穂乃果ちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。
それではどうぞ。
寝台特急カシオペアの列車内にて。
「……」
「むにゃ……むにゃ……」
悠里は困っていた。それは傍らで寝ている
「……ゆうちゃん~……うへへ~……」
「……(あー、あー……ほのちゃん、涎まで垂れてる……というか、何の夢を見てるんだろ?)」
それは何かというと、穂乃果の寝てる体勢……悠里を完全に抱き枕にしているのだ。
「すう……すう……」
更には先程まで、耳かきをして自分の膝枕で熟睡している
「ゆう~ちゃん、にげちゃだめ~……ぎゅ~……」
「…ほんとに寝てる?」
「にぇてにゃいよぉ~……ゆうちゃん~……ほにょかからにげりゅな~……まあ~て~……」
穂乃果の寝言がやたらと具体的過ぎるので、実は寝たふりをしてるのでは?と悠里は首を傾げる。
……まあ、今も穂乃果に抱きしめられてるので、首を傾げる事も難しいのだが。意外にも抱きしめる力が強い。もっと言うなら、心なしか徐々にまた抱きつく力が強くなってる気がする。
「はむ……」
「…痛っ。どこ噛んでるの……その前に僕、食べ物じゃないのに……」
「うへへ~……ゆうちゃん、あまくていいにお~い……♪」
「…僕は果物かスイーツか何かかな? というか甘い匂いって何? 逆に怖いんだけど……」
「えへへ~……♪」
そして何を思ったのか、今度は悠里の耳たぶを甘噛みし始めた穂乃果。これは地味に効く。それ以前に彼女が言う『甘くて良い匂い』というのが悠里は気になって仕方ないが。
「はむ……はむ……はむ……」
「…ほのちゃん、少し離れて。あと甘噛み止めて。ね?」
「や~だ~……」
「…少しだけ僕が移動するだけだから」
「だ~め、いまは、ゆうちゃんは……ほにょかのなの~」
「…どうしてもダメなの?」
「だ~め、だ~め~……ゆうちゃんはうごいちゃだめなの~……や~だ~……や~だ~……いや~だ~……!」
体勢を少し変えてあげようと、いったん穂乃果を離してあげようとした悠里だが、駄々っ子に近い声を上げながら拒否。更に強く悠里にしがみついてきた。
「……はぁ……(これはもう諦めるしかないかな)」
そして溜息を吐きながらも諦める事にした悠里。
「むにゃ……むにゃ……」
「…駅に着くまでこの体勢かあ。ほのちゃんの寝相の悪さがエスカレートしなきゃいいんだけど……」
未だに自分から離そうとしない穂乃果の頭を撫でながら、目的地の駅に着くまで生きていられるか少し心配になる悠里なのであった……
読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿日は、せつ菜ちゃんの誕生日になります。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。