ロズワールに突撃し、殴りかかるゼロワン。
ロズワールは氷の魔法で盾を作り防御するが砕かれる。
しかし、2度ライダーと戦った経験から、ロズワールは気がついた。
このライダーは機動力や瞬発力は高いが、あのこそ泥が召喚した二人や、ソウゴが呼び出したライダーとは違い、魔法を無力化するような能力はない。だが、大魔法ではこの機動力ならかわされる可能性は高く、パワーも高い為に格闘戦など持っての他。
なら、搦め手で動きを鈍らせ、強力な一撃を叩き込むのみ。
「シャマク!」
陰魔法の基礎レベルだが、魔法に対する耐性が無いなら十分効果はある、その考えは当たっていた。ゼロワンは突然視界を奪われ、混乱していた。
「うわっ、なんだこれ! 前が見えない!」
目論み通りと、魔法を撃ち込もうとするが、紫色の結晶の雨がロズワールに襲いかかる。
「ベアトリス……!」
苦虫を噛んだような顔でロズワールがベアトリスをにらむ。睨まれた本人はなにかを呟いた。
「うぉっ、視界が戻った!」
ゼロワンの言葉にロズワールがしまった、と言う顔をした。そこに追撃の結晶が降り注ぐ。
「ベティーの前で陰魔法を使うなんていい度胸しているかしら。いくらオマエが宮廷魔術師でも、陰魔法ならベティーの方が上なのよ!」
やむ無くロズワールが距離をとる。
ゼロワンは一瞬顔をベアトリスに向けて「サンキュ!」と言ったのち、ロズワールに顔を向け直した。
「目眩ましはもうされたくないからな……だったらこれだ!」
『Wing! Authorize!』
ゼロワンはピンク色のキーの電源をいれる。ロズワールが魔法を放つが、突如現れた巨大な金属のピンクの鳥に全て防がれる。
『Progrise! Fly to the sky! フライングファルコン!』
『Spread your wings and prepare for a force.』
そのままゼロワンはフライングファルコンにフォームチェンジし、高速で飛び立つ。
「速い……!」
そうロズワールが叫んだ次の瞬間、急降下してきたゼロワンにロズワールは上空へと蹴り飛ばされていた。風の魔法で強引に体勢を立て直すが、再びゼロワンが突撃し、吹き飛ばされるロズワール。
ゼロワンはアタッシュカリバーを取りだし、フリージングベアーのキーを起動。
『Blizzard!』
装填し、トリガーを引く。
『Polar Bear's Ability』
『フリージングカバンストラッシュ!』
冷気の斬撃がロズワールを襲うが、風と炎の魔法の同時発動で火炎竜巻を起こし、斬撃を相殺する。だが、その直後にもう一撃が突っ込んできた。
『フライングインパクト!』
ゼロワンのライダーキックで弱まった竜巻を突破し、ロズワールを叩き落とす。だが、たいして吹き飛ばず、体勢を再び立て直している。強引に風の魔法を展開して、ライダーキックの威力を弱めたのだ。
「防がれた……だったらこれだ!」
『Hyper Jump! Overrize!』
『Progrise! Warning, Warning.This is not test! ハイブリッドライズ! シャイニング! アサルトホッパー!』
『No chance of surviving this shot.』
ゼロワンはシャイニングアサルトホッパーにフォームチェンジ。オーソライズバスターアックスモードを手に再び突撃する。
「速度が上がったようだがそれぐらいでは……!」
そう言った次の瞬間、ロズワールの後方から突如ビームが襲いかかった。慌てて振り向くとそこには、水色の結晶が。それは、シャイニングアサルトホッパーの戦闘支援システム、であるシャインシステムによって展開されたエネルギー波動弾シャインクリスタだった。 氷の魔法でまとめて吹き飛ばすが、再展開されたシャインクリスタが次々襲いかかる。さらに、高速で接近する。
『Progrisekey confirmed ready for buster.』
『バスターボンバー!』
考えの無い突撃かとそう思ったが、ゼロワンはロズワールの想定外の位置から突撃し、バスターボンバーを叩き込む。
「私の動きが完全に読みきられているのか……!」
「お前じゃ勝てない……! お前を越えられるのはただ一人、俺だ! これで終わらせる!」
『Bit,Byte,Kilo,Mega,Giga,Terarise! アサルトチャージ!』
ライジングホッパープログライズキーを何度も読み込ませてベルトを操作した後、ゼロワンが飛び上がる。ロズワールも連戦で限界が近い。ここで決めねば後がないと、大規模魔法を展開にかかる。が、一歩ゼロワンが早かった。
『シャイニングストームテラインパクト!』
シャインクリスタと共に突撃したゼロワンのライダーキックは、ロズワールを吹き飛ばし盛大な爆発を起こしたが、強引に防御魔法に切り替えたのか、ギリギリで生きていた。しかし、体力的にもゲートの酷使と言う意味でも、もう戦える状態ではないのが事実だった。
「ぐっ……エキドナ……」
限界が来たのか、気絶するロズワール。 戦いを終えたゼロワンはそのまま消えていく。 見届けたベアトリスはラムに問いかけた。
「ロズワールの事、任せてもいいかしら?」
「……お任せ下さい。助力、ありがとうございました」
「私は私でやることが、あっただけなのよ。さてウォズ、ソウゴの元に案内するのよ。……ウォズ?」
何故かウォズは呆然としている。
「どうしたの?」
ツクヨミが問いかけた。
「一瞬の間に想定外が色々ありすぎて、新ライダーを祝うのを忘れていた……」
「それそこまで重要なこと? この状況で?」
「私のプライドの問題だ。新たなライダーの登場ならば、しっかり祝う! それが祝福の鬼足る私の役目!」
ツクヨミは、若干あきれつつ、頭に片手を添えながらボヤいた。
「……わかったからソウゴの元に案内して。そのためにここに来たんでしょ?」
咳払いして仕切り直すウォズ。驚きすぎて忘れていたのを隠すかのようだ。
「……言われるまでもなく。さぁ、我が魔王がお待ちだ。あとはエミリア君が試練を突破すれば、役者と舞台は全て揃う」
ツクヨミとベアトリスはウォズのマフラーに包まれ姿を消した。 全ては終演に向かって進みだしたのだ。
次回 2019:宮廷魔術師
実はリアライジングホッパーにしようか迷ってました