【助けて】呼吸使えるけど、オサレが使えない【転生】   作:ぬー(旧名:菊の花の様に)

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犯罪行為はいけないんだぞっ☆

「源氏さん。

 ちょっと手伝ってほしいことがあるんスけど……」

「いやです」

 

 浦原商店、客間。

 丁寧に茶と茶菓子を出された俺は、何を言われるのかとソワソワ指していた。

 

 ここに来たのは、一本の連絡だ。

 浦原さんから、ちょっとお話したいことがあるんスけど、という文言のメール。

 

 内容が不透明な上に、浦原さんはジジイとも関わりがある。

 何を言われるのかわからないまま、ぶっちゃけ無視しようと思っていた。

 

 それを浦原さんが許すわけもなく、

 

『ちなみに、丈さんにはしっかりと許可を取りました。

(無視したら丈さんから連絡が行きます)』

 

 心の声が漏れているというべきか、脅しだろと言うべきか。

 どちらにしろ、浦原さんのこの言葉で、話を聞くだけ聞こうという気持ちは固まった。

 

「いやいや、断るなんていけずッスねぇ。

 ちょっと位話を聞いてもいいじゃないっすか~」

「その入りと今のセリフで面倒なことは把握しました。

 いやです」

 

 一応、何を言われるのかを考えてみた。

 けど、浦原さんからわざわざ話されるような内容のことはないのでは? という結論に至った。

 ジジイに話を通す内容。

 俺の知る限りではそんな内容のことが、まともな内容であるはずがない。

 

「明日午後、恐らく空座町は虚に満ち溢れます」

「……は?」

 

 異常発生とかするのか? 虚。

 元は人間の魂なのにそんな事あるんか?

 

「理由は少し不明っすけど、予測自体はあるので、一護さんと石田さんに協力をお願いしています」

「石田……って確かクインシーの?」

「そうッス。

 普段は死神に任せていますが、今回は緊急事態だからってことで参加してもらうことになりました」

「石田くんは……」

「快く了承してもらいました」

 

 浦原さんは、目深にかぶったハットを取らないまま、飄々とした態度で話を続けていく。

 

「……ってことは俺に対してのその虚駆除を?」

「あぁいや、空座町のものに関してはお二人で大丈夫だと判断したので、源氏さんには別の場所をやってもらいたくて」

「別の場所」

 

 俺は茶をすすり、話を聞く。

 

 ……ん? なんでいつの間にか話を聞いてるんだ?

 

「その異常発生は、空座町の範囲で収まるんスけど、一部の虚は隣町にまで行ってしまう可能性があるんスよね」

「鳴海町とかそこらへんですか?」

「そうですね」

「それを俺が担当しろと?」

「もちろん、こちらから隣町に出現した虚の情報は送ります。

 けど、何分範囲が広いので、足の速い源氏さんにお願いしている状況です」

 

 話が終わったようで、浦原さんは俺になにか聞きたいことはあるかとこちらを見てくる。

 

 一応話は理解できたが、めちゃくちゃ突っ込むところがありすぎる。

 

「死神は?」

「そりゃ一護さんが参加「んなわけ無いでしょう、違う死神ですよ」……あぁ、そのことですね」

 

 明日虚が大量に来るのが分かっている。

 それを事実とするならば、なぜ死神側は手を打たないのだろうか。

 浦原さんの話によれば、死神は一つの組織である。

 

 ならば、このような危機が事前にしれている状況であれば、対応するのではないのか。

 

「本来、この程度の虚の出現は、基本的に朽木さん一人で対処できていたんスけど、生憎その朽木さんが力が戻っていないようなのでこうなってます」

「……ん? 朽木さんが力を失っていることは死神側には知られていないんですか?」

「えぇ。黒崎さんに力を譲渡したのがバレてしまえば、彼女は最低でも死刑です」

「……力の譲渡だけでそんなに重いんですか?」

「本来死神は人の知られぬところで活動するもの。

 知られてはいけないんスよ」

 

 朽木さんの死神の力が戻ってないからあれだけど、死神増やせるから別に悪いことではない気がするけどなぁ。

 というか、朽木さんってやっぱ優秀なのか。

 

「まぁ、わかりました。

 要は朽木さんが本来対処できるはずのものが、一護一人ではできない可能性があるから、石田くんと俺に協力を頼んでいる、と」

「そういうことになりますね」

 

 この口ぶりだと、クインシーに関しても一護は既に知っていた、ってことか。

 俺の正体に付いても知っている可能性はあるな。

 

 それでも追求してこないあたり、ホント良いやつだな一護。

 

「あ、学校……は午前授業だわ明日」

「もし午前に出た場合は、アタシから学校に一報入れておきます。

 その許可を丈さんにはもらいました」

「あぁ、そういう事」

 

 仮にもジジイは俺の保護者という扱いで高校には通っている。

 だからこその許可だったということか。

 

「浦原さんたちは何するんですか?」

「アタシたちは壊れたものの修理や、記憶に関しての修正を行っていきます」

「……多分浦原さんが行ったほうが速いんじゃないですか?」

「何をおっしゃいますかぁ、源氏さん」

「いやだって……」

「アタシたちは死神から目を付けられているんで、うかつに手出しができない状態なんですよ」

 

 浦原さんの少し低めのトーンでの言葉。

 珍しく真面目な雰囲気で話す浦原さんに、少し面食らう。

 

「ってことで、アタシらは事後処理を主に担当いたします。

 ぶっちゃけ、隣町などに出る影響は少ないと思うので、よろしくお願いします」

「……本当に、数体しか出ないんですよね?」

「えぇ。

 アタシたちの方で事前に感知したものをご連絡いたしますし、町の中を走り回っても大丈夫なようにこちらを差し上げます」

 

 浦原さんはいつの間にかいつものおちゃらけたトーンで話しながら、背後から何かを取り出した。

 

「マント?」

「はい。

 これは刀と同じ原理で霊力を吸収して、自動的に姿を消すことができる装置です」

「……それってはんz」

「ちなみにこれはしっかりと鬼道……霊力の使い方を身に着けていれば、死神にさえ認識されないというスグレモノです」

「だからはんz」

「これを特別に源氏さんにプレゼントします」

「ありがとうございます」

 

 別に犯罪行為に手を出そうってわけではない。

 俺がちょっと透明人間とか興味あるというわけだ。

 

「ちなみに人道フィルターって言う機能を取り付けて、犯罪になりうる場所での解除機能も取り付いてます」

「……ありがとう……っございます……」

 

 犯罪行為いけないんだよ(血涙)

 

「それでは、明日はよろしくお願いいたします」

「……ん?」

 

 浦原さんはそのまま流れるようにアタシは用事があるので、という言葉とともに俺の目の前からいなくなった。

 残されたのは俺一人。

 

「なぁにぃちゃん。

 キャッチボールするか?」

 

 いや、店番に残されたジン太くんと、俺だけだった。

 

 待って俺了承した?

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