最後に投稿してから1カ月も時間が経ってしまいましたが、何とか投稿することが出来ました。
『ヨカナーンを籠に』
愛憎のアルターエゴ、パッションリップの攻撃スキル。ゲームではダメージとATTACKスタンを与えるものですが、その攻撃はただ片方の鉤爪を横凪に振り払うだけ、というシンプルなもの。
しかし鋭く重い鉤爪と怪力(EX)により、まともに当たれば骨を圧し折り内臓をグチャグチャにするくらいのダメージは与えられる。ただの人間に当たれば最悪の場合、死に至るほどの一撃になる。
普段の私であれば人前でパッションリップの鉤爪も出さなければ、それ以前に殴ることもしなかった。必ず躊躇っているはずだった。
「(関係ない!こいつは、檜山はここで!)」
けれど私は躊躇わなかった。私の心を満たしている怒りと言う感情に従い、躊躇うことなく檜山の命をこの手で刈り取る。あと少し、あと少しで檜山を殺せる。そう確信した時だった。
「カズラッ!!」
「ッ!」
突如、背後から聞こえてきた私を呼ぶ声。その声に驚いて腕を止めてしまう。鉤爪は檜山のすぐ近くで止まっており、止めなければ確実に檜山を殺していたはずだった。檜山を殺し損ねた私の内心は穏やかなどではなかった。それは檜山を殺すことを邪魔された怒り……ではない。それは私を呼んだ声の主が誰なのか分かっていたから。すぐ近くで何度も聞いていた親友の声だったから。
「ハ、ジメ……」
声の主はハジメだった。クラスメイトもハジメを見て驚いているし、ハジメで間違いなかった。誰もがハジメから視線を逸らせない中で、真っ先に視線をそらしてしまったのは私だった。
「(わ、私は……なんてことを!)」
それは檜山を殺そうとしたことについての後悔……などではない。そんな感情は一欠けらも存在していない。後悔しているのは、私があまりにも軽率な行動をしてしまったこと。
「(なんて軽率なことを!?)」
先ほどまで私はステータスの隠蔽を行っていた。その理由は教会や王国から変に目をつけられないためであり、そのために自己暗示を使ってまでステータスを隠した。
でもたった今、その努力は無駄になってしまった。同じ仲間であるはずの檜山を躊躇わず殺しかけた、危険人物として。自分の愚かしさに怒りが沸き上がる。
冷静に考えれば一体どれだけ愚かなことをしてしまったのかわかる。けれど先ほどまでの私はハジメをバカにされたことの怒りで我を忘れていた。そのことを悔やむことはないが、殴るだけで止めておくべきだった。鉤爪と檜山を殺そうとしたこと、それが一番の問題だった。
「カズラ」
だがいくら悔やんでももう遅い。遅すぎる。覆水盆に帰らずの言葉通り、もうなかったことにはできない。その証拠に、メルドさんが私を鋭い視線で睨みながら目の前に立った。
「メルドさん……」
「聞きたいことはいくつもある。だがまず初めにこれだけ聞かせてほしい……なぜこんなことをした」
メルドさんの目には嘘を吐くことは許さない、という強い意志と歴戦の戦士の貫禄を身に纏っている。おそらく嘘を吐こうものなら迷わず彼は私を危険人物として扱い、また国と教会に報告するでしょう。でも本当のことを話しても結果は同じ。だったら、せめて思いの全てを吐き出そう。この悔しさと怒りをぶつけよう。
「なぜ……許せなかったからですよ!!」
「「「ッ」」」
私の叫びに息を飲むクラスメイト。私の叫びは檜山にしているのではなく、自分は関係ないと見て見ぬふりをしているクラスメイトに向けて叫んだ。
「檜山はハジメをバカにして嘲笑ったんですよ!!ただ天職が非戦闘職なんて理由で笑いものにして!」
ハジメがミスをして笑うならまだ許せた。内心ではどう思ってもそれならまだ許せました。けれど、そうじゃない。
「ハジメの天職が錬成士だから何なんですか!ステータスが低いから何なんですか!弱いから何なんですか!そんな、そんなふざけた理由であなたたちはハジメを嘲笑った!」
ハジメは天職が錬成士だから笑われた。ステータスが弱かったから嘲笑われた。それはハジメのミスですか?ハジメに直接的な原因があるんですか。天職もステータスも普通に生きていれば関係ないじゃないですか。たまたま異世界に召喚されて、たまたま錬成士でたまたまステータスが低かっただけじゃないですか。
それは、ハジメが悪いんですか。そんなはずない!ハジメに原因なんてあるはずがない!たまたまそうだっただけで、それだけの理由で、ハジメは嘲笑われた。そんなの許せるはずがない。
「それが許せなかった!あなたたちが許せなかった。でも最も許せなかったのは檜山ですよ!」
指を指し未だに動かない……気絶して動けない檜山を指さす。
「こいつは、檜山は!必要もないのにハジメをバカにして、果てには肉壁なんて言って使い捨てようとした!そんなこと、許せるはずがない!!」
檜山がハジメをバカにしなければ、ただ戦闘職ばかりの中で非戦闘職だったという笑い話だけで済んだ。けれど檜山がちょっかいをかけたせいでそうはならなかった。挙句の果てにハジメを肉壁なんて蔑んで。だから私は檜山が許せなかった。許していいはずがなかった。
私の訴えに対してハジメを笑っていたクラスメイトの反応はバラバラだった。気まずそうにしている者、申し訳なさそうにしている者、私を心配そうに見つめている者、原因を睨んでいる者、そして――。
「ふ、ふざけんなよ!?お、俺たちは、た、ただ冗談のつもりで!」
「そ、そうだ!ただの悪ふざけだ!」
「じょ、冗談にそんな反応しなくてもいいだろ!?」
自らの行った行動に言い訳をする者。小悪党組の残り三人は必死に自分のしたことを冗談だと言って自らの罪を認めない。そんな彼らの行動に呆れている者、睨んでいる者、怒る者もいた。だが、彼らを擁護する者もあらわれた。
「そうだ!誰も本心からそんなことを言っているはずがない!カズラ、檜山たちの冗談に過剰に反応しすぎだぞ!?」
この状況で彼らを擁護する天之河さん。その姿に呆れると同時に、私が悪いと言っている彼の姿が怒りを募らせる。
「冗談?冗談だからこそ悪いんですよ!冗談だから何を言ってもいいんですか!?冗談だったら何を言っても許されるんですか!?冗談なら、仲間を嘲笑ってもいいんですか!!」
「そ、それは……」
「もういいか」
言い淀んでいた天之河さんはメルドさんの静かな、それでいて威厳のある声で黙る。視線を戻せばメルドさんが目を閉じていたが、その雰囲気はさらに険しいものになっていた。
「お前の理由がどうあれ、俺はこの場の責任者だ。ゆえにお前に対して厳罰を与えなければならない」
「ええ。理解しています……ただお願いがあります」
「言ってみろ」
厳罰。その言葉にざわつくクラスメイトと今にも飛び出そうとしているハジメ。そのハジメを抑えている坂上さんが見えますが、視線を合わせない。合わせてしまえば、何を言ってしまうかわからない。だけど、だからこそメルドさんに言わなければならない言葉がある。
「これは全て私がやったこと。私だけの責任です――罰するなら私だけを」
「そのつもりだ」
独房か牢屋での監禁生活か、最悪の場合は追放。最も最悪で限りなくあり得ないことは毒殺か暗殺ですが、それはあり得ないので考える必要はない。それに、そんな心配なんて今の私には不要です。
だって罰を受けるのが私だけということは、ハジメが罰を受けることがないんですから。それが分かったら安心してしまい、自分のことなんて考えていなかった。
はっきり言って、私ってハジメのこと好きすぎですね。あっ、勿論likeの方ですから。間違ってもLoveではありません。私はノーマルですしハジメもノーマルです。まあ私が仮に女だったらハジメの恋人になっていた未来もあったかもしれません。その時は親公認の嫁になったり、サクラファイブ全員に変身してハジメを揶揄ったり、毎日ご飯作ったり、一緒に帰ったり、そんなあり得ない未来もあったかもしれませんね。
「覚悟はいいな」
「……はい」
でもそんなあり得ない未来を考えるのはもう終わりのようです。メルドさんの姿に威圧されましたが、覚悟なんてもう決まっています。メルドさんもそれに気が付いたのか頷く。周りにいる全員がどうなるのか、と固唾をのんで見守っている中、メルドさんは静かに目を開けた次の瞬間――。
「このバカ者が!!」
ゴンッ!
「ごふっ!?」
メルドさんは私の頭に拳骨を落とした。まったく予想していなかったことに加え、全力で殴ったのではないかと錯覚するほどの威力を持つ拳骨に、肺の中の空気が押し出され変な声が出てしまった。っていうか本当に痛いんですけど!?
「全く!理由も気持ちも理解できるが軽率に動きすぎだ……今後は注意しろ!!」
「大丈夫カズラ!?」
痛みで蹲っている私を見てハジメが駆け寄る。その顔は心配そのもので今すぐにでも泣き出してしまいそう。クラスメイトも驚いていますが、この中で一番驚いているのはこの私です。だってメルドさんは、今後、と口にしたんです。それはまるで次があるかのようなことを意味している。
どういうことなのか今すぐにでも声に出して問いたいが、殴られた頭が痛くて思うように声が出せなかった。そんな私の様子を見て何かを感じ取った、もしくは私の言いたいことを理解したらしいメルドさんが笑った。
「確かに途中で止まれなければ、俺はお前に重い厳罰を与えなければならなかった。いくら勇者の仲間と言えど最悪の場合は国外追放もありえたほどだ。だが、お前は止まった。結果としてお前は檜山を殴っただけだから、さっきの拳骨と注意で済んだわけだ」
「それじゃあ私の処罰は……」
「もう一発拳骨が欲しいなら言ってくれ……いややっぱり止めてくれ。なぜか知らんが滅茶苦茶手が痛くなってきた」
先ほどまでの緊張感ある雰囲気とは一変して、どこか緩やかな雰囲気へと変わっていく。右手を左右に振るいながら笑うメルドさんの姿に、場の空気が一気に変えられてしまった。そして一番近くにいるハジメも、私がこれ以上処罰を受けないと聞くと目に見えて安堵している。
「あと坊主……ハジメだったな」
「えっ、あ、は、はいっ」
「俺はお前が羨ましいぞ!」
メルドさんからいきなり名前を呼ばれたことで変な声が出てしまったハジメ。そんなハジメにメルドさんは笑いながら羨ましいと口にした。
「俺もそこで伸びてるやつの言葉には我慢が出来なくてな!カズラが殴らなければ間違いなく俺が殴ってただろう!」
はははっと明るく笑っているが、内容と明るさが全く釣り合っていなかった。現にその言葉を聞いた者たちがギョッ、とした表情でこちらを見ているが、メルドさんはそれがどうしたと言わんばかりに話を進めていく。
「お前たちはこれから互いに背中を預けて戦う仲間だ。その仲間を貶めて辱めるなんてこと、戦士としてだけではなく人として俺はどうかと思う。確かに俺も悪い。これだけの人数の中で戦闘職ばかりというのがそもそもおかしいんだ。必ず一人は非戦闘職が混じっていてもおかしくない……いや、混じっていると考えるのが正しい。なのにそのことを失念して、俺が坊主にあんな態度をしてしまったからこんな事態を引き起こしてしまった。全ては俺の責任だ。坊主、本当にすまなかったな」
「あ、頭を上げてくださいメルドさん!?」
悪いと頭を下げて謝るメルドさんとその光景に慌てるハジメ。そんな中でメルドさんの言葉に居心地が悪そうにしているクラスメイトが数人。言わずもながら小悪党組ですが、そんな彼らは居心地が悪そうに顔に汗をかきながら視線を行ったり来たりさせていた。
「話を戻すがな。俺は坊主が羨ましいぞ」
「ぼ、僕に羨ましがられるところなんか……」
「いやいやいるだろ。お前のすぐ横に」
すぐ横。そう言われてハジメが横を向けばそこには私がいる。私もハジメへと視線を向けているので自然と見つめ合っている感じになった。
「坊主。お前のために怒ってくれる親友を大切にしろ。例えどれだけ力をつけようとも、どれだけの戦いを経験しようとも、どれだけ地位や権力があったとしても、互いに信頼し合える親友というのは手に入らないからな」
「……はい」
メルドさんの言葉で顔を真っ赤にしつつも、ハジメはしっかりと返事をする。その様子を眺めているだけの私ですが、正確には眺めていることしかできないんですよね。だって今現在私の顔もハジメ同様真っ赤に染まってしまっているんですから。
それからメルドさんは、殴られて気絶した檜山を近くにいた兵士に医務室へと連れて行かせると、クラスメイトへと改めて視線を向けたが、私はクラスメイトではなく隣のハジメへと視線を向けた。
「ハジメ……ありがとう」
「こちらこそ……これからもよろしくね」
「……はい」
メルドさんが何か話している中、私とハジメは互いに感謝を口にしつつこれからもよろしくと笑いあったのでした。
と、それでおしまいならよかったのですが。
「で、坊主。さっきのあれはなんだ」
現実はそんな単純でも優しくも甘くもないらしい。メルドさんから説明を促されていました。さっきのあれ、とは私が出現させたパッションリップの鉤爪のことでしょう。ハジメたちクラスメイトも気になっているのか全員が私に注目していた。
この状況で本当のことを言うのもアレだし、かといって嘘を吐くのもどうか、という絶妙にしてちょっとヤバイ状況。この状況をどうにかするためには、嘘でもあって本当でもあって結局は嘘なことを言わなければならない。
「嘘を言ってもしょうがないので正直に言います――わかりません」
「……うん?」
私の言葉に固まるメルドさんとえっ、となるクラスメイトたち。少しの間だけ空気が止まりましたが、すぐに復活したメルドさんがんんっ、と声を出しながらもう一度尋ねてきた。
「あぁ……すまない。もう一度言ってくれないか?」
「私もわからないんです……気が付いたら手にアレがあったので。この鉤爪が一体何なのか分からないんです」
もう一度パッションリップの鉤爪を右手に出現させる。まじかで見たメルドさんはその外観に驚き、クラスメイトも改めてみる鉤爪に驚いていた。メルドさんはしばらく鉤爪を観察したのちに私へと視線を向けた。
「……ならカズラ。この武器を出した時のことを詳しく教えてくれ」
「確か……この鉤爪を出す前に、私は檜山を殴りました。でも見ての通り小柄で腕も細くて筋肉もない私じゃ殴ってもそれほど意味がないと思ったんです」
「細い腕……あれで?」
細い腕の辺りで表情を崩すメルドさん。まあ普通に考えればさっきの光景は信じられませんよね。でも普通に見れば私は小さくて細い腕ですよ?だってカズラドロップですもの。
「それで、もっと力が欲しい。もっと大きな手が欲しい。そんな感じのことを思っていたら、この鉤爪が出てきたんです」
「ふむ……ステータスプレートを見せて貰ってもかまわないか」
「……どうぞ」
私の言葉を聞き再び鉤爪を凝視していましたが、何かに気が付いたのかステータスプレートを求めてきた。おそらく私の天職に何か要因があるのではないかと考えたのでしょう。まあ中らずと雖も遠からずですね。
「ッ……目の錯覚か?」
私のプレートを受け取ったメルドさんですが、内容が信じられなかったのか目をこすっては上を見て、またプレートを見て傾けたり叩いたり自分の目をこすったりしている。そこまで信じられないステータスですか……いえ確かに本物だったら信じられないですよね。今までのことを考えると。
「あ、あの……カズラのステータスはどうなんですか?」
「えっ、あ、あぁ……教えても大丈夫か?」
メルドさんの様子が気になったらしい天之河さんは、恐る恐ると言った感じで尋ねるが、肝心のメルドさんはプレートを一目見て私に伺いをたててきた。おそらく先ほどのハジメの件が影響を与えているのでしょう。いい人ですね本当に。
「ええどうぞ。それに気になっている方もいると思うので、先ほどの謝罪までとはいきませんが、気になっている方全員で見ていただいて結構ですよ。どうせならクラス全員に回してあげてください」
「お前がいいならいいが……じゃあまず教えるが――ステータスにおいて最強はこのカズラだ。俺を遥かに超えている」
「「「ッ!?」」」
最強。その言葉にクラス全員が反応し私を見る。ですが私も私で少し驚いているんです。私のステータス、メルドさんより上なんですか?
後に聞いた話では、メルドさんのレベルが現在62でステータス平均が300前後とのこと。確かにレベル1の時点で越えてました。
「勇者のステータスはオール100で技能も13だった。だがカズラは魔力以外が全て500で技能も31。勇者の約3倍の数だ。しかも魔力に至っては勇者の10倍、他のステータスの2倍の1000だ」
「そんなに!?」
メルドさんの言葉に驚いた天之河さんはプレートを受け取るとすぐに数値を確認している。そんな彼の周りには私のステータスを見ようと数多くの生徒が集まっており、私のステータスを見た面々は私を驚いた表情で見つめている。
「だとしたら……」
「何かわかるんですか?」
逆に私を見て納得しているのがメルドさん。その様子が気になり私は声をかけた。
「いや、その鉤爪が何かわからないと言っていたから、もしかして天職が関係しているのかと俺は睨んでいたんだが……」
「アルターエゴですからね」
「ああ。はっきり言って聞いたこともない天職だ。そもそもアルターエゴとは一体何なんだ?」
その質問に私もわかりませんと返す。アルターエゴとは簡単に言えば別人格という意味を持つ言葉ですが、それを今言っても余計に話が変になるだけ。しかも私のアルターエゴとはFateシリーズにおけるエクストラクラスのことなので、さらに話がおかしくなります。
幸い、クラスにはアルターエゴという言葉を知っている人間はいないらしく、全員が首を振っていました。畑山先生だけは不安でしたが、どうやら担当科目が違うのが幸いしたらしく知らないらしい。
誰もわからないことが分かると、メルドさんは話を戻すが、と前置きしてから話し始めた。
「天職のアルターエゴというのが俺にはさっぱりわからない。わからないが、その鉤爪とお前のステータスが無関係とは思えない。きっと何か関係性があるはずだ」
「……まあ、そうですよね」
本当は私という転生特典に関係しているんですけど……あれ?私のステータスだから私に関係していると言っても過言ではないのか。メルドさんの推測当たってますね。
「だがすまない。俺にはこれ以上わからない……わからないが!」
「ッ!?」
突然。それは本当に突然のことだった。メルドさんが私の頭を思いっきり撫でたのだ。突然のことに驚いてしまうが、それ以上に頭を撫でているメルドさんの手の感触に意識が持っていかれてしまう。
「勇者だけでもすごいのにさらに上がいるとはな!しかもレベル1でこのステータス!勇者ともども成長が本当に楽しみだ!お前たちなら必ずこの世界を救ってくれる。俺はそれを今確信したぞ!」
喜びながら嬉しそうにしているメルドさんの声は頭に入らず、メルドさんの手の感触だけが頭の中に入ってくる。というか痛い。剣士として剣を握って来た彼の手はゴツゴツしており、勢いよく撫でるので結構痛い。でも、どこか気持ちよかった。
というわけで檜山は死にませんでした。
それと、カズラが感情を爆発させていますが、その辺りは本当に悩みに悩んでこういう展開にさせていただきました。
1カ月の間に評価がかなり上がっているのでプレッシャーもありますが、ご容赦ください。