世間的にはアウトかもしれねえ。いつかは真面目に考えないと駄目なのかもしれねえ。でも、今だけはこいつらと……

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弾正でーす
短編って難しいね。駄文だとは思うけど、それでもいいよって人はどうぞ


今だけは、何も考えず

 「ふぅ……今日も疲れたな」

 

 

 大学の講義も終わり、その後のサークル活動(飲み会)にも精を出した帰り。俺は暗い道を1人歩いていた。

 別に、あいつらと飲むのが嫌いっていうわけじゃねえ。むしろ楽しいくらいだ。でも、疲れるんだよなぁ……とっとと帰って寝るか。明日は休日だから長く寝れそうだな。

 

 

 

 

 

 なーんて考えてると、あっという間に家に着いた。

 

 

 「よし、着いた着いた」

 

 

 俺は鍵をバッグの中から取り出し、それを鍵穴に差し込む。これを回すことによって鍵を開けるという、ごく当たり前の動作をしようとした。

 

 

 

 

 

 「……ん?」

 

 

 しかし、いつもの方向に回したはずなのに、なぜかガチャという音は鳴らない。もしかして、鍵締め忘れたのか?だとしたら最悪だ。一瞬で酔いが覚める。空き巣でも入ってないと良いんだが。

 

 

 いや、ここで考え過ぎても仕方ないな。とりあえず入ってみるか。

 そう思った俺は、ドアノブを回し、家の中に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、帰ってきた!!おかえり〜!!」

 「……は!?日菜!?なんでここに!?」

 

 

 すると、なんとも可愛らしい侵入者がいた。

 氷川日菜。現役JKにして現役アイドル。アイドルバンド?なるものをやってるらしい。テレビにも出るような有名人だ。

 

 

 「細かいことは気にしないの〜♪」

 「いや気にするわ。お前に合鍵渡した記憶なんてないぞ?」

 「えっとねー、知り合いにこころちゃんって子がいて、そのお世話役?みたいな人たちに開けてもらったの!」

 「開けんなよ!!てか、そのこころちゃんってやつ何者だよ!?」

 

 

 いやいくらなんでも非常識過ぎんだろ。ツッコミどころしかねぇ。怒りより驚きが先にくるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 「日菜!!だから勝手に行くのはやめた方がいいと言ったのに……」

 「ん?紗夜もいたのか」

 

 

 どうやら、来客は1人だけじゃなかったらしい。日菜の双子の姉、氷川紗夜もいたみたいだ。ちなみにこいつもバンドをやってる。

 紗夜は真面目なやつだ。そんなやつが何も言わずに人の家に入るとはおもえないんだけどな……

 

 

 「申し訳ありません」

 「あー、なんだ。別に怒ってるわけじゃねえ。ただ驚いただけだ」

 「やった!!怒ってないって!!」

 「日菜!!!」

 「気にすんな紗夜。それよりも、なんで来たんだ?何かあったのか?」

 

 

 この際、こいつら2人がいるのはいい。でも、なんで来たのかくらいは俺にも知る権利があるだろ?

 

 

 「な、何もないよ!!ただ……」

 「ただ?」

 「……急に会いたくなったの」

 「……紗夜も同じような感じか?」

 「……はい」

 「そうか」

 

 

 俺は酒も飲める大学生(男)。こいつらは女子高生。女子高生がどこの馬の骨とも知れない男の家に入るだなんて、世間的に見たらアウトだ。

 

 

 「はぁ……せめて連絡くらいは寄越してくれ。そしたら文句は言わねえ」

 「ほんと!?」

 「ああ。俺は嘘はつかねえ」

 「……ありがとうございます」

 「良いんだ。俺だって帰ったらいつも1人は寂しいし」

 

 

 でも、結局俺はこいつらに甘い。普通なら家に帰れとでも言わなきゃいけないんだろうけど、俺は言わない。いや、言えない。俺も少なからず、こいつらを想ってるからなのかもな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あれ?もしかして、お酒飲んでたの?お酒臭いよ」

 「まあな。お前らも20超えてから飲んでみりゃわかる。酒はマジで上手い」

 「健康には害があるので、あまり過度な飲酒は控えていただきたいのですが……」

 「心配すんな。毎日飲んでるわけじゃねえ。なんならタバコもやってねえよ」

 「JKを家に入れちゃうけどね」

 「健康とは関係ねえだろ」

 

 

 こんな感じで、どーでもいい他愛のない会話をする。これがまた楽しいんだよな。こ恥ずかしくて本人たちには言えねえけど。

 

 

 「ったく、どうして俺なんかのとこに来るかね?俺は別に天使でも可愛い生き物でもポテトでもなんでもねえけどな」

 「そういうこと言わないでよー!」

 「日菜の言う通りです。あなたはもう少し自分を誇ってもいいと思います」

 「そうかポテト発言はスルーか」

 

 

 真面目な話に混ぜてさりげなくボケたのにスルーしやがった。こいつら姉妹、フライドポテト大好きなはずなのだがな。スルーされるって地味に精神にくるぞこれ。

 

 

 「まあいい。で、お前ら。最近上手くいってるのか?」

 「もちろん!この前の旅番組見てくれた?」

 「あー、あれか。見たぞ。相変わらずぶっ飛んでたなお前。丸山や白鷺が大変そうだったぞ?」

 「大丈夫大丈夫!2人とも強いから!」

 「お前が言うのかよそれ……」

 

 

 日菜は破天荒なやつだ。そのテレビ番組に出演した時も色々とすごかった。同じグループの丸山や白鷺、大和とかが必死に暴走を抑えてたのは笑ったな。若宮だけは日菜のことをすごいとか言ってたけど、あれ絶対騙されてるぞ。

 

 

 「日菜は大丈夫そうだな。紗夜は?なんとかフェスってやつ目指してるんだろ?」

 「はい。たまにぶつかる時もありますが、私にはもったいないくらいの仲間です。Roseliaでなら、必ず頂点に立てると、私は信じてますので」

 「かっけえこと言うじゃねえか。もしそのフェスに出れたっていうなら教えてくれよ?チケット取って見に行くから」

 「ありがとうございます」

 

 

 紗夜の所属するバンド・Roseliaは、音楽にかなりストイックな本格派バンドだったはずだ。それだけに衝突も多いらしいけど、ぶつかり合いを得て成長したってところか。紗夜も日菜も順調そうで何よりだ。

 

 

 「そんなお前らにご褒美だ。明日、暇か?」

 「あたしは暇だよー」

 「私もです。バンドの練習も休みですので」

 「良かった良かった。んじゃ、出かけようぜ。車は出してやる」

 「ほんと!?わーい!!」

 「それは……楽しみですね」

 「んじゃ、行きたいとこでも考えとけ。俺には女子の行きたい場所とかはわからねえからさ。その間に俺は風呂にでも入ってくる」

 「一緒に入る?」

 「入るかバカ」

 「むぅ~……バカって言った方がバカなんだよ!いいもん!この後覗くもん!」

 「小学生か。紗夜。こいつが変な気でも起こそうもんなら死ぬ気で止めろ」

 「……もし、私が日菜と同じ考えだとしたら、どうしますか?」

 「そん時は諦める」

 「ふふ、冗談ですよ」

 

 

 はぁ……紗夜も日菜も自分が美人であるってことを自覚してほしいもんだな。こちとら決して手出さないように頑張ってるんだぞ。それなのに、そんなこと言われたらさぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「今出たぞー。行きたい場所決まったかー?」

 

 

 その後、特に何事もなく風呂から出た俺。本当に何事もなくて安心したわ。

 

 

 「ここ行きたい!!」

 「ん?海か?季節的に泳ぐのは無理だが、悪くないな」

 「本命はこちらですが」

 「本命?どこだそこ……神社?」

 「はい。海の近くにあるんですよ」

 「へぇ。だけど、なんで神社なんだ?」

 

 

 日菜と紗夜が行きたい場所だと示してきたのは、海。海と夕焼けとか見たら確かに最高だろうな。絶対綺麗だ。

 そこまではいいんだが、なんでこの2人が神社に行きたがるのかが俺にはわからん。いや、2人がどうしてもって言うなら全然いいんだけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 「あ、そういえば、この神社ってこの前テレビでやってたな。縁結び、だっけか?めっちゃ効果あるとか言う」

 「え!?知ってたの!?」

 「たまたま、な。まさか、お前ら……」

 「そういうことです」

 「……」

 

 

 日本の法律知ってるのかこいつら。一夫多妻制なんて昔の話だぞおい。

 

 

 

 

 

 

 

 「……縁結びだなんだなんて、20超えて酒飲めるようになってから言えバカが」

 「えー?そう言うわりには嬉しそうじゃん」

 「うるせえ」

 「相変わらず素直ではないですね」

 「なんとでも言え」

 

 

 いつか、この答えをしっかり出さなきゃいけないんだろうな。弱い俺は両方を求めてしまう。果たして、それがいいことなのか悪いことなのか。

 

 

 まあ、今は、今だけは何も考えずにこいつらと過ごしてもいいよな。それくらい神様も許してくれるはずだ。

 

 

 「そうだ、冷凍のでよければフライドポテトがあるんだが」

 「「いただきます」」

 「早いな」




初めての短編
マジで難しかった

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