フシちゃんの能力測定です。
今回はフシちゃんが出す技の威力描写に色々と疑問が浮かぶと思いますが、『はかいこうせん』とか『ようかいえき』や『絶対零度』等々ポケモン世界では普通と受け取られますが、現実世界からしたらかなり危険な技になります。
――三人称視点――
――S.O.N.G.本部、休憩スペース――
「すみません、少しフシちゃんの体を調べてもいいですか?」
フシギダネことフシちゃんが切歌にゲットされてから二週間が経ったある日、エルフナインがフシちゃんを調べたいとベンチに座ってフシちゃんと戯れている調と切歌に話しかけた。
「ほえ?フシちゃんをデスか?」
「別にいいけど……でも、どうして急に?」
「ダーネダネ?」
話しかけられた二人は一度顔を見合わせた後、エルフナインに大丈夫と伝え、何故調べるのか質問するとエルフナインはフシちゃんの様子を二人からの報告を聞いて、大分この世界での生活に慣れてきたと判断し、本格的にフシちゃんについて調べようとこうして話しかけてきたのだ。
「という訳でご協力お願いできますか?」
「んー私達はいいけど……フシちゃんはどうかな?」
「そうデスねー。フシちゃんちょっと協力してくれるデスか?」
「ダネ?ダネ!ダネダネ!」
理解しているのかどうか切歌達には判断出来ないが、わかった!と笑顔で頷くフシちゃんの反応を見て大丈夫そうだなと受け取った切歌はエルフナインに大丈夫と言うとそれを聞いたエルフナインは司令室にいる弦十郎にその事を伝えた後、場所を訓練室に向かっていった。
◇◇◇
――訓練室――
訓練室に移動した面々は扉を潜ると中に弦十郎の他に響、未来、クリス、翼、マリアが待っていた。
「来たな。切歌君、フシ君の機嫌は大丈夫そうか?」
「はいデス!今日も今朝から上機嫌デス!」
「ダネダネ!」
弦十郎の問いかけに切歌は手を上げて報告すると彼女の足元でフシちゃんも切歌の真似なのかツルを伸ばして元気よく返事をした。
「よし!ならこれからフシ君の能力調査を開始する」
「あの、その前に何故マリア達がいるのか質問してもいいですか?」
弦十郎に待ったをかけた調はどうしてマリア達が
「ああ、すまん。大げさかもしれんが相手は異世界の生物だ。あり得ないと思うがフシ君の能力が暴走したら危険になる可能性を含んでいるから、念のため待機してもらった」
大げさかもしれんが弦十郎の懸念はあながち間違っていない。彼の言う通りフシちゃんはまだ子供でもポケモンである。生まれて数週間の赤子でも簡単に人間を傷つける事ができる生き物だ。
フシちゃんの故郷であるポケモンの世界でも何度か生まれたばかりのポケモンの技をくらって怪我をした事例は少なくない。(尚、かすり傷一つ負わない某マサラ人は例外であるが……)
「なるほどそういう事ならわかりました。ありがとうございます」
「いや、こちらも黙ってした事だ。気にするな。では気を取り直して……切歌君、フシ君を中央に連れて行ってくれ」
「それとフシちゃんが不安にならないように切歌さんはフシちゃんから少し離れた場所に待機して下さい」
「了解デス!さ、フシちゃんついて来て」
「ダーネダネ!」
◇◇◇
元気よく返事をしたフシちゃんは切歌の跡をトコトコと着いていき、指定された場所にたどり着くと切歌はフシちゃんから数歩離れた場所で待機する。
「それではシミュレーションを起動します」
「ダネっ!?」
エルフナインが手元のタブレットを操作すると訓練室の風景が都会の風景に変わり、それを初めて見たフシちゃんは驚いて回りをキョロキョロ見渡した。
「ではフシちゃん、今から的を出現させますのでそれに向けて何かしてみてください」
「ダーネ?」
「フシちゃん。今から大きな的が出てくるデス。その的に向けて自由に何かしてみるデヨ」
「ダネ!ダネダネフシャー!」
『何かってなーに?』とフシちゃんが首を傾げていると切歌が側にしゃがみ頭を撫でながら説明をすると、フシちゃんは『え!遊んでいいの!』と声をあげながら笑顔になると、切歌から背を向け楽しそうに体を左右に揺らし、的が出てくるのを待つ。
その微笑ましい光景を装者達と見たエルフナインはクスリと笑った後、手元のパネルを操作してフシちゃんの前にシミュレーターで構成された1.5mの4枚の黒い的が現れるとフシちゃんは早速自分の得意な技を繰り出した。
「ダーネ、フシーッ!」
フシちゃんは真剣な目をすると、最初に選択したのはその背中の大きな種の根元から2本の蔓が伸ばした攻撃技『つるのむち』を繰り出すと蔓をしならせながら的に向けて勢いよく振り下ろすとまるで鞭のように鋭い音を出しながら、一つの的をボールのように軽々と叩き飛ばした。
「ダネフシャー!」
次に繰り出した技は同じく背中の大きな種の根元から複数枚の葉っぱを飛ばす『はっぱカッター』だ。フシちゃんから繰り出されたはっぱカッターは回転しながら空中に弧を描き、二枚の的に
「ダーネダネダネダネ!ダネェッ!」
そしてフシちゃんは最後の的に向けて、走り出すと走り出した勢いを利用して体全体で相手にぶつける技『たいあたり』を繰り出し、最後の的を大きく突き飛ばした。
「お、おおーっ!す、すごいデスヨ!フシちゃん!そんな小さい体であんな大きな的を飛ばせるなんてママビックリしたデス!」
「ダネ、ダーネダネ~!」
「切ちゃん。フシちゃん」
「あ、調!フシちゃん凄かったデスね!」
切歌に褒められ、嬉しくなってフシちゃんは笑顔になるとそれにつられて切歌も笑顔になる。笑いあっている二人の下に調が駆け寄り、彼女に遅れて残りの装者達も彼女達の下へ向かって行った。
「あれがフシ君の力……いや、正しくはフシ君のような生物が持つ力と言うべきか」
そう言った弦十郎の視線の先には最初に『つるのむち』で叩き飛ばされ、『はっぱカッター』の葉が突き刺さり、最後に『たいあたり』によって大きな凹みを作った4枚の
「……エルフナイン君、あの的の強度は指示した通りにしたんだな?」
「は、はい。確かに指示された通りに通常より硬い強度の設定にしました。ですが、フシちゃんが出した技の威力はボクが想定していた威力を超えていました」
弦十郎の問いに答えたエルフナインはこの測定を始める前に弦十郎に
◇◇◇
――寂れた墓場――
人の入りが途切れた廃棄された墓場。
その場所の一部の空間が歪み、空間に子供が通れる程の穴が開くと、その穴から紫色のガス状の煙を纏った丸いナニカが現れた。
『ゴースゴッスゴスゴスゴス………………』
ガス状のナニカはキョロキョロと見覚えのない周りを見渡し、不気味な笑い声を上げた後スーッ……と徐々に姿を薄くさせ、数秒も経たずにガス状のナニカは最初から存在しなかったかのようにその姿を消した…………。
――三人称視点、終了――
どうも、クロトダンです。
フシちゃんが覚えている技は『つるのむち』、『はっぱカッター』、『たいあたり』でしたー!
はい、生まれたばかりなのにあり得ない技だなとツッコミが来ると思いますがそこは眼を瞑ってください。
それと話の最後にチラッと出てきたポケモンは皆さんのお察しの通りあのポケモンです。
はい!次回は皆さんお待ちかね、シンフォギア世界初のポケモンバトルです!
アローラナッシーのように首を長くしてお待ち下さい!
それでは!
誤字脱字がありましたら、遠慮なく教えてください。