星乙女達の夢の跡   作:護人ベリアス

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風の広げし輪

 リューによる【イシュタル・ファミリア】との交渉から三日、前回の派閥連合の会合から五日が経った。

 

 前回から特に本格的に他派閥の協力交渉が始まり、一定の進展も得られ始めているため早々に情報共有のため再び会合が開かれることに決したのだが…

 

「む?どうして【疾風】がおらんのだ?主神様の話ではこの派閥連合は【疾風】が主導しておると聞いたのだが?」

 

「俺も確かに【疾風】がここにどうしていないのか気になるんだが…その前なぜ平然とお前がいるんだよ?いつの間に【ヘファイストス・ファミリア】も協力することになったんだ?」

 

「お主はボールスか?なんだ女子だらけの場でむさ苦しい男には話が行き届いておらんかったのか?手前は最初から招待されてここにいるはずだぞ?」

 

「…どうしてここにいる連中はどいつもこいつもこうも俺の扱いが悪いんだ?あぁん?」

 

 初参加にも関わらず遠慮の欠片もない発言を繰り返すのは本日は欠席であるアミッドの席に座る【ヘファイストス・ファミリア】団長の椿・コルブラント。

 

 彼女の発言に便乗しつつもその彼女の存在自体に首を傾げたのはボールスである。

 

 相変わらずの派閥連合の会合が女性比率が高いという点もなぜ椿がこの場にいるかも今は置いておくとして。

 

 それ以上に異常なのは会合のために準備された机の中で一番上座に近い席…即ち前回の会合でリューが座っていた座席が空席なこと。

 

 

 何とよりにもよってリューが派閥連合の会合を欠席していたのである。

 

 

 派閥連合の指導者としてかなりまずい対応の弁明は欠席のリューではなくこれまた空席の議長席とも言える席の後ろに立って司会を務める輝夜とライラに押し付けられることになった。

 

「…そこの点は(わたくし)も存じ上げませんねぇ。仕事熱心なエルフ様はきっと今頃会合よりも大事なお仕事をなさっているのでしょう」

 

「おい。お前がリオンの背中を刺してどうする。まぁ包み隠さず言うならリオンは現在巡回中だ。リオン的には会合よりも巡回の方が大切だったらしい。きっと交渉続きで気分転換をしたくなったんじゃねーのか?」

 

「…輝夜。ライラ。お前達本当にリオンの擁護をする気があるのか?」

 

 そしてリューの弁明の役割は御免蒙ると放棄するどころか自分達が一番迷惑を蒙っていると言わんばかりに輝夜とライラは愚痴を溢す。輝夜に至っては口調では軽口のように聞こえなくもないが、目は笑っておらず何とか青筋が立つのを抑えているという苛立ち具合。

 

 二人の言う通りリューは現在巡回に参加中。…もちろん会合の開催は知っていての不参加である。

 

 輝夜とライラが不快感を持つのは仕方ないと言えば、仕方ない。

 

 だがリューにはリューなりの考えがある訳で。

 

 それを知るシャクティが結局弁明役を引き受ける羽目になった。

 

「…すまない。椿。二人の言うようにリオンは巡回に加わっている。この後情報を共有するつもりではあったが、数日前から散発的に闇派閥(イヴィルス)の襲撃があってな。目的は分からんが、警戒は必要ということでリオンも積極的に動いている」

 

「…流石に私としては会合ぐらいには加わって欲しいものですが」

 

「まぁいいではないか!会合のような堅苦しい場に何時間も閉じ込められたら手前なら退屈で暴れ出しそうだわ!【疾風】も同じ心境であったのではないか?手前は共有すべき情報が共有してもらえるなら構わんぞ?」

 

「ほんと初参加の方が椿だけで良かったですよ…他の方だったらどうなったことか…」

 

 シャクティの説明にアスフィは苦言を漏らすも椿は笑い飛ばすかの如くリューの不在をあっさりと受け入れる。

 

 椿の言うような会合に窮屈さを感じていたか否かはリュー本人にしか分からないが…

 

 それはともかくとしてリューが不在という事態はアスフィが懸念を示したように指導者としてあるまじき行為であるという評価もできる。

 

 だがシャクティの言うような事情が存在するのも事実であり、これ以上の論議も意味がないと早々に話の中心はリューから闇派閥(イヴィルス)へと移った。

 

「して?主神様からは闇派閥(イヴィルス)の撃破のために派閥連合が再結成されたと聞いておる。闇派閥(イヴィルス)は弱体化したとは言え、脅威であることには変わりがないしな。闇派閥(イヴィルス)の現状はどうなっておるのだ?」

 

闇派閥(イヴィルス)に関してはあたし達から説明しよう。シャクティの言ったように闇派閥(イヴィルス)の襲撃が散発的とは言え再開し始めた。現状警備してる皆の対応で物的被害は出ても犠牲はほぼ出てない状況だ。ただ闇派閥(イヴィルス)の連中の足取りも掴めず、追い払っているだけと言うべきだろうな」

 

「それ即ち闇派閥(イヴィルス)の糞どもは本腰で襲撃を行っている訳ではない。こちらの警備の厚さを探っているのか単なる陽動か目的は分からん。だが警戒の強化は不可欠だと見ている。…そういう意味ではリオンの即応は悪くないと思わんこともない」

 

「ふむ…先程の極東姫君の反応は神々の言う所の『つんでれ』という奴なのだな?」

 

「なっ…何の話だ!?私達の話の何をどう聞いたらそういう判断になるのだ!!そもそも極東姫君と呼ぶな!癪に障る!!」

 

「【疾風】のことを本当は評価しておるのに表向きには冷たく当たる…正しく『つんでれ』ではないのか?」

 

「やかましい!!」

 

「…極東お笑いコンビわりーんだけどよ。話を闇派閥(イヴィルス)の話に戻してくれねーかな?特にあたしはまだ話が終わってないんだが…」

 

「誰が極東お笑いコンビだ!?その舌を引き抜くぞ!糞小人族(パルゥム)!」

 

「ハッハッハ!極東姫君とはほぼ初対面だが、中々お主面白いな!」

 

 …闇派閥(イヴィルス)の話を進めていたはずが、いつの間にやら輝夜が『つんでれ』か否かという意味の分からない方向に話題が脱線。

 

 ただ輝夜が『つんでれ』か否かという点はもう明白と言うか何と言うか…

 

 とにかくこの場にいる者の大半が無関心なため話はライラによって引き戻されることになった。

 

「さて話を戻すぞ。それでまずは迷宮都市(オラリオ)の警備と巡回の体制を強化し、ダンジョン内での闇派閥(イヴィルス)の動きも常に把握する必要がある。ダンジョンに関してはリヴィラ関係のファミリアの増援を送ってあるから問題ないよな?恐らくこれ以上の増援は手厳しい。大丈夫か?ボールス?」

 

「おう!お前達がこれだけ人員を回してくれたお陰でこっちは順調に体制を築けてるぜ!何か不穏な動きがあったらすぐに伝えるから俺様に任せろ!」

 

 ライラがボールスに確認した通りリューの執着とボールスの我儘のお陰で幸か不幸かダンジョン内での情報網の構築は順調に進んでいた。

 

 そのため問題は後者ではなく前者。

 

「よし。なら助かる。ということで問題は地上の方なんだよな。人員不足は相変わらず。申し訳ないけど、【ヘファイストス・ファミリア】にも協力してもらえないか?」

 

「主神様には迷宮都市(オラリオ)のために協力は惜しむなと言われておるから構わんぞ?ただ手前達の本業はあくまで鍛冶師。あまり期待してくれるなよ?」

 

「分かってる。できるだけ負担が大きくならないように配慮する。というかむしろ【ヘファイストス・ファミリア】の鍛冶師達の力をあたし達はとても頼りにしてるぜ。協力してくれて本当に助かってる」

 

「礼は闇派閥(イヴィルス)をきっちり撃破してから受け取ろう」

 

「それもそうだな」

 

 ライラと椿はそう掛け合って笑みを溢す。

 

 ライラの言葉通り確かに人員不足を補うという意味でも【ヘファイストス・ファミリア】の協力は大きな力となった。

 

 だがそれ以上に大きいのは【ヘファイストス・ファミリア】が迷宮都市(オラリオ)随一の鍛冶師系ファミリアであり、武器の補給の面で力強い支えとなったことである。

 

 さらに言うと主神であるヘファイストスは同じ鍛冶師系ファミリアである【ゴブニュ・ファミリア】などにも協力の便宜を図ってくれたため、今では派閥連合は武器の補給に不安を感じずに済む安定した体制の構築への道筋を築くことに成功していた。

 

 そしてその道筋を築くことに繋げたのは交渉に赴いたリューであった。

 

「それにしても本音を言えば、【疾風】に手前は会ってみたかった。何せ手前の知る【疾風】は素性もよく分からずいつも覆面をした近寄りがたいエルフというイメージだったからな。その【疾風】が主神様の心を動かした…流石に手前でも関心を抱かずにはいられない事実だぞ?」

 

「リオンがこの場にいられないことに関してはあたしからは何とも言えないけどよ…あたしも正直神ヘファイストスを動かした聞いた時は少し驚いた。それまでは交渉も失敗続きだったからな」

 

「私もライラと同感だった。【ヘファイストス・ファミリア】が協力に動かぬと疑っていた訳ではないのだが、話がこうも速攻で決まるとは思わなかったのは事実だ。リオンは神ヘファイストスに一体何を話したのやら…」

 

「リオンはかつての私達の知るリオンではなくなっている…そういうことなのだろう?ライラと輝夜でさえも想定していなかったことだ。恐らくリオン本人でさえも理解が無意識かもしれん。椿に聞かれても我々は大した答えを出せそうにないな」

 

「ふむ…尚更興味深いな。あの武器に例えるならば抜身の剣の如く鋭かった【疾風】がどう変わったのか…ま、こんなことに関心を持つなど手前らしくないか!ハッハッハ!」

 

 椿はリューへの純粋な関心を示し、会ってみたかったと本音を漏らす。

 

 椿含めて話に加わったライラ、輝夜、シャクティの関心はリューが如何にしてヘファイストスの積極的な協力を引き出したかという点。

 

 リューは特に経緯については輝夜達に話そうとせず、無理して聞き出すような事柄でもないと片付けられたため、現状その経緯を知るのはリューとヘファイストスのみ。

 

 ただヘファイストスはリューに積極的な協力をしたとは言え懸念は示していた。

 

「ただ…主神様が【疾風】と話した際に気にかけておったぞ?【ロキ・ファミリア】や【フレイヤ・ファミリア】とどう向き合っていくかに関してだ。主神様の芳しくない表情から察するに上手く話が進んでおらんな?」

 

 ヘファイストスが示した懸念は【ロキ・ファミリア】、【フレイヤ・ファミリア】、そしてギルドに関して。

 

 …それらは未だに解決の糸口がほとんど見定めることができていない派閥連合の抱える難題。

 

 ただ嘘で取り繕っても意味もなく報告もしなければと視線を交わして無言で結論を引き出した輝夜とライラは椿の問いに間を長く置くことなく包み隠さず応じた。

 

「隠しても意味がないから率直に報告する。まず【ロキ・ファミリア】は【フレイヤ・ファミリア】との和解の仲介を条件に協力すると伝えてきた」

 

「これは神ロキや幹部達からも賛同の意思を確認した上でのフィン直々の言葉だ。二回の交渉でここまで話が進んだのは上々だと思うぜ?」

 

「【ロキ・ファミリア】との交渉は上手くいっておるのだな?となると問題は【フレイヤ・ファミリア】か?」

 

「「…」」

 

 椿の重ねられた問いに無言で頷く輝夜とライラ。

 

 実は昨日に二人は二度目のフィンとの交渉の場を設けてもらい、そのような言質を取っていた。そういう意味では成果だった。

 

 だがフィンとの交渉でさらなる成果を生み出すためにさらに前日である二日前に臨んだオッタルとの交渉が問題だった。

 

 その結果がライラと輝夜が黙り込み、話を進めるのを躊躇してしまった理由。

 

 とは言え黙り込んだままでいては報告にもならず苦々しい表情を隠そうともせず輝夜は漏らした。

 

「…あの猪め。女神女神女神の一点張りで話が碌に進まん上に言いたいことを言い終えたらすぐに退室しようとする。忌々しくて仕方ない。私がこのような身でなかったら八つ裂きにしてその女神に食わしてやる所だ」

 

「それができたら苦労ないんだけどなぁ。輝夜?ともかく【フレイヤ・ファミリア】との交渉は進展する気配なし。ある意味【猛者】と話ができてるだけ【フレイヤ・ファミリア】に完全に接触を断つ意志はないと分かるだけ収穫はあると言えるのかもしれねぇが、成果はないものはない。そうとしか言えない。すまない。あたし達の力不足だ」

 

「…くっ…申し訳ない」

 

 輝夜はオッタルに向かって散々罵倒を吐き散らすもライラの言う通り成果を得られなかったのは事実。

 

 そのため謝罪のために頭を下げたライラに続いて歯ぎしりさせて悔しさを滲ませながらも頭を下げて自らの無力を詫びる。

 

 二人の謝罪にその場には重苦しい雰囲気が漂うもその空気自体を忌々しく思うようにボールスが苛立ちの声を漏らした。

 

「…俺的には【大和竜胆(やまとりんどう)】と【狡鼠(スライル)】はいけ好かねぇと思ってる。けどよ?どう考えても悪いのはあの【フレイヤ・ファミリア】だろう?【大和竜胆(やまとりんどう)】と【狡鼠(スライル)】がどうして謝る必要がある?どうしてそうまでしてご機嫌伺いをしなきゃならねぇんだ!?俺達がぶっ潰すべきなのは闇派閥(イヴィルス)だろ!!ご機嫌伺のために二人の時間を無駄にさせるくらいなら闇派閥(イヴィルス)を潰すための策を練るために時間を使わせるべきじゃねぇのか!!」

 

「なっ…無茶苦茶を言わないでください!ボールス!?今二人が【ロキ・ファミリア】が【フレイヤ・ファミリア】との和解を望んでいるという話をしたのを聞いていなかったのですか!?【フレイヤ・ファミリア】との交渉を断念することは【ロキ・ファミリア】との交渉も断念することと同義!断念することはできません!」

 

「じゃあ【ロキ・ファミリア】の連中との協力も諦めればいいだろ!どうして都市二大派閥の力がねぇと、闇派閥(イヴィルス)と戦えねぇんだ!?俺達だけでも十分闇派閥(イヴィルス)と戦えるだろうが!」

 

「そういう問題じゃないでしょう!下手をすれば【ロキ・ファミリア】と【フレイヤ・ファミリア】が抗争に突入し、その抗争に私達が巻き込まれる可能性もあるのですよ!?そうなれば闇派閥(イヴィルス)どころではなくなります!そんなこともあなたは分からないのですか!」

 

「あぁぁん!?アンドロメダの姉さんは弱腰すぎだ!話にならねぇ!!」

 

 ボールスが主張したのは闇派閥(イヴィルス)の撃破こそが最優先課題であり、【フレイヤ・ファミリア】も【ロキ・ファミリア】も無視するという選択。

 

 下手をすれば最悪の事態に立ち至る可能性がある以上アスフィは猛烈な勢いで反対することも辞さない。

 

 そうしてボールスとアスフィの熱烈な論戦が繰り広げられるも…

 

 司会たる輝夜とライラは介入することはなかった。ただ苦悶で歪んだ表情を浮かべるのみ。

 

 その原因は自分達が交渉に失敗した以上口を挟む資格がないと思ったのだろうか?

 

 それとも他の原因があるのだろうか?

 

 原因を知るのは輝夜とライラ当人達のみ。

 

 結局論戦の鎮静化はシャクティが担うことになった。

 

「まぁまだ交渉は二回目。そう結果を焦る必要はない。ただボールスの言うように闇派閥(イヴィルス)に関しては警戒を強化し、万が一の場合には我々だけで挑む可能性を踏まえなければならないと思う」

 

「流石【象神の杖(アンクーシャ)】!分かってるじゃねぇか!」

 

「だがアンドロメダの言う通り交渉の望みを捨てることは論外だ。故に今後も輝夜とライラの尽力に期待するしかない。二人とも今後もよろしく頼む。お前達が頼りだ」

 

「…あぁ」

 

「…おう。任せろ」

 

「…ちっ。そんな弱腰で後になったらどうなるか…」

 

 シャクティはボールスとアスフィ双方を擁護し、何とかその場を収めつつ輝夜とライラへと視線を向けて期待を示す。

 

 だがシャクティの期待に輝夜もライラも芳しい反応を返すことはなかった。

 

 そしてその後ろ向きな反応を覆い隠そうとするかのようにライラは話を切り替えるように言った。

 

「あと追加で報告なんだが…ついさっき【ディオニュソス・ファミリア】から協力に応じてもいいという前向きな回答をもらった。多分あたしと輝夜しか知らないだろうから、ここで共有しておく」

 

「何!【ディオニュソス・ファミリア】が!それは朗報じゃねぇか!連中は迷宮都市(オラリオ)の中でも中規模ファミリア!死妖精(バンシー)は…ともかく戦力的には頼りになるんじゃねぇのか?」

 

 ライラの報告にボールスは朗報と判断し嬉々として応じる。

 

 だがライラの表情が芳しくないことから察したアスフィとシャクティは表情を険しくして楽観的な思考を封じ込めて言った。

 

「…ライラ?何か問題でもあるのですか?本来ボールスの言う通り朗報なのでしょうが…」

 

「【ディオニュソス・ファミリア】と言うと…確か【ロキ・ファミリア】の動向次第で検討すると、【白巫女(マイナデス)】が日和見な態度をリオンの前で示し、協力を断られたのではなかったのか?つまりは【ロキ・ファミリア】が我々への協力の姿勢を見せ次第協力へ動く…そういう見込みだとお前達は先日言わなかったか?」

 

「シャクティの言う通りだ。あたしと輝夜はそう読んでた。…けどそうはならなかった。たったの四日での態度の豹変…どうにもなぁ…」

 

 シャクティの指摘にライラは頷く。

 

 ライラは【ディオニュソス・ファミリア】が唐突に協力姿勢に転じた理由をどうにも納得できないようだった。

 

 だが何かしらの根拠がある訳でもなくライラは口ごもることしかできない。

 

 そのため言葉を詰まらせるライラに輝夜は鼻で笑うように言った。

 

「何が納得できんのか私にはさっぱり分からん。あれか?お前の勇者様のような勘という奴か?」

 

「あたしはフィンのような鋭い勘はねぇけど…輝夜の言う通りとしか言えねぇ。これは勘だ。けど…なんか悪寒を感じそうなくらいまずい気もする…」

 

「かと言って【ディオニュソス・ファミリア】の協力を断るのか?そのようなことをすればせっかく構築しかけている派閥連合の団結にひびが入るぞ?」

 

「だからあたしも対応に困ってるんだよ…この勘を無視していいのかどうか…くっそ…こういう時フィンならどう判断してるんだろうなぁ…是非教えてもらいたいぜ…」

 

 ライラの感じてるのは漠然とした不安。

 

 何かまずいことが起きるとライラの勘が告げている…そうとしか説明のしようがないのが現状。

 

 そのため輝夜含めて周囲は反応に困ることしかできず、特に輝夜は最初は揶揄うつもりで言ったにも関わらず真面目にライラに返され輝夜本人まで真面目に応じることしかできなくなる。

 

 結局ライラの勘には何の説明も与えられず【ディオニュソス・ファミリア】との協調への準備が順次進められていくことになる。

 

 だがライラの中で【ディオニュソス・ファミリア】の態度の豹変への違和感はしばらくの間消えそうになかった。

 

 

 なぜ【ディオニュソス・ファミリア】が【ロキ・ファミリア】の判断を待たずして派閥連合への協力への舵を切ったのか?

 

 

 その理由は輝夜達の知らぬ(アリーゼのみ知る)裏での出来事にあった。




今作初登場の椿さん!
…多分今後の出番はありませんね。【ヘファイストス・ファミリア】の協力の象徴として一度登場してもらっただけです。あとは若干のネタ枠。

さてそれはともかく【フレイヤ・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】との関係構築は困難を極めてます。ただある程度道筋は見えたでしょう。
【フレイヤ・ファミリア】は主神であるフレイヤ様次第。
【ロキ・ファミリア】は【フレイヤ・ファミリア】との和解の場が設けられるか否か次第。
要は【フレイヤ・ファミリア】次第。()
そしてそのフレイヤ様の意向は掴めない訳で…(?)
周囲も困りものですねぇ実に。

そして相変わらず暴走して会合をすっぽかしたリューさん。
…まぁ闇派閥対策に打ち込んでもらった方が会合での情報共有よりリューさん的に有意義かもと思う節があるからこういう設定を作ってるんですが。
リューさんは実際問題指導者向きではないですからね。
とは言えきちんと巡回に参加して行動しているのにも意味はありますから、後々触れることになるでしょう。

さて最後の最後に触れた【ディオニュソス・ファミリア】の態度の豹変。
何が起きたかはアリーゼさんの視点から語らせて頂きましょう。
もう大方お察しでしょうが、次回は重大な転機の一つになります。
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