私のステータスプレートがオカシイ   作:お試し匿名

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地下の様子がオカシイ

 ―(1D10)(ダメージ)9―残HP5

 ―CON*5(90)(ショックロール)21

 

 落ちた先は、川の中。途中でハジメとはぐれ、浅瀬に辿り着いていた。 

 

「っ……ここ、は」

 

 辺りは暗いが、不思議な光源があるようで真っ暗というわけではない。

時折氷等にぶつかったことで勢いが削ぎ、落下先が水の中じゃなければ普通に死んでいただろう。

 

「痛っ」

 

 動こうとして、身体が一部強く痛んだ―(1D4)(腕脚胴頭)2―どうやら、脚を酷く痛めているらしい。貰った装備も壊れ、最悪なことにまともに動けそうにない。

 

「治さなきゃ。応急手当のダイスロールを……」

―医学を推奨、手当にボーナスを付与します

「おぉ、ネキぃ~ありがと~」

 

 返答は無いまま、脳内の声に従いダイスを振るう。

 

―医学(15)17

―応急手当(60)21

 

「医学に……ポイント消費2」

 

1715―残P34

―(2D3+1)2+2+1=5―残HP10

 

 時が止まった中コロコロとダイスを転がし、出目を見て医学を成功(15)に変える。

こういう、ちょっと届かない時に消費してどうにかできるのは有り難い。

 

「まさか自分に使うことになるとは……」

 

 後衛だと思って迷宮に入る際に用意していた応急手当用の道具を使い、どうにか歩けるくらいに痛みが引いてくれた。

 

「取り合えず、ナビゲートをして、出口を探さなきゃ……南雲くん、無事だと良いけど」

 

 逸れてしまったクラスメイトの心配をしつつ、今は自分を優先した方が良いと判断した灯は、ナビゲートを振った。

 

―ナビゲート(54)2

 

「おぉ!クリった……ぇ」

 

 灯にとってナビゲートは出口の方向や脳内マッピングに役立つ技能として重宝している。

そして今回は大雑把な出口の方向と、周囲の敵性反応を察知した。

出口は遥か底でおおよその距離は不明。

そして敵は――絶対に勝てない。

 

(駄目、あのベヒモスみたい(・・・)な気配が沢山するっ)

 

 流石にベヒモスと同等ではない、とはいえ状況はかなり灯に不利であった。

通常の魔獣と違い、禍々しさを感じさせたあのベヒモスと同種のナニカ()が居る。それだけでも絶望的なのに、それがそこら中に闊歩しているのだ。

 HP10、MP8、残ポイントは34。ベヒモスの片足を自壊させるだけでMPを10消費しており、今の灯が一人きりで出くわして良い相手ではない。

 

「どこか、隠れなきゃっ」

 

 ―目星(74/2)94

 ―聞き耳(73)12

 ―幸運(90)18

 

(どうしよう、どうしようどうしよどうしよどうしよっ)

 

 光る石という光源があるとはいえ、辺りが薄暗くて目星がまともに機能しない。

聞き耳をすれば、敵は近くにいるが幸運にもこちらに気づいている様子はない。

そもそもこの脚では移動すらままならない、大迷宮の奥底に向かうなんて――。

 

(詰ん、でる?)

 

 頭が真っ白になり、恐怖が身体を震わせ歯を揺らす。

 

―CON*5(90)97

―SANチェック(64)81

―(1D3)1―SAN63

 

 余りの恐怖に灯は立っていられず、その場に座り込んでしまった。

息が荒くなり、身を縮ませ暫くの間震えてしまう。 

 

―幸運(90)32

―アイデア(55)65

 

 幸いにも、彼女が思考を再開するまでの間、敵が近づいてくることは無かった。

とはいえ、ただ時間が過ぎてしまったことは確かであり、このまま何もしなければそのうち迷宮の怪物たちに捕食されてしまうだろう。

 

(そうだ魔術っ!なにか魔術は)

―推奨『従僕召喚』MP10消費による指定の従僕召喚及び使役

 

 推奨された魔術は、この機能が解放された時に既に覚えていた(・・)モノ。

召喚できるのはシャンタク鳥、忌まわしき狩人、外なる神の従者の三種。

破格すぎる好条件で正直、怪しすぎる魔術だが、使わない手はない。

 

「召、喚――■■■■■■!?」

 

 取り合えず(ランダム)1体呼ぶ為に召喚を行おうとした際、脳裏に知らない筈の呪文が浮かび、口が勝手に動き10ポイントを消費した(残24)

 

―SANチェック(63)85

―(1D3)1―SAN62

(1D10)10クトゥルフ神話技能+10(15)

 

(きもちわるい……っ)

 

―CON*5(90)12

 

 脳に、精神に刻まれる呪文の内容と感覚に吐き気と頭痛を感じながら呪文を唱え切った。

召喚されたのは―(1D3)3―外なる神の従者。

パッと見4~5メートルくらいの大きさがあるソレ(・・)は、一見するとドロドロしたカエルの様だが、その体は不定形で身体に生える触肢のせいでタコやイカにも見えてしまう、悍ましい存在。

 

―SANチェック(62)82

―(1D10)1―残り61

 

 この危機的状況を乗り越える為に奥歯を嚙み締め正気を保った灯は、従者のスペックを確認する。

灯が認識すると頭にステータスが浮かんでくる。

 

『外なる神の従者』

STR11 CON21 POW15 DEX16 APP0 SIZ19 INT22 EDU0

HP20 MP15 DB(ダメージボーナス)+1D4

『技能』

触肢(45) 2D6(触肢)*1D6*2+1D4

物理攻撃無効

一定時間毎自己回復(リジェネ)

 

 この世界に来て、HPやダメージの値が参考にならないことは把握しているが、やはり人間の自分と比べると破格のステータスである。

これでも語られる神話の中で出てくるモノとしてはマシな方なのだから、たまったものではない。

 

「ともかく、移動しないと……えっと、言葉分かるよね?私抱えて動ける?」

 

 口はあるが不定形故にまともに喋ったりすることは出来ない。

返答は行動で示された。12本ある触肢のうち、2本を使って灯の身体を抱えて見せた。

 

「おぉ~、ぶよぶよドロッとしてるけど、今のわたしが移動するよりずっといいや」

 

 巨体故に隠れることは出来ないが、もうこうなったら真正面から戦うしかない。

これなら灯は休めるから、MPが回復したらまた新しく召喚できるはずだ。

 

 道中、ベヒモス同様黒い筋のようなモノが身体に奔っている、脚がやけに発達したウサギに襲われたが、不定形の従者に物理攻撃は意味をなさない。

弾力があるのか弾いたり、逆に脆いところにクリーンヒットしたのか穴が開いてもすぐ塞がってしまう。

この位なら技能を振るまでもなく、轢き潰すなり不定形故に呑み込んでしまったりすればいい。

 

(あ、レベルが上がった)

―Lvup(1D5)2残26P

 

 召喚した従者が倒したら、その分レベルが上がってくれる。

これで少しは希望が見えてきた――そう思ったのも束の間。

 

―幸運(90)49

 

 ビュンッという風切り音と共に、一瞬宙に放られる。

 

「へ?ちょ、なに?!」

 

 灯を抱えていた触肢が切られ、再生させてまたキャッチし直したのだと理解する間に戦闘は始まっていた。

 

―触肢(45)28

―(2D6)9―(1D6*2)4

 

 灯を抱えている触手の他に9つの触肢が発生し、襲ってきた巨躯の熊相手に向かった。

熊は爪で引き裂き、腕力で無理やり引きちぎるが、ただの物理ではこの神話生物に効果はない。

唯一、初手で放って来た遠距離攻撃だけは別だろうが、それもリジェネ(持続回復)するため連続で絶え間なく放たない限りこちらが負けることは無い。

 

「ガ、ァッァ、ァ!」

「うわ、エグ、グロ……」

 

 最終的に、触肢の物量差で縛り殺してしまった。

ウサギみたいな小型の魔獣は目を反らせたが、この大きさが目の前で死ぬのは流石に見ることを避けられない。

 

―SANチェック(61)9

死体耐性(慣れ)を確認、次回から動物系のSANチェックを無効化します

 

(あー、そういえば神話生物とかも二度目からSAN減少半分とか免除とかあったっけ)

「あ、待って待って!」

 

 熊の遺体をそのまま捩じ切ったりグチャグチャに遊びだしそうな従者を止めた。

此処は誰も頼れない地下空間。水は落ちてきた川があるとはいえ、食糧問題のこともある。

そのため、従者に命令して死体を持って川へ戻って来た後、血抜きと毛皮、内臓を処理してもらう。

 EDU(教養)は無いが、INT(知能)は灯より高いため、命令という形でこちらの意図を教えればこういう風に動いてもらうことも可能、らしい。

 

―Lvup(1D5)3残29P

 

「さて………ネキ、このお肉って食べられると思う?」

―……推奨魔術を表示します

 ・治癒・改(6MPを使い即時2D6回復。消費10P)

 ・炎の精の召喚従属・改(10MP、もしくは正気度を(1D3)使い炎の精を召喚。消費15P)

 

 数秒間を置いて、呪文の一覧が表示された。

やっぱり魔獣のお肉ってヤバそうだよね、納得と頷きながらポチポチと取得していく。

―残4P

 

「って、これじゃ私MPもポイントもすっからかんだから呪文使えないのでは?!」

―アイデアをどうぞ

「あ、はい」

 

 小さな声で叫んでいると、アイデアロールを推奨されたので行う。

 

―アイデア(55)29

 

 脳内に浮かんだのは、『魔力を付与する』という魔術。

 

(えっと、物質に対し魔力を装填・強化する、だから……もしかして装填した魔力を使える?)

 

 試しに持っていた投げナイフに1MPを付与し、その1MPと自分のMP、及びポイントを消費して炎の精を召喚することにした。

 

―ナイフ1MP+5MP+4P消費 残3MP 残P0

「使えt――■■■!!」

 

 想像通りに使用できた喜びも束の間、脳内に知らない呪文が駆け巡り、また勝手に口が動き出す。

 

(1D10)1クトゥルフ神話技能+1(16)

 

 ポンッといった軽い感じで出てきたのは、手のひらサイズの炎の塊。

見た目が普通に炎だからか、SANチェックも無くステータスを認識できた。

 

『炎の精』

STR0 CON7 POW11 DEX16 APP0 SIZ1 INT10 EDU0

HP4 MP11 DB(ダメージボーナス)+0

『技能』

 タッチ(85)2D6火傷+MP吸収

 

「………なんか、可愛い」

 

 掌の上でふよふよしたまま命令を待っている精霊を見つめ少し癒されつつ、さっそくお肉を焼いてもらうことに。

小さいため、ナイフで切り分け、川の水で洗い流したものを焼き……食べ、ない!

 

「推奨魔術に治癒があるってことは、食べたらダメージくらっちゃうんでしょ?流石にわかるって。食べるのはMPが回復した後だね……ハァ」

 

 特に返事はなく、剥いだ毛皮を洗って表面を軽く焼いたものを大袋代わりにして肉を包んで持ち運ぶことにした。

 

(探索を続けたいけど、流石にMPが……ポイントも無くなっちゃったし、流石に休まなきゃ)

 

 結局落ちてきた川から大きく動くことは叶わなかったが、安全と一応の食糧、水の心配はする必要がなくなった。

壁を背にし、従者の後ろに隠れつつ、その日はMP回復も兼ねて、もう休むことにした。

 

(南雲くん、無事だと、いい、な……)

 

 手に握ったナイフに残りのMPを注ぎながら、肉体的にも精神的にも大きく披露していた灯の意識は、すぐに無くなった。

 

ナイフ3MP→残0MP

 

 

技能成長

 『医学(15)22→(1D10)7』(22)

 『応急手当(60)57』(60)

 『ナビゲート(54)54』(54)

 『聞き耳(73)67

 




生き残った~~~~!
神話生物は技能成長ありません、彼らはずっとこのステータスです。※ステータスは固定のモノ以外ダイス振ってます。

 改がついている魔術は異世界や極限状況でも扱えるように大きく改造した特別製です。
一番特別な治癒は本来、12MPと1SAN消費して2D6ターン後に2D6回復です。
炎の精も本来は呼び出すための炎が必要な上、1MPにつき10%の成功率で1D3のSAN消費が必要っていう。MPを上限固定にした代わりにSANのコスト消費も代用にしました。
炎の精にSANチェックが無いのは本来通りです。見た目火の玉なので。

 それと初めて召喚を行った場合に限り、クトゥルフ神話技能(+1D10)してもらうことに…SANの上限がみるみる減っていく、ヘヘ(震え)。
まぁ本来呪文覚えるのに必要なSAN消費してないし、これくらいはね?(慢心)

『今回の死亡フラグ』
・初手のショックロールが失敗し気絶→幸運失敗→気絶したまま敵に一撃もらう、死。
・医学&応急ファンブル→上記のルートで死。
・外なる神の従者をみて発狂→発狂内容次第で死。
・風爪に対し幸運失敗orファンブル→不意打ち判定、欠損or死

 あとナビゲートがクリティカルしたのが大きい。出さなかったら敵に相対しながら魔術の会得と呪文の詠唱を成功してもらうつもりでした……失敗したら死ですね

脳内にダイスロールを提示してくるネキの名前を決めてみよう

  • 脳内ネキ
  • ナビネキ
  • ダイスネキ
  • お姉ちゃん
  • そこに命名表があるじゃろ?
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