……このコンボが決まれば瑠璃は負ける……コンボが決まればだが。

 

「罠、発動……神の宣告」

 

「なん……だと……」

 

 ライフを半減する事により魔法・罠カードの発動を無効にし破壊もしくはモンスターの召喚、特殊召喚を無効にし破壊の効果を持つ強力なカウンター罠……モンスター効果に対応していないのが残念だが、対応してた場合文字通りのクソカードで禁止とかに行きそう。

 前までの瑠璃のデッキには入っていない汎用性の高いカードに黒咲は驚きを隠せない……そして俺を睨んでくる。俺は悪くねえんだよ。

 

 瑠璃 LP4000→2000

 

「っ……ターンエンドだ」

 

 出せる手は尽くしたのか苦い顔をする黒咲。

 フォース・ストリクスのORUと墓地にRRーレディネスのカードが残っている……どうする?

 

「私のターン、ドロー……ねぇ、兄さん、デュエルは楽しいかしら?」

 

 ドローしたカードを見て、目を細める瑠璃。

 プレイを行わずに心理フェイズに持ち込む。こういうことをするということは勝ち筋がある……いやでも……まさか。

 

「デュエルが楽しいだと?……いったいなんの話だ」

 

「私は最初、兄さんとユートを追いかけてこのスタンダードにやって来たわ。今は遊矢の通っている遊勝塾でお世話になっているの……遊矢のお父さんが失踪したせいで塾生は少ないけれど、そこにいる皆は心の底からデュエルを楽しんでるのよ」

 

 殺意の波動は高いけどな。

 

「アカデミアとの戦いが続いていて遊矢に似た誰かに拐われそうになって遊矢に助けられたあの時、思い出したのよ。デュエルは本当は楽しいもので戦争の道具でもなんでもないって……兄さんはどう思っているの?」

 

「……」

 

 戦いの道具の一種だと思っている節がある黒咲。

 瑠璃に聞かれたので気持ちを一度落ち着かせて目を閉じる。

 

「デュエルは楽しいものだ」

 

「だったら」

 

「だが、アカデミアを許すわけにはいかない!オレ達の日常を奪った奴等を倒すまでは楽しいものだとオレは思わない!この戦争を終わらせる為にもオレは戦い続ける」

 

「だからって、無関係な人達をカード化していいの!?違うでしょう!それだとアカデミアとなにも変わらない、私達がスタンダードにとってのアカデミアになるわ!」

 

「違う!オレ達はアカデミアとは違う!この戦争を終わらせる為の戦いを」

 

「……そう……兄さんはあくまでも戦うというのね」

 

 黒咲の説得は無理だ。

 アカデミアがやった事に関しては誰がなんと言っても悪でしかなく、全てを奪われた人達は大勢いる。これ以上は負の連鎖を続けないためにも誰かが鎖を断ち切らなければならず、黒咲はそれをやろうとしている。諸悪の根源を叩かなければ、どうにもならん話……これから深く関わってくるとか重いなぁ……。

 

「LLバード・サンクチュアリの効果を発動、カードを1枚ドロー……セットカード、オープン!」

 

 2枚目のカードをオープンする瑠璃。

 

「なん、だと……何故だ、何故そのカードをお前は持っている!?」

 

「兄さん、これは貴方との決別の証よ!魔法カード、融合を発動!」

 

 2枚目のセットカードは融合。エクシーズ次元の瑠璃が持っていたらおかしいカード。

 あれこそが俺が瑠璃に勧めたカードの1つ……簡易融合とか入ってるけど、まんまの融合も入ってるんだよな。

 

「私はフィールドのLLアセンブリー・ナイチンゲールと手札のLLーサファイア・スワローを融合!闇夜に響く小夜鳴鳥のさえずりよ! 内なる声とひとつになりてさらに激しく鳴くがいい! 融合召喚! 舞い降りよ、気高き孤高の夜鳴き鳥! LL-インディペンデント・ナイチンゲール!」

 

 LLーインディペンデント・ナイチンゲール

 

 レベル1 風属性 鳥獣族 融合 攻撃力1000

 

「何故、お前が融合を……」

 

「カードがあれば融合は誰だって使えるのよ……問題は使うデュエリスト、そうじゃないかしら?」

 

「ユート、貴様ぁああああ!」

 

「いや、俺は関係……あるけども俺のせいにするな。アカデミアは悪くても融合自体にはなんの罪もないだろう」

 

「ふざけるな!瑠璃はエクシーズ一筋、融合に浮気などとこのオレが許さん!」

 

 浮気ってなんだよ!

 

「兄さんの許しなんていらないわ!私が何処の誰と楽しくデュエルしようが好きになろうが勝手よ!」

 

「好き、だと……貴様には死すら生ぬるい」

 

 ホント、人の話を聞けよ。

 血走った目で俺を睨んでくるが本日はデュエルディスクを持ってきていない……デッキは持ってきているので瑠璃のを借りれば出来ない事はないのだが、それだとまた厄介なことになるか。

 

「インディペンデント・ナイチンゲールの攻撃力はレベルの数×500アップ!そしてインディペンデント・ナイチンゲールのレベルは融合素材にしたエクシーズモンスターのオーバーレイユニットの数だけ上がるわ!インディペンデント・ナイチンゲールのレベルは4、よって攻撃力は3000!」

 

 LLーインディペンデント・ナイチンゲール

 

 攻撃力1000→3000

 

「攻撃力3000だと!?」

 

「まだよ!インディペンデント・ナイチンゲールはレベル×500ポイントのダメージを与えるわ!」

 

「そうはさせん!墓地のRRーレディネスの効果を発動、除外する事によりこのターン受けるダメージを0にする」

 

 再び防がれる瑠璃の攻撃。

 確実に攻撃を防いでいる黒咲の方が上手に見えるが……あのカードを召喚したという事は瑠璃は握っている。

 

「LLーインディペンデント・ナイチンゲールをリリース!」

 

「なに!?」

 

「海王星の暴君よ、その圧倒的な力の前にあらゆる物を退けろ!アドバンス召喚、The tyrant NEPTUNE!」

 

「終わったか……」

 

 悪ノリで入れた海王星の暴君。本当ならばもっとスムーズに出てくるのだが、正規融合とは驚きだ。入れたの俺だけど。

 斧を持った巨大なワニからは今までのモンスターとは比べ物にならない程の圧を感じる。これが出てきた以上はライフ4000じゃ詰む。

 

 The tyrant NEPTUNE

 

 レベル10 水属性 爬虫類族 攻撃力?→1000→6000

 

「The tyrant NEPTUNEはモンスターを1体リリースしてアドバンス召喚が出来る。そして召喚する為にリリースしたモンスターの効果を引き継ぐわ!」

 

「なんだと!?」

 

「インディペンデント・ナイチンゲールの攻撃力はレベル✕500、The tyrant NEPTUNEはレベル10、よって攻撃力は6000!更にインディペンデント・ナイチンゲールは他のカードの効果を受けない!」

 

 打点6000で毎ターン制約なしの5000バーンで他のカード効果を受けない……このモンスター恐ろしい。

 俺は真正面でどうにかしたが黒咲のRRは……無理だな。特殊召喚したモンスターに対してはRRは滅茶苦茶強いがアドバンス召喚したThe tyrant NEPTUNEにやれることはない。これで環境入りとかあんましてないんだからOCG次元は化物だ。

 

「バトル!The tyrant NEPTUNEでRRーレヴォリューション・ファルコンーエアレイドに攻撃!」

 

 ダメージを受けなくてもモンスターを破壊することは出来る。

 レヴォリューション・ファルコンーエアレイドは天高く舞い上がったがThe tyrant NEPTUNEは軽々しく跳んでレヴォリューション・ファルコンーエアレイドの翼を掴み、持っている斧を叩きつけて真っ二つにする。

 

「ターンエンド」

 

「オレのターン……っく……」

 

 海王星の暴君をどうにかする方法は物理を上げてぶん殴ることかプレイヤーに作用するタイプのカードを使うこと。

 純粋なRRで組んでいる黒咲にはどちらもない……既に詰んでいる。

 

「……オレは」

 

「居たぞぉ!」

 

「LDS襲撃犯、遂に見つけたわよ!」

 

 どうすることも出来ない事を黒咲は気付いている。

 それでもまだ足掻こうとするとLDSの制服組と呼ばれる超エリート集団がこの場にやって来た。狙いは言うまでもなく黒咲……。

 

「ッチ、瑠璃、勝負は一旦お預けだ!」

 

 今ここで捕まるわけにはいかない黒咲。

 黒咲の実力からして制服組を倒すのは容易だろうが、デュエルの包囲網から抜け出すのは手間がかかる。

 

「待って、兄さん!」

 

「瑠璃、お前がなんと言おうとオレは歩みを止めない!この戦争を終わらせる為にオレは赤馬零児を表に引きずり出す!」

 

 瑠璃の静止を聞かずにグラサンをかけて颯爽と去っていく黒咲。

 LDSの制服組はそんな黒咲を追っていき、俺達の事を一切見向きもしない。

 

「あの野郎、負けてた癖に引き分け感を演出したな」

 

 海王星の暴君をどうする事も出来ずに苦痛の表情になっていた。

 盤面をひっくり返すことの出来るコンボがあるならばそれを使わないと次のターンで瑠璃から5000の即死バーンがとんできて負けていた。それなのにあたかも引き分けっぽい演出していた。

 

「遊矢……ごめんなさい、兄さんを仕留めきれなかったわ」

 

 後もう少しのところで瑠璃は黒咲を仕留めることが出来たが出来なかった。

 黒咲達を止めにやって来たのに後一歩のところで逃げられた事を瑠璃は強く悔やむ。

 

「あのまま勝ってたら、黒咲をカード化していたのか?」

 

 中断になってしまったのは仕方がないことだ。

 それよりも黒咲をどうするのかが気になる……カード化するならば仕方がないことだが……

 

「一旦、兄さんとユートを捕まえてから決めるわ……兄さん達をカード化しても、アカデミアの事がなにも解決しないから」

 

「そっか……」

 

「遊矢、買ってきたわよ」

 

 瑠璃の方針を聞くと買い物に行っていた柚子が戻ってきた。

 なんともまぁ、ベストなタイミングだと振り返ると柚子が手に持っていた袋を落とした。

 

「ど、どうしたのそのキズ!?」

 

 ついさっきまで傷なんてなかったのに頬から血を流している俺。

 それもこれもクロワッサンが悪い……言うべきなんだろうが……ヤバい……。

 

「悪い……柚子、詳しい事は瑠璃から聞いてくれ……ちょっと無理しすぎた」

 

 俺ってこんなに貧弱だったろうか?

 思ったよりも血を流しすぎたっぽいので体がフラつき、柚子に向かって倒れ込む。

 

「ゆ、遊矢……あの……え……遊矢!?」

 

 限界を迎えた俺は気を失った。




 遊矢、全部聞いたわ……冗談みたいな話よね

 ああ……でもこれが現実なんだ。俺はこの目でハートランドを見た、酷いものだ

 これからどうするの?瑠璃のお兄さんとユートを探すの?

 そうしたいのは山々なんだがLDSがなんらかの動きがするし、瑠璃が自分達の時間を使わないでほしいって

 榊遊矢、久しぶりだな!

 沢渡、お前退院できたのか!?

 当たり前だ!ユートとかいう奴に受けた傷、その内倍にして返してやる為にニュー・ネオ・沢渡へと生まれ変わった!

 相変わらずね

 今日はお前に宣戦布告に来た!遊矢、いい加減にジュニアユース選手権に出やがれ!お前ほどの男が表舞台に立たねえのは勿体ねえ

 え〜デュエルしたいなら遊勝塾に来てくれよ。フトシ達の前で公開処刑するから

 ふざけんな!

 次回、遊戯王ARC-V 【目指さないジュニアユース選手権】にガッチャビングデュエルアクセラレーション!!
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