例の第三王女に振り回される周りの話です。

注意 この作品は作者の想像と解釈を多分に含んでいます。苦手な方はブラウザバック推奨です。また文才0のため、読みにかったならごめんなさい。

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初投稿です。


とある執事の一日

 早朝、朝日の出る前に起床し身だしなみを整える。

手早く朝食を取り、姫様の御部屋へ。部屋の前で姫様付きのメイドと合流、今日の予定を確認する。

 

 朝日が昇り始めたころ、姫様を起こしにメイドが室内へ。「朝ごはんは部屋で」との御要望のため、厨房にて姫様の朝食を受け取り帰還。

 

 姫様の食事後、御召し替えのため一時退室するが室内が妙に騒がしい。ため息を溢しながら近衛兵団と国王陛下に人を走らせる。

 

「・・・とうとおそろいの手袋が欲しいのじゃ!止めてくれるな、わらわは金獅子(ラージャン)を狩りに行くのじゃ!」

「お止めください!危険すぎます!」

 

 メイド達が必死の抵抗をしているが、あの(わがまま)状態の姫様を止めることは叶うまい。すると、一人のメイドが扉から出てきた。いつも通り、ハンターへ急ぎの依頼を出しに向かったようだ。

 

 徐々に騒ぎがドアに近づいてきたことを感じ、いざという時の覚悟を決める。が、ここで連絡を受けた近衛兵団第三師団が対姫様用の陣形の布陣を完了。師団長に姫様の狙いが金獅子(ラージャン)であることと、できる限りの時間稼ぎを望むことを伝える。

 

 ギルドに向かったメイドから連絡があり、ハルバレ所属の上級ハンターが依頼を受注したとのこと。かの団長の秘蔵っ子であり、以前黒轟竜(ティガレックス亜種)の捕獲を成功させたハンターでもあるらしい。

 

 姫様に伝えてさらなる暴走を招いてはいけないので、師団長以下幹部格に依頼が受注されたことと、ハンターの腕に信頼が持てそうなことを姫様に隠れて伝え、依頼達成までの時間稼ぎのためと心に一つにする。

 

 朝の騒動から数時間が過ぎお昼を迎えつつある。空腹のためか若干動きが鈍りつつも、姫様の暴走及び抵抗は未だ頑強で油断はできない。

 

 ここで、姫様に昼食のための一時休戦を呼び掛ける。幸いに姫様が同意してくださったため、一度包囲を緩めつつ昼食を取る。近衛兵達も順次交代させていく。

 

 姫様の勢いが復活するのはいただけないが、時間稼ぎとこちら側の疲労を考えると妥当と考えるべきか。しかし、近衛兵一個師団をここまで消耗させてただの疲労で済むのは、姫様は本当に人間なのだろうか。

 

 休戦期間後、すぐさま姫様が仕掛けてきた。対姫様の訓練も行っている第三師団といえども、今日初めて姫様のわがままを体験した新人達の動きは鈍く、そこから崩されているのが傍目からもわかる。

 

 今日も姫様が突破を成功させそうなことにため息を溢しつつ、今のうちに王都の各門へ使いを走らせておく。それにしても、姫様の将来はどのようになるのだろうか。考えると胃痛がしそうなのでやめておく。

 

 そうこうしている内に日が傾いてきたが、同時に姫様が包囲を突破。まさか近衛兵団一個師団でさえ姫様を止めることができないとは・・・。

 

 今度は王都の東門で騒ぎが起きていることを確認。ここを抜けられるとかなり困ったことになるのだが、少々様子がおかしい。

 

 どうやら時間稼ぎに成功したらしく、金獅子(ラージャン)の毛皮が無事届けられたようだ。姫様の意識は既に新しい手袋にあるようで、贔屓の仕立て屋に向かう姿が目立っている。

 

 しかし、依頼を受けたハンターはかなり優秀なのだろう。依頼を出してから今まで、移動時間を除けば狩猟に使った時間は半日ほどのはずだが・・・まさかここまで短時間で金獅子(ラージャン)を狩ってみせるとは。次は指名依頼にすることも考えておくか。

 

 城に戻り、国王陛下に事態の解決を報告。第三近衛兵団員達の休暇と再訓練の奏上も済ませておく。

 

 それから後片付けに参加していると、姫様が御帰還なされた。それにしても、生物調査がお好きで海の向こうの新大陸に興味を示している第二王女殿下といい、わがままには尋常でない行動力をみせる第三王女殿下(姫様)といい、うちの王家は決して愚かではないもののどうしてこう癖が強いのだろうか。

 

 姫様は夕食を取られている間に掻き込むように食事を取り、報告書を仕上げる。・・・明日は徹夜だろうか。

 

 姫様はその後お休みになられたようで、メイド達が退室してきたので明日の予定の確認をしておく。それから宿直の近衛に引き継ぎを行い、使用人寮へ。

 

 己の部屋にたどり着くと、どっと疲れが押し寄せてきたが入浴はなんとか済ませる。寝酒を一杯呷ってベッドに横たわる。もうまぶたが重い。瞬く間に意識が闇に沈んでいった。




どうしてこれを書こうと思ったのか・・・自分でもよくわかっていない駄文ですが、お楽しみいただけたのなら幸いです。


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