海未ちゃん、誕生日おめでとう。
今回から2周目になります。オリキャラも出ます。
2周目の誕生日回は、悠里の秘密や人物関係等もちょろっと出そうと思っています。
楽しんでいただけると嬉しいです。
それではどうぞ。
とある休日の駅にて。
「喫茶店に同行してほしい、ですか?」
「うん。友達がこの間かな? その時に偶然見つけた喫茶店みたいなんだよ」
「……と言っても僕も場所しか教えてもらってないから行くのは初めてなんだよ」
苦笑いしながら答える悠里。
これから行く喫茶店の場所を教えてくれたのは、
そして今に至るという訳である。
「あの、今更ですが私でいいのでしょうか?」
「みーちゃん……?」
「その、自分で言うのもなんですが、私は
寧ろそれ、僕のセリフだと思うんだけど?と言いかけそうになった悠里だが、海未に余計な気遣いをされてしまうと思ったので……
「僕は、みーちゃんと2人で行けて嬉しいよ?」
誘ってくれて嬉しいと正直に言った。
「えっ! わ、私と2人で……。そ、そうですか。あの、ありがとうございます」
「……これでいざ喫茶店に行って、入れませんって言われたらどうしよう? 万が一の事も考えておこう」
「? 悠里君、どうかしましたか?」
「あ。何でもないよ。行こっか」
何やら悠里の様子がおかしいなと思った海未だが、当人は何でもないよと言っていたが、少し気になった。
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「あ! いらっしゃいま……せ……?」
「……」
目的地の喫茶店に着き中に入ると、悠里と海未の同年代くらいと思われる女性店員が2人を出迎えるが、店員は悠里の顔を見るなり固まってしまった。よく見ると悠里も表情が固まっている。
「……あのー、
「いや、喫茶店をなんだと思ってんだ。こらこら、お前だけ帰ろうとすんな! お連れのお客様、申し訳ないんですけど、悠里を連れて行くの手伝ってくれませんか?」
「えっ! あ、はい」
シュンと落ち込みながらもちゃっかり帰ろうとする悠里に店員は突っ込みながら、悠里とお連れのお客様はこっちねー?と見晴らしの良い席に案内した。海未にも手伝ってもらいながら。
「は、入れた。き、奇跡だよー!」
「いやだから喫茶店っていうのは、誰でも普通に入れるんだからな?」
「えっと……あの、貴女は?」
席に案内してもらった悠里と海未。女性店員の悠里への態度が気になった海未は店員に訊く。
「あー、えっと……
「
「俺の意見、聞いてねーし……」
「は、はあ……(あ、あっきー?)」
「ちなみによく勘違いされるんだけど、あっきーは
「え、ええええええっ!?」
悠里の口から衝撃の事実を聞いて驚く海未。
信じられず思わず晃を何度も見てしまう。どう見ても女性にしか見えなかった。悠里が彼を呼ぶ時の渾名も驚いたが、晃が男だという事が一番の驚きだった。
「ま、悠里もだけどな」
「あ~……」
その一言を聞いた海未は納得してしまう。否、納得してしまった。そういえば悠里も遠目から見たら、女性にも見えなくもない中性的な外見をしてる。それと同じ理屈らしい。
「あっきー。ここでバイトしてるの?」
「いや、臨時バイト。ここの喫茶店、
「流石は世界大企業グループ」
「んで、俺は未柚ちゃんに頼まれて、ここで臨時バイトをさせてもらってるって訳。今日はどういう訳か、お客さんはお前ら2人だけみたいだけど」
メニュー表を持ってくるなーと言って、晃はお冷とメニュー表を持ってきた。
「あっきー、ハッピー・スペシャルを1つ。他って何がオススメなの?」
「注文早えよ。つか、メニュー見ろや」
「はい、みーちゃん。これメニューね? あっきー、シナモンロールオアシナモンロール♪」
「ビーフオアチキンみたいに言うな。シナモンロール一択じゃねーか!?」
「……(なんていうか、悠里君、はっちゃけてますね)」
メニュー表を見ながら海未は、悠里がはっちゃけてるように見えた。何はともあれ注文を終えた2人は頼んだ品が来るまで待つ事に。
「悠里、藍音学院での学校生活はどうだ?」
「それなりに楽しんでるよ。想定外な事もあるけど」
「そっか」
ふと思い出したのか、晃が悠里に訊く。それなりに楽しんでると悠里は答えた。
「そういや悠里、お前スカウトされたって聞いたけどマジなん?」
「スカウト? 悠里君がですか?」
「はい。噂ですけどね? 俺もこの前、ダチから聞かされたばかりなんで」
話は変わり、晃の口から悠里がスカウトされたという話題に。海未も興味があった。
「あー……その話? 藍音学院の理事長先生と一緒に、とある有名な音楽学院の理事長先生に書類を届けに行った時にね。理事長先生同士が話してる間、そこの副生徒会長ちゃんとボードゲームで遊んでた時の帰りに、その子と理事長先生から誘いを受けた」
「それをスカウトって言うんだぞ? つか、なんでボードゲーム?」
「ボードゲームを通して、相手の人間性を観察するのが趣味なんだって。その時はチェスだったんだけどね。お互いにいい勝負だったよ。なんとか勝ったけど」
「……(悠里君がチェスをしてる姿、あんまり違和感がありません)」
その話を聞いて、寧ろ似合ってるなと思った海未。
「あとね? 才能開拓をモットーにした芸術学校にお使いに行った時になんだけどさ、成り行きでバーベキューをした」
「成り行きでバーベキューって、どういう経緯なんだよ……」
晃がそう言うと、悠里はどこからか兎のお面を取り出して顔に付け……
「そこで昔馴染みの子と久しぶりに会って、特撮やアニメの話で盛り上がってたら、とんとん拍子でバーベキューってなったんだよ。だよ」
「お面を付けつつ、ポーズを決めながら説明すんな。つか、それ……なんのポーズ?」
「え? だいぶ昔、2人で考えた幻のうさフィン仮面3号のポーズ。あっきー、知らない?」
「知らねえよ!?」
晃の突っ込みに悠里は兎のお面をぶーぶーと言いながら外す。
「お待たせしましたー! ハッピー・スペシャルになりまーす!」
「なっ……!?」
そう言って別の店員が悠里が頼んだと思われるハッピー・スペシャルを運んできた。それを見た海未は驚きながら顔を真っ赤にした。
「ゆ、ゆ、悠里君、あ、あ、あ、何故、その……
「あ、ほんとだ。もしかして2人分なのかな? かな? みーちゃんも一緒に飲も?」
「いえ、そうではなくてですね。このストローを使うと、必然的にお互いの顔がとても近くなるわけで……」
「……(なんだこの会話。見てて面白いんだけど。……あの子に実はこれ、カップルメニューみたいな物だって教えたら、余計にややこしくなりそうだから、黙っておくか)」
悠里が頼んだ品……というか、ドリンクが実はカップルメニューだという事を海未に教えてあげようかと思った晃だが、テンパリながら悠里に説明している彼女の反応を見てか、黙っておく事にした。
「そ、その、顔が近くなるという事は、至近距離から見つめ合うという事になるわけでして……っ、そ、その……っ、ううっ……」
「あ、じゃあ、みーちゃんが先に飲みなよ。どうぞどうぞ」
ここで海未が何を言いたいのかを察した悠里は、ドリンクを彼女に勧めた。
「ああああの、私は別に気になるとか、そういうマイナスな気持ちは全くありません! 寧ろ悠里君と飲めるから、舞い上がってしまって、そそそその、緊張してしまって」
「……(やべえ。すーげ早口で悠里と一緒に飲めるってとこまでしか聞こえなかった……)」
顔を赤くしながら早口で言う海未の言葉を聞いて、ちょっとドン引きする晃。悠里は悠里で気にしてないようだが。
「で、ですから……飲みます」
「うん♪」
「! で、では氷が溶ける前に飲みましょうか! さあ!」
海未が飲むと言った瞬間、悠里が笑顔になったので、自分の表情が多分にやけてる事を悠里に悟られないように海未は誤魔化す。
「早く一緒に飲も、みーちゃん♪」
「あっ、やっぱりもう少し待ってください! 精神統一をしますから……あっ! 悠里君、先に、ストローをくわえないで! 待ってくださ~い!」
「あっきー、みーちゃんとの記念写真が欲しいから、僕のスマホで写真撮ってー?」
「あー、いいぞ」
「えっ、しゃ、写真!? この状態で撮るんですか!? ちょっと待ってくださ~い!」
誰かとの記念写真が欲しいと言う悠里は珍しいので、カメラマン役を晃は引き受けた。
余談だが、海未が自宅に帰宅する際に買い物から帰宅中の母に、悠里との写真を見られてしまい、海未がからかわれるのは別の話。
読んでいただきありがとうございます。
なんとか間に合って良かったです……(苦笑)
次回の投稿は、侑ちゃんの誕生日になると思います。
頑張りますので、よろしくお願いします。
本日はありがとうございました。
※最後にオリキャラの簡単なプロフィールです。
容姿イメージ:『Summer Pockets』の野村美希
年齢:16歳
誕生日:10月12日、てんびん座
血液型:A型
一人称:俺
容姿イメージ:『のんのんびより』の宮内れんげ
年齢:13歳(スリーサイズですか? 挽き肉にしますよ?)
誕生日:8月8日、しし座
血液型:A型
一人称:未柚