ありふれない魔法で炎竜王   作:目指せ焼豚

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滅竜魔法と滅竜魔導士

 全員のステータスや技能が確認できたところで、それぞれに訓練が課され始めたが、竜騎は王城の図書館にハジメといた。

ハジメは後方支援側に回ることを決めたから、まずは座学でこの世界の知識を集めるのが目的で、竜騎は自分の天職と魔法についての文献を探すためだった。

 

 竜騎の天職火竜は、騎士団長のメルドでさえ知らないらしく、他の騎士団のもの達に聞いてもわからなかった。そしてその技能の欄にある『滅竜魔法』も聞いたことのない魔法であったために訓練内容を決められなかったのである。なので軽く最初の訓練のオリエンテーションを受けた後にハジメとともに図書館にやってきて、自分の天職や魔法に関しての文献を探してくることをメルド団長に許可を取りハジメと来たのである。

 

「それじゃあ、俺はまず天職のことに関しての文献を探してくるから」

 

「あ、うん。じゃあ俺はとりあえずこの世界の地形とかの本を見てこようかな」

 

竜騎が言葉を残し、そのまま自分の探し物があるであろうあたりに移動していくのを、ハジメは見ながら返事をする。そしてハジメは自分の目的のための本を探すために移動し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分後ーー

 

竜騎は天職や魔法などの文献があるあたりを重点的に探しているが、自分の天職に関しての文献が全く見つからず途方に暮れていた。

 

「まいったな……全くないぞ」

 

竜騎は頭をかきながらどうしようかと文献が仕舞ってある本棚を見る。

全ての文献を漁って自分の天職について調べてみたが、火竜に関しての記述は一つもなかった。

 

仕方ないのでハジメにも手伝ってもらおうと足をハジメの方に向けた時、歴史関係の書籍の本棚に少しだけ違和感を覚えた。そしてその違和感の強い位置に近づいてみるとボロボロの本があった。

その本を手に取り、だいぶ掠れてる文字をなんとか読み取る。

 

『滅竜魔導士生誕記』

 

そう本には書かれていた。

 

「滅竜魔導士……?」

 

竜騎は本の名前を読み首を傾げるが、直感的にそれが自分に大切なものだろうと感じ取っていた。すぐにそれを読もうとその本を開き中身を読んでみる。本の中に書いてあった内容は天職こそは違うものの技能の欄にあった滅竜魔法に書かれていた。

 

 

 曰く、まだ人と竜が暮らしていた神話よりも古い(いにしえ)の時代に、 古の世界では竜が二派閥に対立して巨大な戦争をしていた。

戦況が押され始めた片方の竜が、共に戦っていた人間に自らと同じ力を持たせて敵対する竜たちへの対抗勢力にしようと目論んだ一部の竜が、考え付いた魔法を人に授けた。

 

 その魔法は……『滅竜魔法(ドラゴンスレイヤー)』。

滅竜魔法は自らの体を竜の体質に変換させ、竜に対する特攻能力を持つ竜迎撃用の古代魔法。

 

 その魔法を授けられたもの達を古の人達はこう呼んだ。

 

 滅竜魔導士と。

 

 

「これが、俺の魔法……」

 

竜騎は自分の技能にある魔法の始まりを見て、驚く。だが、同時に疑問も湧く。なぜ自分の天職は滅竜魔導士ではなく火竜なのだろうか。とりあえずその考えを一旦頭の隅に置いておき、その本を借りるために司書の方に向かう。司書と話し、その本を借りることにする。

 

本を借りた後に、ハジメの場所へと向かう。最初に別れた時に地形などの本の場所にいるという言葉は聞こえていたのでそっちの方に向かうと、ハジメは椅子に座り机に大量の本を山積みにして、その中心で読んでいた。

 

「また随分と本を出したな……」

 

「あ、竜騎。お目当てのはあった?」

 

集中していたのか竜騎が近づいて肩を叩くと、ハジメはようやく気がついた。

ハジメの周りにある本は最初の話である地形の本以外にも、魔物の図鑑、鉱石の図鑑、植物の図鑑……などなど、大量のものがあった。

 

「おかげさまで一つだけな……色んな種類の図鑑を見てるなハジメ」

 

「うん、後方支援の担当にはなったけど、僕ができることはしておきたいんだ」

 

そう言って机に積み上げた図鑑を見る。今度はハジメが竜騎に質問する。

 

「それで竜騎、自分の天職とかのことその本で何かわかったの?」

 

「ん?ああ、天職に関してはよくわからなかったが…自分の魔法についてのことは書いてあったからな。少なくとも、俺が使う魔法は神話よりも昔の古代魔法ってことぐらいだ」

 

そう言ってハジメに先程自分が読んだ滅竜魔導士の誕生の記述を見せる。

ハジメは自分の友人が竜迎撃用の魔法を使える存在であるということがわかると少し引いたような表情を見せる。

 

「なんていうか…チートみたいな魔法だね」

 

「お前の言いたいことはわかるが、引いた表情をするなよ……」

 

ハジメに突っ込みながら自分はその文献を読み進めていく。その文献には滅竜魔法を使うことができるようになるとどのようなことができるかが記されていた。竜騎は自分のステータスプレートを見比べながら自分の使えるものと使えないものを見分けていく。ステータスプレートの天職には火竜、技能に書かれている滅竜魔法には『火』と書かれているので自分が使えるのは『火の滅竜魔法』ということだ。

 

竜騎は火の滅竜魔法について書いてある文献の一文を無意識的に読み上げていく。

 

「『竜の肺は焔を吹き、竜の鱗は焔を溶かし、竜の爪は焔を纏う』……か」

 

火の滅竜魔法は基本的に炎を体に纏い、操作、噴出させ近接戦闘を得意とする肉弾戦型。全滅竜魔法共通で咆哮(ブレス)という遠距離攻撃手段もあるが、火の滅竜魔法を使うものは炎の性質を変化、自分が精製する以外の炎を自分のエネルギーに変化させて自分の魔力変換、活動エネルギー…食糧のように扱うこともできる炎を扱うスペシャリストとのことだ。

 

なんとなく本から手を離して、竜騎は自分の右手を見て炎が出るようにイメージする。

するとどうだろうか、炎が右手から燃え盛り始めた。

 

「うぇ!?」

 

「ちょ、竜騎!?」

 

思ったより炎の勢いが強く変な声が出る竜騎といきなり友人の右手が燃え始めたことに驚くハジメ。それからすぐに竜騎は炎が消えるイメージをするとすぐに焔は消えた。二人はとりあえずちゃんと炎が消えたことに安心し、どの本にも燃え移ることがなかったことに安堵する。

 

「びっ、びっくりしたー……いきなり腕が燃えたけど、何したのさ」

 

「いや、俺の滅竜魔法は炎を纏ったりできるって書いてあったから自分で炎が出せるか試してみたかったんだけど……予想以上に燃えたな」

 

そうしてしばらくお互いに借りた本や文献などを読み進め、そのまま竜騎はメルド団長や志願した参加者がいる訓練場へ、ハジメは愛子先生や戦争に参加することを怖がり後方支援に回った数人の生徒がいる場所の方へと別れていった。

 

だが竜騎が本来人間は魔法を使うのに魔法陣が必要なのに対し、魔法陣を介せず魔法を使うことなどが判明したことで、また騒ぎになるのはまだ二人は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この世界のハジメは、最初から後方支援に回ったことでトータスの知識を学ぶ機会が増えて、原作より早く、そして多くの知識を有している設定です。

あと、オリジナルの部分は自分は文才がないので原作の流れを進む話の半分ぐらいにこれからもなると思います。

竜騎・ハジメ側かクラスメイト側の話、どっちが先がいい?

  • 竜騎・ハジメ側
  • クラスメイト
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