だいぶ放置気味だったので、投稿します。
小次郎さんからのリクエストで
①お嬢様フォルテVSベターマンラミアフォルテ
②戦闘フィールドアルブの谷
③戦闘シチュエーションこれからの戦いにベターマンの力も必要だと言い出した大叔母様に首根っこ捕まえられて半場無理やり変身させられたカルディナと訓練相手にと呼ばれたラミアの怪獣バトル
④やってほしいリアクションキン肉マンばりのマッスルファイト
全ては満たしてはいませんが、書き切りました。
……一応、変身出来るんですよ、ウチのお嬢様。
「はぁ~、つっかれた~。」
「お疲れ様です、お嬢様。」
「ヴィータもね」
《お嬢様、私も頑張ったのですが。》
「はいはい、V.C.もね。」
怒涛過ぎる舞踏会が終了したその晩、多種多様な人物の質問、果てに挑戦、一騎打ちまであった。
一通りこなして、一通り投げ飛ばして、一通りブロウクンマグナムして(腕は外れていない)終了したその後、ようやくカルディナは全ての後始末を終えて割り当てられた客間に戻る。
正直、いろいろあり過ぎて残りは全部明日に投げるか、サクヤシリーズに振り分けている。
当面はもうすぐ来る
ただし、カルディナ自身は
マギウス・ガオガイガーならいざ知らず、あのメテオ・ガオガイガーは臨時の機体である。緊急時以外は今後の事も考えると、クストとムルの出撃機会を出来れば奪いたくない。
何より『ガオガイガー』はゾンダーに対する特化戦力だ。
対・多数に重きを置いていたゴーレム、そしてMSとは運用は異なるし、国王陛下からも出撃要請は出ていないので、今回の
むしろ後方から鉄鋼桜華騎士団に激を飛ばす予定だ。
逆にしなければならないのがMS部隊の編成であるが、その監督しなければいけないがオルガであり、今回は完全に任せているので問題ない。
ただ、それ以外に割り当てたGフレームの設計、開発を見なければならないので、そっちが面倒と言えば面倒だ。
「まあ、それは明日にしましょう。今日は色々あり過ぎて疲れましたわ。ヴィータ、お茶淹れてくれない?」
「わかりました……あ。」
「どうしましたの?」
「すみません、茶菓子が……」
「ああ、補充しそびれたのね。いいわ、それは私の
「どうかしました?」
「んん〜〜……???」
《お嬢様??》
いったい何を手にしたのか?その顔は曇る曇る。
それは絶対に手にしたくない『切り札』を無理矢理持たされたような心持ち。
ならば、リリース!
だが、手元に戻る!
もう一度リリース!
だが、手元に戻る!
それが数回繰り返され……遂には諦めた。
そして取り出したのは、とある木の実らしきもの。
恐る恐る取り出し、掌にあるそれを一瞥した後、カルディナは酸っぱい顔をして泣いてしまう。
普段絶対に見せない、情けない……というより哀れ過ぎる顔。
どれだけ嫌なんだ?
その行動だけで全てを察したヴィータ、困惑するV.C.、そして小型犬のように震えるカルディナの思考は、もう一つの魔獣討伐国家『フレメヴィーラ王国』へ留学していた頃のとある出来事に遡った……
これはカルディナがまだレヴォリュダーにもなっていなく、ガオガイガーの開発にも着手していない、フレメヴィーラ王国留学時の頃の物語である。
「うひぁあああーーー!!ぶべッ!?」
《……情けないのぉ。》
場所は
その秘境を守る巨大な門、そして両端に堂々と立ち並ぶ魔法の力で作られし鋼の巨人、2体の
留学先のフレメヴィーラで、突然遣いをやって来て、突然の呼び出しに応じてみれば、このような事態に。
そもそも、訪れた際の一言が……
《顔がのぉ……見たかっただけじゃ。》
「んが!?」
「ええ〜……」
招かれた広間にて、キトリーのあまりにあっさりとして、かつ頭に響くテレパシーから来る、あんまりな物言いに、カルディナは絶句、フミタンもといヴィータは引いた。
「いや、もっとありませんか!?そちらの要望に応えてやって来たと言うのに、もっとこう……祖母と孫の出会いに何かないのですか!?」
《あんまりないぞ。お主の事は我が娘……お前の母から毎日リミビッド・チャンネル経由で聞いておるからのぉ、産まれてから今までの生育記録など頭に入っておる。》
「んが……」
《唯一無いのは、お主が武者修行に赴いた頃と、今現在進行形でのフレメヴィーラ王国での事かの。まあ、その辺りを語ってくれるのであれば……ふむ、やぶさかではないがの。》
「………」
むしろ「いや、話してくれてもいいんだぞ?」みたいな視線をちら、ちらっと送っている
実にあざとい。孫娘にそんなに関心ないけど、話してくれるならいいかな~、話は聞いてあげるよ〜?なんてきっと思っていないよ?
いや思っている、きっと、ええ、きっと。
視線がそう言っている。
顔やスタイルが美麗であるから、様にはなっているが、すごいあざとい。
(自分の祖母がこんなに面倒くさい人物……いえ、
正直面倒くさい。だが無下にも出来ない。しかしなんかもう付き合いたくないと思うカルディナ。
普段はこんな事を思う事はなく、人付き合いも大切にするのだが、何故か
(………ああ、乖離しているのね。
カルディナの知るキトリーは『ナイツアンドマジック』に出てくる、不可思議で神秘的な
そんな人物が、実は自分の祖母だった事は非常に驚いたが、『実はお前のママだった』と言われても何ら不思議でもない美貌の持ち主である目の前の
その不気味さが、違和感の正体である。
ちなみにカルディナの母親、ケセリナ……ケルセリーヌ・F・アースガルズ公爵夫人は、このキトリーには似ているが、体形は反比例が如く「ロリィ……」である。
(違和感と言えば……先程、何やら無視出来ないワードを話していたような……)
《とはいえ無理に話さんでも良いぞ?ケセリナからはお前が何やらコソコソ画策しているのを聞いている。》
「!?」
おっとお母様。祖母とはいえ、部外者の方に何をお話ししたやら。
この頃のカルディナは、一歩間違えれば王様に首を落とされかねない、危険な橋を渡っている状態。
そんなカルディナの現状を知ってか知らずか、キトリーは気にする事無く話を続ける。
《まあ、機密である以上、深くは聞かん。我らにもその様なものはある。しかし……ノリが悪い、というものも頂けんな。さて、何もせんのはもったいないな……よしカルディナ、外に出るがいい。》
「……ええ??」
話の向きが変わった……そう思った時には、サイコキネシスのような力で体を浮かされ、直ぐ側に生み出されたワープホールに投げ出されたカルディナと
そしてお付きのエルフと一緒に出てきたのは、門の外。
その光景に門番の
……これって日常的なの??
思わず唖然とするカルディナと
目の間にはヤル気マンマンの
先程の気だるげな態度とはうって変わっており、警戒する
(……これは、やり合わねばいけませんわね。)
警戒を最大、最上にまで高める。
この頃のカルディナは地元、アルドレイア王国でも負け知らずになりつつあるが、これ程の相手をした事がない。
目の前の存在の脅威は、大型魔獣……旅団級をも超える。
あえて念を押すとこの頃は、まだガオガイガーどころか、V.C.にすら会ってもいない、レヴォリュダーになってないカルディナである事をお忘れなく。
そして───
「はぁアアアッ!!!」
《ほれほれほれ。》
両者、無詠唱による魔法の行使。
いきなりフルスロットルと思わんばかりに、
そしてその合間を掻い潜り、カルディナへとダッシュで接近し、自在に翻弄するお婆ちゃんが仕掛けるのは
《ほれ。》
「へばぶッ!?」
瞬時に相手を射抜かんとする拳を数発当てたかと思うと、合気道の投げ技の如く、軽いモーションで叩き付けられたカルディナの地面が割れる勢いで陥没する。
急に視界が廻ったのもすぐ認識して、辛うじて受け身をしていたカルディナは、ギリギリ意識を保つ事が出来たが、異常重力帯でも発生したのか、と思わんばかりの投げの威力とその圧力に数秒足らず動けなかった。
次の瞬間、顔を遮る影が。
顔面を潰さんと流れる動きで踵落としを繰り出すキトリーに驚き、転がるように回避、地面が更に陥没する。
お付きのエルフと門番の方々もその光景に一度驚くが、キトリーだからと介入はしないで、むしろ外から来る魔獣を警戒するぐらいだ。
なのでその後、地面が隆起しようが、竜巻が起ころうが静観している。
更にカルディナが吹き飛ばされて態勢が崩れた瞬間を狙われ掴まれる。そして逆さまにされたと思ったら首をキトリーの肩に乗せられ、両脚を股裂きのように広げて掴まれ状態から、上空から一気に急降下!
ああ、パンツ、パンツが見える!
そして股裂き、首折り、背骨折りを同時に行なう事が出来る───
《───キン〇バスターじゃ!!》
「うにゃあああああーーーーッ!?!?」
名前以上に破壊力のある『キン〇バスター』を受けて悲鳴を上げるカルディナ。
だが、カルディナも瞬時に全身を脱力させて衝撃を受け流す受け身を取っていた!
だからといってダメージがない訳じゃなぁい。あくまで軽傷なだけだ。
《ほぉ、やるのぉ。であれば、これはどうじゃ!》
「ちょ、ちょとま───!?」
《空中ツイ〇テッド・タ〇ーブリ〇ジ!!……からのぉ~、ロビンスペシャル!!》
空中に投げ飛ばしたカルディナを上空で『ツイ〇テッド・タワーブリ〇ジ*1』に固め、一瞬ひるんだ後に『ロビンスペシャル*2』で地面に叩きつける!
そして見事に地面から首から上が生えた公爵令嬢の出来上がりである。
そんな時に魔獣が騒ぎを聞き付け、群れでやって来た。
だがそんな事はお構いなしに、地面に首から上を突き刺されたカルディナが、急いで自力で這い出て来た時に見たのは、大量の土砂を魔法で強固に固め、激しい螺旋運動を加えた巨大な円錐を叩き付けてくるキトリーの姿。
それを地面に両手を突っ込んで突き上げるように引き上げた瞬間、一対の土砂ドリルを形成、円錐にぶつける。
激しい巨大なドリルのぶつかり合いに、ドリルは砕け始め、踏ん張るカルディナ。
同時にドリルが砕ける無数の礫がまき散らされ、周囲に銃弾の如くばらまかれと、無残に巻き込まれて、その死骸を派手に撒き散らされていく魔獣たち。
迎撃用意をしていた門番の仕事がなくなった。
だが周囲の緊張は変わることなく息を飲むが、カルディナが目の前にいるはずのキトリーの姿を見失った事を自覚した瞬間、後ろに廻り込んでいたキトリーが廻し蹴りを繰り出すその足先に、何十にも圧縮展開された魔法陣の術式が自分に迫りくるのを見た。
そこに大型の師団級魔獣が襲来───
《邪魔じゃ。》
「!!?」
師団級魔獣に狙いを変えたキトリーの鋭い蹴りが、暴風を引き連れて遠く離れた魔獣の顔を襲い───顔がなくなる。
同時に余波で四肢も爆散、師団級魔獣は死す。ちなみにこの時の師団級魔獣の死骸の損傷が激しく、出現記録は作成出来なかったという。
そんな攻撃を目の当たりにした周囲、そしてカルディナはワナワナ、ガクブルと震えた。
……あれ、孫に向けるような攻撃じゃないよね??
《……ふむ、邪魔が入ったが仕切り直しじゃ、よし来い。》
「来い……じゃねぇーーですわ!!なんですの、あのデタラメな魔法は!?」
《??単に風の魔法を重ね掛けしただけの単純な魔法じゃ。98程は重ねて当てるだけで真空と空気圧の差で爪で瞬時にゴリゴリ削るような動きをして、ああなるがな。》
「殺す気ですか!?」
《異な事を言う……久々に孫が来たんじゃぞ、お婆ちゃんが自らじゃれたり、考えた魔法で遊んでいるだけではないか。さあ来い、遊んじゃる。》
「限度ォォーーーーー!!!」
そんな事があってたまるか。
フミタンはお付きと
───これは日常茶飯時ですか!?
───そんな訳ないじゃないですかぁ!!
───Yes、Yes、Yes!!
お付きも門番の
カルディナに静止させられているため、手出しが出来ないでいるフミタンは珍しくオロオロしていた。
そんな雰囲気に興が削がれたと思うキトリーはやれやれといった態度で、
《……つまらんのぉ、これからカッコイイお婆ちゃんの姿を見せてやれると思ったのじゃが。》
と、残念そうに少々いじける。
見せたのは、「わたしのおばあちゃんは、コワい」だろうか。
見た目がとても麗しい、幻想的な見た目のキトリーだが、蓋を開けてみたら武闘派も真っ青な「魔攻を上げて物理で殴れ」的人物だとは誰も思うまい。
「……し、死ぬかと思いましたわ。魔法と組み合わせたとはいえ、何て威力ですの?しかもその動き、合気道とジークンドーじゃありませんの!?途中でプロレスもありましたが!?」
《おお、よく解ったな。我が娘、ケセリナからリミピッド・チャンネル経由で得た『マンガ』とやら知識じゃ。プロレスとやらは『キン〇マン』。合気道とジークンドー確か……名探偵コナン、と言ったかの?一葉と赤井とやらの動きは実に参考になる。しかし、最近話からまだ更新されておらぬから、あ奴らの活躍は見れん。特にコナンと蘭は当然として、服部と一葉の絡みは、早う早うと胸が高まる!しかし更新がない以上、しばらくは寂しいのぉ……なぁ??》
「……お母様ぁ。」
ちらっとこっちを見るな。
きっと『脳内書庫』(この頃のアカシックレコードの別称)からの情報だろう。情報整理を任せているとはいえ、リミピッド・チャンネル経由で自分の祖母がヲタクになりつつあるのが非常に心に刺さる。
そしてリミピッド・チャンネルで話す間、暇だからキメているポーズは意識しているのか無意識なのか、いちいちジ〇ジ〇立ちなのが、ヲタク全開である。他に何を呼んだかは不明だか、ジャンプ系列も絶対読んでいるだろう。何かヤバい方向に目覚めさせたか?
麗しく、セクシーな外見だから、尚更刺さる……
……ん?リミピッド・チャンネル??
《しかしカルディナよ、お前も我の眷属……ソムニウムなら、もう少し力を見せい。流石に情けなく思うぞ。》
「そんな事仰らないで下さい。お母様ならいざ知らず、私はまだ17才の子供………………………今、なんて仰られやがりました???」
《??もう少し力を見せいと……》
「そうじゃなく!!我の眷属!!種族名!!」
《……ソムニウムの事か??》
「そうそう、ソムニウム……ソムニウム!?ソムニウム!!?」
《我が娘もソムニウムであろう、ならヌシもソムニウムであろう。》
「え…………??ええ…………!?ええぁぁーーーー!?!?!?」
《……ケセリナぁ、もしかしてお前、教えておらんのか?》
《あー、ごめ~んカルディナちゃん。お母さん教えてなかった〜(テヘペロ♪)》
「お母様!?」
突然頭の中に響く母、ケルセリーヌ(本名ケセリナ)の声。
キトリーと比べて呑気な口調(CV:田〇ゆ〇り)で、夫人でありながら、キトリーを子供にしたようなロリ体型の公爵夫人なので緊張感がない。
というか、そんな重要な事を今の今まで言わなかったのは、果たしてどうだろうか?
カルディナがソムニウムだという事を。
《だぁって〜、カルディナちゃんにはそんなに重要じゃないと思って。私たちがソムニウムだからって何か意味あるかな〜ってさ。》
《然程も無かろう。この世界には我々以外に獣人やらドワーフやらハーフリングやらがおる、異種族なぞ珍しくもない。》
「……それはそうですが。」
《まあ、霊長類最強と言われれば、断然ソムニウムだもんね〜、なんてったって変~身っ!出来るし〜。》
「変身……??変身!?」
《うんそうだよ~、まあ『実』がないと出来ないけど。》
「あの……その実とは……」
《『アニムスの実』しかなかろう。特定の只人に生える『アニムスの花』、その実じゃ。》
「ーーーーーーー!?!?!?」
急に話が怪しくなって来た。
そう、『アニムスの花』、そして『アニムスの実』である。
……アニムスの花
それは、彼岸花の如く葉や根は存在せず、紅く発光する白い華を咲かせる謎の植物。
欧米諸国では「死を呼ぶ花」とも呼ばれ、『マンドラゴラ』に例えられるかの様に動物や、人間の死体の顔面から死の直後に成長して一輪のみ生える為に忌み嫌われるが、発芽速度の度合いは人によって異なる。生態自体も未解明な部分が多いが、閉鎖的空間に囲まれ『アルジャーノン』に侵された知的生命体のみを苗床とする。
即ち、咲いている数だけ、その土地に生物の遺体が埋まっている。
この花には、苗床となった生物のL型アミノ酸をD型アミノ酸へと鏡像反転させ、大量の酵素を放出し実を結ぶ性質を持つ。それこそが『ネブラ』や『トゥルバ』を始めとする『ソムニウム』一族が必要とし、摂取する『アニムスの実』である。
……要は、この世界にも怪病アルジャーノンが発病し、その分だけアニムスの花、そしてアニムスの実が結実しているのだ。
ジ ツ ニ オ ソ ロ シ イ 。
だが恐ろしいのは、これからだった。
《まあ、最近は『実』が豊作になりつつあるがな。》
「………実??」
《我等ソムニウムが、食す『アニムスの実』じゃ。ここに侵入して来た不届者を苗床にカルディナ、お前から得た知識で栽培を行なってな、これがよ〜く育つのだ。》
…… ち ょ っ と 待 て 。
いつそんな技術を教えただろうか?
身に覚えがない。というかどの技術だ!?逆に心当たりもあり過ぎる。フレメヴィーラ留学にあたり、いろいろ回復魔法とか医療とか、農業とか、技術提供した記憶がある。
だからって存在しているだけで災禍の一因となるモノをよくよく出来ました、みたいな雰囲気でしみじみ話すのは止めて欲しい。
《最近では1週間に1個食せるようになってのぉ。》
《あ〜、いいな〜、お母さん私にも送って〜。》
「あーーー!!!あーーー!!!あーーー!?!?あきゃああああーーー!!!」
《煩いぞ。》
「落ち着ける訳ねーーーですわ!!!」
詳しくは知らないが、地球に住むソムニウム達はアニムスの実が不足して食料不足のような状況に陥っていると聞くが、ここのアニムス事情は危ういくらいにインフレしまくっている。
一週間に一人、それだけ人が死に、花が咲いているのだ。
この世界の命の価値は確かに軽いだろう、だがそれはそれ、これはこれだ。
アニムスの実は、奇病『アルジャーノン』を発症した人間から花咲くアニムスの花より結実される。
アニムスの実結は、ソムニウムが天敵たる『カンケル』を殺すためのもの。
……つまり、この世界にも『カンケル』がクル~~??
その危険性があるだろうに、あちらはキャッキャウフフとしている。
何だこの温度差は?
……というか、カルディナの知る
ついで目の前の、暇なのでジ〇ジ〇立ちを嬉々としてキメる、普通に考えれば存在が18禁指定の妖艶なエロババァと化す、我が祖母の身体的特徴がソムニウムと合致するところが非常に多い。(ちなみに現在はジョ〇ノのポーズ。)
ヒントは多かっただろうが……
誰 が 気 付 く か ! !
それこそこの世界がガオガイガーと関連する次元であると知らなければ、分かる訳もない。
『勇者王』と『ベターマン』は同じ時系列を持つ作品なのだ。
とはいえ、それがこの世界の変えられない事実なのだろうが、その一部に自分が入っていると思うと、途端に恐怖に陥る。
「私……ハーフエルフならぬ、ハーフソムニウム。」
口にするだけで自分のアイデンティティがディバイディング・ドライバーで空間湾曲されて、奈落に堕ちているのが実感出来た。
齢17のお嬢様(強者の部類)がソムニウム……つまりベターマンだっただなんて、想像するだけで恐ろしい。
というか、ゾンダーがいるかもしれないとビクビクしているのに、アルジャーノンを超えてカンケルが出現する可能性すら出てきた。
それは嫌だ、ゾンダーですら頑張っても倒せる気がしないというのに、カンケルに至っては生命体は出会い頭に死滅する。
カンケルは問答無用で『オルトスの実』がないと対抗すら出来ない存在なのだ。
というか、アルジャーノンは普通に嫌だ、あれには治療法がない。
いっその事、ゾンダーとカンケルをぶつけてしまいたい……
「え……って事は、私もアニムスの実を食べれば……」
《無論、変身態へと成ろう。そう言えばカルディナ……お前はまだ変身しておらんな?どれ……》
そう言って取り出したのは怪しい4つの実……
《さあ、『ネブラ』『アクア』『トゥルバ』『フォルテ』じゃ。これの内、どれが良い?》
《基本はネブラだけど、オススメはアクアかな?トゥルバは玄人向けだし、フォルテは……上級者だけどカルディナちゃん向け?》
《どれも今朝採れた新鮮なものじゃ。》
「なにいきなり変身させようとしますの!?しかもフォルテが私向き!?産地直送!?絶対嫌ですわ!!」
いきなりリミピッド・チャンネルでアニムスの実を勧めてくる肉親共。
しかもオススメは『フォルテの実』。
『フォルテの実』を食し、変身態となる『ベターマン・フォルテ』は、恐竜型で細身の『ベターマン・ネブラ』と比較して重量感溢れるフォルムで、体長も約7mと大型化する。見た目通りパワー特化型で格闘戦を得意としている。劇中でも最強の形態と言われているが、実の希少性は『ソムニウム一族』でも高く、また実の使用による反動は命に係わるモノらしく、耐性が無ければ誰でも成れる訳ではない。
この形態は『ネブラ』や『アクア』でも苦戦する相手や、危機的状況に対処する際にのみ用いられているのだが……
基本を超えてベリーハードである。『実の使用による反動は命に係わるモノ』と言っているのに、コイツラに人の心はないんか?
あ……あるのはソムニウムの心でした。
《え、しないの!?》
「何でする事前ですのよ!!無理無理!!」
《ノリが悪いのぉ、こちとら大盤振る舞いしているというのに……そうじゃ、現役のソムニウム相手であればやる気も出るというもの。》
「……現役の、ソムニウム??」
《ちょっと待っておれ。》
と言いながら、傍らにワープホールらしきものを展開するキトリー。
「あ、あの……それは??」
《これは『ソキウスの実』により作り出せる『ソキウスの
「遠くにあるものを……引き寄せる?」
《む、おったおった。ほれ、さっさと来んか。》
明らかに、人知を超えた能力をいとも簡単にあっさり行使するキトリーの凄さと異常性を正確に認識出来て来たカルディナ。
基本スペックが怪物な上に、片手間に空間転移能力を使ええるとか、あり得ないだろう。
そんなことを思いながら、『ソキウスの
それは人の、薄い紫がかった白髪で長髪の大柄の男……であるが、どうにもおかしい。
黒い装いはまだいい。長い髪は鱗のように連なっており、前髪は赤、緑の髪が混じる風貌、これは……
「……って、この方は……ベータマン・ラミア!?」
───ベターマン・ラミア
その姿は長身の成人男性のように見えるが、頭髪らしきものは鱗のような組織の集合体で、白目にあたる部分が赤く、口内に鋭い牙を有するなど人間にはあり得ない特徴が目立つ一方、前髪にあたる部分はヒロインの『
人間を遥かに上回る身体能力を持ち、胸腺から放射する免疫粒子『ペクトフォレース』によって生命や機械を操る。基本的に言葉は発しないが、
更に『アルジャーノン』を発症し死亡した人間から実る『アニムスの実』を捕食し、より強大な形態へと変身する。
モーディワープに所属する生体医工学博士である
その正体は紀元前以前から人類の歴史に介入してきた謎の種族である『ソムニウム』であり、ラミアは次代の長になる資格を有する個体で、人間とソムニウム双方の脅威となる存在を倒す使命を持つが、火乃紀を『ウィウェレ生りし希望*3』と呼び、時に本来の使命より彼女の救出を優先する事もある。
……そう、『ベターマン』といえば、まさにこの人物。
主人公達、特にヒロインの火乃紀の兄の写し身とも言える存在であり、絶対生物の最終ボス『カンケル』を『オルトスの実』を食し『ベターマン・オルトス』で消滅させたのはこの人物。
だがその後遺症は計り知れず、力を取り戻すために深い眠りについていた、ハズだが……目の前にいる。
そして力なくうつ伏せになっているところから、どうやら
ウ ソ で し ょ ! ?
ワープホール『ソキウスの路』より取り出したのは『カンケル』殲滅後の休眠状態のラミア。
『勇者王ガオガイガー Final』でも初期OVAか、テレビ版再編集の『GRAND GLORIOUS GATHERING』仕様かどうかによって対応が分かれる。
前者と後者ではラミアの出演の有無があるからだ。
(も、もし後者でも、GGGが三十連太陽系に向かった時の状態!?それとも事後!?どっち!?)
もし後者なら地球にいてもらわないと、GGGが勝利出来ない。
そんな心配をしていると、ラミアの瞼がうっすらと開き、リミピッド・チャンネルが頭の中に響く。
《……ここは、どこ、だ?なぜ……ここに……》
《お主に孫の相手をしてもらおうとしたのだが……どうやら力を使い切って休眠しておる最中じゃったか。》
《……お前、は、ソムニウム……?》
《いかにも。パキラから聞いておらぬか?我はソムニウムが元・二代目族長、キトリーじゃ。》
「…………は、い???」
《……!?二代目、だと?》
《そうじゃ。しかし……その様子で話すのは難儀じゃの、少し手を貸そう。》
何か爆弾発言をしたようだが、そんな事に驚くカルディナを放っておき、ラミアの頭に手をかざす。
すると、キトリーの胸の装飾が割れ、その下から現れた濃紫色の触媒結晶……否、ペクトフォーレスが白い光を発し、温かな光がラミアを包む。
ペクトフォーレスより放つ事が出来る『白のアルブム』(生物の免疫機能を活性化させる光)であるが、その効能はそれ以上の力を持っている上で、休眠状態のラミアの力がみるみる回復、そして復活へ導いていった。
これにはラミアも目を見開き、己の身体の状態を疑心暗鬼に確認している。
そして概ね自身の確認を終えると、キトリーを見る。
《……礼を言う。我が名はラミア。ソムニウムの現族長だ。何代目かは知らん。しかし二代目族長というなら何故生きている?何が目的だ?ここは地球ではない……もっと別の、遠い世界なのか?二代目族長よ。》
《まあ、お主を引っ張って来た距離を顧みるに、そうであろう。恒星間を越えて次元の壁を数枚突き破ったからの。》
《しかも死にかけの俺を完全に回復してまで、何故俺をここに連れて来た?》
《単純な事よ、そこにいる我が孫と手合わせをしてもらいたいだけじゃ。》
《……は???手、合わせ??》
キトリーの言葉に呆気にとられるラミア。
ソムニウムでもそういうリアクションを取るんだなとカルディナは感心する。
だが聞き捨てならないワードがいくつも出ているのを忘れてはいけないが、そんな事を気にしている場合でもない。
《そうじゃ。この孫はソムニウムとして未熟。故に今のソムニウムの力を孫に直に教えてほしい。》
《そんな理由で、だと??》
《そうじゃ。無論、帰りも元の場所に送ってやる。それと……これと、これとこれと、それとこれらを使えぃ。》
《む……!?これは……『ネブラ』。それに『フォルテ』……が5つ。まさか!?》
《事情は何となくだが知っておる。必要なら活用せい。ちなみに今使うは『フォルテ』じゃ。》
まさに過剰戦力。『ネブラ』、『フォルテ』の実はまだいい。だが『フォルテ』3つで『オルトス』が出来る。すでにそういう反応がうっすら出ているので、少し力を加えると『オルトスの実』が出来るだろうとラミアは思う。
そこまでして孫娘と戦わせたいのか、と興味が湧くラミアだが、その視線だけでビビり散らかすカルディナに頭をかしげる。カルディナはもうその圧だけで漏らしそうです。
《……本当にこの者はソムニウムか?なにやら色々混じっているようだが。》
《娘の嫁いだ先がそんな所でな、雑多な血脈を持つ者に好かれたのでなぁ……まあ、そのお陰で面白い孫が出来たのだが。》
《……まあいい。殺しはしないが、それ以外の保証は出来んぞ。》
《充分じゃ。お主は病み上がりの腕慣らしとせい。》
《いいだろう。》
キトリーの了承を得たラミアは、得た『フォルテの実』を躊躇せず嚙み砕き、咀嚼し、全て呑み込む。
そして両眼が赤く光り、胸のペクトフォーレスに光が宿ると赤い甲殻が湧き出て全身を包み、それが強靭な手足を、そして頑強な鎧となった身体に、牙を生やした赤い相貌に、頭頂部に後方に伸びた角を生やし、7mを超え、10mにもなるソムニウムの巨人『フォルテ』へと変身する。
「グゥオオオォォォーーーー!!」
「ピィッ!!」
《うむ、良い力じゃ。現族長の名に偽り無しよの。して……ビビっておるのか?》
「あったり前ですわ!!あんなの魔獣の比じゃありませんわ!!明らかにこの世界で最上位の力を持ってますわよ、あんなのとどう戦えと!?」
《お前も『フォルテ』を食らえば良かろう。同等……とは言わんが、それに近い力は得られるぞ。後は腹を決めれば良かろう。》
「出来るかぁーーー!!!」
《……はぁ〜、あのラミアとやらは待ってはくれぬぞ……仕方あるまい。》
やれやれと言った様子でキトリーは『フォルテ』を持ち出し、自ら咀嚼する……
ところがギッチョん!!
口いっぱいに頬張った後、吞み込まずにカルディナに『
!!
いきなりの事に振り切ろうとするが、キトリーの『
そしてキトリーの『
……全て流し込み、吞み込ませる頃にはカルディナの頭の芯までトロットロに溶けていた。
まあ、実際は踏ん切りのつかないカルディナに、口移しで『フォルテ』を食べさせた、だが……なんて事をしやがる。
『
《……フ、カルディナの初めてのキスの相手は、このキトリーじゃ!》
「あ、すいません。初めては私です。」
《あ、そうなのか。なんじゃ、つまらん……いや、意外かの?》
「ついでにセカンドキッスは婚約者とです。」
《なんじゃ、すべき事はやっとるの。おませさんじゃな。》
などとジ〇ジ〇のデ〇オのネタを
そして悲痛な叫びをあげるが、それが獣ように、そして怪物のように変わっていき、身体もまだ表に出ていない胸部の
だが、カルディナの『フォルテ』はラミアより1mほど低く、手足もスマート……というより細い、そんな状態の『フォルテ』である。
「カ、カルディナお嬢様が!?」
《ふむ、ようやく初変身しおった。しかし、『フォルテ』にしては随分と細っこいの~。》
「確かに……不具合でしょうか?口移しでしたからね……」
《『フォルテ』が不良品とか、文句言うのは無しじゃぞ~。今朝取れたばかりじゃからな、それはありえん。》
「
叫ぶというより悲鳴を上げるカルディナの『フォルテ』。
しかし、強制的に『フォルテ』にされたカルディナはたまったものではない。
だがもう否定できない、自分の身体が一瞬で『フォルテの実』の力で増幅され、必要な栄養素と力の配分を本能が最適化、胸部の
きっと脳内の
怒りと悲しみと八つ当たりの視線でキトリーを睨む。
《お~お~、威勢はいいの。だが戦う相手を間違えるな。相手は……》
「───!?」
「───オオオオオッ!!」
《……その
振りかぶり、繰り出されるラミアの『フォルテ』の剛腕。
それに対し、反射的に状態を反らし少し掠めるが、それだけでも頑強な鎧の身体に走る衝撃が尋常ではない。
それに耐えながらも、バク転しながら後ろに跳び、構える『
振るう拳を中国拳法の『化勁』でいなしながら『
しかも十分に効いており、『
《なんだ?今の攻撃は……めまいがする、だと!?》
《ほう、『力』に対し『技』で返しよったわ。懐に入り、掌の広い打点を集中させ、甲殻を震わす、そして相手の感覚を揺さぶり、最後に極める……なるほどな、身体が細いのは重さに振り回されぬよう、質量をそのままに凝縮……いや
「お嬢様は瞬時に相手の弱点になりそうなところを見抜いて攻撃するのが得意ですので、ご自身の最適化は当然かと。」
《ふむ……ラミアよ、我が孫は思った以上に手ごわいぞ。どうする?》
《やる事は変わらん。だが……ソムニウムが族長ラミア、改めて相手をしてやる。》
《まったく、こうなった以上は……アースガルズ家が長子、カルディナ・ヴァン・アースガルズ、お相手お願い致しますわ!!》
そしてぶつかり合う『
『
更に頭部の角『スライディング・サーベル』を巧みに使い、『
互いが互いに切磋琢磨し合い、戦闘スキルを高め合う『
だからだろうか、変に調子に乗った……というか腹いせに『
しかも地味に効く。ガッチリとした『
だが悲しいかな、重くて保持出来ずに落としてしまう。
だからって『
だからといって『フォルテ』の躯体では『ロンズデーライト・クローズライン*6』ぐらいが丁度良い技だろう。『
ちなみに、『フォルテ』には相手の急所『クランブル・ポイント』を特定し、『スライディング・サーベル』を突き刺し組織崩壊させる『サイコ・グローリー』という必殺技があるが、流石に両者それをすることはなく、『スライディング・サーベル』をけん制代わりに使用するに留めている。
なお、この戦いで一番歓喜しているのが、キトリーお婆様である。
《いいぞいいぞ!もっとやれぃ!》
「「「…………」」」
とはいえ、流石に長時間は戦っていられない。
戦闘の途中で魔獣が再び出現し、片手間で殴り殺され、握り潰され、踏みつぶされて、またもや現れた師団級魔獣が『サイコ・グローリー』にやられて消滅し、門の広間が血染めの絨毯状態になった頃、夕方になった。
そして互いに息が絶え絶えになっており、あと最後の一撃を……!と思っていた矢先、2人の間にまた再び師団級魔獣が。今度は『フォルテ』よりも巨大で、30mは下らない蜘蛛型の魔獣。
流石に今までの魔獣とは違い、『フォルテ』の剛腕の威力が蜘蛛の剛毛で半減する。
しかしそれでも動かない門番の
なぜなら、キトリーがいるからだ。
《2人とも見事。ラミアは流石現族長と言える力量よ。そしてカルディナ、お前もラミアに食い付く力量があるとは、我もまた嬉しいぞ。そんな2人に、とっておきの秘術を見せてやる。》
そう言って片手をかざし、サイコキネシスで宙に浮かせると指一本クイっ、で真上に飛ばされてしまう魔獣。
そして動きが固まる『フォルテ』の間にて突如始まったのは、キトリーの秘術披露。
《ラミア、カンケルを滅する際に用いたのは『フォルテの実』3つを融合させて作り出した『オルトスの実』じゃな?》
《ああ、そうだが……》
《アニムスの実には『オルトス』の他にも、お主が思う以上の力を発揮する組み合わせがいくつかある。非常時に用いる手段で、『オルトス』同様3つの実を消費せねばいかんが、その力は絶大……その内の一つを見せてやろう。》
そして取り出したるは『ネブラ』、『フォルテ』、そして『ネブラ』。
《行くぞ……サンクトゥス》
合わせる掌の中にて光を放ち、融合する『アニムスの実』。
《……これの合わさりし実の名は、無い。言う為れば……!》
その実を喰らって宙に浮くキトリーが変身したのは、『ネブラ』のような固い身体に2対の巨大な有膜状の翼を持つ、『灰色』の存在。
そしてその顔は、あらゆる生態系の頂点に立つ、霊長類すら超える幻の種族……
「ガァオォォーーーン!!!」《/font》
《───!?》
《これは───!?》
翼を拡げた『ドラゴン』は、それぞれ翼を一振り───
すると、蜘蛛の魔獣の表面にある体毛が、『ドラゴン』から放たれた衝撃波と共に全て
羽ばたきより聞こえる音は、鈴のような澄んでいるが、その威力は別格。
更にもう一対の翼が振るわれた瞬間、蜘蛛の身体───外骨格が
そして『ドラゴン』の鋭い顎が開き、放たれた咆哮で、残りの肉片が消滅……
……跡には何も残らなかった。
『ネブラ』の『サイコヴォイス』とは比較にならない破壊力と
いったい何が起きたのか、ラミアもカルディナも解らずにいた。
《……まあ、こんなものじゃ。我が作り出し実の名は、この姿にちなみ、『ドラコー』。まあ、たまたま姿が合致しただけじゃがの。》
《ドラゴン……》
『フォルテ』から出てきたカルディナはキトリーの言葉を呟く。
ラミアも『フォルテ』から出てきてその姿を見上げる。
『ネブラ』を基礎に『フォルテ』の力を加え、顕現した『竜』の姿した、新たなるベターマ……
《……しかし久々に変身したの、500年ぶりか?》
「左様かと。キトリー様が気紛れに『サンクトゥス』を成され、何処かの地で大暴れしたとか。」
《ああ〜、確か大量に湧いたウネウネ動く魔獣モドキを一掃するのに使ったか。『ネブラ』でも処理するのに苦労したから大量に滅するのに『フォルテ』を用いたからの。》
……ではなかった。過去に用いられたようだ。
しかし……
「……500年、前??灰色の、竜って……」
《そうじゃ。やたらとおって「ゾンダー、ゾンダー」と煩く鳴く、煩わしい奴等じゃった。》
「ゾ……ゾンダー??」
《ゾンダー?そう言えばそのようなモノが地球にも現れたな。ニンゲンの話だと、遥か遠くの星から来たという……》
キトリーとラミアの会話最中、突然狂ったように叫び、そして気絶するカルディナ。
《なんじゃ煩いの。》
《……もしかして、同じモノを知っていたのではないか二代目よ。》
《……かも知れんな。まあ我には関係ない事じゃ。》
《またいたらどうする。あの機界体は厄介だが……》
《愚問じゃの、滅するだけじゃが。》
《……案ずるだけ無駄な様だ。》
《その通り。まあ手本は見せた、後は精進せい。》
それ以上意に返さないキトリーとラミア。
感情の起伏が少ないように見えるのはベターマン故に、とは言えるが、ラミアもまた驚愕していた。
そしてカルディナとは云うと、まさか自分の祖母が、500年前にゾンダーとやり合っていたとは露にも思わなかったカルディナであり、その衝撃たるや……
無論、500年前の事は資料や文献で知っていた。
当時、アグニカ・カイエルがガンダムバエルらしき
誰 が 予 想 出 来 る か
そもそも、500年前の交戦記録は
関わりが無い訳がない。全くなんて事だろう。
……そして、慌てて駆け寄る
キトリーの付き人である
や っ ぱ り お 前 ら か ! !
その後、キトリーによってラミアは『ソキウスの路』で地球に送還された。
後に、仲間のベターマンたちから完全復活した姿に驚かれ、更に大量の『アニムスの実』をお土産に持たされ、キトリーに教えられた秘術を鬼気迫る形相で(特に羅漢に)問い詰められるラミア。
……そして後にレプリ三重連太陽系の死闘にて、獅子王凱にラミアが自身の『リミピッド・チャンネル』を介し地球からの声を届け、GGGに助力をしたのは、史実の通りであるが……後にソムニウム達が介入した『覇界王』での戦いで、彼らが用意、準備した戦力は史実よりもオーバーキルなのは……きっと想像に難くないだろう。
「……って事がありましてぇ~!!」
「あ~、ハイハイ。ソウデスネ~……」
時を戻し、アルフヘイムでの(カルディナとヴィータにとっては)凄惨な事件を思い出したカルディナとヴィータは、場所を移してアースガルズ家の職人たちが使う休憩所兼、酒場に来ていた。
そこでヴィータの豊かな谷間に顔をうずめながら交互にヤケ吞みをしながら愚痴を吐くという奇妙も珍妙な光景があった。
ちなみに愚痴を吐いている相手は、空間転移直後たまたまそこにいた木崎麻里絵*7で、非常に困惑していたが、そんな事はお構いなしに愚痴を吐き続けるカルディナと、カルディナの相手で精一杯なヴィータ。
そしてちなみにカルディナが飲んでいるのは炭酸水。どんな毒でも解毒出来るレヴォリュダーは、アルコールを飲んでも酔うことが出来ない。そのため、カルディナが酔っているように見えるのは……雰囲気である。
……めんどくせぇ。
そんな時にバエルの整備を終えた、転生して後にアンドロイドの身体を得て復活したアグニカ・カイエルが、彼の妻でありダークエルフの整備士イザリア、そしてアグニカ・カイエルの相棒であり幼女悪魔となったバエルを侍らせながら、その場に出くわしたのだった。
「あら、マリエ。どうしたの……って、どいう状況??」
「あ~、イザリアさん!私も何が何だか……」
「聞いてますの~、マリエさ~ん~!?」
「あ、はいい~~!」
「……ですからぁ~、私ぃが~思い出して苦しんでおりますのよぉ~??確かに……私の出生があまりにも因果な事はわかりますしぃ~、今なら許容できますわ~……でもぉ!!一番、いちばん自分が許せないのわぁ~ぁ……お祖母様との『バキューーン!!』が、とっ…………ても、上手だったのが忘れられなくてぇ~~…………!」
「「「……」」」
《……そんな訳で、こうしてヴィータさんの胸を借り(物理的に)、忘れようとしているのですが、それでも当時体感した官能感がフラシュバックされて、ヤケ吞みに走ってしまい……こうしてマリエさんにこの苦しみを聞いて頂いていた訳で……》
「……何だその理由。」
「まあ……幼少期の衝撃的な印象はどんなものであれ、忘れるのは難しいからね。」
それをトラウマという。
実際、キトリーはそんな気はなく、無理やり食べさせるためにしただけである。
それでもその結果……
「それでも……あの官能的な『バキューーン!!』が忘れられない私は……まだ心が!弱いですわ!!」
「……ヴィータにその当時の事を再現してもらって、3時間ぐらい耐久で『バキューーン!!』してもらったら良くねぇ?それで忘れも出来るだろうに。」
「あ。」
「あ。」
《アグニカさん、ナイスです。》
「……ああ、どういたしまして。」
「いいのかいマリエ?傷口に塩を塗るような行為にしか聞こえないんだけど。」
「倫理的には色々アウトですが……危険な行為ではないのですので問題ないかと……」
《お嬢様とヴィータさんですからね、問題ないかと。》
「医者からのダブル承認、キタワー。」
「しかし、それには……」
「ん?お嬢、
「これは、その原因になった実ですわ……って駄目ですわよイザリアさん、食べたら。」
「え、そんな顔してた?!」
「してたな、めちゃくちゃ食べたそうな顔してた。」
「ええ~……恥ずかしい。」
「とはいえ、イザリアがそんな反応するなんて珍しいな。」
「それはこれが『アニムスの実』だからでしょう。
なにせ、この世界の
「アニムスの実??初めて聞く名前の実だな。」
「なんでも生態自体が希少らしく、アルフヘイムという場所に住む
「何、そのヤバいの!?あ、お嬢のお母様も確か
「……変身、させられたのか。ディープキスを食らって。しかもそいつを喰ったら変身すると。」
「そ~なんですのよぉ~……流石にそんな事出来ませんわぁ~……」
「ちなみに噛み砕くどころか、一切歯が立ちませんでした。私には口移しでお嬢様に食べさせることは出来ません……
「あちゃ~。」
「たしか、その時はカルディナさんのお婆様がされたのですよね?」
「いえ~す……しかも祖母はこの実よりも強い実を合成して咀嚼しておりましたわ。あの細身の顎でどんな馬鹿ぢからですの。
その化け物の血を色濃く受け継いでいるのは……と一同思ったが、黙った。
「はぁ~、まだこの世界に俺の知らない事はあるもんだなぁ。しかし、お嬢。その祖母はどんなのに変身出来るんだ?」
「変身?当人も仰っておりましたが、500年前に編み出したもので、『
「500年前……ドラコー??」
《エ……アグニカ、イザリア。マサカ……》
「お嬢、それって……もしかしてドラゴン、しかも灰色のドラゴンかい?」
「??はい、そうですが……え、どうして御三方ご存知で?どうしてそんな嬉しそうな……」
「嘘でしょ!?まさかあの竜!?お嬢、『灰の竜』の関係者だったの!?」
《その話、もっとkwsk!!》
「ウヒョーー!!あの『灰の竜』のか!!こいつは話を聞かねぇとなぁ!!」
「え、ええ……??」
「バエル、お酒の準備!今夜は徹夜よ!」
《ガッテン。いいヤツ用意スル。》
「つー訳だお嬢、今夜は寝かさないぜ?」
「えぇぇ〜〜〜……???」
3人の急な歓喜過ぎる態度の豹変に、先程までの悲壮感は何処へやら。その後、カルディナは強制的に祖母の事を根掘り葉掘り聞かれたという。
結局夜が更けるまで続いた3人からの質疑応答(という名の呑み会)により、いつの間にかカルディナの不安はうやむやになった。
ただし……
(……私、ここにいる必要があったのかなぁ??)
最後まで付き合わされたマリエは、ウイスキーをストレートで飲みながら、皆が寝落ちした中、差し込む朝日を見てそう思った。
《NEXT》
〇『灰の竜』
500年前、ゾンダーがこの星に対し行なった機界昇華作戦にて大敗した存在。
その正体は、アフルヘイムの古代森人で長老の一人……というのは表の顔で、実態は霊長類ソムニウムであり、元・二代目族長であるキトリー・キルヤリンタが、秘術で強化した『アニムスの実』(フォルテ1個、ネブラ2個)で変身した姿。
『ネブラ』をベースに『フォルテ』の力を宿した形態『ドラコー』(ラテン語で竜の意味)で、二対の発振有膜翼と高周波を謳う事が出来る喉を持った、強靭な灰色の竜状の形態。
これは『ネブラ』の持つ『サイコヴォイス』を三周波同時に放つ事が出来、それぞれの固有周波数に合わせて約7km以内の対象を破壊する事が出来る『グロリア・サイコヴォイス』を必殺技に持つ。
この能力で、出現したゾンダーに対し①ゾンダーバリア、②構成する体組織、③ゾンダー核の順にゾンダーを破壊した。
対象を瞬時にかつ広範囲に霧散させていた記録もあり、有効な振動周波数を有して相対した場合、まず対象は有機物、無機物問わず生存する事は出来ない。
サイコヴォイス対策がされていれば、話は別だが、『ドラコー』の放つ超高周波振動は、例え有効振動でなくとも、強力過ぎる振動波により体組織が輻射熱により沸騰するか、長時間さらされることにより粉々になるところから始まるため、生存は絶望的と言える。
ただし、指向性は持たせる事が可能で、一時期ガンダムバエルとも共闘(敵対してこなかったので相手にしかなった)ことがある。
その時アグニカが見た「共振崩壊により滅んだゾンダーの塵芥が身体に纏われ、身体が灰色に見えた」事、元のライトグレーの身体の色も相まって『灰の竜』と言い伝えられるようになった。
ちなみにアグニカ、イザリア、バエルは『灰の竜』のファンである。
はい、いかがでしょうか。
リクエストに応えながら、本編の補完もするいつものパターンです。
ご感想、ご意見お待ちしております。