ありふれない魔法で炎竜王   作:目指せ焼豚

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すいません、やっとかけました。
現在、学校での試験や共通テストを受けたりなど忙しく時間が取れませんでした。

大学共通テスト、難しかったですね。自分は専門学校にすでに進路が決まっているのですが、学校側からデータが欲しいとのことで記念受験をしました。

でも、専門学校の奨学生の試験もあるのでいいリハーサルになったかも。( ^ω^ )


二週間で、できたこと

竜騎の魔法が古代の魔法だということがわかって二週間が経った。

現在、竜騎は魔法を自在に使えるように訓練をしながら、騎士団の団員に頼み朝の訓練として戦闘訓練を行なっていた。

 

「やるなあ、竜騎!!」

 

「そりゃどうも!メルド団長!」

 

現在竜騎の相手をしているのはメルド団長だ。

メルド団長は剣を振り竜騎に攻撃するが、竜騎はその剣を躱しながら自分の攻撃が通る隙を探している。だが、騎士団の長であるだけありメルド団長はなかなか隙を見せない。

 

「どうした?躱すだけじゃ俺には勝てないぞ!」

 

「それじゃあ遠慮なく」

 

そう言うと竜騎は右手を広げ、爪のような形に指を折り曲げると炎が右腕全体を覆って巨大な竜の爪を象る。そしてその巨大な爪を横凪に振るい、言葉を叫ぶ。

 

「『火竜の砕牙(さいが)』!」

 

「ぬお!?」

 

メルド団長の剣はその巨大な炎の爪で吹き飛ばされ、手からすっぽ抜けてしまう。予想以上に重たい圧で驚いたようだ。だが竜騎はその隙を見逃さず今度は左手に炎を纏わせてパンチを放つ。

 

「『火竜の鉄拳(てっけん)』」

 

そのパンチは、メルド団長の中心を捉え、確実に重い一撃が入ったと竜騎は確信するが、すぐにその考えをやめた。

メルド団長は両腕をクロスさせて竜騎の一撃を防いでいたのだ。足裏から炎を噴射させて、一旦離れる竜騎。離れたところで、今度は大きく息を吸い込んで、口を窄めて一気に吐く。

 

「『火竜の咆哮(ほうこう)』」

 

吐いたものはただの息ではなく、大きな炎の息吹となってメルド団長を襲う。

だが、大きな炎に包まれるがすぐにメルド団長は振り払っていつの間にか回収していた剣を上段から振るう。竜騎はその剣を白刃取りの要領で掴んだ後に『ボボボ』と両手から爆発のような音を出しながらニヤリと笑う。メルド団長は剣を離し離れようとするがもう遅い。

 

「『火竜の握撃(あくげき)!!』」

 

そう叫んだ瞬間、両手から爆発が発生してメルド団長は吹き飛ばされる。

吹き飛ばされた団長はすぐに体勢を直すが、その首には先ほど爆破された剣の破片を掴み首に狙いを定めた竜騎が待っていた。

 

「……降参だ」

 

 

♢♢♢

 

 

 

「いやー、本当に強くなったな竜騎!もう俺に勝てるようになったのはお前だけだぞ?」

 

訓練の戦いが終わり、竜騎の肩を叩くメルド団長。

メルド団長の行動に竜騎は苦笑いをして言葉を返す。

 

「まだまだですよ。二週間で今回だけですから」

 

「いやいや、一応俺も騎士団長を任されている身だ。そんな俺に一回でも勝てたんだから誇っていい」

 

そう言われ竜騎は照れくさくなり、誤魔化すようにステータスプレートを見る。

 

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炎王竜騎 十七歳 レベル:3

天職:火竜

筋力:200

体力:200

耐性:90

敏捷:70

魔力:530

魔耐:580

技能:滅竜魔法(火)[+火属性魔法高耐性][+火属性吸収][+吸収魔法魔力変換、魔法強化][+竜の種]・魔力操作[+第二魔力炉セカンドオリジン(未解放)][+効率上昇][+循環強化(未解放)]・言語理解

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 レベルがあまり上がっていないが、ステータスは全体的に30上がり筋力と体力に関しては50も上がっている。技能に関しては未解放と明記されていた効率上昇が解放されている。

元々、戦闘に関してのセンスもあって、元から道場などに通っていた光輝や雫、その他運動部であったメンツの一部以外には戦争参加の意見のメンツにはほぼ負けたことがない。次々と文献にあった滅竜魔法の資料を読み込み自分の中に吸収し、自分の中で滅竜魔法を使った攻撃技を開発していた。

 

 技名はどうしているかハジメが聞いたところ、『なんとなく』と返した竜騎。強い部分がより際立った竜騎だが魔法の適性が滅竜魔法以外ないことが判明した。

このトータスの魔法は、体内の魔力を詠唱により魔法陣に注ぎ込み、魔法陣に組み込まれた式通りの魔法が発動するプロセスを経る。魔力を直接操作することは出来ず、どのような効果の魔法を使うかによって正しく魔法陣を構築しなければならない。

そして、その詠唱の長さに比例して流し込める魔力は多くなり、魔力量に比例して威力や効果も上がっていく。また、効果の複雑さや規模に比例して魔法陣に書き込む式も多くなる。

 

 それは必然的に魔法陣自体も大きくなるということに繋がる。

 例えば、RPGで定番である”火球”を直進で放つだけでも、一般に直径十センチほどの魔法陣が必要になる。基本は、属性・威力・射程・範囲・魔力吸収(魔力を体から吸い取る)の式が必要で、あとは誘導性や持続時間等の付加要素をつけるたびに式を加えていくので魔法陣が大きくなる。

 しかし、この原則にも例外がある。それが適正だ。

 適正とは、言ってみれば体質によりどのくらい式を省略できるかと言う問題である。例えば、火属性の適性があれば式に属性を書き込む必要はなく、その分式を小さくできるといった具合だ。この省略はイメージによって補完される。式を書き込む必要がない代わりに、詠唱時に火をイメージすることで魔法に火属性が付加されるのである。

 大抵の人間は何かの適性を持っているために、上記の直径十センチ以下が平均であるのだが、竜騎の場合、自身がイメージするだけで焔が発生することから火属性の適正がるかと思われたが魔法陣に魔力をいくら流しても魔法は発動しなかった。同じくどの魔法にも適性がなかったハジメは全ての項目である式を細かく書ければ魔法陣が大きくなるが発動できるのに。竜騎自身は滅竜魔法以外で魔法を使用できないのだ。

 

 最終的な考察では竜騎の技能である『滅竜魔法』が原因ではないかということだ。

 通常、人間の種族は体内の魔力を自分で操作し、魔法を発動することができない。必ず魔法陣の式が必要になる。だが、竜騎が使う滅竜魔法は神話より昔の古代魔法であり、その魔法が人が使うことのできる魔法適性のリソースを全て使っているのではないかというのが考察である。

 

 現代の魔法を使うことができない竜騎だが、本人はそこまで気にしていない。

 『自分はいろんなことを覚えるより、一つのことを極める方が性に合っている』とのこと。

 

 だが実際、竜騎は魔法を滅竜魔法以外使えないが実力は勇者を凌いでトップである。滅竜魔法を文献を参考にしながら自分なりに理解して、技を作りそれを実戦で使えるように修正する。そんなことをするのが現在の竜騎の日常だ。

 

 

 竜騎の目的はただ一つ、元の世界に帰るため。だが、イシュタルやこの世界の人間は信用はしていない。というか、竜騎の存在、見つけた文献の内容をイシュタルなどはあまり喜んでいないのだ。神代において、エヒトをハジメとする神々は、神代魔法にてこの世界を創ったと言い伝えられている。そして、現代の魔法は、その劣化版のようなものだと認識されている。それ故に魔法は神からのギフトであるという価値観を聖教教会が教えているのだが、竜騎の滅竜魔法はその枠組みから外れた、なんなら神代より太古の魔法と文献に記されていることから教会側からしたらあまりよろしくないとのこと。

 

 そのことから教会は竜騎をあまり歓迎していないのだ。竜騎自身もその教会側からの雰囲気は伝わってたらしく、最初から信用はしていなかったのだが、余計信用しなくなり、現在は完全に自分のレベルアップのための機会をくれるだけの存在として認識している。

 

 「さてと、俺はそろそろハジメの方に行ってきますね」

 

 「お、もうそんな時間か。」

 

 「…じゃあ俺はこれで」

 

 メルド団長と話しながら王城内を移動し、別れ道で別れる竜騎。そんな竜騎にメルド団長は声をかける。

 

 「なあ、竜騎。お前はなんの目的のために戦いに志願をしてくれたんだ?」

 

 メルド団長の質問は確かに現在の王国や教会側の疑問を表していた。最初の召喚された時、最初から戦争を参加する意思を見せていた光輝と対立するような行動をしていたはずの竜騎が、何故戦争をする側として訓練に参加しているのかがトータス側の陣営から疑問になっていたのだ。最初は光輝に説得されて参加してくれたと考えていたが、二週間訓練をしていた中で竜騎は参加側のクラスメイトから浮いていたのだ。

雫や香織など、ハジメ関連でもともと話すことがあった人間や同じく竜騎と交流があったクラスメートの数人以外の人とは全くというほど交流を持たない、または対立している。後方支援に回ったハジメとは何かと図書館に籠り、何かをしているみたいだが、その内容はまだ明かされていない。

 

 だから、トータス側の陣営は警戒しているのだ。

 

 竜騎がその力を使い反逆的な行動をして、自分たちにその力を向けてくるのではないかと。メルド団長はこの二週間で竜騎が無闇に自分の力を使うような行動をする人間ではないと理解していたのでその意見には賛同していないが、何故訓練をしているのかは気になっていた。だから聞いた。

 

 「そんなの簡単なことです…」

 

 エルドに背を向けて移動しようとした竜騎は、いつも通りの口調で話しながら振り返る。そして、竜騎の目を見たメルドは表情が固まった。

 竜騎の瞳が変化し、瞳孔が縦に…竜のような瞳に変わっていたのだ。

 

 「仲間と、日本に元の世界に……帰るためだ」

 

 

 竜騎はいつもの口調で、だがいつもの明るい感じとは違う真剣な雰囲気の少しだけ口角をあげる笑いをしながらそうメルド団長に言った。

 

 

 

 ♢♢♢

 

 ところ変わって場面はハジメに映る。

 ハジメはトータスの方から紹介された工房に籠り、とある兵器を開発していた。

 開発していた兵器とは……「銃」である。

 

 銃を作ることになったのはハジメが後方支援に回ることが決まって数日。ハジメは図書館で勉強をしていた時である。

 錬成師の天職を持つハジメは基本、戦争に参加するクラスメイトたちの使う剣が折れた場合に技能を使い直すことや、急造の武器を製作することを担当することになり、時々訓練を受けながら座学などでこの世界の知識を増やし、錬成師としての腕を上げることが求められた。

 

 そして竜騎ほどではないが魔法の適性がないハジメは、とにかく他のクラスメイトに劣っている部分を知識面で埋めようとほぼ毎日勉強に食事や睡眠以外をその勉強に回していた。その理由は簡単、自分のことを友と呼ぶ竜騎のためだ。実は竜騎とハジメの付き合いは長く、3年ほどになる。

 

 竜騎との出会いは中学一年生に遡る。

 ハジメは新作のゲームを買いにゲーム屋に行く途中だった。ゲームを買い帰る道中にある公園から転がってきたボールをハジメが拾い、それを返したのが竜騎の住む施設の子供だったのだ。施設の子供とともに竜騎も来ていて、ハジメの持っているゲームを見た竜騎がハジメに話しかけた。その新作ゲームは竜騎が好きなゲームの続編であり、竜騎本人もあとで買いに行く予定だった。感情に素直な部分があった竜騎はたまらずハジメに話しかけた。『お前もそのゲーム好きなのか!?』と。

 

 最初はこの辺じゃあまり見ない桜髪の竜騎に警戒心をあらわにしたハジメだが、竜騎のゲームに関しての質問にハジメも食いついた。

 そこからだ、ハジメと竜騎の関係は。ハジメの家に行ってゲームをしたり、逆に竜騎の住んでいる施設にハジメが行って子供たちと遊ぶこともあった。『趣味の合間に人生』を座右の銘にしているハジメ、施設の人間以外をあまり信用していなかった竜騎、初めてと言ってもいいほどゲームなどの趣味が合う人間に出会えた二人はお互いに気を許した。

 

 そんな竜騎の役に立ちたいと考えたハジメは、この世界のもので地球の兵器を開発することができないかと考えたのである。そこで最初に考えついたものは地球の現代兵器、『銃』であった。幸い、ハジメには両親の仕事の関係や趣味でその辺の知識が豊富にあったことから銃を作ること決めたのだ。

 

 そして、まずは銃身になる材料を考えるために国のお抱え職人がいる工房を用意してもらい、自分なりに錬成師の技能を鍛えながら銃を作成するために模索していった。時には竜騎に銃のことを話して調べ物を手伝ってもらいながら、職人の人たちには技能を使うためのコツや考え方、派生技能を発動させるために努力した結果、ハジメのステータスはこうなった。

 

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南雲ハジメ 十七歳 レベル:3

天職:錬成師

筋力:13

体力:13

耐性:13

敏捷:13

魔力:15

魔耐:15

技能:錬成[+鉱物系鑑定][+精密錬成][+鉱石融合]・言語理解

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 ステータスの成長がほぼ平均なのは変わらないが、新しく錬成の技能に派生技能が追加された。

 竜騎のように最初期に出ていた派生技能のようにすでにあったわけではなく、新しく習得した形になったことからメルド団長を始め騎士団やお抱えの職人からも人目置かれることとなる。他のクラスメイトは竜騎以外に派生技能を複数習得しているものは、勇者の光輝でさえしていないのでハジメだけだ。

 

 

 そんなハジメが工房にこもりながら作り上げた銃がたった今完成した。

 

 「……できたー!!」

 

 完成した銃を見て、手を伸ばしながら大きく叫んだハジメの顔は達成感に満たされた顔をしていた。銃の材質は試作品というのもあって豪華な素材が大量に使われており、世界最高硬度とまではいかないが王宮にある中でも特に頑丈な鉱石を使い、燃焼石と呼ばれる粉にすると火薬の代わりになる鉱石を使い火薬を再現して完成したのは回転式弾倉に長めのバレル……俗にいうリボルバー式拳銃だった。

 

 「とりあえず……試射しなくちゃいけないから、竜騎が来てから相談しよう」

 

 「俺がなんだって?ハジメ」

 

 ハジメが完成した銃を見ながら呟くと、工房の入り口から聴き慣れた友の声が。ハジメが振り返ると入り口の扉を開けて笑いながらハジメを見ていた竜騎がいた。ハジメはステータスがが低いはずなのに騎士団の団員並みの速さで竜騎に近づくと、興奮気味に竜騎に銃を見せつける。

 

 「ついにできたんだよ!銃が完成したんだ!」

 

 「わかったから……やったなハジメ」

 

 「試射したいから、竜騎からメルド団長に話して訓練場の一角を貸してもらえないか頼めない?」

 

 「頼んでやるから…その前に俺たちにやることがあるだろ?」

 

 そう言って竜騎はハジメと自身の服の様子を指差す。

 お互いの服は、かなり汚れていた。それもそのはず、ハジメは先ほどまで工房であっちこっちのものを使いながら銃を作製していたのだからあっちこっち汚れが目立つ。竜騎に関しては朝の戦闘訓練でメルド団長と激しい戦闘をやっていたのだから服がボロボロの箇所もある。

 

 「まずは、シャワーで体を洗って着替えてから食堂に行くぞ。今日の昼の訓練で場所を貸してもらうからお前も担当の人に言っておけよ?」

 

 「了解!じゃあ早く行こう!!」

 

 ハジメは興奮が覚めないのか、すぐに試したい気持ちが先走りいつもより活発的なハジメに竜騎は苦笑いをしながら、ずいぶん先に走っているハジメを追いかけるために移動を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

竜騎・ハジメ側かクラスメイト側の話、どっちが先がいい?

  • 竜騎・ハジメ側
  • クラスメイト
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