異世界空手部・やわらかスマホの裏技   作:コッコリリン

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短めの話なので初投稿です(?)


58.迫真空手部、束の間の休息

 

 

 

「うがああああああああああっ!!」

 

 宝玉を失った完助の、血を吐くほどの絶叫が月夜に轟く。身に纏っていた巨大な甲冑が黒い煙を噴き出すと共に溶けるように消えていき、徐々に完助の身長が元に戻っていく。やがて甲冑は完全に消え、顔を手で覆いながら膝を着いて苦しみ悶える完助のみが残された。

 

「ああぁぁぁあ、あ、あぁ……」

 

 その声も、尻すぼみになっていく。苦しみ悶えていた完助はやがて、その場に倒れ伏した。すると、完助の身体から水分が高速で抜けていくかのように、しわしわに干からびていく。

 

 誰がもその光景を見て、絶句する。そんな中、震えながら完助は顔を上げる。もうその顔にはかつての伊達丈夫の面影はなく、死に間際の老人を彷彿とさせた。そんな状態で、完助はゆっくりと口を開く。

 

「あ、あ…………あ、りが……と、う……」

 

 しわがれた、弱々しい声。完助はそれだけを言うや否や、パタリと顔を伏せ……その身は塵となって、風に吹かれて消えていった。同時、完助が召喚した骸骨兵も消えていき、鬼面兵も糸が切れた操り人形のように崩れ落ちていく。

 

「消えた……?」

 

「どういうこったよ(疑問)」

 

 鬼面兵とは違う死に様に、木村と野獣の戸惑う声が上がる。そんな中、リーンが真っ二つになって転がる宝玉の片割れを手に取り、宙に透かして見る。禍々しい輝きは消え失せ、それはもはやただの残骸となっている。

 

「ふぅん……かろうじて残ってる魔力を見るに、周りの負のエネルギーを取り込んで持ち主の心を濁らせる呪いがかかってるわ。あの男がおかしくなったのも、これが原因でしょうね。アンデッドを動かすのに澄んだ心は邪魔だから、合理的と言えば合理的ね」

 

「そんな物が……じゃあ、完助が消えたのも……」

 

 木村の疑問に、リーンは頷く。

 

「ええ。きっと、いや、確実にこの宝玉が原因ね。魔力、気力、体力。人にとっての生命力と言える全てを吸い上げられていたのよ。つまり、山本完助という人間はすでに死んでいたってことね」

 

「……アンデッドを操る側が、すでにアンデッドになっていたってわけか……悲しいなぁ(憐憫)」

 

 最後、礼を言っていた完助の姿を見るに、元の性格はあんな残忍で狡猾ではなかったのかもしれない。そう思った野獣は、完助が消えた場所に哀れみの目を向けた。

 

「あ……御屋形様が……!」

 

 その時、椿が声を上げる。見れば、倒れた鬼面兵たちも完助と同じように塵となって消えていくところだった。それは当然、同じ鬼面によって操られていた真玄も例外ではなく。

 

 だが、真玄は項垂れていた姿勢から一転、身体が塵へと化していく中、三つ指をついて、深々と頭を下げていた。所謂土下座の態勢だ。

 

 そこに込められているものは、謝罪か、感謝か……或いは、両方か。言葉はなく、されどそこに込められた思いを感じ取れるのは、この場にただ一人だけ。

 

「……どうか、安らかに眠って欲しい……猛き者たちよ」

 

 塵となっていく真玄へ、鬼面兵だった者たちへ、三浦は両手を合わせる。安心してあの世へ逝けるようにと、黙祷を捧げた。

 

 最後の最後、三浦という人間と死闘を交えることができ、武将として死ぬことができた真玄の心は、きっと穏やかな物だったに違いない……そう、この場にいる誰もが願った。そして野獣たち、四天王たちもまた、三浦と同じ手を合わせ、静かに死者たちへ黙祷を捧げた。

 

 風が吹く。塵となった真玄と兵士たちが夜空に舞い上がり、月の中へと消えていく。それが安寧へと続く道標であるかのように。

 

 

 

 

 

 

 

~朝だあ~さ~だ~、YO!!~

 

 

 

 

 

 

「お前たちには何から何まで世話になった。礼を言わせてくれ」

 

 翌朝、ツツジガサキの屋敷のとある一室にて、野獣たちの前で胡坐をかいて座る馬場に深く頭を下げられた。部屋の外では騒動の後始末に奔走する生き残った武田兵たち。この場にいない内藤、山県、椿も同じように後始末に追われ、出払っている。馬場はそんな彼らの代表として、空手部である三人とリーンに礼を述べている、という状況だった。

 

 慌ただしい雰囲気だが、昨晩までの死臭と陰鬱な空気漂う屋敷と比べれば遥かによかった。駆け回る兵士たちもどことなく顔が明るく見える。

 

「いや、そんなこと……何にせよ、解決してよかったです」

 

「そうだよ。それに俺としては、武田信玄と対面して戦えたっていうのはめちゃくちゃ嬉しかったゾ~これ! 先生に会えたら自慢してぇな~俺もな~」

 

「正直マジで今回は死ぬかと思いましたよ何かもう、(いっくさ)~」

 

「まったく、とんだ寄り道だったわね……あの宝玉も、アーティファクトとして使い物にならないし」

 

 三者三葉、素直に感謝を受け取る木村に、真玄と戦えたことを喜ぶ三浦、疲れ気味の野獣に、うんざりといった風のリーン。そんな彼らに、馬場は軽快に笑った。

 

「がっはっは! しかし、本当に見事な連中よ! どうだ、お前たちも武田に仕えてみる気はないか?」

 

「「(仕える気は)ないです」」

 

「う~ん、正直魅力的だとは思うんだけど、俺は俺でやることがあるからな~」

 

「生憎、私も御免ね。興味もないし」

 

「ふむ、そうか。まぁそれも仕方あるまい」

 

 即答の野獣と木村、やや考えながらも断る三浦、しれっと答えるリーンに、馬場は残念そうだが、予想していたかのようにあっさりと了承した。

 

「じゃあ、そろそろ行きましょうか。きっとユミナさんたち、待ちくたびれてますよ」

 

「お、そうだな。八重ちゃんたちに報告しなきゃだゾ~」

 

「オエド探索もしたいけど、遺跡も行かなきゃだしね、しょうがないね」

 

 よっこいせっとと、重い腰を上げる野獣たち。ふと、馬場が眉を上げた。

 

「遺跡?」

 

「あ、はい。ニルヤの遺跡っていうらしいんですけど」

 

 馬場の質問に、木村が答える。何の気なしに答えた木村だったが、

 

「ニルヤ……もしやそれは『ニライカナイの遺産』のことか?」

 

「ファッ!? おっさん、知ってんの!?」

 

 予想外の言葉に、思わず反応する面々。野獣が思わず奇声を上げた。

 

「ああ、そこにはワシが若い頃、立ち寄ったことがある。件の遺跡は島津領の外れ、イーシェンの最南端に位置する海にあるぞ」

 

「ニライカナイ……響き的にもニルヤに似てるわね。間違いなさそうよ」

 

 馬場の話を聞き、リーンは目的地であると確信する。まさかの展開に、テンションが上がる野獣たち。

 

「FOO! 幸先いいねぇ!」

 

「いいゾ~これ! よかったな~リーンちゃん!」

 

「……盛り上がってるところ悪いが、島津領はここからだとだいぶ遠いぞ? 歩いていけば何週間かかるかどうか」

 

 移動手段が限られているイーシェンにおいて、最南端な上に移動手段は徒歩か馬くらいしかない。それを懸念する馬場だったが、木村が「ああ、いえ」と何てことのないように手を振った。

 

「大丈夫です、僕の魔法を使えばあっという間なので」

 

「ほぉ、魔法……完助の奴めが使っていたのを見たが、やはり強力なのだな」

 

 魔法があまり浸透していないイーシェンにとっても未知な部分が多い魔法に感心する馬場。が、ここでリーンがニヤリと笑う。

 

「じゃあとりあえず、アンタとアンタ、おでこコッツンしなさい? そうすれば記憶を読み取ってその場所まで転移できるから」

 

「こ、コッツン……? ワシとか……?」

 

「あのリーンさん。ここぞとばかりにいい笑顔になるのやめてくれませんか?」

 

「まぁいいじゃねぇか木村ぁ。これタグに『真夏の夜の淫夢』付いてるのにここまでそれっぽい描写あんまなかったんだからよぉ」

 

「そうだよ。淫夢ファンも不服に思ってるゾ~これ」

 

「メタ発言はやめろぉ!(建前) やめろぉ!!(本音)」

 

 ともあれ、バカ二人の発言は流し、木村は馬場に額を合わせる。背後にバラっぽいビジョンが浮かんだりしているのは気のせいだ。あと馬場もなんとなく頬を赤らめてるのも気のせいだ。絶対気のせいだ……!!(懇願) と木村は心の底から思った。

 

「え、えっと……終わりました」

 

「はい、お疲れさん」

 

 何となく疲れた顔をしている木村に、リーンがニヤニヤと笑った。このサディスティック妖精め、と木村は思いつつ、馬場に礼を述べた。

 

「あの、ありがとうございました。お陰で遺跡に向かうことができます」

 

「なに、武田にしてくれた恩に比べれば大したことはない。気にするな」

 

 こうして、当初の目的でもある遺跡の場所を知ることができた。後は遺跡へ向かえば、イーシェンでの用事も終わる。

 

「さぁて、じゃあ遺跡の場所もわかったことだし!」

 

 

 

 

 

 

(YO)! (YO)! (YO)! (YO)!~

 

 

 

 

 

 

「八重の家族が無事だった記念アーンド武田の騒動解決記念に! かんぱーーーーーい!!」

 

「「かんぱーーーい!!」」

 

「ポチャ!」

 

 野獣の乾杯の音頭が響く現在の場所、九重家の広間にて。野獣たちはツツジガサキの屋敷を後にし、ユミナたちと合流。カワゴエ砦で家泰たちから健闘を称えられたり、兵士たちから礼を述べられたりと色々ありながらも、一路八重の生家に訪れていた。

 

 その理由は、単純明快。

 

「ん! ん! ん……ンアーーーーーーーッ!! あ~たまらねぇぜ!!(酒豪)」

 

「お酒めっちゃ美味いゾ~! 今日は一杯飲むゾ~!」

 

「ポッチャァァァッァア!!(出番無かった分食う)」

 

 酒と、飯である。

 

「二人とも、いきなり飛ばし過ぎですよ……」

 

 木村は呆れつつ先輩二人を窘める。だが、畳敷き詰められた広い座敷に、目の前に並ぶのは古き良き日本の食卓は、この世界に来てからというものとんと目にしなかった、故郷を思わせる光景には確かにテンションが上がるのも無理はないと木村も思っていた。膳に乗せられているのは、白米、味噌汁といった馴染み物、その他に山や海の幸を使った料理。野獣が『白飯と味噌汁とご飯に合う料理ください!!』と図々しくリクエストした結果なのだが、恩人たっての願いとあらばとそれら全てに応えてみせた八重の家族には頭が下がる。

 

 因みに、ラピスとセシルもメイドとして、宴の準備から料理、配膳の手伝いをかって出て、現在も綾音と共に駆け回っている。

 

「はい、木村さん」

 

「あ……ありがとうございます、ユミナさん」

 

 と、横に座るユミナからお銚子を差し出された木村は、お猪口を持って注いでもらう。どことなく夫婦に見えなくもない光景だった。

 

「大変でしたね……お話はあらかた聞いてます」

 

「いや、そんな……ユミナさんたちも、僕たちが留守の間にありがとうございました」

 

「木村さんたちが頑張ってたんですもの。私たちもやれることはやらないとと思って」

 

 木村もユミナから留守中の話を聞いていた。聞けば、砦に日中程ではないにしても、鬼面兵の軍が押し寄せてきていたという。だが、日中と違って鬼面兵の対処法は知っていたため、然程苦戦はしなかったという。それでも後から後から湧いてくるように現れる鬼面兵を相手に疲弊の色が見え始めた頃、突如鬼面兵が揃って倒れていった……ちょうどその時、野獣たちが完助を倒した直後だった。

 

 まさに危機一髪。後少しでも完助の討伐が遅れていたと思うと、木村はゾッとした。

 

「けれど、本当にお疲れ様でした。遺跡に向かうのは、しっかり身体を癒してからにしましょうね」

 

「ええ、はい。流石に今回は死ぬかと思いました……」

 

 今回の戦いでついた空手部の外傷は、木村の回復魔法によって完治した……という風に見えるが、実はそうでもない。野獣はともかくとして、木村は魔法の使用で、三浦は血を流し過ぎたことによる疲弊が癒えていないのが現状だった。特に時間で何とかなる木村はともかく、三浦の血はしっかりとした療養が必要だった。

 

「……そんなわけで、すいませんリーンさん。また先延ばしすることになってしまって」

 

「仕方ないわね……まぁ、正直あなたたちに関わった時点でトントン拍子に行かないっていうのは予感してたからいいけども」

 

 言って、木村はポーラを膝に乗せながら慣れない箸で白飯を食べるリーンに謝罪する。口ではそう言いつつ、不服そうな顔を隠そうともしないリーンに木村は苦笑するしかなかった。

 

「……それにしても……」

 

 そして、リーンはチラリと宴会の場に目をやる。そこでは、

 

「綾音さーん! ご飯とお酒おかわりオナシャス!!」

 

「はーい、少々お待ちくださいねー!」

 

「ハッハッハ、野獣殿は本当によく召し上がる! 見てて清々しいですな!」

 

「ありがとナス! にしても八重ママさんが作ったこのブリ大根美味スギィ! これはご飯114514杯余裕ですねぇ!(大食漢)」

 

「まぁ、ありがとうございます。恩人の方にそうおっしゃっていただけるなんて、光栄です」

 

「七重様のブリ大根は八重様も好物ですものね。はい、どうぞ野獣様。ご飯大盛にしておきました。遠慮せずにどうぞ」

 

「FOO! ちょっと綾音さん太っ腹過ぎんよ~?(歓喜)」

 

 八重の両親に囲まれながら我が家のように大飯かっ食らってる野獣と、

 

「三浦様、どうぞ。滋養に効くとされる料理です」

 

「お酒もお持ちしました~」

 

「ラピスさんとセシルさん、ありがとな~。う~ん、ベルファストの飯も美味かったけど、やっぱり白いご飯は馴染むゾ~これ!」

 

「三浦殿、一献どうぞ」

 

「お、ありがとうだゾ重太郎さん」

 

「いえいえ。しかし、砦の時でも思っていたが、三浦殿はかなり鍛えておられる……聞けば、ツツジガサキでかの武人、武田真玄公と一戦交えて勝利したと。実に見事だ。私も直接その対面を目にしたかったな」

 

「照れるゾ~! 真玄さん、めっちゃ強かったゾ~! サイン欲しかったけどな~俺もな~」

 

「サイン……? まぁそれはよくわからないが……ふむ、三浦殿。身体が回復した暁には私と手合わせ願えないだろうか? 武田を救ったとされるその実力、是非とも間近で味わってみたく……」

 

「お! いいゾ~これ。八重ちゃんから重太郎さんのこと色々聞いてるから楽しみだゾ~!」

 

「ポチャ!(ブリ大根! 嘴が止まらない!!)」

 

 八重の兄である重太郎と肩を並べて笑い合っている三浦とポッチャマ。

 

「レレスの村でも思ってたけど、馴染むのが早すぎないかしら?」

 

「……今更ってことで、大目に見てください」

 

「木村様。ご飯のおかわりはいかがですか?」

 

「あぁ、綾音さん。ありがとうございます」

 

「言っておくけど、あなたも同類よ木村?」

 

 呆れるリーンの横で、ユミナはくすくすと笑う。相も変わらず騒ぎまくる空手部という光景は、ユミナにとってはもう見慣れたたものだった。

 

 だが、その一方。

 

「……」

 

「あら? 八重さん、どうかしました?」

 

「……え? あ、なんでござろう、ユミナ殿?」

 

 ふと、ユミナは一人、宴会に混ざろうとせず一人心ここにあらずといった風に座る八重に気付く。見れば膳の上の料理もほとんど箸が付けられていなかった。

 

「八重さん、お食事が進んでないですよ? もしかして具合が悪いんですか?」

 

 野獣並に食べる筈の八重が、ほとんど食べていない。生まれ育った実家に戻ってきたというのに、どうしたのだろうかと、ユミナは訝しんだ。

 

「いえ、お気になさらず……ただ、その……」

 

 気遣うユミナになんてことはないように答える八重だったが、どうもはっきりしない物言い。何かを言いかけ、しかしその後の言葉も濁したかと思うと、一つため息をついて箸を置いた。

 

「……申し訳なく。少し、厠へ」

 

「あ、はい……あの、本当に大丈夫ですか?」

 

「いえ、ご心配には及ばぬゆえ……」

 

 すっくと立ち上がり、八重は一人宴の場を後にする。

 

「八重さん……?」

 

 何故だか、いつもの八重ではないようで……そう感じていても、ユミナはただその後ろ姿を見送るしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 八重は一人、屋敷の玄関先から外へ出ていた。見上げれば、煌々と輝く丸い月。夜風が吹き、八重の黒く艶のある後ろに束ねた髪が、家の周りの竹林の葉の音と共に揺れる。

 

 背後からは騒ぐ野獣の声がよく聞こえる。能天気な声は、とても武田の死者の軍団を打倒した者の声とは到底思えない。しかし、それは紛れもない事実だ。

 

「……」

 

 そう、事実……彼ら三人は、武田を倒し、オエドを救ってみせた。決して引かず、例えボロボロになったとしても立ち向かい、強者を討ち果たした。

 

「……拙者は……」

 

 対し、自分はどうなのだと、八重は唇を噛む。留守を頼まれ、カワゴエ砦に迫ってきた敵をユミナたちと共に食い止めた。それは確かに、侮ってはいけない重大な役割であったとは八重も思う……しかし、それでも。本当は三浦たちと共に武田の本拠地に乗り込み、戦いたかった。例え傷だらけになったとしても、背中を預け合って共に苦難を乗り越えたかった。

 

 他ならない、迫真空手部の一人として。

 

 なのに、だ。

 

「拙者は……」

 

 三浦に止められた時……危ない目に合ってほしくないと言われた時。

 

「拙者、は……!」

 

 何故、そう思っていながら強引にでもついていこうとしなかったのか。

 

 何故、自分では足手まといになってしまうと思ってしまったのか。

 

「なんで……!」

 

 

 

 何故、自分はこんなにまで弱いのか。

 

 

 

「三浦、殿……!」

 

 三浦を強者と認めた重太郎と語らっているであろう、空手部の大黒柱を思う八重。胸のうちに渦巻く、暗い感情が漏れ出ないように、握った拳を胸に当てた。

 

 月はただ、暗い空に浮かぶだけ。優しく照らす月明かりでさえ、今の八重にとっては同情からの慰めにしか感じられず、ただただ惨めだった。

 




武田編、終了。ところがどっこい、イーシェンでのお話はまだまだ続くんじゃ。

次回、原作にはないオリジナルストーリー。原作者さん許して。

今後の活動についてではなくお気楽アンケート開催。アニメ異世界スマホのEDでスマホ太郎がヒロインたちに手を差し出すシーン、差し替えるとしたら誰がいい?

  • スマホ太郎(アニメ主人公)
  • 望月冬夜(原作主人公)
  • 野獣先輩
  • 三浦
  • 木村
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