星々の王と妃   作:旭姫

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一章 第三話 スターズに入りました。

バランスは達也の『流星群(ミーティア・ライン)』の練習を見て、最後に真夜に言われたことを思い出していた。

 

―――――――――――

 

真夜「あの魔法を達也が使いこなせるようになれば、あの子は普通の魔法も使えることができる。」

 

バランス「それって、つまり……。」

 

真夜「そう。あの子のあの魔法は言わば、牢屋の鍵。」

 

―――――――――――

 

バランス「牢屋の鍵…ね。」

 

達也「義母さん、どうかしたの?」

 

バランス「何でもないわよ。それで、今日の結果は?」

 

達也「今日は百個中八十二個まで行けたよ。」

 

バランス「そうか。とりあえずは、百個中百個を目指しなさい。そして、それを一週間キープするのよ。」

 

達也「分かった。」

 

バランス(真夜さんの言ったことが本当ならば、達也は今のスターズの総隊長であるウィリアム=シリウスよりも強くなるということ。それに、今の達也でも、おそらくは半年でスターズの実力至上主義でも、上位に入れる。全ての魔法師の天敵にもなれる魔法式や物体を壊す『分解』に、どんな傷や武器破損でも一瞬で治せる『再生』、そして母親で【夜の女王】と呼ばれる四葉真夜から受け継いだ『流星群』。)

 

バランス「達也、今日は貴方に着いてきて欲しい場所があるの。急いで準備しなさい。」

 

達也「はい。」

 

達也がいずれ『流星群』を利用した戦略級魔法を使うことを、この時はまだ達也自身ですらわからなかった。

 

――――――――――――――

 

ところ変わって、やって来たのはスターズの本部

 

バランス「シリウス中佐、今回はスターズに入隊希望の人を連れてきました。彼は私が養母をしている達也です。」

 

達也「タツヤ=バランスです。よろしくお願いします。」

 

シリウス「お前がか、バランス中佐から話は聞いている。とりあえず試させてくれないか?」

 

達也「いいですよ。」

 

ちなみに結果から言って達也は合格だった。

 

シリウス中佐に体術で互角になり、得意な魔法も達也の『分解』が作用した為に上手く放てなかった。

 

シリウス「良い腕をしてるな。これは磨けばダイヤモンド並みに輝くだろうな。」

 

達也「ありがとうございます。」

 

こうして達也はスターズに入隊した。

 

入隊時の階級は准尉。

 

シリウス「そういえば、お前と同年代の子がいたな。」

 

シリウスは彼の部下にここに来るようにと言わせた。

 

シリウスは意外にも頭脳系で達也とは会話が弾んだ。

 

数分後、とある人が訪ねてきた。

 

「総隊長殿、シールズ少尉です。」

 

シリウス「入れ。」

 

「失礼します。」

 

シリウス「よく来たな、リーナ。彼は今日から入隊したタツヤ=バランス君だ。階級は准尉だ。」

 

リーナ「一日で准尉ですか。すごいですね。初めまして、アンジェリーナ=クドウ=シールズです。呼び方はリーナでお願い。階級は少尉よ。よろしくね、タツヤ。」

 

達也「タツヤ=バランスだ。よろしく、リーナ。」

 

 

達也のスターズ生活が今始まる。





というわけで、次回はタグにもあったレイモンド=クラークが登場します。(たぶん)

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