せつ菜ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。
それではどうぞ。
とある日の
「ええと……あっ、なるほど。これを入れるんですね」
「分量は……5グラム。はい、せつ菜さん」
「ありがとうございます」
「……(うんうん。今のところ、順調みたいだ)」
予め決められた分量が入った調味料を
どうして悠里もこの場に居るのかと言うと……せつ菜に捕まってしまったからだ。
何故か目を輝かせながら。
ちなみにその時に何故か彼女の頭に動物の耳やら尻尾が見えてしまったのは、きっと大いなる幻だと悠里は思いたい。
「次はこちらを……20グラム」
「20……。はい、どうぞ」
そして次の調味料を璃奈から受け取り、鍋の中に入れるせつ菜。
「うふふっ、お料理って、実験みたいで楽しいですね!」
「……実験かぁ。僕も気持ちは分からなくはないかも」
「うん。分量計るの、楽しい。混ぜるのお願いしちゃって、ごめんね。璃奈ちゃんボード『ぺこりん』」
「気にしないでください! 私はこういうの、やりたいほうなので」
「せつ菜ちゃん、こういうのは好きだもんね」
何より、せつ菜が楽しそうにやってるのが良い証拠である。
「えっと、次は……あれ?」
「璃奈ちゃん、どうしたの?」
「分量が書いてない。『少々』ってだけ……。『少々』ってどのくらい?」
なんと次の工程は決められた分量が書かれていなかったのだ。しかも人にとって意味が異なる『少々』だ。
「うーん……こういうのは……」
「…あ、少々っていうのは……」
悩んでるせつ菜に悠里が『少々』の意味を教えようとした時……
「その時のインスピレーションですよ!」
笑顔でぶっ飛んだ発言をするせつ菜。
「そーれ! 美味しくなってくださーい!」
「せつ菜ちゃん、ちょっと待っ……!」
悠里のストップも聞かず、『少々』と書かれてた調味料……塩をこれでもかというくらいに鍋にぶち込んだのだ。しかも笑顔で。
「あっ、あっ……」
「…大丈夫だよ、璃奈ちゃん。まだ修正は効く範囲だから」
「ほ、ほんと?」
「……多分」
とりあえず味付けの修正をする為に悠里は脳をフル回転させる。
「このくらいですかね」
「う、うん。結構、入った……」
「結構じゃないよ。かなり入ったよ」
悠里と璃奈が見た感じ、明らかにせつ菜は塩の分量を大さじ一杯くらい入れてたのが確認できた。
「おまけですっ! えいっ!」
「あ、ああ……」
「ハザードオン! アンコントロールシーゾニング! ブラックセツナソルト! ヤベーイ!」
そして更に塩を追加するせつ菜。璃奈はそれ以上は止めてな表情、そして悠里に至っては、ハザードなトリガー起動音の声真似をしてしまう。
「私の、美味しくなって欲しいという気持ちの分だけ入れました!」
「へ、へえ……オーバーフローなくらい入れたね?」
「はい! これを
笑顔で恐ろしい事を言うせつ菜。
「…璃奈ちゃん、僕がせつ菜ちゃんの気を逸らしておくから、このメモに書いておいた分量の蜂蜜を鍋に入れておいて。これで相殺できるから」
「う、うん。分かった……」
とりあえず危険回避の為に、悠里は璃奈にせつ菜が入れた塩を相殺する分量の蜂蜜を鍋に入れておくように指示しておくのであった。
余談だが、せつ菜の料理を同好会のメンバーに食べてもらった結果、大好評だったので、何も知らないメンバーに璃奈が真相を教えてあげたところ、涙目で悠里に感謝する事になるのは別の話。
読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿は、ことりちゃんの誕生日になると思います。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。