月の少年のSecret book   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
海未ちゃん、誕生日おめでとう。
今回から3周目になります。早いもんだんなぁ……。
3周目の誕生日回は、複数での絡みにしようかなと思っています。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


記憶17 園田海未

とある夏の休日。上原家にて。

 

「お邪魔します」

「いらっしゃい海未ちゃん!」

 

上原歩夢(うえはらあゆむ)が来客である園田海未(そのだうみ)を部屋に迎え入れる。

 

「今日はお招きいただき、ありがとうございます、歩夢」

「ううん、こっちこそ来てくれてありがとう。ゆっくりしてね」

 

暑かったでしょ?と言いながら、冷たいお茶を海未に渡す歩夢。

 

「ありがとうございます。では、いただきますね。……ん、美味しい!」

「えへへ、お気に入りの紅茶をアイスティーにしてみたの。喜んでもらえて良かった」

「この美味しい紅茶を飲みながらなら、夏休みの予定を決めるのもはかどりそうです」

 

そう。海未が歩夢の家に来たのは、夏休みの予定を決める為である。

 

「それじゃ、早速だけど、始めようか」

「はい! パンフレットもたくさん持ってきました。一緒に探しましょう」

 

そもそも何故、この2人がこんなに親しいのか? それは1週間と3日前まで遡る……

 

 

 

 

ある平日の放課後。

海未は幼馴染みである高坂穂乃果(こうさかほのか)(みなみ)ことりの3人で少し遠い場所にあるという、噂のファミレスに向かっていた。

 

なんでも、ただのファミレスではないらしい。

 

クラスメイトから聞いた話なのだが、色んな有名人が来たり、通常のファミレスでは取り扱ってないメニューがあるとの事。また有名人が来ると厨房が暑苦しい程、騒がしいとか……

 

当然それを聞いた穂乃果は……

 

『今日の放課後、早速行こう!』

 

そして海未とことりは当然の如く巻き込まれたのである。特に予定もなかったので構わなかったのだが。

 

「いらっしゃいませー。お客様何名様でしょうか~?」

「3人です」

「3名様ですね。禁煙席と喫煙席のほうはどうされますか?」

「禁煙席でお願いします」

「かしこまいりました」

 

海未の答えに店員は空いてる禁煙席を確認してきますので、お名前を書いてお待ちくださいと言って席を確認しに行った。

 

「こちらの席へどうぞ」

 

案内された場所には、10人は普通に座れそうな珍しい席。ご注文がお決まりになりましたら、そこのボタンでお呼びくださいと言って店員はその場から去っていく。

 

「普通のファミレスですね」

「そうだね……」

「海未ちゃん、ことりちゃん見て見て! ウルトラジャンボいちごパフェだってー!」

「全く、穂乃果は……」

「あ、あはは……」

 

メニュー表を見てはしゃいでる穂乃果に対し、海未は溜息、ことりは苦笑い。

 

「……『許してちょーよ的な道化なフランスパンセット』ってなんでしょうか?」

「海未ちゃん、こっちには『キュートで虚言でナーンテネッ!なマカロンセット』って書いてあるよ……」

 

何故か軽食の欄に、やけに目立つ個性的なメニューを発見してしまった海未とことり。

 

「うおー! こここ……これはあのアニメのコラボメニュー! こっちも捨てがたいですね!」

「『禁断のアイスクリームステーキ』って何かしら?」

「見た事がないメニューがたくさんあるねー? 愛さんはこの『星型の王子のクレープ』が気になるかなー?」

「たこ焼きもある。歩夢、ここってファミレス……だよね?」

「私もそう思いたい……かな?」

 

すると海未達の隣の席に座ってた同年代くらいと思われる5人の女子高生の内の2人が、メニュー表を見て自分達と似たような事を言ってるのが聞こえた。他の3人は普通だと思ってるようだが……

 

「ねえ、穂乃果ちゃん、海未ちゃん、あれって、ゆーくんじゃないかな?」

「「え?」」

「ほら、あそこ」

 

ことりが指差す方に視線を向けると、確かに悠里の姿があった。彼は藍音学院の制服を着てるので、かなり判りやすい。

 

「あ! ほんとだ! おーい、()()()()()()!」

「「え?」」

 

悠里の姿を見つけた穂乃果が手を振りながら声を掛けると同時に、悠里だけでなく、隣の席に座っていた黒髪のツインテールで毛先が緑色の少女までもが反応した。

 

ちなみにこの後、軽い修羅場化したのは言うまでもない。

 

 

 

 

という事があり、今のような仲に至る。

 

「海未ちゃん、ここはどうかな? おっきいプールができたんだって」

「いいですね! 5種類のプールに4種類のウォータースライダー……! 見ているだけでわくわくします!」

「でしょ! 他には~……」

「歩夢、見てください。来週、秋葉(あきば)で夏祭りがあるそうです」

 

そこには確かに『秋葉で夏祭り』がパンフレットに記されていた。

 

「わぁ! 楽しそう!」

「悠里君も誘ってみんなで行きたいですね」

「うん。悠里くん、お祭り自体は昔から好きだから」

 

なんとなく『……お邪魔じゃないなら行きたい』と遠慮気味に答える悠里の表情が浮かび、歩夢と海未は思わずくすりと笑う。

 

「あ! 小さい頃に悠里くんと(ゆう)ちゃんと私の3人で夏祭りに行った時のアルバムがあるんだけど、見る?」

「是非見たいです!」

「じゃあ紅茶のおかわりも淹れてくるね? えっとアルバムは確か、この辺に……」

 

この後は完全に小さい頃の悠里の写真の観賞会になり、数分後に新作のスイーツの差し入れをしに歩夢の家にやって来た悠里が巻き込まれ、更に彼が徹夜で色々とやってたとうっかり口にしたところ、それを聞いた歩夢と海未にお小言を言われるのは別の話。




読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿は、侑ちゃんの誕生日になると思います。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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