新機動武闘伝 GガンダムSEED Destiny 作:カンナム
頭上からスポットライトが細く降り注いでいる。過酷な無重力空間はその働きを忘れたように、男を静かに佇ませていた。
年齢不詳の男だ。黒く刈り込んだ丸い頭、丁寧に蓄えた口髭、くるりとした碧眼に愛敬があるが、右目は眼帯で覆われている。体格の良さから、派手な赤いスーツでも不思議とこの男によく似合っていた。
彼は物憂げに目を伏せながら、低く、よく通る声で語った。
「シュバルツやマスター達でさえ、全く歯が立たないガンダムゴッドマスター。
次々と追い詰められていく彼らの元にたどり着いたのは、新たな命を得た黒髪の青年。
ダイン・カッシュと、その愛機デビルガンダム!!
はたして、彼の究極の一撃はガンダムゴッドマスターに通用するのか?」
突如、男が立ち上がった。
「いよいよ、これがコズミック・イラ最後のガンダムファイト!!
みなさん、ご一緒に!!」
赤いジャケットを脱ぎ捨て、右手にはどこからともなくマイクが、左手には右目を覆っていた眼帯が握りしめられ、その両腕が広げかかげられる。
男は満面の笑みで『あなた』に言った。
「ガンダムファイト!! レディイイイイ、ゴォオオオオオオッ!!」
クライン派のアジトでダインは、ダコスタのいる管制室にミーアを伴って現れた。
「Dさん! いえ、今はダインさんでしたね。無事に復活できたようで何よりです!!」
「ああ。それよりも、あのMFは何だ?」
「説明します! 実はーー」
ダコスタは要点をかいつまんで説明した。
既にデュランダル、ファム、ウルベ、ウォン、ジブリールは戦死していること。
デュランダルとファムのMSがシン達の放った一撃に消し飛び。
その後になってあのゴッドガンダムとよく似た機体が現れたことを。
「なるほど。あの姿は我ーー俺(デビル)やドモン(ゴッド)を越える機体(ガンダム)だという意思表示か」
鋭く睨みつけながら、ダインはそう告げる。
そして静かに管制室を後にしようとダコスタやミーアに背を向ける。
「行くんですか?」
「ああ。俺なら奴らの所まで行くのに10分とかからん」
「分かりました。お気を付けて!」
ダコスタが頷いて送るのを振り返り、邪悪な笑みでダインは告げた。
「任せておけ」
そう言って管制室を出るダインの後をミーアが追いかける。
「待ってよ、ダイン! 待って!!」
構わずに出て行くダインをミーアはMS格納庫まで追いかけていく。
通路を振り返らずに歩くダインの背を必死で追いすがり、ミーアはその腰に背中から抱き着いた。
「おねがいだから、逃げないでよ」
心細そうな、親に置いていかれる幼子のような声でミーアはダインに告げる。
するとダインは足を止めた。
「死ぬ気なの?」
顔をダインの腰にうずめたまま、ミーアが問いかける。
「…笑わせるな」
一瞬の間があったのを、ミーアは見逃さない。
「誤魔化さないで!!」
嘲笑って背を向けたまま答えるダインにミーアの口調が荒くなる。
彼女の両腕は震えていた。
それを静かに見下ろした後、ダインは静かに告げる。
「ミーア」
その温かくも真剣な声に、ミーアは手を解いて少し離れ彼の顔を見上げた。
するとダインはミーアを振り返って見下し、告げる。
「生きて帰ってきたら、お前に聞いてほしいことがある。だから、待っていてくれ」
真剣な表情で彼はそう言う。
これにミーアは必死な表情になって告げた。
「絶対よ? 絶対、帰ってきて!! じゃなきゃ行かせない!! 行かせたくない!!!」
瞳を合わせ、ダインは微笑む。
「約束だ。俺は必ず戻るーー! お前の下に」
その温かな声と笑みを、ミーアは一生忘れないだろう。
「うぉおおおおおおお!!」
気合とともに振り下ろされる右手のシュピーゲルブレード。
だが、ゴッドマスターは無造作に左手で掴み止めてしまう。
「このっ! 身の程知らずがぁああ!」
マスターガンダムが駆け抜けざま、マスタークロスを背中に一閃する。
刹那、切りつけた部分にジョンブルガンダムの狙撃が命中した。
さすがのガンダムゴッドマスターも掴んでいたブレードを離し、体勢を崩す。
「勝機! アイアンネット!」
両手を組みビーム網を繰り出すシュピーゲル。
ネットはゴッドマスターの全身を包んで捕獲し、電撃が機体の駆動回路をショートさせる。
少し離れた位置から。
マスターガンダムとジョンブルガンダムが並び立ち、攻撃を放った。
「ダァアアアクネスショット!」
「ジョンブルショット!」
マスターは右手、ジョンブルはロングライフルからそれぞれ光弾を放つ。
二つの光弾は見事にゴッドマスターの正面に直撃し、爆発する。
その爆発が起こる頃には、高速移動でシュピーゲルが二機の間に並び立った。
「ふんっ! 見たか、わしらの力を!」
「いや、だめだ。今の俺たちには奴を倒せるだけの気が足りない」
マスターの勝ち誇る声にチャップマンが冷静に答える。
それにシュバルツが頷いた。
「その通りだ、チャップマン。既に私達の気は尽きかけている」
そのシュバルツの言葉にミケロが、目の前に現れたゴッドマスターに反応し。
拳蹴打のラッシュ攻撃を蹴りの連携技で返しながら、思わず叫ぶ。
「おいちょっと待て! てめえら、さっきから究極の一撃も放ってねえのに、何でそんなに気が無えんだよ……ん? まさか」
「そのまさかよ! つい組み手に力が入ってしまってな!」
悪びれずに応えるマスターアジアに思わず目を見開く。
「は? ……おいおい、冗談だろ? まさかっ、テメエらっ! 内輪で……」
そのミケロの言葉に、三機のガンダムファイターはこくりと頷いた。
「久しぶりに滾る組み手であったわ!」
「時間すら忘れるほどのよい組み手だったな」
「フン……。タイミングの悪いことだ」
マスター、シュピーゲル、ジョンブルガンダムの頷きにネロスガンダムが思わず身体をそちらに向ける。
「こんの、役立たずどもがぁああああああああああ!!」
思わず叫びながら、ゴッドマスターの右拳を直撃で喰らい吹き飛ぶミケロに対し、マスターアジアが一喝した。
「たわけが! 気力が尽きただと? わしらの力、甘く見るでないわぁああ!」
これにチャップマンとシュバルツも便乗する。
「闘えば闘うほどに、気などいくらでも出てくる。尽きることなき我らの力、見るがいい」
「そう! どんなにつらい闘いでも立ち向かう! それが、ガンダムファイターだ!!」
力強く宣言する二人に向かって更にミケロのボルテージが上がった。
「ピントずれたこと言ってんじゃねぇえええええええ!!」
右正拳突きで追い打ちをかけてきたゴッドマスターの攻撃を避けて、右の上段回し蹴りを喰らわせて蹴り飛ばしながらミケロは吠える。
キョウジは少し離れたところから、これまでの戦いを静かに腕を組んで窺っている。
「ガンダムファイターどもが元気なうちはいいが、このままだと持久戦だな。しかもあのガンダムの力は時間が経つごとに増して来ている。
DG細胞製だからスタミナ切れなんてないだろうし、やり合えばやり合うほどこっちが不利か。さあて……。究極の一撃だのなんだのって言ってたが、実際問題打てる暇あんのかよ?」
人機一体の境地、黄金のガンダムの極致が究極の一撃である。
ガンダムとファイターの気を極限まで高め、さらに繰り出す一撃に全神経を集中しなければ撃つことはできない。
たとえ万全の状態であったとしても極限まで気を高めるには気力を集中させる必要がある。
現状のように乱打戦をしていては、気を集中している間に致命傷となる一撃を喰らうだろう。
要するに、相手が待ってくれなければその究極の一撃は使えないのである。
加えて今の自分たちは、組み手で体力と気力を使い果たす寸前だった。
究極の一撃を放つための気力を集中させる作業に加えて、気力を回復させる必要もある。
論外だ。
よってキョウジは、究極の一撃を使うというプランを既にこの戦闘が始まった時点で外している。
「とはいえ、キツイもんはキツイか……。決め手に欠けるよな」
シャイニングフィンガーソードは現在のキョウジが使える最高の技だ。
これを石破天驚拳に変えたところで、今のキョウジの気では大して効果は変わらないだろう。
既に戦闘が始まってから三十分経過している。
マスター・アジアたちは強がっているが、気力回復できるのならとっくの昔にやれているだろう。
気力を集中する暇もなければ、一息つく暇もない。
ゴッドマスターはまるでこちらの現状を理解しているように絶えず攻撃を繰り返すと言う行動をしている。
加えて、シュバルツたちは気を無駄遣いしないために小技を優先して使っている。
普通の相手ならばこれは充分効果的なことだが、敵は致命傷となる一撃すらも平然と喰らって返してくるレベルである。はっきり言って桁が違う。
「さあて……どうしたものか。ーーん!?」
本気で頭を悩ませ始めるキョウジの横に、すさまじい気をまとった巨体のガンダムが現れた。
赤いボディに赤い羽根を持ったマスターガンダムとゴッドガンダムの合いの子のような見た目。
20メートルを超えるガンダムが。
「よぉ。ずいぶんと苦戦しているじゃないか」
「デビルガンダム……、ダインか!」
ドモンそっくりの顔と声にキョウジが思わずポカンとした後、名を呼ぶと。
ダインは不敵な笑みで返してきた。
「情けないぞキョウジ、シャイニングガンダム。貴様らが揃ってこのざまとは」
「万全ならそうでもなかったんだがな、と言っておくよ」
「フッ。やつは俺が相手をする」
ダインはそう言うと、デビルガンダムがその場から瞬間移動するようなスピードで、シュバルツたちとゴッドマスターの間に移動した。
「ダインか!」
「来おったか!」
シュバルツとマスターが巨大なガンダムの背中を確認して告げる。
ダインは振り返ることすらせずに告げた。
「邪魔だ。気力の尽きた雑魚どもは下がっていろ」
ダインの言葉にミケロのこめかみに皺が寄る。
「んだと、この野郎ぉ……! いままでおねんねしてやがったくせによぉっ!」
「ダイン、言っておくがやつはとてつもなく強いぞ。復活したばかりのお前に倒せる相手ではない」
その隣からチャップマンが冷静な声で告げた。
これにダインは王の咆哮を上げる。
「チャップマンよ。俺を誰だと思っている!」
紅い気を纏い、デビルガンダムはゴッドマスターに殴りかかった。
二十メートルを超えるデビルガンダムの巨大な拳が敵に襲い掛かる。
これを軽々と片手で止めるゴッドマスター。
止められたのを確認してダインは目を鋭く細める。
「その姿……! 貴様も俺と同じようにゴッドガンダムを目指すか」
このダインの問いかけに、ゴッドマスターのデュアルアイが光る。
「否」
この現象に皆が固まる。
「しゃべりやがった!?」
ミケロが驚愕に目を見開く。
周りのファイター達も目を鋭くしながら構えを取り直す。
「私は すべてを 超越せし者 デビルガンダムよ 何故ヒトとなった?」
「貴様のようなプログラムに語ることなどなにもない」
ダインはにべもなく気を高め、ゴッドマスターの体を押し返そうとする。
しかし、意に反してゴッドマスターはデビルガンダムの巨体でも動かない。
「理解不能 デビルガンダムの言動は 理にかなっていない カンジョウ? と いうのか」
「俺はそれを手に入れたからな。今更、貴様のような奴に戻るつもりはない」
「それが デビルガンダムの 自己進化の果て か 憐れ」
「なに?」
無感情に平らな言葉。
それにダインが鋭く目を細める。
「感情 そんな無駄なもののために お前は この力を 手に入れ損なった」
同時にゴッドマスターが黄金の気を纏う。
胸部のマルチカバーが開き、二つになったクリスタルが輝きだす。背負った禍々しい六枚のフィンが展開され、赤紫色の日輪を描く。
「これはっ……! 明鏡止水のハイパーモードか! だが、何故!? あやつにそのようなことが!」
「そうか。DG細胞は心の代わりにもう一つの答えを手に入れていたのか!
それは、人間の命! この宙域に散っていった人々の魂、それを喰らって己が物としたか!」
マスターの言葉にシュバルツが目を見開いて、説明する。
これにミケロが表情を歪めながら問い返す。
「んだよ、そのオカルトみてえなセリフは!? じゃあなにか? やつのハイパーモードの根源は、ファイターの気力じゃなくて、人間の命そのものだってのか!!」
「許されんな。そのような冒涜はドモン・カッシュに、そしてゴッドガンダムに対しても許されることではない」
チャップマンが冷酷な視線をゴッドマスターに向けて呟いた。
静かにファイター達の殺気を受け、ゴッドマスターは動く。
「愚かな そのような感傷が お前たちに 限界を 与えるのだ
見るがいい」
拳を掴み止めていたゴッドマスターが、その場から消える。
瞬間、デビルガンダムの腹部を撃ち抜く右拳。
「ぐっ!?」
くの字になったデビルガンダムの頭部を両手でロックし、膝でゴッドマスターは顔面を蹴り上げる。
「がはっ!」
後ろにのけ反るデビルガンダムの顏に強烈な左のストレートが決まり、後方に弾け飛ぶ。
「……チッ」
背後にあった小隕石に背中からぶつかり、磔にされた姿勢でダインはゴッドマスターを睨みつけ、吐き捨てる。
そのデビルガンダムを見下ろし、ゴッドマスターはガンダムファイター達を振り返った。
「これが 答えだ
デビルガンダムは 人になった
それゆえに人機一体の境地を失くした
人の肉体ではDG細胞で作られたガンダムと 人機一体になどなれない
生体コアとして ガンダムが利用するか それとも デビルガンダムそのものを ファイターが支配するかだ
共存はあり得ない たとえ 元は一つの存在であったとしても デビルガンダムと あなたはもう 一つではない
別の存在となったものに 人機一体の境地など 使えるはずもない」
淡々と告げてくる男とも女ともつかない。
年齢すらもはっきりしない声。
これにマスターが流派東方不敗の構えを取って告げる。
「フンっ、これは異なことを。ならばわしやシュバルツ、キョウジはどうする? DG細胞で造られたガンダムとわしらは一心同体よ! 杓子定規で量るでないわ!」
気合いを入れ、更に気を高めようとするマスターガンダムに対して、ゴッドマスターは更に淡々と返していく。
「それはあなたがたが それだけの修行をしたからだ
本来 ガンダムと ファイターが一心同体になることは 難しい
ファイターであった あなたがたならば それは 誰よりも理解できよう」
呟くように語られる言葉にマスターアジアが、チャップマンが、ミケロが叫び返す。
「フン! そのような道理! ガンダムファイターならばねじ伏せるのみよ!!」
「一つだけ、お前に告げておこう。人の可能性を甘く見るなよーー!」
「プログラムだかなんだか知らねえがよ、俺様の力、てめえごときに量れるなら量ってみやがれ!」
デビルガンダム四天王の三人の言葉にシュバルツも頷く。
「そうだ、その意気だ! 私たちの力、こんなところで尽きはしない!」
「根性論や精神論は、俺はあまり好きじゃないが。どう足掻いても勝てない? 勝負事にそんなもんあるかよ。勝つ方法は必ずあるーー必ずな!」
キョウジもシャイニングガンダムの右拳を握り、己の胸の前に構える。
ファイター達の力強い意志にゴッドマスターは淡々と無感情な声で告げていく。
「諦めない か
やはり 人は 愚かだ
知恵がある分 諦めも 悪い
私は 滅ぼすのみ 私こそが 究極の存在と 知らしめるために」
両の手を広げて、黄金の光を纏うガンダムゴッドマスター。
その姿は確かに美しい。
「誰にだ? 誰に知らしめる? 貴様は」
ダインが気を込め、デビルガンダムに増幅させて小隕石を砕きながら構え問う。
「世界」
ゴッドマスターの答えにミケロが目を見開いた。
「プログラムにしちゃずいぶんとロマンチックなセリフじゃねえか、あぁ!?」
「無駄口は終わりか ならば 死ぬがいい」
淡々とした声にもプレッシャーが増したのが分かる。
これにシュバルツがキョウジを見据えて言った。
「キョウジ! 作戦はどうした!!」
キョウジがこれにDG細胞の力を発動させ、凶気を纏いながら言う。
「ちょうど出来上がったところさ。みんな、コンビネーションの準備はいいか? ダイン! 正直、この勝負はお前にかかってる。やれるな?」
「誰に向かって言っている、キョウジ!」
「奴の言う通りなら。お前は今、明鏡止水を使えないのか?」
「だからなんだ?」
「使えなきゃ話にならん。俺たちが時間かせぐから、その間にお前は黄金のハイパーモードになれ。究極の一撃で、あの舐めたプログラムを消し飛ばせ。いいな、弟よ」
睨みつけてくるその迫力は、普段優しい兄とはまるで違う。
その気を受け、ダインは邪悪に笑った。
「ずいぶんと無茶を言う兄貴だぜ。だが、それぐらい出来ねば我が兄ドモンのーーゴッドガンダムの宿敵足りえん。ゆくぞ! デビルガンダムよ!!」
ダインの声に応えるようにデビルガンダムが目を輝かせる。
両の拳を腰において、気を高めるダイン。胸部カバーが開き、エネルギーマルチプライヤーが深紅に輝く。
「ここからか……。ここから黄金になるのにガンダムと一体とならねばならん」
瞳を閉じ、更に気を高め、集中していく。
この姿にマスターが笑いながら言う。
「フン! では、わしらが露払いとさせてもらおうか!」
「ああ。俺たちの王のために」
「ヘッ、デビルガンダム四天王かい。いまは、その呼び方も嫌いじゃねえぜ!!」
チャップマン、ミケロがそれぞれ構えを取りながら告げる。
高まる闘気にシュバルツも告げた。
「この世界は、お前のような機械のものにはならん! 最後の最後まで戦い抜いた、この世界の少年たちのためにも、――そして私たちのために勝利を祈る人々のためにも!! 私たちは負けん!!!」
「一気に終わらせてやる。このガラクタがぁああ!」
デビルの力を発動させて、キョウジのシャイニングガンダムがスーパーモードを発動する。
同時にシュバルツが明鏡止水の構えを取る。
「鏡転同血……! ゆくぞ! ゴッドガンダムよ!」
青白い光とともにシュピーゲルが紅蓮の炎を身に纏う。
六枚のフィンを展開させ、胸部のエネルギーマルチプライヤーを真っ赤に燃やしてトリコロールの機体、ゴッドガンダムへと変化した。
これにガンダムゴッドマスターは嬉しそうに反応する。
「ほう ゴッドガンダム か 面白い」
「来るぞ!」
黄金の気を纏ったゴッドマスターが目の前に現れる。
拳と蹴りを応酬し合う両者。
しかし、徐々にシュバルツが押し負けていく。
「やらせん」
「貴様の思い通りにはさせんわぁ!」
左右からジョンブルガンダムとマスターガンダムがゴッドガンダムの援護にとゴッドマスターに襲い掛かる。
「合わせろチャップマン、マスター! 左側頭だああ!!」
シュバルツの合図とともにゴッドガンダムが右ストレート、マスターガンダムが右の上段回し蹴りを、ジョンブルガンダムが左のバックスピンナックルをそれぞれ同時にゴッドマスターの左横顔に叩き込んだ。
「 なに 」
弾き飛ぶゴッドマスター。
「いくぞ!」
ゴッドガンダムが右ストレートをボディに、合わせてマスターガンダムが左のストレートを、ジョンブルガンダムが右の前蹴りを同じポイントに叩き込む。
三体のガンダムが全く同時に同じポイントに打撃を叩き込む。
これは、まさに神業である。
「 貴様ら 」
淡々としながらも、焦ったような気配をするゴッドマスターにマスターガンダムが笑う。
「どうした? 先までの勢いは!?」
シュバルツが静かに構えを取りながら告げる。
「どうやらさすがの貴様も、ファイター三人がかりの攻撃は効くようだな」
「俺たちの魂の拳、貴様ごとき紛い物に受け切れるものか」
チャップマンも構えを取りながら冷酷な瞳で冷たく告げる。
「 悪あがきを 」
構える黄金の光を放つゴッドマスター。
その顔面へ、二つの彗星が急降下した。
「言いてえことはそれだけかぁっ! ハイパー銀色の脚ィイイイイスペシャルウウウ!!」
「無駄口をいつまでも叩いてんじゃねえよ。次元覇王流、聖槍蹴りぃいいい!!」
シャイニングガンダムとネロスガンダムの飛び横蹴りが同じポイントに決まる。
顔面を蹴り飛ばされたゴッドマスターは後方の小隕石に叩き込まれた。
だが、すぐに小隕石は黄金の光と共に爆発する。
そしてガンダムファイター達の目の前に現れるガンダムゴッドマスター。
「 終わらせて やろう お前たち の 無駄な あがき を」
力が膨れ上がり、身にまとう黄金の光が更に強烈に輝きだす。
これに一早くシュバルツが気付いた。
「いかんっ、奴め! 極限の一撃を放つつもりか!」
「やらせるかぁああ! 銀色のぉおおお!」
反応するミケロは右脚を掲げ、紫の気を纏わせて振りかぶるも。
「遅い」
「なにっ!?」
足を振りかぶった瞬間に背後にゴッドマスターが現れる。
強烈な右フックを、振り返り様に顔面に喰らって弾き飛ばされるネロスガンダム。
「ミケロ!」
キョウジのシャイニングガンダムが、デブリ帯に叩きつけられる前にネロスガンダムを受け止める。
そしてそれを確認して、敵は動いた。
両腕を大きく広げてゴッドマスターは右手に蒼紫の炎を、左手に深紅の炎を燃やす。
「 俺の 両手 が 揃って 吼える 限界 超えろ と 烈烈 叫ぶ 」
両手を組む。
淡々とした祝詞を読み上げる。
相反する二つの炎は、全てを呑み込む白い闇へと変化する。
「いかん! 皆、避けろ!!」
「 双 極 ゴッド デビル フィンガー 」
突き出される両手。
同時に放たれる白い闇は圧倒的な威力をもってすべてを無に帰していく。
「くっ、ラクス! みんな!」
「ネオ! ええいっ!」
爆発のなか、シュバルツたちの声が聞こえた。
白い闇がマリュー達の視界を奪った後、数十秒後には。
何事もなかったかのように白い闇は晴れ、漆黒の宇宙が姿を見せた。
マリューがアークエンジェルのモニターを見ながら訝しむ。
「ど、どうなったの……!」
「っ! マスター、ガンダム……?」
ムウ・ラ・フラガが気付いて声を上げた時、モニター上には無残にも右腕と左脚を失い、自分たちを庇うマスターガンダムの背があった。
「東方先生! な、なんで!!」
「なんという、威力よ……! 直撃を避けて、これほどとはっ!!」
マリューが声を失いながらマスターの隣を見ればシャイニングガンダムも同じような状態で浮かんでいた。
左腕を失い、全身から火花を散らしている。
「キョウジさん……! 私たちを庇って!? どうして!!?」
これにキョウジが静かに告げる。
「勘違いしないでくれ、マリューさん。あなたたちは、生きなきゃいけないんだ! この世界のためにっ!」
一方、同じ宙域にいたミネルバの前にも半壊したガンダムが浮いている。
あの強力な強さを誇るガンダムシュピーゲルが左腕と両足を失っていたのだ。
「か、艦長……!? ガンダムシュピーゲルがっ!」
「どうしてなの!? どうして庇ったのシュバルツ・ブルーダー!! 私たちを庇うよりも、あいつを倒さないと!!」
アーサーとタリアの言葉にシュバルツが静かに見返しながら告げる。
「先程、ラミアス艦長に……。キョウジが言ったとおりだ……。あなたがたは、死んではならん」
そして当然、エターナルにもだ。
両足を失い、半壊したジョンブルガンダムを見て。
イザークが叫ぶ。
「な、何故だ!? 何故、アンタが俺たちを庇ってくれるんだ!? ジェントル・チャップマン!!」
「死ぬには早い。貴様らは生きねばならない」
告げるチャップマンの声は、いつもどおりに淡々としている。
だがその表情は前髪が垂れ、脂汗を浮かばせている。
「けどよ! 俺たちを庇ったせいで、あんたのガンダムは!!」
「チャップマンさん。お早く、こちらに来てください。この宙域を脱出します」
闘える状態ではないと告げようとするディアッカを制し、ラクスが静かに告げる。
この場は退却するしかない、と。
しかし、誇り高いこの王者にはそんなことはできなかった。
「断る」
「ですが!!」
「俺たちがここを離れれば、やつは地球に向かう。そしてひとを、無辜の民を平然とその手にかけるだろう。これ以上、無駄に命を散らせるわけにはいかん」
チャップマンの言葉にラクスの表情が歪む。
彼の言葉の重みが分かったからだ。
「ミケロさんっ……!」
レセップスに乗るメイリンも、ミケロのネロスガンダムに護られていた。
ネロスガンダムは自慢の両足を失いながらも、レセップスを守り抜いたのだ。
「大丈夫か嬢ちゃん。……まあ、無事じゃなかったら、この俺様が体を張った意味がねえんだがよ……」
「に、逃げましょう! このままじゃ、皆!」
「そうもいかねえみてえだ……。あんな化け物、野放しにしちゃレイや嬢ちゃんが碌な目にあわねえだろ? 嬢ちゃんはレイを連れて逃げろ。いや、嬢ちゃんだけじゃねえ」
ミケロは通信を宙域に広げた。
「ここにいる全員に告げる! テメエら、邪魔だ! さっさと逃げろ!!」
ミケロの言葉にマスターが笑みを浮かべ、キョウジも頷く。
「ほぉ。わしの言いたいことを代弁してくれるとはありがたい」
「マリューさん。ミケロの言うとおり、アンタ等は逃げてくれ」
キョウジの言葉にマリューが目を見開いた。
「キョウジさん……っ!」
一方で、タリアも目の前にいるシュバルツに食って掛かる。
「シュバルツ殿、あなたは私たちに逃げろと言うの!? ここまで一緒に戦った私たちに!?」
「すまない。だが、これしか手はないんだ。私たちの命をここで最大限に燃やし、やつを斃す。刺し違えてでも」
申し訳なさそうにはしているが、シュバルツの強い瞳は決して折れることはない。
「シュバルツ殿!」
「艦長! すみません!!」
「なっ!?」
引き留めるタリアは、アーサー副長の持っていたスタンガンによって意識を失わされた。
彼はそのまま、クルー達に告げる。
断腸の思いで。
「艦長代行命令だ! この宙域を、脱出する!! いいんですね!? シュバルツ殿!!」
「辛い決断をさせてしまったな。……すまん」
その言葉に、アーサーは涙を流しながら告げた。
「生きて帰ってきてください! 必ず!!」
「ああ。ありがとう、アーサー」
アーサーの指示通り、ミネルバはバーニアを使って宙域を脱出し始めた。
「ミネルバ! 宙域を離脱します!」
これをアークエンジェルの通信兵が告げる。
ムウがこれにマリュー・ラミアス艦長を振り返る。
「マリュー!」
「っ! だって……! キョウジさんっ……!!」
瞬間だった。
迷うマリューでも苦悩するムウでもなく、バルトフェルドが声を上げる。
「俺が艦長代行として告げる。アークエンジェルは後退する!」
「バルトフェルド隊長!!」
「恨み言は後でいくらでも聞く! 俺たちがいたら、キョウジたちの足手まといだ!!」
バルトフェルドの強い声にマリューとムウが黙る。
これに前方のマスターガンダムから通信が入った。
温かな笑みと声で彼は告げる。
「ネオよ。我が弟子たちを頼んだぞ」
「東方先生……くっ! イアンは!」
今にも泣き出しそうなムウの表情にマスターアジアは全てを悟り、告げた。
「そうか……逝ったか……。貴様のせいではない」
「あなたは生きてくれ! 頼む!」
必死なムウの呼ぶ声に、マスターアジアは豪快に笑った。
「ふん! 誰に物を言うておる!! ワシの名は東方不敗! マスター・アジアよ!!」
気合一閃。
マスターガンダムが壊れた箇所を自己再生で一気に回復させる。
それを横目に見てから、キョウジは鋭い瞳と不敵な笑みで告げた。
「ったく。マリューさん……。辛気臭い顏だな? 人を勝手に殺すなよぉおおっ!!」
キョウジの裂帛の気合とともにシャイニングガンダムのスーパーモードが発動する。
同時に壊されていた箇所も自己再生で一気に回復した。
「こういう時だけは、父さんにアルティメット細胞を組み込んでもらってありがたかったぜ。さあ行くぞ、シャイニングガンダム!!」
これに合わせるようにファイター達が次々と気合を入れ、ガンダムを修復させる。
そして一気に庇っていた戦艦から離れ、敵に向かって飛び立つ。
彼らはゴッドマスターの前に現れて並び立ち、向かい合う。
「 蛆虫 ども め まだ 生きて いた か」
淡々と告げてくるゴッドマスターを無視してマスターアジアが声を張り上げる。
「貴様ら! 後どれだけ動ける?!」
マスターアジアの言葉に、キョウジが一言応える。
「アンタと似たようなもんだ。いいとこ、後一分だな。フルパワーで活動できるのは」
これにミケロがニヤリと笑って告げる。
「ヘッ! じゃあ行くとするか。最後だ、DG細胞のクソ野郎!!」
チャップマンがこれに笑顔で応える。
「王者の誇り、いま懸けずしていつ懸ける」
シュバルツが盛り上がるファイター達を代表して告げる。
「では、残り一分。私たちの最高の力をお見せしよう!! 悪魔の右手に、神の左手を持つガンダムよ!!」
両手を広げ、ゴッドマスターがガンダムファイター達を手招く。
「 来い お前達 の 命 散らせて やろう 死にぞこない ども よ」
「ゆくぞおおおおお!!」
シュバルツの気合の声とともに今一度、シュピーゲルがゴッドガンダムに変化する。
同時に黄金の気を纏うゴッドガンダム、シャイニングガンダム、マスターガンダム。
「ファイナルラウンドだ!! ゴングを鳴らせ! シュバルツうう!!」
「ーーうむ!!」
マスターアジアの声が響き、シュバルツが頷く。
彼は目を見開き、叫んだ。
「ガンダムファイトォオオオオオ!!」
これにその場に立っている4人も応える。
「「「「レディイイイイ!!」」」」
声をそろえて全てのファイター達が魂の試合を始めた。
「「「ゴォオオオオオオッ!!」」」
真っ向からぶつかり合う、ゴッドガンダムとゴッドマスター。
拳と拳をぶつけ合う黄金の機体が二機。
命を燃やすシュバルツ・ブルーダーの最後の攻防は、まったくの互角。
「うぉおおおおおお!!」
「 馬鹿 な 何故 貴様に これだけの 力 が 」
殴り合いを続けながらも、命を削った攻防であることはゴッドマスターにも理解できている。
「 だが その力 長くは もつまい 」
「甘いわぁあああ!」
横から黄金のマスターガンダムが飛び蹴りをかましてくる。
右腕でゴッドガンダム、左腕でマスターガンダムの攻撃をさばくガンダムゴッドマスター。
「この心、明鏡止水。されど! 掌は烈火の如く!」
「このわしの! マスター・アジアの真の一撃、受けてみせい!!」
二人の連撃は、一撃が当たれば並みのガンダムを削り取れるほどに重い。
それをゴッドマスターは真っ向から受け止めている。
「爆熱! ゴッドフィンガァアアア!!」
「ダァアアアクネスフィィンガァアアアア!!」
共にシュバルツとマスターアジアは左右から同時に右手を炎で燃やし、突き出してくる。
「双極 ゴッド デビル フィンガー」
これに対しガンダムゴッドマスターは両腕を左右に広げて、悪魔の右手をシュバルツにと神の左手をマスターアジアに突き出す。
「ぬぉおおおおおお!!」
「はぁあああああああ!!」
組み合う三者。
気合いが響き渡る。
シュバルツとマスターアジアの最後の魂の炎が燃え盛っている。
「爆発ぁあああつっ!」
「ヒィイイイト、エンド!!」
一際、巨大な気が爆発して、ゴッドガンダムが青白い光と共にシュピーゲルに戻ると、マスターガンダムも黄金の気が弾け、もとの漆黒のガンダムに戻ってしまう。
完全に相殺された。
気を使い果たした二人にゴッドマスターが右手を振りかぶる。
「 とどめ だ 」
「甘いんだよ、アホォオオオ!!」
左の飛び蹴りで急降下すると同時に、ネロスガンダムが上中下段の全てに同時に右廻し蹴りを放つ。
「 小賢しい 」
右腕でそれを捌きながら、左手でゴッドフィンガーを準備する。
「ハイパー銀色の脚! スペシャル!!」
「合わせるぞ、ミケロ。グランドホーン!!」
これにミケロが左脚を、チャップマンが右脚を斜め上のゴッドマスターの顔にむけて前蹴りを放つ。
二人からの蹴り上げを左手のゴッドフィンガーで受けるゴッドマスター。
力と力がぶつかり合い、再び火花が散る。
「 ヒート エンド だ 」
気が爆発し、ジョンブルとネロスガンダムが後方へ弾け飛ぶ。
その隙にシャイニングガンダムが、ゴッドマスターの伸ばした左手の内側に現れた。
DG因子を発動させ、凶気を目にしたキョウジのすさまじい連撃。
「 打撃 の 応酬 で 私 が 打ち 負ける だと 」
打撃を交換しながらゴッドマスターが目を見開く。
自分の攻撃が全て読まれた上で、攻撃を返されている。
キョウジは凄絶な笑みを浮かべながら、獣のような咆哮を上げて技を叩き込む。
「聖拳! 疾風! 蒼天! 裂帛! 竜巻! 聖槍!!」
次々と撃ち込まれる拳蹴打撃の数々に。
ついに、ゴッドマスターの体が後方へはじけ飛ぶ。
更に右手を大きく振りかぶって、キョウジは叫んだ。
「この俺の! 愛と怒りと悲しみを込めて!! シャアアアイニング、フィンガァアアアアアア!!」
キョウジの気合と共に、黄金の気が右手に集約され、白金色に変わる。
トリコロールに戻りながら、シャイニングガンダムは七色を放つ白金色の光の掌を突き出す。
同時にゴッドマスターも右手に蒼紫の炎を燃やし、デビルフィンガーを放つ。
「 暴裂 デビル フィンガー 」
ぶつかり合う二つの力。
後方に弾かれたのは、ゴッドマスターの方だった。
しかし、同時にキョウジのシャイニングガンダムはノーマルモードに変化し、糸の切れた人形のように脱力する。
これを悠然と見ながらゴッドマスターは告げた。
「 なるほど 命 を 使う のは 私 だけ では ない のか」
言いながら、ゴッドマスターは再び両手を大きく広げ、異なる色の炎を左右に燃やす。
「 ならば これで 終わりだ 」
掌に全ての力を凝縮し、両手を前方で組んで突き出して白い闇の塊を生み出す。
機体を白と黒を基調とした色に戻しながら、右目が青く左目が紅く光る。
その光景は絶望を与えるには充分だった。
だがーー。
「フフフ、ハハハハハッ」
キョウジが哄笑する。
それに同調するように、シュバルツがマスターが、ミケロが、チャップマンが声を大にして笑った。
「哀れな 最後に気が狂ったか」
そう言いながら両手を突き出し、エネルギーを放って全てを終わらせようとするゴッドマスターにキョウジは笑いながら告げた。
「……貴様の、負けだ!!」
ゴッドマスターがキョウジの見つめる視線の先に気付き、そちらを向くと。
神々しい黄金の気を纏った20メートルを越えるガンダムが其処に居た。
「 なん だと 」
無感情な声で、しかし確かにゴッドマスターは戦慄した。
デビルガンダムから発せられる気は、極限まで高まってなお増えている。
「……」
ダインは静かに瞳を開き、己の中にあるモノを見つめていく。
ドモンとゴッドガンダム。
ラクス、ダコスタ。
ミケロ。チャップマン。
マスターアジア
シュバルツとキョウジ。
そしてーー。
『待ってるからね。私ーーダインが帰ってくるの、信じて待ってるから!!』
彼女の声が、想いが。
体温が、匂いが。
全てが愛しいーー。
「 なぜだ おまえは わたしと 同じ 存在 なぜ おまえに こんな 力 が 」
振り返りながら、双極ゴッドデビルフィンガーを構えて言う。
そんなゴッドマスターにダインは、そしてデビルガンダムは静かに語り掛けた。
「今の貴様には、どう足掻いても成れぬ境地だーー」
「消え失せろ 我がオリジナル」
放たれる白い闇。
対するは、究極の一撃。
白金色の光の球が七色を放ちながら、デビルガンダムの右手に宿る。
それを右腰に置き、両手でたわめて全身を黄金色から赤を基調としたトリコロールに戻り、デビルガンダムは構える。
「くたばれーー! 石破ぁ!! 究極ぅううう!! 天ぇえええん驚ょおおおお拳ぇえええん!!!」
前方に突き出すと同時、圧倒的な光が放たれる。
白金色の光と純白の闇は両者の中央で激突した。
そしてーー。
神と悪魔の片腕を持ったガンダムは消えて行く。
ガンダムとファイターの共存を否定したがゆえに、共存を行い更に前に進む者。
ダイン・カッシューー否、ガンダムファイターという人種の前に敗れたのだった。
その神々しい光は宇宙の闇を温かな光で照らしていくのだった。
全てが終わった。
それを分からせるように、太陽が静かに彼らを照らしていた。
この道しかない、願いを叶えたいのなら
そう信じた時から突き進んできた道。
それを彼らは否定し、新たな道を少年たちに考えさせた。
それぞれの思いを乗せて争いは終わる。
今、強き戦士達との別れの時。
少年たちの思いは?
次回、機動武道伝GガンダムSEED Destiny 最終回
新たな時へ、飛び立て! ガンダム!!