白兎が精霊に愛されているのは間違っているだろうか? 作:謎の人でなしZ
今回は戦うことになった経緯を書きました
少し短めです
ではどうぞ!
――ソーマ・ファミリアの一件から色々なことがあった。先ずはリリがヘスティア・ファミリアに改宗したのだ。なんでも前々から神様にお願いしていたそうだ。交渉が大変だったといっていたけど・・・・
二つ目はソーマ・ファミリアについてだ。ザニスが捕まったことにより、ソーマ・ファミリアの悪事が次々と判明し団員のほとんどがギルドに連行された。そして、ファミリア解散にはならなかったが、多くのペナルティが課せられた。ソーマ様はそれらをすべて受け入れ、また一からスタートするそうだ
そして三つめは・・・・
「ベル・・・・いくよ!」
「覚悟しやがれ!ベル!!」
「いっくよ~!白兎君!!」
「悪いけど手加減なしで行くからね!」
そう言って、目の前の四人の男女―――ロキ・ファミリアのLv5の一流冒険者であるアイズさん、ベートさん、ティオナさん、ティオネさんは闘志を漲らせ、武器をとり、それぞれ構えをとる
対するのは僕ベル・クラネルだ。ちなみに援軍はいない。僕一人だ
なぜ、こんなことになっているのかというと・・・・・
~~~
昨日
僕とリリが、ダンジョンからホームに帰っているときににロキ様に出会いお呼び出しを受けた。なんでも明日用事があるからロキ・ファミリアのホームに来てほしいと
僕はそれを神様に話し、何とか許可をもらえた。すごく嫌そうな顔をしていたけど・・・
翌日になり、ロキ・ファミリアのホーム【黄昏の館】に向かった。リリは神様とバイトだそうだ。ホームに着くとロキ様、フィンさん、リヴェリアさん、そしてこのファミリアの創設メンバーの一人でもあるドワーフのガレスさんが迎えてくれた
そして、こんなことがあったのだ
挨拶を済ませると、いきなりフィンさんたちに【黄昏の館】内に案内された
「え~と、ロキ様?何か用があったんじゃ・・・・」
「そうや。そのために今移動しとる。もうちょいで着くで」
「?どこにですか?」
僕の質問はロキ様の笑顔でスルーされた。フィンさんたちの方を見るも同じ反応だ
僕が不思議に思っていると、目的の場所に着いたようだ
「さあ、着いたよ。ここが目的の場所だ」
どうやらここは訓練場らしい。他の部屋より広く、端の方には訓練場を囲むように観客席のようなものがある
「ヘ~広いですね。ここでいったい何を・・・」
そう言って僕は訓練場全体を見回し、中心を見た途端動きを止めた
――そこには、なぜかやる気満々のLv5の冒険者のアイズさんたち
それを視認した僕は回れ右をして逃走を開始した。しかし、フィンさんはそれを予測していたのか指を鳴らした。すると出入り口が封鎖され、窓ガラスにも鉄鋼が設置されていた
僕がゆっくりと振り向くと、そこには満面の笑みのフィンさんたちが
僕は絶望した顔でフィンさんに口を開く
「・・・・・・・嵌めましたね?」
「はて何のことかな?僕はただ、彼らと本気で戦ってもらいたいと思い君をここに呼んだんだが・・・ロキから聞かなかったかな?」
その言葉に僕はハッ、っとロキ様の方を見る。ロキ様はいたずらの成功したような意地の悪い笑みを浮かべ、ニヤニヤしていた
――しまった!既に罠にかかっていたなんて!!
ベルは内心落胆し、肩を落としてフィンに確認をとる
「・・・それで?なんで僕がアイズさんたちと戦わないといけないんですか??」
「ん~そうだね・・・率直に言うと、君の実力を見てもらうためかな?」
「見てもらう?」
フィンさんの言葉にベルは首を傾げる。どういうことだろうか?
「僕たちのファミリアの団員たちにだよ」
その答えを聞き納得がいった。フィンさんたち幹部やロキ様を除き、僕はロキ・ファミリアの団員たちにあまりよく思われていない。それはそうだろう。他所のファミリアの、それもLv1の冒険者である僕がフィンさんたちと親しげに話しているのだ。よく思わない者たちも多いだろう
「つまり、僕のことを説明するよりも、実際に見せた方が手っ取り早いと?」
「そういうことになるかな。それに、僕個人としても君の実力は気になるしね?」
フィンさんはそう言ってほほ笑んだ。・・・まぁ、それはいいのだ。別に、それは
――問題は・・・・
「フィンさん?なんでLv5の冒険者が4人もいるんですかね?」
「?それがどうかしたのかい?」
そう、そこなのだ。ベルはLv1、対して相手はLv5の冒険者四人だ。どう見てもやりすぎだろう
「いやいやいやいや。確実に負けますよね?僕まだLv1なんですよ?」
僕に死ねと?
「ハハハハ。何を言うかと思えばそんなことか。そこは大丈夫だ。僕の親指がそう言っているからね」
フィンはそう言って笑う。僕が反論しようとした瞬間、身体の中から精霊たちが出てきた
「・・・さっきから、何を言ってるの?」
そして、ユキがフィンたちの方を向き、そう話す
――そうだ!言ってやれユキ!!これはやりすぎだって!!!
ベルは内心ユキを応援する。彼女なら自分の味方になってくれるだろう、と。そんなベルの期待の眼差しを受けながらユキは話を続ける
「・・・・それくらいじゃ、足りない。せめて本気でやるくらいしないと」
――ユキさん!!!!?????
ユキの言葉にベルは絶句する。しかし、それでは終わらない
「そうよ。せめてアイツラが本気でかかるくらいしないと勝負にもならないわ」
「確かにそうですね。しかし、それではここが持ちそうにありませんね・・・私は審判をいたしますので、他の皆様は被害が出ないように結界を張ってくれますか?」
「え~私も戦いたーーーい」
「ダメだよティナ。お兄さんが戦うんだから」
と、他の精霊たちも次々とそんなことを言ってくる
――やめて!もう皆、煽るようなこと言わないで!!ほら、後ろですごい邪悪なオーラ感じるよ?怒りがヒシヒシと伝わってくるよ!!殺る気が限界突破してるから!!!!!!!!
ベルは心の中で絶叫するが精霊たちは止まらない。そして精霊たちによる煽りもとい対決方法が決まりフィンさんが聞いてくる
「決まったかい?」
「ええ、先ずは・・・」
ルールはこのようになった
・ベル 対 アイズ ベート ティオナ ティオネ の1体4で行う
・武器、魔法は無制限
・殺しは禁止 しかしベルには殺す気でかかってもいい
・戦闘不能になったらリンネが連れ出す
・どちらかが全滅、降伏したら終了
・時間無制限
なんだろうか、これは。僕って何か悪いことしたかな?と本気で思っているベルにフィンは話しかける
「了解だ。そのルールで大丈夫だよ。それで後はベルの返答次第だが・・・・」
どうするんだい?そうフィンは聞いてくる
ベルはそっと後ろを振り返る。そこには闘気を昂らせ、殺る気満々のアイズたちが
ベルはそっと顔をそらし深いため息をつきながら、返答する
「・・・分かりました。分かりましたよ!やればいいんでしょ、やれば!!!!」
ヤケクソ気味にベルは声を上げる。そんなベルにフィンたちは笑みを返し、他の団員たちを呼びに行った
~~~
――そして現在
周りには多くの見物客もといロキ・ファミリアの団員たち、そして精霊の皆がいる。ちなみにユキとリディヤとティナとルナは僕たち5人を囲むように距離をとって立っている。なんでも全力を出すために結界をを張ってくれるそうだ
僕も目の前のアイズさんたちにならい、構えをとる。脚を肩幅に広げ左脚を前にして腰を落とす。身体を少し斜めにして腕は軽く拳を作り、左拳をアイズさんたちに向け、右の拳を胸の前で構える
そして、リンネが開始の合図をとる
「今から模擬戦を始めます。ロキ・ファミリアの皆さんはベル様を殺す気でかかってもらって構いません。武器、魔法は無制限。全滅か降伏で終了になります。それでは結界をお願いします」
リンネがそう言うと、ベルたちを中心に長方形の透明な膜が展開する
そして、遂にその時が来る
「それでは、始め!!」
リンネが合図をだす
「ヘスティア・ファミリア団長!ベル・クラネル!!全力で行きます!!!」
「アイズ・ヴァレンシュタイン。二つ名は【
「ベート・ローガ!二つ名は【
「ティオナ・ヒリュテ!!二つ名は【
「ティオネ・ヒリュテ。二つ名は【
そして、両者ともに駆け出した
いかがでしたか?
次回から本格的なバトルに入っていきます
少しでも長く書きたいと思いますがうまく書けるか分かりません
頑張ります
出来るだけ早めに更新したいと思います
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