劇団『鎮守府』
執務棟3階。
団長室。

今日も私…………奇稲田姫はデスクに広がったボツ原稿をひったくるようにしてぐしゃぐしゃ丸めては背後のベッドに向かって思い切りオーバースローで投げていた。

……ちなみに言うと、今の1発で3人目のバッターを三振に討ち取って攻守交代になってしまった。

「はぁ……はぁ……もう!なんなのよ!あぁもう!」

なかなか筆が進まない時はいつもこんな感じだ。
そんなさなか、どうしたもんかとデスクに肘をつきながらペンの頭でこめかみをトントン叩いていたそんな時。
気分転換に少し原稿から離れてみよう、という突拍子も無いことが頭によぎったのだ。

日記でもつけよう、と。

でも、ただ日記をつらつら書いているだけじゃつまらないし、続けられる自信もない。
ならば話は簡単だ。

『色んな人に書いてもらえばいいじゃん!』

天才か私は!
なんて自画自賛も抜かりないこの少女はその旨を早速紙に書き記し、最近新調したPCにスキャンして取り込むと、とあるポスターに加工して大量に印刷する。



それが事の始まり。

『鎮守府内の出来事大募集!―簡単なショートストーリーにして奇稲田姫まで―』





果たして、有言実行になるのかそれとも………………。
それは彼女次第。