誰かの話ではない、私自身の話

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これからを彩るための私の一歩

「防具よし、武器よし、道具よし…」

 

 念入りに、自分の状態をチェックする。抜けてるところは…ないはず。確認し終えて一息ついた。

 

「初めてのクエストでヘマやらかしたりしたら一生の恥だからね」

 

 そう、今日は私がハンターに着任して初めてクエストを受ける日。クエストの内容はまあ、初心者ハンターは必ずと言っていいほど最初に受ける採取依頼だけども。まだ私にモンスターの狩猟は荷が重い。そもそも家畜として扱われているアプトノスやガーグァ、草食動物のケルビとか以外のモンスターなんてまともに見たことすらない。そんな奴がいきなり狩猟依頼なんて受けれるハズがない。しばらくは採取クエストを受けながらみみっちく生きていこう。多分、今はそれが似合ってる。

 

「いつかあの人にも会えたりするのかな?」

 

 あの人。私の憧れかつ目標の人。

 数年前、私の故郷の近くに古龍?っていう途轍もなく大きな力を持つモンスターが現れたことがある。古龍の危険性を考えて私や村の皆は別の大きな村へ避難、古龍が去るのを待っていたんだけど、その時にギルドから一人の狩人が派遣されて古龍を追い払った。そのお陰で私の村やその周辺の地域で大きな被害が出ずに済んだ、ということがありまして。彼の持つ勇気、強さに憧れて、その時からハンターになりたい、ハンターになってその人に追いつきたいと思うようになったのです。陳腐な理由と言われれば何も言い返せないのだけど。

 

 

 さて、そろそろ出発の時間。目的の狩猟場はそんなに遠いところではないし、余裕を持って準備してきたから時間は大丈夫。遅刻なんて恥ずかしいマネはできない。

 

 出発する前にもう一度、ざっと身だしなみを確認する。採取クエストと言えど、一番最初のクエストというのはやっぱり緊張する。採取がこなせるようになったら次は小型モンスターの掃討。それが出来るようになったら大型モンスターの狩猟。考えるだけで胃が痛くなりそうなくらい臆病な私ですが、それでも少し楽しみという思いがあったりも。

 

 

 これからはじまる物語は。

 

 これから相手にするのは大自然が作り出した環境そのもの。その中にお世辞に頼りになるとは言い難い防具と武器で飛び込むんだ。私がどこまでやれるのかは誰にも分からないし私にだって想像がつかない。中型のモンスターすら狩れない落ちぶれハンターになるか大型を一人でも狩れるようなベテランになるか。

 不安と期待を天秤にかけるとダントツ不安が重い。でも臆病な私なりに行けるところまで頑張りたいと思うのです。だってこれは私の物語なのだから。

 

 

「行ってきます」

 

 

 私以外誰もいない家にそう言の葉を投げ、狩猟場を目指して歩き始めました。私の狩猟生活が、少しでも華やかになることを願いながら。

 

 


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