星乙女達の夢の跡   作:護人ベリアス

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正花と重傑

「お久しぶり。おじ様」

 

「…ん?お主…まさか【アストレア・ファミリア】の…」

 

「もぅ…おじ様ったら私を見て幽霊でも見たかのような表情しないでくれる?」

 

 ニッコリと笑みを浮かべるアリーゼとそんなアリーゼを見て目を丸くするガレス。

 

 ミアを放置してガレスに会うべく『豊穣の女主人』の酒場へと飛んできたアリーゼは早々にガレスとの対面を果たしていた。

 

 ただガレスの反応がいつも以上に芳しくないとアリーゼは感じる。

 

 いつもだとやかましいとか騒がしいとかそういう意味の込められた視線が多いようにアリーゼは感じていたが…

 

 だが今回はそういう視線ではない。

 

 原因は自身にあると察し、アリーゼはガレスに尋ねられる前にその視線に応えた。

 

「…少々私にも事情があるの。おじ様がそんな表情をする理由が分からないとは言わないわ」

 

「…いつものやかましさがないかと思えば、そういうことか」

 

「そうそう。あ、おじ様的にはいつも通り派手に騒いで会いに来た方が良かった?そうよね。お昼から一人でお酒を飲むなんて寂しいものね。やっぱりお酒のお供にはその場を彩る可憐な完璧美少女がいた方が…」

 

「いや、それはいい。お主の言葉はたまに事情を分かって話しているのかただの冗談なのか分からんくなる時がある…」

 

 ドヤ顔で語られるアリーゼの冗談をきっぱりと否定し流しつつも苦笑いを浮かべるガレス。

 

 ガレスが最初に目を丸くしてアリーゼが現れたことに驚いたのには、アリーゼがひっそりとガレスの隣の席に腰を下ろしたことにあった。

 

 いつものアリーゼだったらガレスの姿を認めた途端大騒ぎして近寄ってきたはずに違いないという訳である。

 

 実際アリーゼ本人も酒場に近づくまではそうなりそうな雰囲気でいた。

 

 だが酒場に入ってからは纏う雰囲気を一変させた。

 

 アリーゼの言葉通り『事情』があったからで、酒場では人目が付く以上その『事情』を考慮した振る舞いが不可欠だったからである。

 

 そしてその『事情』にはガレスも関心を持たないという訳にはいかず、浴びるように飲んでいたドワーフの火酒のジョッキを置いてアリーゼに言った。

 

「…騒がしさがなく変装まである程度しておると案外お主だとバレぬものなのだのう」

 

「そのようね~完璧美少女だと目立つ目立たないのオーラのコントロールも完璧と言うか…」

 

「オーラどころか情報のコントロールまでして、な。お主らしくもない。隠密行動か?何かの策か?一体何を企んでおる?」

 

「まさかぁ。策だなんてそんな大層なことを私が考えてると思う?単に私にも事情がある…それだけよ」

 

 ガレスはアリーゼに単刀直入に何を考えているのか尋ねてくる。

 

 ガレスの問いにアリーゼは最初はおどけつつも本心ありのままで答える。

 

 アリーゼは何か策あって行動している訳でも自ら積極的に情報をコントロールしている訳でもない。

 

 ただ希望を探し求め、迷っている…それが今のアリーゼであった。

 

 するとガレスは加えて尋ねてくる。

 

「事情事情と言うが、その事情は儂も聞いてもいいのか?」

 

「もちろんおじ様なら大丈夫よ!もちろん全て、とはいかないけどね」

 

「ぬぅ…その制限は気になるのう。じゃあまず聞くが…お主達【アストレア・ファミリア】の現状は?」

 

 ガレスがまず触れたのは【アストレア・ファミリア】の現状。

 

 アリーゼは自らの責任を感じずにはいられず心にズキリと痛みを感じながらも間を置かず答えた。

 

「見ての通り私はこうしてピンピンしてるわ!リオンは【ロキ・ファミリア】の元を訪ねてるから知ってるわよね?そして輝夜とライラは…色々あったけど立ち直ろうと頑張ってる。ノインやネーゼ、アスタ、リャーナ、セルティ、イスカ、マリューは…」

 

「…すまん。野暮なことを聞いたのう。フィンから一応聞いてはおったが、実際の確認が取れないのが気になっておったんじゃ。が、実際にお主の口から聞かされ、後進達に先立たれるのは響くものじゃ…大変じゃったのう」

 

「あの子達ほどじゃ…ないわ」

 

 アリーゼの沈痛な声にガレスは目を伏せ気遣いの言葉を手向ける。

 

 その手向けにアリーゼは笑みで応じるもその笑みは強がりにしかならない。

 

 そうして沈み込んでしまった空気を嫌ったアリーゼは空気を一新しようと張り切るように言った。

 

「でも…ね?私にはすっごい良いこともあったの。リオンがね?私のリオンがね?なんとライラの手を取れるようになったのよ!?私としては私だけに触れられるっていう特権も嫌いじゃなかったけど、これはリオンの成長!それが嬉しくて嬉しくて!」

 

「あの…潔癖で触れようとしようものなら打ち払われるでは済まないと言われとるあの如何にもエルフらしく頑固な【疾風】が?」

 

「そう!あの潔癖で頑固者だけどすっごく可愛くてポンコツな私のリオンがよ!流石おじ様!リオンの魅力がよく分かってるわね!そう!そのリオンが何と成長し始めたのよ!」

 

「…儂の言ったことと潔癖と頑固以外何一つ合ってない気がするんじゃが?」

 

 リューの成長を自らのことのように嬉しそうに自慢するアリーゼに付き合わされるガレスは困惑顔。

 

 それでももちろんアリーゼはガレスの困惑などお構いなしにリュー自慢を続けるのだが。

 

「それだけじゃないの!今まで【アストレア・ファミリア】のみんなとシャクティとかアスフィとかごく僅かな友人としか関わろうとしなかったリオンが色んな人達と協力して迷宮都市(オラリオ)のために戦おうとしている!私のリオンがこんなにもカッコよく成長して…アリーゼお姉さんは嬉しくて嬉しくて泣いてしまいそうだわ!」

 

「…儂らもそれなりに情報を集めとるからのう。【疾風】が派閥連合を結成したという話は聞いとる」

 

「でしょ?あー私のリオンの魅力がまた迷宮都市(オラリオ)中に広まってしまう~あ、もちろんそれはそれで嬉しいんだけど?でもリオンの本当の魅力を知ってるのは私だけが良いと言うか~」

 

「【疾風】の魅力云々は儂に言われても困るんじゃが…」

 

「いいえ。おじ様にも聞いてもらうわ。リオンの魅力が…正確にはリオンの理想の魅力をおじ様達にも知って欲しい。だってリオンはおじ様達のこともまた頼りに思い、同じ理想を心に抱いて欲しいと願っているはずだもの。『派閥連合』の派閥におじ様達【ロキ・ファミリア】が入ってないといつ誰が言ったのかしら?」

 

「…となるとお主は儂らの説得に来た…そういうことか?儂らに協力して欲しい、と」

 

 アリーゼのリュー自慢が進む中で辿り着いたのはリューが迷宮都市(オラリオ)の団結という理想を掲げて派閥連合を結成したこと。

 

 それに触れつつアリーゼはリューの理想の中にある【ロキ・ファミリア】との協力に関しても言葉にしていく。

 

 アリーゼが触れた理由を即座に理解したガレスはアリーゼの意を確かめようとするも…

 

 アリーゼはガレスの予想とは違う回答を返した。

 

「違うわ。私は単におじ様の考えが聞きたいだけよ?おじ様を介して【勇者(ブレイバー)】を説得して欲しいとかいう意図はないわ。説得とか派閥連合に関してはリオン達から正式に話が来るんじゃないかしら?」

 

「…なんじゃそれは。まるでお主と【疾風】の間で考えが一致しとらんから別々に話を進めているかのようじゃのう」

 

「だって本当にそうだもの。流石おじ様勘が鋭い!」

 

「…それがお主が行方を晦まし、単独で行動している理由…ということか?」

 

「…そう。私が今ここにいることをリオンも輝夜もライラも知らないわ。だから派閥連合への協力云々は置いておいておじ様の率直な考えを聞きたいの。リオン達は関係なく私自身の考えをまとめるために」

 

「そう言われると聞かずにはいられんが…聞いても良いかの?…お主達一体何があった?」

 

 ガレスは目を細めてアリーゼにそう尋ねる。

 

 アリーゼとリューの別行動。

 

 それは【アストレア・ファミリア】の内部分裂とも解釈できる事態であり、ガレスとしては関心を抱くのも当然。

 

 ガレスの問いにアリーゼは自嘲の意味も含むような笑みを浮かべつつ答えた。

 

「まずさっき言ったリオンの成長…あれは半分は私の判断ミスがリオンに強いてしまった結果起きたこと。確かにリオンのためには良かったと私は思ってる。けれどその成長の原因は私が与えてしまった苦しみのせい。私がリオンを苦しめ、歪めてしまった。…私がそばにいるとこれからさらにリオンに迷惑をかけることになる。そう思ってしまったの」

 

「…そういうものかのう?儂はお主がむしろ【疾風】のそばにおった方が良いような気もするが…」

 

「そうしたいのは山々よ?私がリオンのそばを本来離れたいと思うはずがないじゃない。ほら私リオンのこと大好きだし。リオンも私のこと大好きだし」

 

「…相変わらず何の躊躇いもなく物を言うのう…そう思うなら【疾風】とどうして別行動を取る?」

 

「…だって今の私ではリオンの理想を心の底から信じることができないから。私自身の考え…希望さえも分からない。…そんな私が今前へ前へと進もうとしてるリオンのそばにいたら迷惑だもの。少なくとも…私は【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】とも協力していくというリオンの理想を鵜呑みにして信じることはできないわ」

 

「…ぬぅ」

 

 

「だから教えて?おじ様?私は【ロキ・ファミリア】が今後どうするか…リオンの派閥連合や【フレイヤ・ファミリア】とどう向き合うのか。迷宮都市(オラリオ)のためにどう振舞うのかを知りたいんです。私の考えをまとめ、できることならリオンの理想を共に叶えるために努力するために」

 

 

 アリーゼは真っすぐにガレスの瞳を見つめ、そう頼む。

 

 それに対してガレスは腕を組み考え込むような姿勢になって沈黙を保つことしばらく。

 

 ガレスはアリーゼの求めに応じた。

 

「…お主は恐らくわざと言ったんじゃろうが、儂がこうして昼から酒を飲んでいられるように儂ら【ロキ・ファミリア】はダンジョン探索も控え、闇派閥(イヴィルス)対策への関与もしとらん。知っての通りだと思うが…」

 

「【フレイヤ・ファミリア】との抗争回避のため。知ってるわ~どーして喧嘩は握手してはい仲直りといかないのかしら~そうなればパパっと解決なのに~」

 

「儂らもそうできれば何の文句もないんじゃが…若い連中はかなりいきり立っておってのう…暴走を防ぐので儂もフィンもリヴぇリアも手一杯なのが心苦しい所じゃ。一度は抗争寸前で回避したとは言え…儂らも二度目だけは何としてでも避けねばならん」

 

 アリーゼの冗談じみた言葉にガレスは苦笑いしつつも【ロキ・ファミリア】内部の事情を語る。

 

【ロキ・ファミリア】の事情にアリーゼは納得せざるをえない。だが…それでもアリーゼは言った。

 

「…その点も私は重々承知しているわ。それでも…私の知る尊敬する先達の冒険者であるおじ様達なら前へ進むために行動してくれると思ってた」

 

「…返す言葉もない。とは言え儂らは時間でしかこの対立は解決できないと結論付けておる。…若い連中の怒りと憎しみを抑え、【フレイヤ・ファミリア】の誤解と警戒を解くには…な」

 

「時間…そうね。時間だけが解決してくれるものもあるわよね。でも…希望はいくら時間が経っても降ってきたりはしないわ。私達の力で掴み取らないと。リオンも輝夜もライラもみんなが前へ進もうと行動している。その点を考えると…【フレイヤ・ファミリア】との関係を改善しようとしにおじ様達のことは凄く残念だと思う。でも…間違ってはいないのかもしれないと思う自分もいる。動くことで犠牲が生まれてしまうのはあの抗争寸前に至った時点でよく分かってるから」

 

「お主…」

 

 アリーゼはガレスの前で明らかに迷いを見せた。

 

 リュー達のように協力しようと積極的に行動するのが正しいのか。

 

 ガレス達のように時間が解決してくれるのを待つのか。

 

 どちらも正しくどちらも危うい。だからアリーゼは迷っている。

 

 そんなアリーゼが周囲にほとんど見せたことのない能天気に振舞うのではなく真剣に悩む素顔にガレスは目を丸くする。

 

 だがそんな素顔を見せたのはその時だけであった。

 

 

「だから…正直私には分からない!うん!きっとそう簡単には分かるものではないのよ!ということでリオンもおじ様も正しい!そういうこと!」

 

 

「…正直その能天気なお主が本性なのかたまに分からなくなってくるわい…」

 

「何言ってるのおじ様!どんな私も可憐で聡明な完璧美少女なことは変わらないわ!だから私には本性も何もないわ!みんなありのままのアリーゼ・ローヴェルなのよ!思いついたらすぐ行動して悩む時は徹底的に悩んで疲れたらまた行動!これが完璧美少女のやり方よ!」

 

「普通は順序が逆な気もするが…まぁそれがお主らしいわい。お主はいつも暑苦しく走り回って周りを振り回し皆で共に前に進んでいく…そんなイメージがあるからのう。儂らも少しは見習うべきなのじゃろうな」

 

「その通り!どれだけ見習っても私並みの完璧美少女になるのは難しいけど、それでもおじ様も頑張ればいつか完璧美少女になれるわ!」

 

「…待て。なぜ儂が完璧美少女になるという話になっとるんじゃ?見習うとはそういう意味ではないぞ?」

 

 アリーゼのいい加減な言葉と冗談にガレスは呆れ顔を浮かべつつも…小さく笑みを溢す。

 

 そうしてアリーゼはガレスのツッコミをサラリと流しつつ話をまとめるように尋ねた。

 

「それで確認に聞いておくわ。【ロキ・ファミリア】としては【フレイヤ・ファミリア】との抗争の回避が最優先事項。裏を返せばその回避さえできればリオンの理想と共に戦ってくれる…そういうことね?」

 

「無論じゃ。儂らが闇派閥(イヴィルス)やモンスター共と戦えずどれだけ鬱憤が溜まっておることか。時間以外で抗争を回避する方法があるなら、フィンもリヴェリアも当然儂も協力しない理由はない。…儂もフィンにもう一度時間以外で何とか解決できないか再考しようと提案しておく」

 

「ありがと。おじ様。そうしてくれると凄く嬉しいわ。もしリオンが再び協力を求めてきたら、より良い返事をしてくれると私としても嬉しい」

 

「分かった。話し合い次第じゃが、フィンとリヴェリアにはより良い話ができるように考えを詰めておく」

 

 ガレスはアリーゼの確認に力強く頷いて抗争を回避するという条件付きとは言え協力を確約するだけでなく、時間以外の抗争の回避方法がないか模索するとまで明言してくれる。

 

 そんなガレスの言葉にアリーゼは憂いの抜けきった清々しい笑みで礼を述べつつリューに関しての口添えもし、それもまたガレスは快諾した。

 

 ただアリーゼは自らの行動に関しての釘をさすことは忘れなかった。

 

「ちなみに【勇者(ブレイバー)】には私の名前を出さないでおいてね?私の事情を知ってる人はおじ様含めてあんまりいないし、多くの人に知られたくないの。特にリオンには、ね」

 

「相変わらず【疾風】のことにこだわるのう。さっきは平然と大好きだと言いおったし。さては何かお主ら関係を隠してるな?」

 

「え?おじ様?知りたいの?私とリオンがどんなヒ・ミ・ツの関係があるか知りたい?」

 

「…急に知りたくなくなってきたんじゃが、撤回はできんかのう?」

 

「無理ね!フフーン!仕方ないわね~私とリオンの秘密の関係をおじ様に特別に特別に教えてあげるわ!」

 

 思わずノリでニヤリとアリーゼとリュ―の関係に関してツッコんだガレス。

 

 だがアリーゼの自慢げなドヤ顔があまりに鬱陶しかった影響で急速にガレスの聞く気が失せ始める。

 

 と言ってももちろんアリーゼは構うことなく宣った。

 

「実はね?もし迷宮都市(オラリオ)を団結させることができたら私はリオンを好きにしてもいい権利が手に入るの!だからリオンと結婚して、リオンにあんなことやこんなことをして…ぐふふ…ということでおじ様には絶対迷宮都市(オラリオ)や私とリオンの愛のために協力してくれなきゃ困るんだから!」

 

「ガハハハッ!お主らそういう関係だったのか!道理でお主が【疾風】にこだわる訳じゃ。まさかお主ら自分達の結婚のために迷宮都市(オラリオ)を引っ掻き回してるとは言わんよなぁ?」

 

「リオンはともかく私はそのつもりよ!迷宮都市(オラリオ)の団結を実現すれば、私とリオンの愛の深さが迷宮都市(オラリオ)中に証明されるも同然じゃない!リオンが頑張ってくれてるのもきっとそれが理由よ!うん!きっとそう!」

 

「だったら迷宮都市(オラリオ)はとんだ娘達に振り回されることになるんじゃのう!ガッハッハ!」

 

 アリーゼの冗談じみていてリューへの愛情にあふれる言葉にガレスはゲラゲラと笑う。

 

 …ガレスは冗談と受け取っているが、実はアリーゼ的には本気であったりする訳だが。

 

 それはともかくアリーゼの中にそんな想いがあるからこそ自身の希望を見つけ出そうと動いているという事実は、如何にアリーゼの中に若干の不信感が芽生えていようと変わらない。

 

 

 アリーゼはあくまでリューと同じ理想を心に抱きたいのである。

 

 

 だがいつもは楽観的なアリーゼでも楽観的に同じ理想を抱くことは今回ばかりはアリーゼ自身の問題も相合わさって叶わず。

 

 だからアリーゼは積極的に前へ進むべく行動を続ける。

 

 少なくともガレスの言葉を通して【ロキ・ファミリア】が迷宮都市(オラリオ)の団結という理想のために協力を仰げる可能性をアリーゼは見出すことができた。

 

 これは大きな成果である。

 

 こうしてアリーゼは自らの希望を取り戻すための更なる一歩を進めることができたのであった。




Q.『まさかお主ら自分達の結婚のために迷宮都市(オラリオ)を引っ掻き回してるとは言わんよなぁ?』『だったら迷宮都市(オラリオ)はとんだ娘達に振り回されることになるんじゃのう!ガッハッハ!』
A. 残念ガレスさん。今作はほとんどそういうテーマの物語なので。迷宮都市(オラリオ)は色ボケ気味の少女達に振り回される定めなのです…

それはともかく。
今回はガレスさんとアリーゼさんの話でした。
今回は元から親しいガレスさん相手ということもあってアリーゼさんは快活さを前面に押し出し、悩む場面は減らしめにしてあります。
アリーゼさんはあまり悩む姿を周囲に積極的に見せていないようですからね。例外はアストレア様、輝夜さん、ライラさんぐらいですか?今作のアミッドさんは展開と治療師という立場上の完全な例外ですね。
少なくともアリーゼさんは自らの悩む姿を意地でもリューさんには見せようとしないでしょう。その点は確実だと思ってます。

そして私の立場上【フレイヤ・ファミリア】はともかく()【ロキ・ファミリア】は敵に回す必然性はないと思ってました。原作でも闇派閥(イヴィルス)の討伐に真っ先に動いてますから。
ただ【フレイヤ・ファミリア】との対立解消の努力を怠った点は見逃せないということですね。結果的に12巻の緊急事態まで解消できず、定期的に不穏な空気を漂わせていたことは大きな問題点です。
とは言え【ロキ・ファミリア】としては【フレイヤ・ファミリア】との抗争回避の意志はかなり強く見えたので…
如何に都市二大派閥の和解と共闘が難しいかが分かります。

さて【ロキ・ファミリア】の裏事情はお見せしましたので、次は表の事情。
次回はライラさんと輝夜さんの交渉のお時間です。
お相手は…

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