月の少年のSecret book   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
侑ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。



記憶34 高咲侑

とある平日の放課後。虹ヶ咲学園(にじがさきがくえん)のスクールアイドル同好会の部室にて。

 

「じゃあ、右耳からやるから……侑ちゃん、動かないでね」

「う、うん……」

 

悠里に膝枕状態の高咲侑(たかさきゆう)が返事をする。

 

「すう……すう……」

 

そして悠里のもう片方の空いている膝では鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)が気持ちよさそうに寝ていた。

 

そもそもどうしてこんな状況になったのかというと、ついさっきまで嵐珠を甘やかしていたら、侑が部室に来て、自分達を見て何を思ったのか……

 

『ず、ズルい!』

 

頬を膨らませながら、悠里に詰め寄り、じゃあ侑にもやってあげるかと思い、現在に至る。…ちなみにこの時点で嵐珠は悠里の膝枕で熟睡していたが。

 

「……」

「……(わ~、どうしよう~!? 悠里に膝枕されてるランジュちゃんが羨ましいから、ああ言っちゃったけど……)」

 

嵐珠の寝息だけが隣で聞こえる中、この状況になって嬉しい反面、恥ずかしいと思ってしまう侑。同時に悠里の太ももの感触は柔らかいなと思った。

 

……というか、耳かきって普通は女の子が男の子にしてあげるシチュエーションでは?とも思ったが、その思考を侑は放棄した。

 

「私がこんな体勢で訊くのもなんだけど……ランジュちゃん、起きちゃったりしないかな?」

「いや。僕が起こさない限り起きないよ。尤もランジュの場合、こうやって偶に甘やかしてあげないと、昔みたいに変な感じで暴走するからさ」

「変な感じ? 例えば?」

「…軽い方でハグが多くなる。少し酷いとスキンシップが上がる。酷い時だと、ラ、ラァ……って言いながら、ランジュの眼が常に発情してるけど」

「全然想像つかないんだけど……」

 

全く想像がつかない……というか、できない。というか、最後の嵐珠は特に危なくないか?と感じてしまった侑。でも自分もそうなりかけた事があったので、嵐珠の気持ちも理解できる。

 

「…ま、侑ちゃんもランジュ程じゃないけど、そういうところあるもんね?」

「うっ!? 自覚してるんだから、それ言わないでよ……」

「おっと、失礼。はい。右耳終わり。次は左耳をやるから、ゆっくり僕のお腹の方に頭をごろんってしてね?」

 

痛いところを悠里に指摘されまがらも身体をゆっくりと起こしつつ頭を向ける侑。

 

「じゃあ左耳の耳かき始めるよー……」

 

侑を膝枕したのを確認した悠里は彼女の左耳の耳かきを始める。

 

「あ、あのさ……」

「…ん~、何?」

「その……私もランジュちゃんみたいに悠里に甘えてもいい……? て、手を……握ってほしいんだけど……」

「それくらいなら全然構わないよ」

 

なんだかんだで侑も遠慮がちで甘え下手なところは、小さい頃から変わらないなと思う悠里なのであった。




読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
ちなみに今回の誕生日回の時系列は、今年書いたランジュちゃんの誕生日回の続きだったりします。
次回の投稿日は愛ちゃんの誕生日になります。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
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