このお話はこちら ( https://syosetu.org/novel/221306/1.html )の続きとなっています。
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それではどうぞ
全ての始まり
目が覚めると、そこはおぞましい程の赤で統一された一室だった…
ベッドに横たわる形で眠っていた俺は、ゆっくりとその身体を起こす。
「……ここは…」
たしか……俺はあの時…
「……?!そうだ…!あの吸血鬼は……ーーー」
完全に目を覚ます。
俺は確かにあの吸血鬼に銃弾を撃ち込んだ筈だった。
しかし、それとほぼ同じタイミングで何故か俺の身体にナイフが突き刺さっていたのだ。
あんな訳の分からない力を吸血鬼は所持しているとでも言うのか……?!
確証なんてものは一切ないが、俺はとりあえず移動しながら考えることにした。
真紅のカーペットに足をつく。
それと同時に部屋の扉が開いた。
「あら…目が覚めたの?」
そこに現れたのは、依頼主……元い結果として俺を嵌めたのであろう人物……十六夜咲夜だった。
銀色の髪の毛をたなびかせて、彼女はゆっくりとこちらに歩を進めて来ていた。
「…ここはどこなんだ?」
とりあえず自分がどこにいるかぐらいは知っておかないと話にならないだろう。
そう思い俺は十六夜にそう質問した。
十六夜は「言ってませんでした?」なんてことを言い、微笑みながら
「ここは幻想郷。人の枠組みを越えた存在が跋扈する異界の地ですわ。」
「幻想郷……?聞いた事がない地名だ、国名でもないんだろう?
どうやってここに連れてきたんだ」
俺がそう質問すると、十六夜は「まぁまぁ…そんなに急かさなくても」なんてことを言いながら、言葉を繋げた
「ここは私たちの暮らしていた場所ではないの。
簡単に言うなら……ここは異世界ってことね、今風に言うなら私たちの異世界転生にあなたを巻き込んだのよ」
と。
訳が分からない、なぜ俺を…そんな気持ちがふつふつと湧いてくる。
「なんで俺だったんだ…と質問してもいいか」
「なんで…?そうね……私があなたのことを好きになったから?」
「……何を言って…………?!!」
その瞬間、俺の両手が後ろに縛られていた。
あまりに理解が追いつかず、言葉すらもでなかった。
ただただ謎の現象に首を傾げる……その様子を見て十六夜咲夜はクスクスと笑っている。
「いや、逃げられるかな〜って思って…これならもうまともに動けないから大丈夫かしらね」
なんてことを笑顔で言っている。
おかしいのかこいつ……そんなことを思ってしまう。
「何よ…仕方ないじゃない。貴方のフィジカルはただの人間の範疇を越えている。なら力を使わなくても無力化できるように……こういうことはしておかないと。」
気がつけば、後ろに縛られていただけだった筈のロープは、鉄製の硬い手錠へと変わっていた。
「手品みたいだな…」
驚きのあまりそんな感想しか浮かんでこないのだが、十六夜はそこ言葉を聞いて
「種も仕掛けもないのだけどね。ほら」
と何も無い空間から鍵を取り出した。
「それが…」
恐らくこの手錠の鍵なのだろう。
「そう、察しが良いのね、私はこれを常に持っている。貴方はそれを聞いてどうするかしら?」
「普段なら襲いかかってでも奪い取るのだが……」
状況が違うからな…俺は大人しく彼女の要求に従うことにした。
「今の俺では無理そうだ……。それで?何が目的なんだ?」
「そうねぇ…今は特に考えていないわ。とりあえず逃げられないようの細工が完成するまではそこにいてね」
と、答えてパッと姿を消して行った。
「理屈が分からない……あんな超次元な物を見せられても実感が……
っと。」
この手錠、なんとか出来ないか…?
そう思い服の中から武器を取り出そうと思考する。
ゴソゴソと服の中を朝って、俺は1つの道具を取り出した。
「……少しずつ削っていこう。最悪このチェーンさえ壊せればそれで…」
と、ヤスリを片手にそう呟いた。
………………こうして、俺と十六夜…元い紅魔館……そして幻想郷に渡る運命の分岐を辿る物語の幕が開かれることとなった。
幕開け、次から進展して行きます。
一応、全てのルート(1部除く)はここからの始まりです。