今日も楽しく、スクールアイドル同好会のみんなと楽しくお昼ごはんを食べに部室にやって来たかすみちゃん。だがしかし、そこにいたのはスクールアイドル同好会の誰でもなく……?

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かすみ「脅威の侵略者」

〜お昼休み、部室〜

 

 

 

かすみ「よ〜し、今日もかすみんがいっちば〜ん♪」

 

 

 

パシャ!

 

 

 

かすみ「!?」

 

 

???「違ったか……。」ムムム

 

 

かすみ「誰ですか!?」

 

 

???「え、私?……ただの風来坊、とでも言っておこうかしら。」

 

 

かすみ「風来坊って……その制服、藤黄学園のですよね?まさか、スクールアイドル部の方ですか……!?」

 

 

???「あら?話が早くて助かるわ。……藤黄学園スクール部3年、紫藤美咲。以後お見知り置きを。なんてね♪」ヨロシク

 

 

かすみ「あ、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会1年の中須かすみです。」ドウモ

 

 

美咲「あら?律儀なのね。てっきり警戒されるものかと思ったのだけど。」

 

 

かすみ「そんなことないですよ〜?きっと、かすみんがと〜っても可愛いから、わざわざ会いに来てくれちゃったんですよね♪盗み撮りなんてしなくても〜、写真ならいっくらでも撮らせてあげますよ?」キャピ☆

 

 

美咲「確かに、不意打ちで撮ったはずなのに完璧に表情が作れてる、流石ね……。」カンシン

 

 

かすみ「そうでしょうそうでしょう!かすみんは、いついかなる時も、最っ高の笑顔でファンの皆さんに応える準備ができているのです!」ドヤ

 

 

 

 

ピンポンパンポーン♪

 

『お昼の放送を始めます。』

 

 

 

 

かすみ「あれ?曲から入らない……?今日はりな子達の放送の日じゃ……まさか、日付1日間違えた!?」

 

 

美咲「お昼の放送もやっているのね。」

 

 

かすみ「フッフッフ〜、我々虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は周に1回、お昼休みラジオの放送枠を持っているんです!」ドヤ

 

 

美咲「でも今日じゃないから、誰も部室には来ていないのね……。」

 

 

かすみ「はい……。」シュン…

 

 

美咲「せっかくだし、お昼一緒しない?」

 

 

かすみ「……はい♪」

 

 

 

 

 

 

〜ランチタイム〜

 

 

 

かすみ「じゃ〜ん!」

 

 

 

 

コッペパン「デーン!」デーン!

 

 

 

 

美咲「すごい量のコッペパン!?……もしかして、パシリ……?」

 

 

かすみ「違います!!これぜ〜んぶ、メイドインかすみんですよ!焼きそばパン買ってこいとかそういうのじゃありませんからね!?」

 

 

美咲「すごい……!?」

 

 

かすみ「そうでしょうそうでしょう!少しだけなら、美咲先輩にも分けてあげてもいいですよ?」ドヤ

 

 

美咲「え、いいの?ありがとう、かすみちゃん♪」ニコ

 

 

かすみ「う……///長身イケメンのふとしたピュアっピュアな笑顔とは……なかなかやりますねぇ」グヌヌ

 

 

美咲「……?」キョトン

 

 

かすみ「まぁいいでしょう。それではお手を拝借して……。」

 

 

かすみ美咲「いただきます♪」

 

 

美咲「!?……手作りとは思えない……!」オイシイワネ

 

 

かすみ「そ〜でしょうそ〜でしょう///」サッ

 

 

美咲(ん?今1個隠したわね……。)

 

 

かすみ「そういえば今お昼休みの時間ですよね?美咲先輩、学校はもう終わったんですか?」モグモグ

 

 

美咲「……コッペパンおいしいわね。」

 

 

かすみ(抜け出して来たんだ……。)

 

 

かすみ「かすみんに会いに来たんだから、もう目的は果たしたと思いますけど……一応聞いておいてあげます!美咲先輩はどうして虹ヶ咲に?」

 

 

美咲「あ、そうそう!朝香果林ちゃんに会いに来たのよね。今、果林ちゃんどこにいるかわかるかしら?」

 

 

かすみ「……さあ、どこでしょう?」

 

 

美咲「しょうがないわね。当てずっぽうに探し回るしかないかしら……。」

 

 

かすみ「ちょ、そんなことさせませんよ!?」

 

 

美咲「あら?協力してくれないの?」

 

 

かすみ「当たり前ですよ!?授業中に他校の生徒が学校中歩き回ってたら軽いパニックですよ!?」

 

 

美咲「あら、面白そうじゃない?」

 

 

かすみ「とにかく!藤黄に戻る気がないなら、午後の授業が終わるまではここにいて貰いますからね!」

 

 

美咲「そうね……でも、私籠の中の鳥は柄じゃないの。」ジリ…

 

 

かすみ「安心してください。かすみんがつきっきりでアイドル講座して、ついでにかすみんのファンにしてあげるので退屈はさせませんよ……!?」ジリ…

 

 

美咲「それって、あなたもサボりたいだけじゃないの……?」

 

 

かすみ「あ!この人やっぱり学校サボってた!?」

 

 

美咲「言ったでしょ?『籠の中の鳥はがらあじゃない』って……!」

 

 

かすみ「と、とにかく!この部屋からは出しませんよ!?」

 

 

美咲「……そう。」ストン

 

 

かすみ「……へ?なんでいきなり座っちゃって……。」

 

 

美咲「このまま追いかけっこをするのも楽しそうだけど、この広い虹ヶ咲で無策に探し回るのは得策とは言えない……。」

 

 

かすみ「で、ですから授業が終わるまでここにいればそのうち果林さんも……。」

 

 

美咲「……だから、1つ私と勝負をしましょう?」

 

 

かすみ「勝負?でもかすみんには何のメリットもないじゃないですか……あ、わかりましたよ?そうやってかすみんを油断させた隙に……。」

 

 

美咲「私、イカサマは嫌いなの。……そうね?かすみちゃんが勝ったら、私がかすみちゃんのファンになってあげるわ。なんなら、今度の藤黄学園のライブでセッションしてあげても良いわよ?」

 

 

かすみ「いいんですか!?……でも条件が良すぎます!かすみんが負けたらどうするんですか?」

 

 

美咲「あら?用心深いのね。そういうの、嫌いじゃないわよ?……私の勝利報酬は、私を果林ちゃんのところまで案内して、サインを貰う交渉の手伝いをすること。もちろん、すぐにね?」

 

 

かすみ「ぐぬぬ……、まだです!勝負の内容を聞くまでは返事はしませんよ!?」

 

 

美咲「当然の権利ね。じゃあこういうのはどうかしら?『さっきかすみちゃんが隠したコッペパンと、ここに1個ある美味しいコッペパンでロシアンルーレットをする』。」

 

 

かすみ「気づいてたんですか!?」

 

 

美咲「ええ。そしてその隠したコッペパンは他のと外見も包装も全く同一。見破られたくない理由でもあるのかしらね?……例えば、何かよからぬ細工をしている、とか?」

 

 

かすみ「……その通りです。このとっておきのコッペパンは泣く子を更に号泣させちゃう、ちょ〜激辛中須カスタムです!」バ~ン!

 

 

美咲「『なかす』だけに……。」ボソ

 

 

中須「ち〜が〜い〜ま〜す!!安全の保証はできませんよ!?それでもいいなら、受けて立ちましょう、この勝負!!」

 

 

美咲「 It’s a deal ! じゃあ私はあっち向いてるから、その間にコッペパンをシャッフルしてちょうだい。」

 

 

かすみ「了解です!……一応イカサマが無いように、動画回しておきますね。」●REC

 

 

 

 

[パン] [パン]

 

 

 

 

美咲「そろそろ良いかしら?」

 

 

かすみ「はい!……泣いちゃっても知りませんよ〜?」

 

 

美咲「面白いじゃない?……。」

 

 

 

 

[パン] [パン]

    ↑

 

 

 

かすみ「……。」ニヤリ

 

 

美咲(……ん?)

 

 

 

 

[パン] [パン]

 ↑

 

 

 

かすみ「……。」ガビーン

 

 

美咲(これは……)

 

 

 

 

[パン] [パン]

    ↑

 

 

 

かすみ「……。」ニヤリ

 

 

美咲(……これは、フェアじゃないわね。)

 

 

美咲「……やめよ。こんなの少しも昂らないわ。」

 

 

かすみ「あれれ〜降参ですか〜?」ニヤニヤ

 

 

美咲「こんなの全然フェアじゃないわ。勝負条件を変えましょ?」

 

 

かすみ「この上なくフェアだと思うんですけど〜、かすみんのちょ〜激辛中須カスタムにビビっちゃいました〜?」ニヤニヤ

 

 

美咲「……別に、こっちのコッペパンを食べて勝利宣言しても良いのよ?」スッ…

 

 

かすみ「なんでわかったんですか!?」ガビーン

 

 

美咲「……全部顔に出てるわよ。」

 

 

かすみ「んな!?」

 

 

美咲「そうじゃなくても、もし今のがブラフだったら……あなた負けてたわよ?」

 

 

かすみ「 」

 

 

美咲「だから、私に有利過ぎてフェアじゃないって言ったの……!条件を変えて、フェアに行きましょう?」

 

 

かすみ「……オネガイシマス。」

 

 

 

 

 

 

〜仕切り直し〜

 

 

 

かすみ「というわけで仕切り直しです!」●REC

 

 

美咲「じゃあルールを確認するわよ?かすみちゃんが、ちょ〜激辛中須カスタムに印をつけて、同じ印をこの2枚ある紙のどちらかに書く。……1枚だけよ?」

 

 

かすみ「……書けました!1枚の紙を破いて2枚にしたので、イカサマはできませんよ〜?」

 

 

美咲「good ! なかなか抜け目ないじゃない……。」

 

 

かすみ「へへーん!」ドヤ

 

 

美咲「そしてこの2つの紙コップでそれぞれ紙を隠す。」

 

 

かすみ「美咲先輩!確認の許可を求めます!」

 

 

美咲「当然の権利よね。いいわ、心ゆくまで確認してちょうだい?」

 

 

かすみ「……タネも仕掛けもありません!」

 

 

美咲「オッケー。そして私がこの紙コップをシャッフルする。……別に見ててもらっても構わないわよ?」

 

 

かすみ「いいんですか〜?かすみんの動体視力をなめたこと、後悔させちゃいま

 

 

 

 

シャシャシャシャッ……‼︎

 

 

 

 

美咲「あら、それは困ったわねぇ?」ニヤ

 

 

かすみ「 」

 

 

美咲「あとはかすみちゃんが好きな方を選んで、私が残った1つを選ぶ。そしてお互いに紙コップの中の紙を見せるだけ。私はもう手を触れないわ。」

 

 

かすみ「ふ、ふん!どう足掻いたって2分の1の勝負ですもんね!確率の勝負なら〜、と〜っても可愛くて、神様に愛されちゃってるかすみんは無敵なのです!かすみんの運命力の前にひれ伏してくれちゃってもいいんですよ?」

 

 

美咲「随分と自信ありげね。……じゃあ、最後に確認するけど……乗るのね?この勝負!」

 

 

かすみ「もちろんです!」

 

 

美咲「 it’s a deal ! 正々堂々、とことんやり合いましょう!」

 

 

 

 

 

 

〜いざ、尋常に……勝負!!〜

 

 

 

美咲「……。(印が書かれた紙は今、私から見て--の紙コップに入っている。勝つには、かすみちゃんにこっちを選ばせればいい!)」

 

 

かすみ「よ〜し、こっち……」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

       ↑

 

 

 

美咲「へぇ〜♪」ニヤ…

 

 

かすみ「な、なんなんですか!?」

 

 

美咲「いや、ね?これからかすみちゃんが中須カスタムを食べて赤ん坊みたいに泣き喚いちゃう姿が見られると思うと、面白くなっちゃって♪」

 

 

かすみ「結果がわかるはずもないのに、そうやってかすみんを惑わそうとしたって無駄ですよ!早くもう一つの紙コップを選んでください!」

 

 

美咲「……じゃあ親切心で教えてあげるけど、『私はどちらに印つきの紙が入っているか知っている』わよ?」

 

 

かすみ「ななな、そんなハッタリに引っかかるわけないじゃないですか……!?」

 

 

美咲「……。」スッ…

 

 

かすみ「……100円玉?」

 

 

美咲「……!」チャリーン…

 

 

 

 

クルクル……パシッ

 

 

 

 

かすみ「なんで今、コイントスを……?」

 

美咲「……オモテ。」

 

かすみ「この期に及んでコイントスで勝負しようなんて、往生際が

 

 

 

 

[桜] ゴゴゴゴ…

 

 

 

 

美咲「……フフ♪」

 

 

かすみ「え〜!?まさか、伏せる直前にコインの面が見えて!?……いやいや、こんなのまぐれ

 

 

美咲「……!」チャリーン…

 

 

 

 

クルクル……パシッ

 

 

 

 

かすみ「あ、また!?」

 

 

美咲「……オモテ。」

 

 

かすみ「……。」ゴクリ

 

 

 

 

[桜] ゴゴゴゴ…

 

 

 

 

美咲「……フフ♪」

 

 

かすみ「いいいいや、まだ!2回連続なんて全然あり得る範囲

 

 

美咲「……!」チャリーン…

 

 

 

 

クルクル……パシッ

 

 

 

 

かすみ「3回目!?」

 

 

美咲「……ウラ。」

 

 

かすみ「ま、まさか……いや、そんなことあるわけが……。」

 

 

 

 

[100] ゴゴゴゴ…

 

 

 

 

美咲「……どう?少しは信じる気になったかしら?」

 

 

かすみ「ぐぬぬ……!でも!仮に美咲先輩が中身を知っていても勝敗には関係ありません!かすみんが安全な方を引けば良いだけです!!」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

       ↑

 

 

 

美咲「へぇ〜♪」ニヤ…

 

 

かすみ「(惑わされるな、美咲先輩の反応をよく見るんだ!)……やっぱりこっちに……。」スッ…

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

  ↑

 

 

 

美咲「や〜ん♪そっちを選ばれるとぉ、美咲ちゃん困っちゃうなぁ〜♪」キャピ♡

 

 

かすみ「……な!?」

 

 

美咲「ねぇねぇかすみ〜ん、美咲ちゃんね?かすみんが作ってくれたコッペパン、とっっても大好き♪」キャピ♡

 

 

かすみ「と、当然!かすみん特性のコッペパンを好きにならない人なんてこの世にいませんからね!」ドヤ

 

 

美咲「だから〜……お・ね・がい♡美咲ちゃんにかすみん特性の〜美味しいコッペパンをあーんして欲しいの♡世界一可愛いかすみんにあーんされたら……美咲ちゃん、きっとかすみんの大ファンになっちゃう///」ウルウル

 

 

かすみ「えへへ///そんなに褒めてもコッペパンしか出ませんよ〜///……って、その手には乗りませんよ!」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

  ↑

 

 

 

美咲「いじわるしないで……お願い///」ウルウル

 

 

かすみ「かすみんの決意は揺らぎませんよ!?さあ、美咲先輩!!もう一つの紙コップを選……。」

 

 

美咲「もう!美咲ちゃん、かすみんのこと一生恨んじゃうぞ!」プンプン

 

 

かすみ(待てよ……?あの美咲先輩にしては簡単過ぎないか?……何かがおかしい!?このまま決定してはいけない気がする……!)

 

 

美咲「頼まれたって、もう会いに来てあげないんだからね!」プンプン

 

 

かすみ「……やっぱり、こっちだ!!」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

       ↑

 

 

 

美咲「……!」

 

 

かすみ「さあ!今度こそ、チェックメイ

 

 

美咲「……そうやって、また『考え直す』のね。」

 

 

かすみ「無駄な抵抗は

 

 

美咲「かすみちゃん、今までもそうやって『考え直して』来たんでしょう?」

 

 

かすみ「……それがなんだって言うんですか?」

 

 

美咲「よく言えば慎重、用心深い……でも裏を返せば優柔不断。まぁ、自分に自信を持てないのは別に恥じることじゃあないわ。」

 

 

かすみ「……そ、そんなことないですよ〜!?わかった!美咲先輩、このかわい〜かすみんに嫉妬して意地悪してるんでしょ〜?」キャピ☆

 

 

美咲「……そう言い聞かせて、ずっと自分を騙してきたのね?……これからもそうやって、自分に嘘をついて生きていくのかしら?」

 

 

かすみ「…………流石に怒りますよ?」

 

 

美咲「……かすみちゃんの周りには魅力的な子がたくさんいるから、自信を無くすのも無理ないわ。」

 

 

かすみ「…………いい加減に!

 

 

美咲「でもね?……かすみちゃんにはもっと自分を認めてあげて欲しいの。」

 

 

かすみ「……!」

 

 

美咲「今日かすみちゃんとお話ししてわかったわ。みんなとのお昼が楽しみでコッペパンを作り過ぎちゃうところも、根は真面目さんなところも、嘘がつけない素直なところも……立派な、中須かすみの魅力なの。」

 

 

かすみ「美咲先輩……。」

 

 

美咲「だから、もっと自分に正直に生きて欲しい……!私は、ありのままのかすみちゃんが大好きだから!……だから、自分の素直な心を、信じてあげて?」

 

 

かすみ「美咲、せんぱぃ……///」ウルウル

 

 

美咲「……じゃあ、どっちを選べばいいかわかるわね♪」

 

 

かすみ「…………さっきまでの感動が台無しなんですけど。」

 

 

美咲「あら?さっきからずっと、嘘なんて1つもついていないけど?」

 

 

かすみ「……はぁ。」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

  ↑

 

 

 

美咲「……。」ゴクリ

 

 

かすみ「にするとでも思ったんですか……?」

 

 

 

 

[紙コップ] [紙コップ]

       ↑

 

 

 

かすみ「さぁ……、私は自分の素直な心に従って、『最初に選んだ紙コップを選びました』よ!?」

 

 

美咲「!?」

 

 

かすみ「今、初めて狼狽えましたね!?これで確信できました……!もう、かすみんは迷いません!さぁぁああ、もう一つの紙コップに手を置いてください!美咲先輩!!」

 

 

美咲「か、考え直さなくていいの……?」

 

 

かすみ「……見苦しいですよ、美咲先輩?『考え直すな』と散々言って来たのは美咲先輩でしょう……!!?」

 

 

美咲「!?……く、くうぅぅ!!」

 

 

かすみ「さっさと負けを認めたらどうなんですか!美咲先輩ッ!!」

 

 

美咲「……くぅぅぁああ!!nなぁかぁす、かすみいいぃぃ、きさまぁぁぁああ!!!」

 

 

かすみ「クク……アッハッハッハッハ////…………ぁあなたの負〜け〜で〜す〜よぉ!!早く残った紙コップを選んで……いや、選びなさい!すぃどうみぃさきぃぃいい!!!」

 

 

 

 

 

 

〜最終結果〜

 

[紙コップ] [紙コップ]

  ↑     ↑

 美咲    かすみ

 

 

 

 

かすみ「ちょ〜激辛中須カスタムにつけた印は『辛』!紙コップを開けて中に『辛』の文字を書いた紙が入っていた方が、ちょ〜激辛中須カスタムを食べて頂きます!依存はないですね!?」

 

 

美咲「ええ……。」

 

 

かすみ「おや〜?さっきまでの決めゼリフは言わないんですか〜?」

 

 

美咲「決めゼリフ……ああ、あれのことね。」

 

 

かすみ「別に勿体ぶらなくてもいいんですよ〜?」

 

 

美咲「そうね。別に減るものじゃあ無いし。……ところで、その『It’s a deal 』と言う言葉。……どんな意味があるのか、かすみちゃんは知っているかしら?」

 

 

かすみ「……知る訳ないじゃないですか。」

 

 

美咲「交渉成立、契約しましょう……まあ、そんな感じの言葉よ。」

 

 

かすみ「なるほど、それで勝負の前に言ってたんですね。」

 

 

美咲「……中でも私が最も好きな訳は、『これで決まりだ』。……いかにも決めゼリフって感じの粋な訳よね?」

 

 

かすみ「確かに、そう言われるとカッコいいかも?……だから、負けそうな時はカッコ悪くて言えない、とでも言いたげですねぇ?」

 

 

美咲「……『 It’s a deal . 』」

 

 

かすみ「!?……へ、へえ〜!?この後に及んで強がるんですね!?いいでしょう!無様に負けを晒しちゃってもらいます!せーのでいきますよ!?」

 

 

美咲「……。」コクン

 

 

かすみ「せーの!!」

 

 

 

 

[   ] [ 辛 ]

 ↑    ↑

 美咲  かすみ

 

 

 

 

かすみ「ええ!?」

 

 

美咲「クク……アッハッハッハッハ////」

 

 

かすみ「そんなバカな!?だって、どう考えてもこっちが安全な方だったのに……!?まさか、かすみんがこっちを選んだのも全部……。」

 

 

美咲「ええ♪ぜ〜んぶ、私のけ・い・か・く・ど・お・り♪」

 

 

かすみ「な、な……!?」

 

 

美咲「一つ教えといてあげる。」

 

 

かすみ「……なんですか?」

 

 

美咲「私があの言葉を口にするシチュエーションは2つだけ。『勝負を宣言する時』と……『勝利を宣言する時』よ。」

 

 

かすみ「そ、そんなぁ〜……。」ヘナヘナ

 

 

美咲「こんなに胸が高鳴ったのは久しぶりよ。……最高の勝負をしてくれてありがとう。かすみちゃん♪」

 

 

かすみ「じゃ……じゃあ、かすみんのことが大好きって言ってくれたのも、全部嘘……。」

 

 

美咲「あら?私言わなかったかしら?『嘘なんて1つもついていない』って。」

 

 

かすみ「え?じゃあ……///」キラキラ

 

 

美咲「これからもよろしくね♪」スッ…

 

 

かすみ「はい///友情の握手でs

 

 

美咲「はいこれ。」ポン

 

 

 

 

[中須カスタム]

 

 

 

 

かすみ「 」

 

 

美咲「私はこっちを……いただきま〜す♪美味しい///」モグモグ

 

 

かすみ「……まだです。」ボソ

 

 

美咲「……?かすみちゃん、今何か言ったかしら?」

 

 

かすみ「この勝負の敗北条件は『ちょ〜激辛中須カスタムを食べること』。」

 

 

美咲「ええ、そうね?」

 

 

かすみ「まだ、美咲先輩が大の辛いもの好きで、『中須カスタムを食べていることに気づいていない』可能性があります!」

 

 

美咲「ほんのり甘くて、ふわふわで、とって美味しいわよ?」

 

 

かすみ「それを証明するには……かすみんがこのコッペパンを食べて、『かすみんの選んだコッペパンが中須カスタムでないことを証明すれば良い』!!」

 

 

美咲「え?まさか……。」

 

 

かすみ「……フフ。フフフフフ。おいしそーだなー……。」プルプル

 

 

美咲「本当に、やるつもりなの……!?」

 

 

かすみ「ホンノリアマクテフワフワナ、カスミントクセイコッペパン……。」プルプル

 

 

美咲「はぁ……。それ、半分よこしなさい。」

 

 

かすみ「へ?」

 

 

美咲「証明するなら、双方が食べて、どちらが中須カスタムか確認する必要があるでしょ?……はいこれ。私のコッペパン半分あげる。」

 

 

かすみ「美咲先輩……///」ウルウル

 

 

美咲「まぁ……その、えっと……まずは、私のコッペパンから食べましょうか?」

 

 

かすみ「はい……///」♪

 

 

美咲(……キャラを演じなくても充分、可愛いじゃない。)

 

 

かすみ美咲「頂きます!」

 

 

 

 

モグ…

 

 

 

 

かすみ美咲「美味し〜///」モグモグ

 

 

 

 

 

〜完食〜

 

 

 

かすみ「じゃあ、次は……。」ゴクリ

 

 

美咲「来てしまったわね、この時が……!」ゴクリ

 

 

かすみ「か、覚悟はいいですか……!?」ブルブル

 

 

美咲「もうこうなったら、最後まで付き合ってやるわよ」ブルブル

 

 

かすみ美咲「頂きます!!」

 

 

 

 

モグ…

 

 

 

 

かすみ美咲「「!!!???」」

 

 

 

 

バタッ… ×2

 

 

 

 

 

 

〜放課後、部室〜

 

 

 

ドア「バァァアン!」バァァン!

 

 

果林「みんな、待たせたわね♪」

 

 

彼方「ふあぁ……、みんなおはよ〜。」

 

 

 

 

かすみ美咲「  」

 

 

 

 

果林「え……、何事!?」

 

 

彼方「みんなぐっすりだね〜。よ〜し、彼方ちゃんも一緒にお昼寝しちゃお

 

 

果林「いやいやぐっすりというか、これ気絶しちゃってるじゃない!?」

 

 

彼方「そ〜ともいう。」

 

 

果林「あと……。」

 

 

 

 

美咲「 」

 

 

 

 

果林「この人はお客さん……ということでいいのかしら?」

 

 

彼方「じゃあ、おもてなしの準備だね〜。彼方ちゃん、お茶入れて来る〜。」トテトテ

 

 

果林「え、ええ。」

 

 

彼方「……?」

 

 

 

 

スマホ[●REC]

 

 

 

 

彼方「かすみちゃんのスマホ、ビデオついたまま……。もう、しょうがないな〜。」スイッチオフ

 

 

果林「待って彼方!そのビデオを見れば、ここで何があったかわかるんじゃないかしら?」

 

 

彼方「はっ!?果林ちゃん、天才か!?」

 

 

果林「……じゃあ、見るわよ?」

 

 

 

 

〜ビデオ観賞中〜

 

 

 

 

果林「な、なるほど……ね。」

 

 

彼方「あちゃ〜。かすみちゃん、負けちゃったか〜。」

 

 

果林「かすみちゃん、なんてものを食べさせようとしてたのよ……。」

 

 

彼方「……で?果林ちゃんは、サイン書いてあげるの?」

 

 

果林「かすみちゃんが勝手に約束したとはいえ、約束は守らないと……ね♪」カキカキ

 

 

 

 

[朝香果林]

 

 

 

 

彼方「お!ファンサービスいいね〜。」

 

 

果林「あの死闘を見ちゃったら、書かない訳にはいかないでしょ?」

 

 

彼方「も〜、素直じゃないねぇ〜。」ニヤニヤ

 

 

果林「あ、美咲ちゃんって字、どうやって書くのかしら……?」

 

 

彼方「ご本人が気絶しちゃってるから、わかりませんなぁ。」

 

 

果林「……。」

 

 

 

 

[朝香果林 みさきちゃんへ♡]

 

 

 

 

彼方「お!可愛く書けてるね?」

 

 

果林「ま、こうする他ないわよね?」

 

 

 

 

美咲「…………はっ!?」

 

 

かすみ「…………あれ?かすみん……。」

 

 

彼方「2人ともお目覚めだね?」

 

 

果林「おはよう、2人とも。」

 

 

かすみ「彼方先輩に、果林先輩?ということは……、ええ!?もしかして、もう放課後ですか!?」

 

 

果林「ええ。」

 

 

彼方「そうだよ〜。」

 

 

かすみ「うわぁぁあ!?午後の授業、全部サボっちゃいました!!??」

 

 

彼方「うんうん、いけない子だね〜。」

 

 

果林「ということは紫藤さんも……あら?彼女は何処に……。」

 

 

 

 

美咲「……。」ソロ~リ

 

 

 

 

かすみ「美咲先輩……果林先輩にサインもらわなくていいんですか?」

 

 

美咲「!?」ギクゥ!?

 

 

果林「そうそう、サインならさっき書いたのがここに……あら?」

 

 

彼方「美咲ちゃん、なかなか手が早いですなぁ。」カンシン

 

 

かすみ「へ?……って、そのカバンからちょっとはみ出てるの、もしかして……!?」

 

 

バババッ

 

 

美咲「ななな、なんのことかしら〜!?」

 

 

チャリーン…

 

 

果林「あ、お金落としたわよ?」

 

 

美咲「あ、ありがと

 

 

果林「……あら?この100円玉……エラーコイン、だったかしら?確かこういうのってけっこう高値がつくのよね。」

 

 

かすみ「ん?……100円、玉?」

 

 

シュバッ

 

 

美咲「そそそ、そうなのよ!?私こういうの好きで集めてるのよ。」ダラダラ

 

 

果林「それにしても珍しいわね。2枚とも同じ面しか印刷されてないなんて。」

 

 

彼方「あ、それってエラーじゃなくてイカサ

 

 

美咲「そうそう!イカすでしょう!?このエラーコイン!!」

 

 

かすみ「美咲先輩……あのときのコイントス、インチキだったんですか〜!!??」

 

 

美咲「……フフ。バレちゃあ仕方ないわね!……そう、あの時のコイントスで使ったのはこのイカサマ用コインよ!!」

 

 

彼方「開き直った。」

 

 

果林「ここまでだと、いっそ清々しいわね……。」

 

 

かすみ「イカサマは無しって言ってたじゃないですか!!」

 

 

美咲「ええ。あくまでも私は、 『イカサマ用のコインを使ってコイントスをして見せた』だけ♪……じゃあ聞かせてもらうけど、私が紙コップや中の紙に、何か細工でもしたかしら?」

 

 

かすみ「 」

 

 

彼方「お〜。」

 

 

果林「た、確かに……。」ムムム

 

 

美咲「ま、約束は約束だから、このサインは貰っていくわね♪それじゃ

 

 

果林「あ、待って。」

 

 

美咲「?」

 

 

果林「わざわざ来てくれたんだもの。一緒に写真撮ってあげるわ♪」

 

 

美咲「え?……じゃあ、お願いしようかしら……。」

 

 

彼方(おや?ファンにしてはなんだか反応が……?)

 

 

果林「ほら、もっと寄って?撮るわよ!」

 

 

 

 

パシャ!

 

 

 

 

美咲「……ありがとう?」

 

 

かすみ「美咲先輩!今ならこの、果林先輩よりも可愛い〜かすみんと、写真撮らせてあげちゃっても良いですけど?」

 

 

美咲「え?いや別に……。」

 

 

かすみ「なんでですか!?」

 

 

 

 

パシャ!

 

 

 

 

美咲「うん、よく撮れてる♪」

 

 

かすみ「撮るなら可愛いところを撮ってくださいよ!」プンスカ

 

 

美咲「ええ、だから1番可愛いところを撮らせてもらったわ。フフ♪」

 

 

彼方(なるほどねぇ……。)ニヤニヤ

 

 

美咲「それじゃあ……またね♪」バッ

 

 

かすみ「美咲先輩!?ここ2階……。」

 

 

美咲「♪」シュバッ、シュバッ……スタ

 

 

彼方「お〜、ぱるくーるですなぁ。」

 

 

果林「まさか窓から帰るなんて……。」

 

 

かすみ「美咲せんぱーーい!!勝ち逃げは許しませんからねーー!!」フリフリ

 

 

美咲「ええ!!あなたとの勝負なら、いつでも大歓迎よーー!!……、!」ダッ

 

 

かすみ「……やれやれですね♪」

 

 

 

 

ドア「ガチャ…」ガチャ…

 

 

 

 

愛「ちーっす!」

 

 

璃奈「こんにちは。」

 

 

愛「あれ〜?みんな窓際に集まってどしたん?」

 

 

果林「え〜っと、なんて言うか……。」

 

 

彼方「……風が吹き抜けていったのさ。」フ…

 

 

愛璃奈「……?」

 

 

かすみ「……♪」

 

 

 

 

 

 

〜翌日、藤黄学園部室〜

 

 

 

美咲「はいこれ。」

 

 

姫乃「え!?いいんですか!?」キラキラ

 

 

美咲「……名前は目を瞑ってくれると助かるわ。」

 

 

 

 

[朝香果林 みさきちゃんへ♡]

 

 

 

 

姫乃「……あ。」

 

 

 

 

ドア「ガチャ…」ガチャ…

 

 

 

風「おっはよーございまーす!美咲ちゃん先輩!」

 

 

剣「フフ……w、おはよう……w美咲……ちゃんww」プルプル

 

 

ふみ「……///」

 

 

ギョロ『どんな美咲ちゃんも可愛いと思うギョロ!』

 

 

美咲「ちょっと、なんなのよ!?」

 

 

姫乃「みなさん、美咲さんがどうかなさいましたか?」キョトン

 

 

 

 

ドア「ガチャ…」ガチャ…

 

 

 

涼「フフww……w」プルプル

 

 

美咲「ちょっと!?いきなり人の顔見て笑うなんて失礼じゃない!?」

 

 

涼「す、すまない……ww…………無理だwww」プルプル

 

 

小雪「……すぃどうみぃさきぃぃ。」ボソ

 

 

美咲「!?」

 

 

姫乃「本当にみなさんどうしてしまったんでしょう?」

 

 

 

 

ドア「ガチャ…」ガチャ…

 

 

 

隼「みんなおはよ〜!あ、美咲ちゃんもおはよ〜!」

 

 

優香「……オハヨウゴザイマス///」ウツムキ

 

 

姫乃「みなさん本当にどうなさったんですか?」

 

 

隼「あれ?姫乃ちゃん、あの動画見てないの?」

 

 

姫乃美咲「あの動画?」

 

 

風「美咲ちゃん先輩も知らないんですか?」

 

 

剣「フフwwww」プルプル

 

 

涼「風ww不意打ちは……wやめてくれwww」プルプル

 

 

美咲「とりあえずそこ2人は〆る……!」ゴゴゴゴ

 

 

ギョロ『暴力はよくないギョロよ!?』

 

 

隼「まあまあ2人とも見てみよ〜よ。」

 

 

姫乃美咲「……。」ゴクリ

 

 

 

 

美咲『や〜ん♪そっちを選ばれるとぉ、美咲ちゃん困っちゃうなぁ〜♪』キャピ♡

 

 

 

 

姫乃「……w…。」プルプル

 

 

優香「……w」プルプル

 

 

美咲「な、な……!?」ピクピク

 

 

 

 

美咲『もう!美咲ちゃん、かすみんのこと一生恨んじゃうぞ!』プンプン

 

 

小雪「恨んじゃうぞ……♪」

 

 

剣涼「フフwww」プルプル

 

 

涼「雪ちゃww……やめw……ww」プルプル

 

 

優香「だめ……ww……小雪ちゃ……///」プルプル

 

 

美咲「な、な、な……!!」プルプル

 

 

 

 

 

 

 

「『nなぁかぁす、かすみいいぃぃい!!!』」

 

 

小雪「nなぁかぁすかすみいぃ……♪」ボソ

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーこうして、虹ヶ咲学園VS藤黄学園の死闘を収めた動画はネット上で結構な反響になり、お互いに知名度を大きく上げる結果になったとさーー

 

 

かすみ「このかすみん、タダでは負けませんよ?……ニシシ♪」

 

〜FIN〜


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