鬼滅の波紋疾走 JOJO'S BIZARRE ADVENTURE PartEX Demon Slayer 作:ドM
ジョジョがオリジナル技を発動します。言うほどオリジナルじゃないです。
松衛門にせっつかれて、ジョジョと炭治郎と善逸は鬼がいる場所へ走る。
『ギャ──―ッ! カラスが喋ってる!?』
隊士なのに喋る鴉に驚いてずっこけた
「それじゃあ、ジョジョさんは海の向こうからやってきた鬼狩りってこと?」
「うん。それに、タンジローのおかげで、日本語も大丈夫」
「へぇー……。おい炭治郎! お前ずっるいぞ!! こんな滅茶苦茶強そうで安心する音出してる人と一緒なんて! もう鬼退治全部この人に任せりゃいいじゃん!! ジョジョさん後よろしくお願いしま──す!」
「逃げるな善逸! お前も一緒に来るように言われただろう! 後、音ってなんだ!」
「俺は耳が良いんだよ! 探さないでくれ──!」
「恥をさらすな! 探すに決まってるだろ!」
善逸を追い回す炭治郎の様子を、松衛門は呆れながら、善逸の鎹スズメ(?)チュン太郎は困った様子で眺めている。二人は同日に鬼殺隊に入隊した同期だそうだ。
ジョジョは笑う。炭治郎と善逸のやり取りは見ていて飽きない。
(君にも少年らしい一面があったんだね)
ジョジョと接しているときの炭治郎は、ちょっと世間知らずだが、礼儀正しく誇り高き剣士だ。しかし、善逸と一緒にいる炭治郎は、友達と騒ぐ年相応の少年だった。ちなみに善逸の方が炭治郎より年上らしい。とてもそうには思えないが。
(ゼンイツ、彼は凄く足が速いな。タンジローだって相当鍛えていると言うのに)
善逸を捕まえている時に感じた波紋は、恐怖やら怒りやら嫉妬やらがごちゃ混ぜの、戦士とは思えぬひどく人間くさいものだった。それなのに、奥底から密かに沸き立つ力からは、剣士の鼓動と確かな勇気を感じた。
一見小柄だが、体も相当に鍛えられている。善逸によれば、女性に騙されて借金をこさえた時、肩代わりしてくれたお爺さんが彼の師匠らしい。厳しく鍛えられたのだろう。そして驚くべきは、瞬発力だけならジョジョをも凌駕することだ。
(君もタンジローと年はそう変わらない筈……。師の課した修練、彼自身の才能。どちらとも実に素晴らしいものだ。だというのに彼はどうして、あんなに自己評価が低いんだろう)
炭治郎と同じく最終選別とやらまで残ったならば、戦ったにしても逃げたにしても相応の能力がある。ジョジョからすると、実に不思議なサムライであった。
炭治郎が善逸を追いかけまわしている内に、山の麓、森林の中にひっそりと佇む二階建ての大きな屋敷に辿り着いた。周囲の草は少々伸びているが、屋敷は手入れが行き届いているように感じた。善逸は、いつの間にか鬼のいるであろう屋敷に来てしまったことに気づいてどんよりしている。
善逸が後ろを振り返ると、目が合ったジョジョが優しい表情で頷いた。
「……」
(炭治郎は泣きたくなるような優しい音。ジョジョさんも泣きたくなるような優しい音だけど、すごく大きい。頼りたくなるような大きくて力強い音だ……。この音を聞いていると、自分が強くなったような気さえしてくる)
昔話に出てくるような鬼退治の英雄は、きっとこうだったに違いない。そう思える程、心を鼓舞する音だった。
二人の音のおかげでちょっと落ち着いた善逸は、炭治郎と並んで屋敷を見る。
「血の匂いがするな、でもこの匂いは」
「えっ? 何かにおいする?」
「ちょっと今まで嗅い」
「それより何か音しないか? あとやっぱり俺たち共同で仕事するのかな」
「だことがないぞ」
善逸が巻き気味にしゃべるので会話がごちゃごちゃだ。やっぱり落ち着いてなかった。
(音……)
善逸は耳が良いそうだ。音がすると言った以上何かあるのだろう。ジョジョが辺りを見回していると、森の一角に二人の影が見えた。
「おや、そこに男の子と女の子がいるよ」
「子供だ……」
「どうしたんだろう」
何故か子供相手に震える善逸。そこにいたのは緑色の着物に青い羽織を纏った短髪の男の子と、桃色の着物に赤い玉の髪飾りでおさげを束ねた女の子だ。目元がよく似ているので、恐らく兄妹だろう。
怯える二人を怖がらせないように炭治郎は手を打った。
「じゃじゃ──ん。手乗り雀だ!!」
善逸の鎹鴉(?)を借りて手のひらで踊らせている。だが、二人は怯えたままだ。その目線は、ジョジョに向いている。
(うーん、ぼくのせいでまだ怖がっているな……)
即座に察したジョジョも、炭治郎に続いて何か見せることにした。丁度足元に、折れた木の枝が転がっていたので、拾い上げて波紋を流し込んだ。
すると、木の枝のコブから綺麗な桃色の花が咲いた。波紋の力によって、折れた枝から花を再生させたのだ。善逸が後ろで「妖術使いだ──ッ!」と叫んで飛び上がっている。
「はい、どうぞ」
木の枝ごと、女の子に渡してあげると、兄妹はへたり込んだ。どうやら強張っていた力が抜けたらしい。
炭治郎が話を聞くと、この家に兄が攫われてしまったと言う。兄は怪我をしており、血痕からこの場所を特定したそうだ。
「大丈夫だ、俺たちが悪い奴を倒して、兄ちゃんを助ける」
「ほんと? ほんとに……?」
炭治郎の力強い言葉に、ジョジョも頷く。この勇気ある子供たちの為にも、兄はなんとしても救わねばならない。
「炭治郎、ジョジョさん」
「どうしたんだい?」
「なぁ、この音何なんだ? 気持ち悪い音……。ずっと聞こえる。
鼓、日本式の打楽器だ。ポンと言う擬音が相応しい独特の音を鳴らす。
ジョジョと炭治郎には聞こえなかったが、屋敷の中から鼓の音が聞こえるらしい。善逸は、屋敷二階の開けっ放しになった引き戸を見ている。中は薄暗く良く見えない。
「あ!?」
突然、二階から血まみれの人影が飛び出す!
コオオオオオオオオオオオ
ジョジョは即座に反応した!
「
ググ──────ン!
両腕を伸ばして、男性を捕まえる体勢を取る。ズームパンチならぬズームキャッチである。
骨を外して腕の力が入らない対策も万全だ。腕の中の体液を波紋で固めており、飛び出して来た血まみれの男性は、ジョジョの両掌に難なく収まる。危うく頭から地に叩きつけられて致命傷になるところだった。
「ギャ──!! 腕が伸びた──ッ!? ほんとに何なのこの人──ッ!!」
善逸はひっくり返った。
「……まずい、出血がひどい! このままじゃこの人は死んでしまう!」
「そんなっ!」
男性は肩までかかった長髪、白いシャツに着流し用の灰色の着物をあずき色の袴の中に入れた服装で、白い
「ひどい怪我だ……!」
ジョジョが着物を脱がせると、体の中には三本の大きな爪で切り裂かれたような傷跡が付いており、そこから夥しい量の出血をしていた。
「この人は君達の……」
「に、兄ちゃんじゃない……。兄ちゃんは柿色の着物きてる……」
炭治郎が聞くと、男の子が答えた。二人とは無関係の人物らしい。中には他にも捕まっている人がいることが分かった。
血まみれの男性は到底助かる様子ではなかった。
「必ず助けるッ!!」
だが、ジョジョは決して諦めなかった。
(傷が大きすぎる。まずは波紋で傷口の血液を固める!)
傷口の血液を固形化し、出血を止めた。だが、流した血液の量が余りにも多い。これはジョジョが付きっ切りにならねば確実に死んでしまう。
「すまないタンジロー、ゼンイツ! ぼくはこの人を治療する。二人は屋敷の中を頼むッ!」
「任せて下さいっ!!」
炭治郎は、勢いよく返事をする。
一方善逸は、この世の終わりみたいな顔をした。
「みんな、もう騒ぐんじゃないぞ。ジョジョさんの治療は集中力がいるんだ」
炭治郎は人差し指を口の前で指し、善逸と兄妹に注意した。
「わかった……」
「うん」
「わわ、分かったよ……」
「それと……」
炭治郎は、禰豆子が入った木箱を外し、兄妹の前に置いた。
「ジョジョさんは治療にかかりっきりになるから、この箱を置いていく。何かあっても二人を守ってくれるから」
(失った血液、不足する酸素の循環を補助して心臓を止めないようにせねば……!)
治療に集中するジョジョの傍をやや離れ、炭治郎と善逸は小声で会話する。
「嘘だろ……。あんなに頼もしい人がついてこないなんて……」
「仕方ないよ。善逸、行こう」
善逸は体を強張らせて首を振った。
「そうか、わかった。無理強いするつもりはない」
「ま、待って。行くから、そんな般若みたいな顔しないで……」
炭治郎と善逸は、屋敷の中へと侵入する。善逸はベソをかいていた。とても頼りになるようには見えないが、炭治郎も、善逸の
「に、兄ちゃん、木箱からカリカリ音がする」
「……」
程なくして、木箱から聞こえる引っかき音を怖がった兄妹が屋敷の中へ入ってしまうのだが、治療に集中していたジョジョは気づくことができなかった。
大正の奇妙なコソコソ噂話
鼓屋敷編も屋敷の中はほぼ原作通りだぞ! 骨折完治してるけど効率の良い呼吸法に関しては多分なんとかなります。ジョジョは代わりに外で頑張るぞい!