Re:ゼロから始める魔王の異世界生活   作:きゃぷてん

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常磐は常に変わらぬ岩のように、永久不変であること、という意味があるそうです。
常磐色は長寿と繁栄の願いが込められた色名だそうです。


2019:オウセンカイシ

ショートストーリー

「主自慢」

 

ウォズ「我が魔王はカリスマがあって優しくて頭の回転が早くてお強いのだ!!」

ラム「ロズワール様の方がお強くて頭の回転が早くてカリスマがあって優しいわ。」

ウォズ「我が魔王の方が!!」

ラム「ロズワール様の方が!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ソウゴ「何やってんのあれ?」

エミリア「お互いの主自慢してるんだって。」

 

 

※本編

マーコス「事の始まりは約半年前、王族の方々が次々とお隠れになったことに起因しておりーーー」

「あんな、団長さんがびしーっとお話進めたいんはわかるんやけど、ウチも忙しいんよ。カララギでは時間とお金は価値は一緒や言うてな?」

 

マーコスが話している時、白いドレスを身に纏う、紫髪の少女が待ったを掛けた。

 

スバル「え、関西弁とかあんのか。」

アルデバラン「何でも西のカララギって国じゃ、あの訛りが当たり前らしいぜ。」

ソウゴ「へぇ〜・・・・・にしても、王様を決める割には女の人多いよね。」

スバル「確かに言われてみれば、そうだな。」

「道理だな。格式を重んじるのは大事なことだが、時間が有限であるのも事実。我々が集められた理由に触れるべきだ。おおよその想像はついているがな。」

 

軍服姿で緑髪の女性が答える。

 

「さすがはカルステン公爵家当主。すでにこの招集の意味がわかっておいでですか」

「ああ、マイクロトフ卿。酒宴だろう?我々はいずれ競い合う身だが、今はまだ互いに知らないことが多い。同じ卓を囲み、盃を交わせば自ずと人柄も知れようと。」

マイクロトフ「?いや、違いますが・・・・・」

 

マイクロトフのその発言を聞いて、彼女はえ・・・と少し呟いた後、フェリスの方を向く。

 

「フェリス、聞いていた話と違うが。」

フェリス「やだなあ、フェリちゃんはただ酒宴でも開くかもですねって言っただけじゃないですかー。」

「そうか・・・・・私の早とちりか。すまない、さっきの発言は取り消させてくれ。」

「こーらこら。クルシュさんが引いてもウチの意見は変わらんよ。今さら王選の上辺のことなんか話さんでもみんな知ってることや。せやろ?」

 

 手を叩き、他の参加者に同意を求める少女。その中でエミリアは手を挙げ

 

エミリア 「わ、私はちゃんとお話は聞くべきだと思うけど……」

「悪いけど、ウチはアンタ様の意見は聞いてないんよ」

 

 しかし、エミリアに対する少女の態度は酷薄なものだった。 その態度にスバルが当然反応しない筈も無くーーー

 

スバル「てめえ、なんだその態度──」

ソウゴ「ちょっ、スバル。」

アルデバラン「わーい!!俺王選について分からないから色々聞きたかったりするかなあ!!」

 

スバルは怒号を上げようとソウゴが止めた時、アルデバランが大声で手を挙げて言った。

 

マーコス「プリシラ様、彼はあなたの騎士と伺いましたが、説明はされたのですか?」

プリシラ「妾がせずとも貴様らが勝手にするじゃろう?妾の無駄を省いたに過ぎん。続けようマーコス、妾の騎士に妾が如何にして王になるか教えてやれ。」

「他人にそこまで丸投げするなんて立派なもんや。うちも何も言わん。」

マーコス「では少し脱線しましたが、話を戻しましょう。竜の巫女の資格を持つ皆様がこうして集められたのは、竜歴石に新たに刻まれた預言によるものです。予言にはこうございます。新たな国の導き手になる5人。その内より1人の巫女を選び、竜との契約に臨むべし。と。」

ソウゴ「え、5人?」

ラインハルト「そう、5人だ。現状の候補者は4人。そもそも王選はまだ始まってすらいなかったんだ。・・・・・だけど今日、歴史が動く。」

ソウゴ「?」

マーコス「騎士、ラインハルト・ヴァン・アストレア!!ここに!!」

ラインハルト「はっ!!」

 

広間に響き渡るマーコスの声。呼び出されたラインハルトが前に出て、壇上の前に立つ。

 

ラインハルト「栄誉ある賢人会の皆様。近衛騎士隊所属ラインハルト・ヴァン・アストレアが任務完了の報告をさせていただきます!!竜の巫女、王の候補者最後の5人目、見つかりましてございます。」

 

それを聞いて、広間がどよめく。広間の大扉が開き、コツコツと足音が響く。その扉から出てきたのはーーーーー

 

ラインハルト「ーーー自分が王として仰ぐお方。名を、フェルト様と申します!!」

 

黄色いドレスを着ていたフェルトだった。

 

ソウゴ「ええっ!?マジ!?」

ラインハルト「フェルト様、ご足労いただき、ありがとうございます。」

 

ソウゴが驚く中、フェルトに対して一礼するラインハルト。

 

フェルト「ラインハルト。」

ラインハルト「はい。」

 

フェルトに呼ばれて反応するラインハルト。

そしてーーー

 

フェルト「てめえ、何の説明も無しに連れてきてこりゃどういうつもりだ!?」

 

フェルトはスカートの裾を上げて、その足でラインハルトに蹴りを入れるが、ラインハルトはそれを手で受け止める。

 

ラインハルト「突然何をなさるのですか。」

フェルト「さらっと受け止めてしれっと言ってんじゃねーーー!!色々纏めて何なんだよ!?アタシもそろそろ我慢の限界だ!!」

ラインハルト「ふむ・・・・・ドレスがお気に召しませんでしたか?よく似合っておいでですよ。」

フェルト「服の話してねーし!!恥ずかしがってもねーよ!!」

エミリア「あの子・・・・・」

 

エミリアは以前出会ったフェルトを見て、抑えてはいるが、かなり驚いていた。

 

スバル「変わったと思ってたけど平常運転ってことか。何か安心した。」

フェルト「ん?兄ちゃん何でここにいんだよ?」

スバル「おう、久しぶり(ryグホエアッ!?」

 

スバルが挨拶をしようとした時、フェルトが腹に思いっきり蹴りを入れた。

 

フェルト「おう、兄ちゃん元気そうじゃねえか。まあ、あん時あんま何もしなかったから、そりゃそうか。」

スバル「いやいや!!一応お前逃したりとかしたよ!?」

ソウゴ「はは・・・・・」

フェルト「って、そっちの兄ちゃんもいたのか?」

ソウゴ「うん、久しぶりフェルト。」

フェルト「いやあ、あん時はありがとうな!!一時はどうなる事かと思ったけどよ、ロム爺を助けてくれたからな!!礼とかも色々してーんだけどよ・・・・・」

 

フェルトはラインハルトを睨みながら

 

フェルト「どっかの誰かが無理矢理連れてきたおかげでな・・・・・」

マーコス「フェルト様、旧交を温めるのもよろしいですが、こちらへお願いします。」

 

マーコスの指示を受け、フェルトは渋々前へ出る。

 

フェルト「それで?アタシに何をさせてーんだって?」

ラインハルト「淑女としての振る舞いを、と言いたいところですが、これを。」

 

ラインハルトがフェルトの手に徽章を持たせる。すると、徽章の中心にある宝石から真紅の光が輝いた。

おおっ、という声が色んな所から聞こえる。

 

ラインハルト「この通り、竜珠は確かにフェルト様を巫女として認めてくれました!!彼女の参加を承認した上で、此度の王選が本当の意味で開始されることと思われます。」

 

それを聞いてマーコスが胸に手を当て、腰を折り、ラインハルトもそれをすると近衛騎士達もそれにならう。

 

ソウゴ「おお・・・・・」

 

その見事な集団行動にソウゴは感嘆の声を漏らす。

 

「失礼ですが、よろしいですか?」

 

その時、文官集団の方から1人の男性が声を上げる。

 

「竜歴石が認めたといえ、少し人選に問題があるのでは?」

マーコス「我々騎士団が人選を誤った、と?」

 

マーコスがそう言うと、近衛騎士達は文官集団の方を一斉に向く。

 

スバル「何か、ヤバイ雰囲気醸し出してるな・・・・・」

ウォズ「まあ、血眼で探して出した成果に難癖をつけられたんだ。こうなってもしょうがない。」

ソウゴ「う〜ん・・・・・」

アルデバラン「まっ、俺は別に気にしねえけど?」

フェリス「フェリちゃんも別にぃ〜?」

マイクロトフ「して、騎士ラインハルト。御身がまず、彼女を見出した経緯を聞かせてもらえますかな。」

 

マイクロトフに呼ばれたラインハルトは告げる。

 

ラインハルト「フェルト様は約1ヶ月前、貧民街の一角で保護いたしました。」

「貧民街の浮浪児だとぉ!?」

 

それを聞いて、文官集団はどよめき始める。

 

フェルト「っ〜!!浮浪児で悪かったな!!勝手に連れてきたのはお前らの方だろうが!!」

プリシラ「いつまでうだうだとつまらんことこの上ない話じゃ。まっ、つまらぬ話しか出来ぬゆえ、貧民街で浮浪児等やっておったのじゃろうが・・・・・」

フェルト「ああ?喧嘩売ってんなら買うぞ?」

プリシラ「頭が高い。妾を誰と心得る?」

アルデバラン「ちょっと姫さん・・・・・」

 

プリシラがフェルトに向かって扇子を向けようとした瞬間

 

ラインハルト「失礼します、プリシラ様。」

エミリア「こんな大事な場所で、何を考えてるの!?」

 

ラインハルトがプリシラの前に立ち、エミリアがフェルトの前にいた。

 

プリシラ「躾のなっていない雌犬に、立場というものを教えてやろうとしただけじゃ。」

エミリア「ごめんなさいって言えないの?」

プリシラ「ならば貴様は、生まれてきてごめんなさいとでも謝罪してみせるか?銀色のハーフエルフよ?」

 

そう言われて、エミリアは多いに動揺する。

 

エミリア「わ、私は……魔女と関係なんて」

スバル「ちっ・・・・・!」

アルデバラン「姫さん、そこまでに・・・・・・」

ソウゴ「ねえ、アンタ。」

 

そんなギスギスした中、ソウゴがプリシラに声を掛ける。

 

プリシラ「?何じゃ?」

ソウゴ「謝って?」

プリシラ「は?」

ソウゴ「だからさ、謝ってって言ってるじゃん?」

プリシラ「何故妾が・・・・・」

ソウゴ「へー、この国の王様になる人は謝ることが出来ないんだ?」

スバル「お、おいソウゴ・・・・・」

ソウゴ「碌に謝りもしないとか、アンタ、王には向いてないんじゃない?」

 

その一言で、場は凍りついた。綺麗な花には刺があるとはよく言ったものである。

 

 

プリシラ「・・・・・・・」

 

プリシラは表情を変えない。

 

ソウゴ「でもさ、謝ることは出来るよね?」

エミリア「そ、ソウゴ!!」

プリシラ「・・・・・すまなかった。」

エミリア「え?」

アルデバラン「姫さん!?」

フェルト「ええっ?」

 

エミリア達はその様子に困惑する。

 

プリシラ「妾も熱くなりすぎたようじゃ。」

ソウゴ「そっか。ならいいんだけど。」

 

ソウゴは笑った。

 

フェルト「・・・・・何か悪いな、兄ちゃん。」

エミリア「ソウゴ、お礼は言うけど無茶しちゃ駄目じゃない!!ヒヤヒヤしたんだからね!?」

ソウゴ「ごめんごめん。」

ラインハルト「僕も冷や汗をかいたよ・・・・・申し訳ないね、ソウゴ。」

アルデバラン「いやあ、大したもんだよアンタ。あの姫さんに素直に謝らせるなんてな。ちょっと毒が厳いけど、こっちにいてくれりゃあ姫さんが大人しくなりそうなんだけどなあ。」

スバル(・・・・・俺じゃどうにも出来ないのに、やっぱすげえよ。)

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