一ノ瀬ちづるに幼馴染がいたら   作:さっきのピラニア

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るかちゃんタイフーン!

さぁて今日は休日である。

 

社会人ともなると基本的に運動不足である。休日はオフトゥンでゴロンゴロンビクンビクンしているのもとても感慨深いのだが、多少は運動しておかないと残業続きの日とかに体力不足でえらいことになる。ぶっちゃけ体重を気にしている女子高生と同じくらいは体重に気を付けないと、ぶくぶく太って健康診断でDEATH判定を食らってしまうのである。あとちづるにすげぇ心配されるので運動はコツコツしておかないとと一応自分にはハッパをかけている。決して葉っぱ一枚で気持ちいいー!とかやっているわけではない。本当だよ。

 

ちゃっちゃとスポーツウェアに着替えて外に出る。この季節はそこそこ台風が来るが、今日は快晴である。来週は直撃するらしいけど。電車が止まるので本当に止めて欲しい。電車、止まるんじゃねぇぞ… 。タカキも頑張ってるし、俺も頑張らないと!

 

トタトタと近所を軽くランニングする。景色も夏からすっかり様変わりし、木々の紅葉が揺れている。あと足元にやたらと落ち葉が落ちているので多少走り辛いのだが気にしないことにする。

30分程走り帰路につく。軽くシャワーを浴びて着替えて麦茶を啜っていると充実した休日を過ごしているような気分になる。これからはグダっとくつろぎタイムに突入するんですけどね。

 

コーヒーを淹れて、くつろぎタイムの準備をしているとチャイムが鳴る。

ほほほい、と特にインターホンも確認せずに扉を開けると、目の前にいるのは台風ガールこと、更科るかちゃんである。何となくだが嵐の予感である。嵐を呼ぶなんちゃらかんちゃらである。大人帝国と戦国大合戦は名作。異論は認めない。

 

「ハローるかちゃん。せっかくの休日におっさんの家にわざわざ訪ねるなんて何か用かい?」

 

俺は特に意識もせずテキトーに挨拶をする。知り合いとはい年齢はそこそこ離れている。おじさんはジェネレーションギャップを何故かるかちゃんから感じてしまっているよ。若さって眩しい。

るかちゃんはお返しに元気にこちらに挨拶してくる。

 

「こんにちは、透さん!急に来ちゃったんですけど今って大丈夫でしたか?」

 

「今日は暇だから全然オーケーよ。何か相談ってことね。」

 

そう言って俺は彼女を招き入れる。年の差的に二人きりなのは多少犯罪的な感じがするのだが、気にしないことにする。彼女から訪ねてきたわけだし。

 

甘めのカフェラテを淹れて彼女の前に置く。まだ冬にはなっていないが外は多少寒い。これで温まってくれると良いのだけれど。

 

「ありがとうございます!いただきます!」

 

そう言って、彼女は飲み物に口をつける。一息ついた後、彼女は語りだす。

 

「私、まだ本当の彼女になれてないんです!」

 

彼女は力強くそう言った。そんなに大声で言わなくても言葉は伝わってますよ。

急すぎて事情は全く伝わらないのだが…。

 

「…全く分からん。とりあえず落ち着いて、分かるように話してクレメンス。」

 

最初は要領を得ない彼女の話だったが、話を聞く限りだと、るかちゃんは未だに和也の彼女(仮)らしい。

あとどうして女の子って話があっちこっちに行ってるのに、女子同士はあれで通じているのだから、女性は本当に不思議な生き物である。

 

「ほ~ん、そーんな感じになっちゃってるのねぇ…。」

 

和也の態度は未だに煮え切らない様だ。

本当に俺が言うのもなんだが、踏ん切りを付けて次へ行ってしまうのが一般的な正解なのだと思うのだけれど。

ただ人の感情は複雑なもので、自己の後悔だったり、かけた労力だったりで中々に踏み出せないこともある。彼はかなり情熱的というか感情的なタイプなので引きずるのだろう。

それだけ彼の熱量は大きかったとも言える。

 

俺はコーヒーで唇を湿らせて思案する。まず、彼女が欲しいるのは同調なのか解決策なのか?

おそらく解決策なんだ…と思う。悩み事はそれこそ仲の良い友人にも勿論話しているはずだ、わざわざ同調してもらうために俺を訪ねる理由なんてないだろう。そこまで自信ないけど。

 

とは言え、この場で一発解決のアイデアを見つけるのも難しい。

彼女の性格的にも今の環境を鑑みても、かなり強烈にアタックはしているはずだ。どちらかというと和也側の問題である。俺も先日のちづるとの件で経験済み(数年かかった)なのである。

ここはとりあえず彼女には現状で問題ない事を納得してもらうのがベターのですかねぇ。和也には後で連絡しておこう。彼も俺と同じで要所でヘタレをかましている可能性あるしね。

 

「…じゃあここで一つ質問。和也はるかちゃんの事は明らかに嫌ってたりする?」

 

「それは…ないと思いますけど…」

 

「もう一つ、るかちゃんはまだこの長期戦に耐えられる?」

 

「そこは大丈夫です!以前千鶴さんには長期戦宣言してますから!あ!もう関係ないんだっけ!?」

 

そう彼女は溌溂に返答してくる。…賢いのか少しアホの子なのか不明なのが、彼女の良い所だと…信じたいです。

 

「ならこのまま押し続けて良いんでないかな?取った俺が言うのもなんだが、和也は今誰でも好きになる可能性があるわけだからな。男はるかちゃんみたいな可愛い子に押されたらそこまで邪険にはしないさ。何か熱中してたら別だけど。…一応忠告しておくと、あまり連絡を強要すると引かれるぞ。面倒くさいと思われないラインの見極めは大事よ。」

 

「うっ…参考にします…」

 

反応を見る限り心当たりがあるみたいねぇ。分かりやすくて良いねるかちゃんは。

 

多くの解決できない問題はいつか時間が解決するというが、半分合っていて半分間違っていると俺は思う。時間が経つことはイコール解決なんてことはない。本人が少しずつ忘れ、相手が忘れ、思い出、あの時の気持ち、思い、悔恨が風化していく。それに本人がただ納得しただけ。心の何処かにはそれが必ず残る。そして偶にそれが顔を覗かせて人の感情に苦みを残すのだ。

彼のこの経験も少しずつ風化していくのだろう。その恋愛に後ろ髪を引かれなくなったとき、ちゃんとるかちゃんが居てくれれば、間違いなく彼女を選ぶだろう。あとは二人の頑張り次第だろうさ。

 

「…俺が言えるのはこれ位かねぇ。あんま参考にならなかったかもだけど。一応俺からも和也に探りはいれておくよ。どう転ぶかは保証はできんが。」

 

「いいえ、頼りにしてますよ!…今日は相談乗ってもらってありがとうございました!また何かあったら来ますね!」」

 

悪い意味で一番首を突っ込んでいるというか、殆ど問題をややこしくした当事者なのが俺なのだが、感謝されるのはセブンイレブンいい気分である。

 

「おーう。あと出来ればこーゆー相談じゃないほうがありがたいかなー。」

 

俺は気の抜けた声で答えさせてもらう。相談って疲れるよね。

るかちゃんはルンタッタッと聞こえてきそうな楽しげなステップを踏んで帰っていった。今日は疲れました。適当にコンビニ飯でも買ってくるとしますかね。あとは昼寝といきましょうかね。

 

名犬ちづるに女の匂いを嗅ぎつけられて、何故か弁明する羽目になった。33-4。なんでや!阪神関係ないやろ!

 

 

おわり。




寝る前に頭の中で考えたストーリを既に書いたと錯覚していたアホ作者は私です。
ちなみにかのかりssは四話書きかけがあるのに、最後に書いたこいつが最初に出来上がってしまったんですよね。FUSHIGI遊戯。

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