最強ノ一振り   作:AG_argentum

32 / 44
これは、俺の決意。俺の理想。そして、俺の目指す最善の未来だ。


掲げる理想論

======

 

「俺は、玉狛の人間として。近界民(ネイバー)と手を取り合う」

 

「俺はもう誰も涙を流さないで良いような世界を作りたい。もう誰も俺のような、失う悲しみを知らないで済むような世界を作りたい」

 

「そのために手を取り合う。小さな力だけなら、ただ奪われる未来だけしかないのかもしれない。それでも手を取りあえば。それは集まって、大きな力になる」

 

「大きくなった力は、三門(ここ)だけじゃない。世界を超えて向こうにある、守りたい人のいる彼らも守って、涙を流さないで済む、そんな平和な世界を作っていけるはず」

 

「たとえその過程に、誰かを傷つけようとする”悪意”があろうとも、誰かを守りたいとする”善意”もまたあるはずだから。俺はその”善意”を信じてこの道を往く」

 

「俺が、ここから始める。誰も泣かないで済むような、平和な世界を。玉狛から、作り始めてみせる」

 

「それが、俺の答え。俺の目指す、俺の理想」

 

 

======

======

 

「そっか。なら迅さんが来るまで話そうか。あの人のことだから話終わるまで来そうにないけどさ」

 

「実はを言うとさ。俺、ほんの少しまで近界民(ネイバー)だ、トリガーだ、なんてこと全く知らなかったんだ」

 

「ん、どう言うこと?」

 

「もともと俺は四年前にボーダーに入っていたそうなんだが、まあ1年ちょっと前に事故に遭ってな。最近まで昏睡して、起きた時には記憶喪失になってた」

 

「起きた時には、住み慣れていたはずの街が戦場になってた。一応起きてすぐに迅さんがいて、説明されたから大きく混乱することはなかったけど」

 

「その時に、近界民(ネイバー)とボーダーのこと。それに殺された両親のことも聞いた。もう、二度と会えないんだって情けなく泣いた」

 

「その後色々考えてボーダーに入ることを決めたんだが。俺は、玉狛に入るって決めた時は、ただ簡単に近界民(ネイバー)手を取り合えると、そう思い込んでたんだ」

 

「ある意味無知だったんだ。なんとなく、勝手な自信があってな。でも、お前の言ってたさっきの件」

 

「イルガーの爆撃の件?」

 

「そう、その件だ。あれで、十八人死亡している。それだけじゃなくて自分で身をもって体験して、そこでやっと自覚したんだ。簡単に近界民(ネイバー)とは手を取りあえない。少なくとも、その時まで持ってた甘い考えでは絶対に」

 

「俺がさっき近界民(ネイバー)のことを好きとはいえないって表現したのはな、まだ俺がその件や両親の件しか知らない。つまるところ”悪意”しか知らないからだ」

 

「嫌いじゃないんだ」

 

「そうだな。それでも嫌いだって表現できないのは多分、迅さんがいるからだと思う」

 

「迅さんが信じる、手を取り合えるって言ってる存在を俺も信じたいとどこかで思ってる。だから嫌いになりきれない。それにな」

 

近界民(ネイバー)が、ただの機械人形じゃなく、俺と同じ人間だっていうのなら。”悪意”だけじゃない。きっと”善意”も持ち合わせているはずだって俺が信じたいんだ。だから」

 

「だから、嫌いになりきれない?」

 

「ああ、なりきれない」

 

「……今は、玉狛になんでいるの?」

 

「そうだな。さっきの件で色々考えて、簡単に手を取りあえないことはよくわかった。だから今俺が玉狛にいるのはある目標があるからだ」

 

「目標って?」

 

「平和な世界を、誰も泣かずに済むような世界を俺は創りたい。そのために…。まだ、想像しかできてないんだがな。俺は玉狛(ここ)から一つの連合を作りたいって考えてる」

 

「連合か……」

 

近界(そっち)にも既にそういった組織があるのかも知れないけどな。こっちにもそういった組織が実際あるんだよ」

 

「俺はそれを作って、もう誰も俺みたいに泣かないで済むようにしたい」

 

「向こうから来たお前からしたら、実現するのは難しいと思うか。」

 

「んー、色々難しいと思うよ」

 

「そうか。まあそれでも………」

 

「やるんだね」

 

「ああ、やってみせる。絶対にだ。俺は平和を願う、“善意”を信じてこの先を往く」

 

 

======

 

「決めたんだ。もう誰も、泣かないようにするために」










こんな会話、いつあったか?てなってたら
見据えるは最善の未来ー①(https://syosetu.org/novel/253810/23.html)と交差する運命(https://syosetu.org/novel/253810/24.html)を読み返していただければ。

一部だけ会話を飛ばしているんですが、その会話がこれです。
1年以上前に投稿した話の空白部分がうまく機能するわけないだろうがバカめ(自虐)。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。