神話と現代が混ざった世界で、普通な俺ですが頑張って生き残ってやる!!   作:鳩は平和

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二度目の人生は次こそはリア充に!?

それはただ偶然の出来事だった………普通に起きて、普通に母さんや父さん、妹に挨拶して、普通にご飯を食べて、普通に高校まで登校するはずだった。

 

 

………それが、家族と最後の別れになるとは……この時の俺は考えてもいなかった。

 

 

俺は……死んだ、トラックに轢かれて無意味に死んでしまった。

 

そして、幽霊になってしまった。最初の頃は戸惑った、自分の死体が目の前にあって、誰も俺に気づかないんだから、寂しいか寂しくないかであれば寂しい。

 

『どうしたら、俺は成仏できるんだろう………』

 

晴天の空の中でふよふよと浮かびながら考える、そう、ゲームや小説に置いて、トラックに轢かれた男は大体、二度目の人生は前世の知恵でを使って異世界で無双しハーレムを作る。

 

いや、時には成長し、魔王倒す王道系もある。

 

だが、疑問に思ったことがある………ただの高校生達がよく、人や動物などを殺せるなと……俺には無理だ。そんな度胸も才能もない。

 

高校の成績はど真ん中、容姿普通、運動も普通な俺がそんな俺が異世界に行ったら3秒で死ぬ自信がある。ああ、どんなすごい特典をもらおうが、中身が普通な俺にはそれらを使いこなせる自信がない。

 

ハハ、普通すぎる人生だったな、せめて次はリア充みたいな高校生活を謳歌してみたいものだったな、二度目の人生を送れるならな。

 

『あれ、ここは………』

 

適当に空を漂い、気がつけばそこは葬式場だった。なんで俺は葬式場に……見覚えあるクラスの人たちもいた。

 

『もしかして……やっぱり』

 

葬式の看板には………俺の名前があった。つまり無意識に自分の葬式に来てしまったのか………なんか後味が悪いな。なんか、わざわざ俺のために葬式を着てもらっているのが申し訳ない。

 

 

その後、自分の葬式を見るとモヤモヤしていく……普通の俺なんかのために………普通に……

 

それならどうして、自分の胸の中に暗くて……なんか胸がぽっかり穴が空いて………虚しい?

 

いやいや、虚しいってなんだよ………俺はトラックに殺されてしまったんだ。言うなれば自分は被害者なんだよ。こう………幽霊なら幽霊らしく、欲望のままに……まずは銭湯に向かって、女湯を覗………やめておこう。なんか、おばさんの裸なんか見たら、違う意味で成仏してしまう。

 

うっぷ、想像しただけで吐き気が………いや、お化けは吐くのか?ええい、そんなのどうでもいい!!

 

『はあ、火葬はやめておこう……自分の姿が燃えるところなんて見たくないし』

 

どこに行こうか悩む………大阪のVSJも千葉のデスティニーランドに行くのもいいなあ。いや………海外に向かうのもありだな。

 

「ねえ、そこの幽霊」

 

後ろから声をかけられた気がする………いや、多分俺じゃないだろう。

 

「そこのいかにも幸薄そうな普通の幽霊!!」

 

『ああ?普通だと?こっちだって、好きで普通の人生を送ってきたわけじゃないんだよ!!』

 

いかにも俺のことだと思った俺は後ろを振り返った…………そこにいたのは巫女服を着た金髪ツインテールの少女だった。しょ、小学生六年生ぐらいか?……俺、ロリコンじゃないんで………まだ逮捕されたくないので

 

そんな少女は俺を見てため息を吐いた………ああ?なんて失礼なガキだ………

 

「本当、葬式があれば、絶対自分の死を認められない幽霊があるわね……まあ、いいわ、仕事終わらせるわ」

 

金髪ツインテールはポケットから何かを取り出した…………それは数珠だった。

 

「さらば、今を彷徨う幽霊よ……次はもっとマシな人生を過ごしなさい。急急如律令!」

 

金髪ツインテールがそう言うと、何か吸い込まれる感覚があった。そこには何もかも吸い込むブラックホールみたいな渦が発生していた。

 

『うぉぉぉぉぉぉ!!なんだ、これは!!?』

 

「アッハッハ!!それは輪廻の渦よ、それに吸い込まれたら即成仏」

 

金髪ツインテールは高笑いをしていた………クッソぉぉぉ!!俺は………まだ、成仏するわけにはいかないんだよ、成仏って未練なく死ぬことだろう……まだ………まだ死ぬわけにはいかないんだよ!!………もう、死んでいるけどね……是非もないよね!!

 

「ざぁ〜こ♡弱々幽霊、抗わないと原子の塵まで分解されわよ、ほら♡ほら♡頑張れ頑張れ」

 

この金髪………いや、メスガキっ!!くっそっ!!わからせたい、あの笑顔をビビらせたい!!

 

『ふんぬぅぅぅぅぅ!!』

 

「な、なんでよ………クソ雑魚幽霊がどうして、あの輪廻の渦に抗えるのよ」

 

怒りにも似た感情で徐々にメスガキに近づいていく……グヘヘヘ、このメスガキ、今までの、この恨み、晴らさでおくべきか。

 

「くっ、この欲望の塊!!」

 

俺は無我夢中で前を進むと………突然目の前に壁が出現しそれに捕まった。

 

「きゃっ!!」

 

『うん?………壁なのに柔らかい?…………いや、けど何か固いものが……なんだこれは?』

 

それにメスガキの女の子っぽい声が聞こえた…………俺は恐る恐る上を見上げるとなんとびっくり、俺が壁だと思って掴んでいたのはメスガキのおっぱいだった。

 

「このっ!!変態雑魚お化けっ!!」

 

「ブレラっ!!」

 

メスガキの憤怒の回し蹴りが俺の顔面にクリティカルし、ブラックホールまで吹き飛ばされた。

 

『ああぁぁぁぁ、まさかのラッキーすけべーがメスガキのちっぱいなんて最悪すぎるぅぅぅ!!』

 

足の先から分解され………そのまま俺は気を失ってしまった。

 

ー○●○ー

 

「ねえ、起きないよっ!!綾鷹」

 

「ぐへっ!!」

 

布団の上からわかる女の子の声と柔らかい感触と鳩尾に食らわせられた打撃でゆっくりと目を開けると、そこにいたのは金髪ポニーテールの少女だった。鳩尾の一撃が強かったのか、呼吸がうまく出来ない。

 

彼女は鳴瀬美香……俺が住むアパートの隣の家の幼馴染み……武術全般得意とし……こうして、時折殴られる……俺じゃなかったら死んでいたぞ。

 

そして何より………おっぱいが大きい………いや、何あのおっぱい、何カップあるんだろう………すっげえな?下から見上げているのか、高校制服からもわかるほどのボリューム………俺の眼は完全におっぱいに奪われてしまった。

 

「あの………美香さんや」

 

「うん、何よ?あ、おはよう」

 

「うん、おはよう……それで、なんで、幼馴染で隣の家に住むあなたが俺が借りている6畳一間のアパートの一室に?そしてなぜ、俺の腰あたりを太ももで挟んで馬乗りを?」

 

瞬間的な挨拶に思わず反射的に返した……人の悪戯なのか、そういうサービスだったのか……太もものリアルな感触が腰から伝わってくる。それを言うと、顔を真っ赤にする………へ?何故にそのような反応をするんだ………それは………まさか……いやないな、こんな………あっ、パンツ見えた、心の中で拝んでおこう。

 

「べ、別にあなたのためじゃないんだから…………ほら、お母さんに頼んであなたの分の弁当も作ってもらったんだから!!早く起きなさーいっ!」

 

「起きて着替えたいんだけど………いいのか?ここで脱いで?」

 

俺の言葉の意味がわかったのか、顔を真っ赤にして離れた。

 

「べ、別に興味ないわよ!!ほら早くしなさいっ!!」

 

美香は慌てて慌てて部屋から飛び出した………そうだよな、そんなラッキーすけべみたいなことが起こるはずもない。

 

『───ました』

 

「えっ?」

 

声が聞こえた………周りを見るがそこには誰もいなかった……気のせいか?気のせいだな。俺は…………今日から始まる新しい高校の学生服に着替え、弁当をカバンの中に入れた。

 

「輪廻の渦に巻き込まれたけど、そんなの構わない!!目指せリア充生活!!」

 

俺はそう意気込み、美香が待つ外へと出た。

 

ー○●○ー

 

「ねえ、それで……お母さんがね、塩と砂糖を間違えて入れちゃったの!!」

 

「へえ、おばさん……らしいかも」

 

鐘の音の音が聞こえた…………俺たちは空を見上げるとスクリーンみたいものが浮かび上がった。

 

『現在、朝の8時をお知らせします。そして雷神建御雷神(タケミカヅチ)様と荒神建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)の戦闘が始まったことをお知らせします』

 

空を見上げれば、晴天だった空は鉛色に染まり雷の音が聞こえ、風が強くなってくる。

 

「えっ、今日のニュースで神さま情報あった?」

 

そう美香が聞いてくるが、俺は首を横に振る。彼女の言う通り、今朝のニュースに神さま情報の類いはなかったはずだ。曇天の中に目を凝らすと、凄まじい速度で視界を横断していく2人の少女が見えた。どちらも無骨な剣……しかし、唯一の違いは矛先が欠けているか欠けていないかである。

 

「「アッハッハ!!」」

 

その黒髪のショートヘアーの少女が持つ矛先が欠けた剣は、突きを完全に捨てたがその意を介さない剣戟があった。守るところは最低限であり、金髪のゆるふわ少女が震えば雷が落ち、もうひとりの少女が矛先が欠けた剣を振るい、暴風にて雷を打ち砕いた。

 

「今日もあの神様はすごいね」

 

「ああ、凄い…………特に胸がブベラッ!!」

 

美香の裏拳が俺の顔に当たり吹き飛ばされた………ヘヘ、今日もいいパンチをお持ちで………俺はちゃんとはっきりと!!

 

俺はゆっくりと立ち上がった…………ここは学園都市竹生(ちくぶ)市。前世の世界と違うのは………神話と化学が発展した世界であり……神様が実在している世界。何故か………男神も女の子の姿で、好き勝手に遊んでいる。

 

「でも、私たちも神口学園で加護をもらうんだよね」

 

「貰えたら良いなあ……」

 

日本最大の神おろしの学園である………まあ、実際に肉体に神おろすわけではない………そんなことしたら人の肉体は爆散!!もらえるのはその契約した神さまから加護である。

 

無論、神様は海外にいる……西欧ならギリシャ・ローマ神話、北欧なら北欧神話。アイルランド地域ならケルト神話、中東ならバビロニア神話、アジア地域ならならインド神話と須弥山が分かれている。南米ならマヤ・アステカ神話、南アフリカはエジプト神話の主神たちが代表となり、世界を運営している。

 

その地域は大なり小なりの神話があると数えきれない………まあ、この日本も仏教と日本神話が混ざった神仏習合。ヨーロッパなら聖書の神が生まれ、その他の世界の神を悪魔として堕とす行為が許せなかった神たちによる……数十年前には世界神話戦争(アポカリプス・マキア)が起こり……人口の3割が消え、いくつかの神話の世界も消えたらしい。

 

しかし……代表格となる神話の神様のほとんどは不死であり決着がつかないために……神々は各都市に加護を与えるための学園を作り、主神は校長となり、学園を運営し、戦争は世界的にも人気なスポーツへと変わった。

 

「まあ、貰える加護は……それこそ神のみぞ知る!!」

 

武神系の加護をもらえれば、高校生活はモテモテ必須………普通の人生とはおさらばっ!!

 

ー○●○ー

 

桜が舞い散る校門にて………スクリーンが下されていた。そして目の前に広がるのは………男と女の子がイチャイチャと歩いていた。まあ、新しい季節の勢いで付き合うというのもあるだろう。

 

「ねえ、週末は遊園地に行こうよ」

 

「良いね、そしてもちろん夜は……ね?」

 

ああ、もしこの世にリア充爆破ボタンがあるなら、俺は迷わずこの世全てのリア充たちを消し去っていただろう。

 

「あっ、同じクラスだね」

 

掲示板に俺と美香の名前が書いてあった………一年()組と書いてあった。

 

「おお、本当だ………これから三年間よろしく」

 

無論、神様の加護次第では、企業がこっちに来てくださいとなり、人生勝ち組確定。だからお願いします………神様、どうか、この金なし、親なしの俺に相応しい加護をください。

 

「それじゃあ、早く行こう!!」

 

「わっ、ちょっと待ってくれ!!」

 

美香に腕を引っ張られ、俺たちの教室へと向かうのであった。

 

ー○●○ー

 

入学式までの準備まで時間があるために……俺は寝る。ヘヘ……別に美香以外にお友達がいないからとかじゃないから!!その時間潰しの美香はすでに同じクラスの女子と仲良しになっている。

 

「なあ、おい………起きろよ」

 

男っぽい口調が聞こえる……肩を揺らされ、そこにいたのは物腰が柔らかそうな…じゃなかった。同い年だよな?実は俺は先生でしたって言うオチじゃないよな。

 

「えー……どちら様?」

 

「俺か?五輪山武(ごりやまたけし)……中学の頃はみんなからゴリさんって言われてたぜ」

 

こいつ………もしや、陰キャな俺とは対の存在陽キャなのか!?ま、眩しい……まだ加護すらもらっていないのに……この男の後ろから流れ出る後光はなんだ!?……そして、ゴリラじゃねえか……茶髪のイケメンがゴリラみたいな名前か……

 

「えーと俺は神無月(かんなづき)綾鷹(あやたか)。どっちで呼んでも構わないよ」

 

「そうか、よろしくな綾鷹………なんかホストでいそうな、名前だな」

 

互いに握手し、俺は思わず苦笑いする。たしかに………神無月って人ホストにいそうだ

 

「たしかに……けど、俺は女性経験はゼロだ」

 

「ああ、俺もだ…………なあ、綾鷹はもし貰えるなら、どんな加護(フィヴール)が欲しいんだ?」

 

「そりゃ、この学園で有利になれる加護だよ………」

 

加護(ファヴール)………その地域の神々から与えられるもので……人は大なり小なり、貰っている。神々は不変の存在であるが……人々は可能性の存在、加護(ファヴール)は人の魂に適したものへと変わる。

 

武神系なら、武器関連………豊穣神系なら鍬や釜へと変貌する。噂だと極めた人となると神権(リゲイリア)神威礼装(アーティファクト)を宿す人がいるとかいないとか…………まあ、そこまで行くと都市伝説だ。

 

「俺は決まっている…………天鈿女命(アメノウズメ)様の加護(ファヴール)欲しい!!」

 

「芸術系の主神だったか?」

 

………人は意外と見た目によらないんだな……ゴリさんはチッチッチと舌を鳴らした。

 

「いや……たしかに芸術又は踊りの神様だが………それ以上に天鈿女命(アメノウズメ)様はエロの神様………俺はそれでハーレムを築く」

 

………ええ、まあ、わかるよ………男は獣、常にエロのことを考える……だけど、それを貰うほどに………このゴリさん……出来る。

 

「さあ、お前もこの手を取ってくれ………俺らもエロの極地へと至ろうぜ」

 

手を取りたい………しかし、その手を取れば何か大事なものを失う気がする……もしくは、美香に殺される……うん、絶対に殺される。

 

「……そうか、お前の夢はそれぐらい大事なものなんだな……これからは親友でいようぜ」

 

「ああ………」

 

はたして、俺とゴリさんは……世界樹(ユグドラシル)よりも高く深淵の奈落(タロタロス)よりも深い友情で結ばれたのだった。

 

ー○●○ー

 

体育館に集まる………合計12クラスが余裕にいられるほど広い。

 

『それでは………これより学園長であられる大国主(オオクニヌシ)様より学園長の挨拶』

 

体育館の壇上にトコトコと歩く金髪ツインテール幼女がいた…………なんか、見覚えあるけど気のせいだな。

 

『えー、新入生の皆さん、入学おめでとうございます………私たちはあなたたちがやりがいがある学園生活であることを約束します』

 

その後、校長あるあるの長話が続く………幼女に見えるけど……あれがロリババァというものなのか………

 

『それと、この入学式が終わった後に………貴方達が楽しみに止まない加護(ファヴール)の試練……さあ、ドキドキワクワクの学園生活を謳歌してね♡』

 

 

 

又教室へと戻る………そして金髪爽やかイケメンの青年が教卓に立っている……俺とゴリさんは視線を合わせる。

 

「僕は宮崎隼人……今日から1年間担任と歴史・実習を担当するよ、これからよろしくね」

 

キャーキャーと女子生徒達の黄色い声が聞こえる……… 共学校ではあるけど、女:7・男:3という………だからこのクラスもまた女子が多い……生徒会もたしか全員女性だし………

 

「ゴリさん……」

 

「ああ………あいつは俺とお前………いや、俺ら男子生徒全員の敵だ」

 

さすが、ゴリさん………よくわかってらっしゃる。

 

「それじゃあ………このまま中央の神社にて加護(ファヴール)を受け取ってもらうよ……廊下に整列した後に僕の後についてきてね」

 

ー○●○ー

 

神口学園の中央にある神社に向かった俺たち生徒たち。神性的な雰囲気に息を飲む……ここまで綺麗な景色を俺は見たことがない。

 

「生徒たちは、この真ん中で立ってもらいます………すると、君達に与える神様がいます……魂と魂の波長が合う神様が目の前に現れます」

 

日本にでは八百万の神様がいるために………よっぽどではない限り加護(ファヴール)を貰えないことはない………さあこい、俺のリア充生活を与えてくれる神様よ!!

 

次々と神々が現れ………加護(ファヴール)が与えられていく。

 

「それじゃあ、次は………鳴瀬美香さん」

 

「はい!」

 

美香の頰から冷や汗が流れ出る……緊張しているのだ……わかる。俺も緊張する……頑張れ、美香。美香は片膝をつき祈った。

 

「偉大なる八百万の神々よ………その力で我らを導きたもう」

 

「……うん、雷音?」

 

上を見上げれば………雷雲が発生していた……おいおい、まさか!?

 

雷が落ち……煙が上がり……消える。そこにいたのは………同じ金髪だがゆるふわの少女だが………その体から尋常ならざるオーラが放出していた。

 

(おれ)を呼んだのは……お前か………良かろう!!加護(ファヴール)を授けよう」

 

美香の前に……出てきたのは……雷を放出させる刀だった。宮崎先生はゴクリと唾を飲み込んだ。さっき、上空で戦っていた神様じゃないかっ!!

 

「すごい……… 建御雷神(タケミカヅチ)加護(ファヴール)をいただくなんて……有望すぎる」

 

全員から惜しみない拍手に戸惑う美香………そういえば美香の実家って剣道やっていたよな……やっぱりそれなのかな。

 

その後順調に進む………ゴリさんは青い髪の女性に非常に眠そうな目つきをしている。天之麻迦古弓(あめのまかこゆみ)。ゴリさんは両手を地面につけ、大粒の涙を流していた。ドンマイ……ゴリさん……でも、弓の技術は天元突破するかもしれないから……よしとしようぜ。

 

「それじゃあ………神無月くん」

 

「はい」

 

歩くたびに心臓が早く鼓動するのを感じる………どうか、どうかリア充生活を謳歌出来る神さま来てください。

 

「偉大なる八百万の神々よ………その力で我らを導きたもう」

 

 

………何も来ない………ええ、どういうこっちゃ…祈りが、祈りが足りないんか!?だったら祈る……だから神様女神さま仏様!!どうかきてください!!

 

 

しかし………来なかった……あまりの出来事に生徒達の視線が痛い。宮崎先生の方を見る。

 

「神無月君………君に与えらる神様が………誰も来ないんだ」

 

宮崎先生の申し訳ない言葉に俺は真っ白になる………この世界は理不尽に理不尽を重ねた世界らしい。




世界観
神話と化学が発展した世界であり、神々が普通に現世にて住まう。世界の各地域にて神様の陣営がある。神々は人と地球をより良い世界へと導く為に陣営外で戦闘することは禁じられている(ただし陣営内なら暴れても問題ない)。人だけではなく、妖怪、土妖精(ドワーフ)森妖精(エルフ)、巨人などが存在している。

神々
神権(リゲイリア)もしくはその神を主張したる神威礼装(アーティファクト)を持つもの。数十年前の世界神話大戦(アポカリプス・マキア)により現世だけではなく小さな地域の神話世界が壊れた為、又は不死であるためが決着が付かず終戦となった。

そして人に加護(ファヴール)を与えられ……その加護を持つ者同士の戦いが今や政治的にも力を持つほどの人気な戦争ゲームとなった。

そして、神々が現世に現れる際……ほとんどの女性の性別である(例外を除く)

加護(ファブール)
神々が人々に与える恩恵……様々な形があり、その魂に適したものが具現化となる。それを使う世界大会までも開催されている。

神口学園
人々が神々より加護(ファブール)を与えらるために作り出された日本最大の学園都市。人だけではなく妖怪や神話上の種族もそこで共に勉学を学ぶ。神々が先生を担当をしている

神無月綾鷹
一年子組……主人公。白髪黒目。謎の少女に謎の渦に吸い込まれた挙句二度目の生を受けた。
学業……普通
運動……普通
神の加護(ファヴール)……無し

成瀬美香
金髪ポニーテール、少し目つきが強い。最近胸が育ってきたことが悩み
一年子組
学業…中の上
運動…上位
神の加護(ファヴール)
雷神建御雷神《タケミカヅチ》の刀。常に雷が放出する……当たれば感電では済まない

五輪山武
茶髪の髪に、整った顔立ちだが……意外と欲望には忠実に。芸術の主神から加護(ファヴール)が貰えず、男泣きをする
神の加護(ファヴール)
天之麻迦古弓(あめのまかこゆみ)……その威力は高天原までに届くほどの威力を持つ矢を放つと言われている  

何か分からないことが有れば質問どしどしお願いします!!

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