ことりちゃん、誕生日おめでとう。
楽しんでいただけると嬉しいです。
それではどうぞ。
とある旅館での朝の出来事から現在。旅館の一室にて。
「……あれ?」
「あ、ゆーくん、その……起きた?」
知らない天井……ならぬ、心配そうにこちらの様子を窺う
「…なんで僕、現在進行形で、ことちゃんに膝枕されているの……?」
「えっと、それはその……ゆーくん、気絶しちゃったから……」
「は? 気絶……? なんで……あっ……」
自分がことり膝枕されている理由を、彼女は言いにくそうに『気絶』だと言う。何故?と思い、その理由を悠里は考えたのだが、直ぐに思い出した。
「…ことちゃんに飛びつかれて、気絶しかけたけど……まさかそのまま?」
「ほ、ほんとにゴメンね。起きたら、ゆーくんと
「…で、普通に部屋に戻った僕達を見た安心から、思わず飛びついてしまったと……」
「はい……」
そう。部屋に戻るといつ起きたのか分からないことりに真正面から抱きつきならぬ、飛びつきによるダイレクトアタックを受けた悠里がその場で気絶しかけたのだが、そこから先の記憶を憶えてない。
……気絶したんだろう。多分。
「…ずっと膝枕とか、疲れなかった?」
「ううん、全然大丈夫。ゆーくんの寝顔をずっと見てたから♪」
「……」
どうやらことりは悠里を膝枕で看病しつつ、寝顔まで堪能してたらしい。
「ゆーくんの寝顔、可愛かったよ?」
「…まだ僕、何も言ってないよ?」
「え~? でもゆーくんって、意外なところで顔に出るから判りやすいよ?」
しかもまだ何も言ってないのに、ことりは悠里が今思ってる事を言い当ててきた。表情や思ってる事を隠すのは慣れてるが、彼女にしか判らない箇所が自分にはあるらしい……
「…そういえば、ほのちゃんは?」
「穂乃果ちゃんなら、ゆーくんが気絶しちゃった時に一階のお土産屋さんで、ゆーくんにお水とか他にも色々と買ってくるって言ってたよ」
「…あ、そうなんだ……」
さっきまで寝ぼけた穂乃果を連れまわしながら歩いてたんだけどなぁと思いつつ、これには苦笑いしかできない悠里。
「流石にこのまま膝枕されるのもことちゃんに悪いから、起きるよ……」
「あっ! ダメだよ! ゆーくんはもう少し横になってなきゃダメ!」
このまま膝枕されるのも申し訳ないと思った悠里がゆっくりと起き上がろうとしたが、直ぐにことりに膝枕の態勢に戻され注意を受けた。
「ゆーくんは最近、無理し過ぎだからきちんと休まなきゃダメだよ」
「…一応、休んでるけど……」
「一応じゃダメだよ。こうでもしないと、ゆーくんは絶対に休まないもん」
「でもそれはことちゃんに悪いというか……」
「ことりに膝枕されるの……ゆーくんは嫌?」
「…分かったよ。……もう少しだけこのまま休ませてもらうよ」
「うん♪」
膝枕をしつつのお願いはズルいなと思う。こういう状態のことりはほんとに頑固なので、どうしようもないなと思った悠里は彼女に膝枕をされる事を甘んじて受けるのであった。
読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿は、ランジュちゃんの誕生日になると思います。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。