月の少年のSecret book   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
歩夢ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


記憶16 上原歩夢

とある休日の駅にて。

 

「悠里くーん……って、あれ? この辺りで待ってるって言ってた筈なのに……」

 

待ち合わせ場所に件の人物が居ない。上原歩夢(うえはらあゆむ)が周りをキョロキョロと見渡す。

 

「あ、スマホにメッセージが来てる。えっと……『ふえぇが口癖の方向音痴で迷子の幼馴染みに道を聞かれたので案内してきます』……それなら仕方ないよね。待っていよう」

 

すると悠里からメッセージが送られてきた。

急がなくていいからね?とメッセージを送る。それにしても具体的な例えだなと歩夢は思った。

 

「歩夢ちゃーん」

 

20分後。件の悠里がやって来た。

 

「ごめんね、待たせちゃって……」

「ううん、大丈夫だよ。それにしても、時間が掛かったね、道案内。そんなに遠くだったの?」

 

歩夢の疑問に悠里は苦笑いしながら理由を話す。

 

「ここに来る途中、お婆さんの荷物運びを手伝ったり、子供が飛ばしちゃった風船を取ってあげたり、落し物捜しを手伝ったり……」

 

更に迷子の女の子がいたから交番に連れていったのはいいが、一緒にいてと泣きつかれてしまったそうだ。

 

「あ、あはは……なんていうか大変だったね……」

「まぁ、すぐにその女の子のお母さんが迎えに来てくれたんだけどね。お兄ちゃんも連れて帰るって言われた時は流石にびっくりしたけどね……」

「ええっ!? またなの!?」

 

ちなみにその現象は一度や二度ではない。

迷子の子供を悠里が助けると、何故かその子供から『お兄ちゃんも連れて帰る』って言われるのを歩夢は今でも覚えてる。

 

「時間的にお昼ご飯になっちゃったね」

「その辺はほんとにごめんね。歩夢ちゃん、どこで食べよっか?」

 

さて。歩夢を待たせてしまった手前、どこで昼食を食べようかと考えてた時……

 

「ヘイヘイ!()()()2()()()()()()()()。俺らと遊ばない?」

「え、えっと……」

「……」

 

歩夢は美少女だ。だから彼女がナンパされるのも仕方ないと悠里は思う。しかし、しかしだ。性別が男である筈の悠里までもが、ナンパされた、となると話は別である。

 

「は? 僕は男ですけど?」

「え……す、すみません……」

「……つか、お前ら遊園地で僕とランジュをナンパしてきた奴らだよね?」

 

なんとナンパしてきた相手は、以前遊園地で嵐珠(ランジュ)と悠里をナンパしてきた男達だった。遊園地という単語を聞いた男達は顔が徐々に真っ青になる。

 

「あ、いえ……その時どうも……」

「…あ"っ?」

「す、すみませんでした! 他意はなかったんです!」

 

悠里の声が怖かったのか、あろうことかその場で土下座をし始めた男達。

 

「僕は今お腹が空いてるんだ。今はそんな怒る気になれない。歩夢ちゃんに謝って、早くこの場から失せろ」

「は、はい! すみませんでしたー!」

 

歩夢に綺麗な土下座を決め込んだ男達は、走りながらその場を去っていった。

 

「……歩夢ちゃん、僕はそんなにナンパされやすい外見をしてるかね?」

「そ、そんな事…………ないよ? 悠里くん、カッコいいし、さっきのもほら、偶々だと思うよ」

「そう言ってもらえるのは嬉しいけど……今の間は何?」

 

がっくりと肩を落としながら落ち込む悠里を必死に慰めながら、歩夢は美味しそうなカフェにでも行こうかと言うのであった。




読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
とりあえずこれで2年生組の誕生日回、全員2周目が無事に終わりました。
次から3周目になります。
次回の投稿は、海未ちゃんの誕生日になると思います。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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