月の少年のSecret book   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
侑ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。


記憶26 高咲侑

とある日の平日の金曜日の夜。上原家にて。

 

「ふわ~♪ 悠里さんの毛並み、さらさらですぅ~……♪」

「……」

「ほんとだ~♪ しかもゆうりん、いい匂い~♪」

「……(こんな事になるなら、変身しなければよかった……)」

 

優木(ゆうき)せつ()宮下愛(みやしたあい)が猫状態の悠里を愛でながら言う。当の本人は変身しなければよかったと軽く後悔していた。

 

「うわ~♪ ぷにぷにだ~♪」

「ぷにぷにぷにぷに……♪」

 

上原歩夢(うえはらあゆむ)鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)は肉球を触るのに夢中のようだ。

 

「ほわ~……♪」

「…侑ちゃんはなんで首筋付近を触るのさ?」

 

そして盛大なじゃんけんに勝ち、悠里を膝の上に乗せてご満悦な少女、高咲侑(たかさきゆう)は何故か悠里の首筋付近を触っていた。

 

「え? だって、他のみんなも触りたそうだったし……悠里を膝に乗せれるだけでも満足というか、なんというか……」

 

なるほど。つまり彼女なりに他の4人に気を遣ってあげてたという訳か。

 

「……別に撫でるなり、なんでもしてもいいけどさ」

「な、なんでも!? じゃあ猫ちゃん悠里と一緒にお風呂に入るのもあり?」

「おバカ。前提として、仮にも僕は人間だし。侑ちゃんは何考えてるのかな?」

「あん♡ 悠里の柔らかい肉球が……」

 

何やら侑がぶっ飛んだ事を言い出したので、悠里は彼女の頬にてい!とばかりに肉球を押し付ける。

 

「「「「……」」」」

「こら、そこの4人。それもありかもみたいな表情をしない。入らないからね?」

 

歩夢、愛、せつ菜、嵐珠の4人が真剣な表情をしながら考えてたのが、見え見えだったので、悠里は念押しで止める。

 

「せめて他の事にしてね? 内容によるけども」

 

悠里がそう言うと、5人は何をしてほしいか考える。

 

「ハグするのはありかしら?」

 

そう言ったのは嵐珠。

 

「…え? ハグ? ランジュが嫌じゃなければ別にいいけど……」

「きゃあっ! 嬉しい♪」

 

すると嵐珠は悠里をハグしながら、頬擦りをし始めたのだ。

 

「ランジュ。雑に扱うな!」

「きゃん♡ 悠里のにくきゅーが……これはこれで幸せ……」

 

そして雑に扱う嵐珠の頬にてい!と肉球を押し付ける悠里。

 

「はいはーい! 愛さんは、ゆうりんに背中を踏み踏みされたーい!」

「愛ちゃんは猫をなんだと思ってるのかね? …まぁ、いいや。とりあえずうつ伏せになって」

 

猫を飼ってる人だと、ありがちな要望だなと思った悠里は、愛がうつ伏せになるのを確認した後、彼女の背中に飛び乗った。

 

「……」

「あっ♡ これ、ちょ~ヤバい……」

「変な声を出すほどかね? この辺とか凝ってそうだね……ほっ!」

「~~っ!?」

「あ、愛さんがスクールアイドルらしからぬ表情になってます……」

「それ以前に女の子がしちゃいけない顔になってる……私も同じ事されたら、愛ちゃんと同じになるかも……」

 

悠里は愛の背中に乗ってる為、彼女の表情は視えないが、せつ菜と歩夢曰く、ヤバい表情をしてるそうだ。何故か侑と嵐珠も顔を赤くしてる……

 

「……」

「…おーい。愛ちゃーん、生きてるー?」

「だ、大丈夫だよー……」

 

とりあえず愛は大丈夫なようだ。彼女の身体がビクンビクンとしているが。本人が大丈夫と言ってるのなら、大丈夫なんだろう。

 

「せつ菜ちゃんは何してほしい?」

「え? 私ですか?」

「歩夢ちゃんと侑ちゃんは悩んでるし、流れ的にね?」

 

流れ的にせつ菜に訊く悠里。

耳を澄ますと、隣で歩夢と侑が『やっぱり悠里くんと……ごにょごにょ……』とか『いやいやここは悠里とみんなで……』とか言ってるのが聞こえたが、気にしてはいけない。

 

「えっと……じゃあ、私の肩に乗ってほしいです!」

「肩?」

「はい! アニメでそういうシーンがあったので!」

 

アニメ好きな彼女らしい要望だった。

 

「まぁ、それくらいなら……それじゃ、失礼して……」

「ふおおおおおおお♪ これです! これですよ!! 私が求めてた癒しは~~♪ 悠里さんの肉球と毛並みの感触が……♡」

 

早速せつ菜の左肩に飛び乗る悠里。喜びのあまり、せつ菜が興奮しているようにも見えるが。

 

「それで? 歩夢ちゃんと侑ちゃんは何にするか決まったかい?」

「「一緒にお風呂に入ってほしい」」

「真顔で何言ってんの? しかもダメって言ったじゃん」

 

やはりぶっ飛んだ発言をした歩夢と侑に、悠里は呆れながら突っ込むのであった……

 

余談だが、嵐珠が『じゃあ昔みたいに一緒に寝るのはダメかしら?』と余計な事を発言した為、その時の出来事について、悠里が他の4人から『お話』させられるのは別の話。




読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
ちなみに今回の誕生日回の時系列は、今年書いた歩夢ちゃんの誕生日回の続きだったりします。
次回の投稿日は愛ちゃんの誕生日になります。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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