月の少年のSecret book   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
愛ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


記憶11 宮下愛

とある休日の街中にて。

 

「やっぱ並んでるね~。もうちょっと、早く来ればよかった」

「そうだね~」

 

宮下愛(みやしたあい)の言葉にのほほんとした表情で答える悠里。2人が来たのはテレビや雑誌でも話題になっているクレープ屋だった。

 

「そこまで混んでないみたいだし、お喋りしてたらあっという間かもね。言うの遅れたけど……愛ちゃんの私服、似合ってるね? 可愛いよ」

「あははっ、ありがと♪(ま、待って!? 急にそんな事言うなんて……昨日の誘い方といい、ゆうりんズルいよ……)」

 

悠里にそう返すが、実は内心では焦っている愛。

 

どうして愛がこんなに焦ってるかについては理由がある。それは昨日の放課後が原因だった……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

スクールアイドル同好会に所属してる愛は部室で宿題をしていた。何故かというと、他のメンバーがまだ来てないので暇だったからである。

 

「よーし、今日の分はこれで終わりかな~」

 

シャーペンをテーブルに置き、背伸びをする愛。

 

「失礼しまーす……」

「あれ? ゆうりん?」

 

そこに珍しい来客がやって来た。藍音学院の制服を着た悠里である。

 

「どしたの? ゆうゆ達ならまだ来てないけど……」

「そうなの? それはそれで残念。今日は愛ちゃんに用事があったから立ち寄ったんだけど……」

 

てっきり他の2年生組に用があるのかと思った愛だが、まさかの自分だった。

 

「愛ちゃん、急なんだけどさ? 明日ってなんか予定とかあったりする?」

「んー、明日? 特に予定とか入ってないけど……」

 

それがどうかしたの?と愛が訊くと彼はこう言った。

 

「愛ちゃん、明日デートしよ?」

「オッケー♪ じゃあ明日は、ゆうりんとデートね。いやー、愛さん楽しみだな~♪ ゆうりんとデー……ト?」

 

ここで愛。悠里との会話の違和感に気づく。

 

「ゆ、ゆうりん……ちょ、ちょっと待っ……」

「僕この後バイトだから。また後ほどね?」

 

呼び止めようとした愛だが、悠里は詳しい事は夜にね~と言い残して部室から去ってしまった……

 

バタンと扉が閉まる。

 

「……あ、あんな誘い方……ズルいじゃん。ゆうりんのバカ……」

 

顔を赤くしながら呟く愛なのであった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

という事があり今に至る。

家に帰ってからの夜、今日の為にどんな服を着ていくか迷っていた。友達と遊びに行く以上に迷った。

 

……まあ、悠里とデートという嬉しすぎる1日があるからだが。

 

「待ってる間にメニューでも見ようよ」

「賛成~。愛さん、昨日寝る前に考えたんだけど決まらなくってさ~……」

 

これは本当で、昨日の夜は悠里とのデートの際に着ていく服をずっと考えてたので、考える暇がなかったのである。

 

「ゆうりんは、もうどれにするとか決めてる?」

「愛ちゃん」

「ふえっ!?」

 

悠里の言葉を聞いて、思わず声が裏返ってしまう愛。

 

「ここのクレープ屋ね? 裏メニューがあるんだ。種類も何種類かあるんだって。まぁ……ごく一部の人しか知らないんだけどね……」

「そ、そうなんだ……(ど、どうしよう~!? ゆうりんの前で変な声出しちゃったから、恥ずかしいよぉ~……)」

 

不意打ちもいいところである。

 

「って言ってる間に、もう順番来た! わわっ、どれにするか決めないとー!」

「迷ってるなら、僕がいつも頼んでるアップルシナモンにする?」

「じゃあそれにしよっかな~……」

 

何を頼むか未だに迷ってる愛を見て、自分がいつも頼むアップルシナモンを彼女に提案する悠里。ちょうど迷ってたので、それにする事にした愛。

 

「いらっしゃいませ。ご注文は何になさいますか?」

「……(じー)」

「? ゆうりん、どしたの?」

 

注文の順番が来たのにも関わらず、悠里は愛をじーっと見た。どうしたの?と愛が首を傾げながら訊くと……

 

「えっと……アップルシナモンが1つと()()()()()()()()()()()を1つ」

「~~~~っ!!?」

「かしこまいりました~♪」

 

いつもの澄まし顔で店員に注文。裏メニューと思われる品は愛を見ながらである。

 

「な、なななな……!?」

「それにしても裏メニューのネーミングも洒落てるよねー? アイシテル・スペシャル。なんか愛ちゃんみたいな名前だよねー? ()だけに。略して、愛ちゃんアイシテル」

「も、もう! 恥ずかしいから、人前でそういう事言わないで!」

「……愛ちゃんが照れてる。個人的に楽しみたいから、写真撮ってもいい?」

「と、撮らなくていいから!」

「愛ちゃんアイシテル」

「も、もう、そ、そういうの反則だよぉ~……」

 

ちなみに、クレープを作りながらその光景を見てた店員は、愛が悠里にからかわれているように視えたと同時に、愛の方も言われて満更でもない表情をしてるなと思ったそうな。




読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿日は、穂乃果ちゃんの誕生日になります。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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