見えているもの。聴こえてくるもの。
ホントか嘘か。
見抜けないから此処なんだ。

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ここにいる理由

ここに居る理由

 

いきなりだが過去の話をしていいか? ...まぁ許可がなくても勝手に喋るけどな。

夏場に近づくとチラホラと蝉の鳴き声が聴こえてくるだろ? 大体六月下旬くらいからかな?

最初はとても小さく死に行く直前みたいに。

八月の中旬くらいになるととても大きく産まれたばかりみたいに鳴くんだ。

最初こそ何も気にせず冬が来るのをただ待つんだが。

3年前からそれが変わった。

 

 

 

…昼前に目が覚めたら既に鳴いていた。

毎年の恒例行事がまた来たなぁって感じで夏の産声を聴きながらベランダへ出て更に大きくなった鳴き声を無視し寝起きの一服。 ただでさえ汗っかきなんだから外に出りゃそりゃあ滅茶苦茶に汗をかく。 それさえも気にせずひたすらに煙を吸うんだ。身体に悪いと分かっていながら。 汗が髪を伝って煙草の火元へ。

火が消えた、最悪だ。 金欠の俺にとっちゃ命くらい大事な火なんだぞ...と自分の体から出たものに対してぼやく。

火が消えた煙草にまた火をつける。半分しか吸ってないんだ...勿体ないだろ?・・・

 

・・・その行動を毎日朝昼晩繰り返す。

何日目かなんて数えちゃいない。毎日のルーティンを実行してるだけだもん。

昼前に起きてまたベランダへ。 ...言うまでもなく煙草火をつける。 ...ふと気づく。なんの前触れもなく...ふと気づく。 声が小さい... いや大きいんだが昨日は、一昨日はもっと大きくかった。...昨日か?一昨日か? 忘れたけどさ...。

髪から汗が滴り落ち煙草の火が消える。小さくなった。

...これはまだ吸えるから...再び火をつける。変わらない

火が落ちちまった。こりゃもう駄目だね...仕方ない、新しいのを吸おう。...火をつける。変わらない

二本目はなんの問題もなく吸えた 満足だ。火を消す。

小さくなった。...? 何が小さくなってんだ?

小さくなった。小さくなった。...答えが出ない。こりゃ難問だ。

気になったり、答えを出したくなったらひたすらに考える性格なんだ。 答えを出すまで止めたくない。...?

何を止めんだ? ...あぁ...! 煙草か! そう思いまた火をつける。変わらない。 ...自分でもわかる。これは建前だもう一本を正当化するための。建前だ。

言わんこっちゃない。 何も考えず吸っちまった。

だが気づいた。 火が消えるんだ...! 小さくなるんだ...。

そんな事は有り得ない。偶然だ、理屈が通らないし、証明できない。 なのに何故か罪悪感を覚える。...小さくなる度に強くなる。 関係ない...筈なのに...

俺が火を消してるみたいだ... 気持ち悪い...

命の灯火、断末魔、俺にゃ関係ないだろう。

煙草の火を消す度に命の灯火が消える。

煙草を吸う度寿命を縮める。

俺の身に起こる現象なら理解出来るだろう。

何故蝉に起こる現象に理解を示しているのか自分でも分からない。

火を消しゃ、命が消える。 たまたまだ。蝉の寿命は1週間とか言うしな... 間近に蝉はいない。副流煙も関係ない...無いはずなのに...また消える。

………………………………………………………………………………………………………………………………………なにか聴こえる。 音の矛先に耳を澄ます。

...なになに? 「...クソが、家族を殺しやがって」

 

 

......冗談キツイぜ。

翌日...絶え間なく怨嗟の声が聴こえる。幻聴だ。馬鹿でもわかる。

1週間後...昼前に目が覚めた。 ここは快適だ。煙草は吸えないが外の声は聴こえない。 よく分からんが精神疾患だと言われた。 ...どうでもいい むしろ感謝だ。

...静かな世界をくれてありがとう。

 

 

「……隔離室。またの名を保護室。 精神科で重症の患者を隔離するための部屋。 」

「あれからイカれたちまったみたいでな。切っ掛けは知らんが、まぁ... それがここに居る理由だ。」

「聴いてくれてありがとう。人に話すと心が楽になるんだ。」

「ところで君の名前は?...」

「……」

 

 

 

「あぁ...また...見えてただけか」

そう言い、煙草に火をつける仕草をした。

 

 

 




初めて投稿というものをします。
恐らく意味わからんと思います。正直私もストーリーを作るのは下手だと思ったので。
それでも折角書いてみたんだからと投稿してみます。
こいつアホやなーって生暖かい視線で見てて貰えると嬉しいです。

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