永遠のような瞬間だ。瞬く星々を眺めながら、俺は思った。
人の手が加えられていない、吸い込まれるようなその光景に目を見張る。文明が生み出した明かりがないと言うだけで、星はここまで輝くものなのか。
誰にとなく問い掛けていると、自身の傍らに横たわり同じように星を眺めていた彼女が身を起こし、こちらへと問いかけてきた。
「——もし、世界でアタシと2人っきりになっちゃったらどうする?」
降り注ぐ星々を背景に、彼女は瞳から涙を溢れさせつつも、微笑みながら尋ねてくる。その様は、俺の答えをせがむ様でありながら、どこか答えないでほしいと言う思いが滲み出たものだった。少なくとも、今の俺にはそう感じられた。
「どうするか……か。多分、リサと一緒にいると思う」
今、この瞬間と同じようにリサのそばに居る。それは紛れもない俺自身の本音。同時に、彼女のそばを離れはしないという契り。
「それじゃあ……」
「でも俺は……亡くしたものを想い続け、幻影に縋り、悲しむだけだと思う」
彼女の言葉を遮りながら、俺は自身の内心をリサへと打ち明ける。だがこれは、彼女が求める答えではないため、彼女にとっては残酷ではあるだろう。
現に彼女は、悲しみ故か瞳を潤ませている。すると突然、彼女は俺を押し倒し、胸に顔を埋める。
「それじゃあ……いつまで経っても……洸夜は囚われたままじゃん……もう、アタシと洸夜しかいないのに……」
「そう……だな」
自身の胸元に顔を埋めるリサから目を背けながらも、そっと彼女の頭に手を置き艶やかな髪越しに頭を撫でる。
——もし、彼女はさっきそう問うてきた。だがしかし、それはもう仮定ではなく現実となってしまっている。この世界には
それ即ち、先程の俺の本心は……彼女の心を抉ったに違いない。いや、確実に抉ってしまった。
「それなのに……どうして……」
「自分が……自分でいられなくなるから……」
この思いを無くしてしまったら、俺は今ここにある自身を保つことができなくなってしまう。そんな気がする。多分、恐れているんだ……。
「そして何より……リサをリサとして見れなくなるから……」
彼女を彼女として見ることができなくなる。そのことが、何よりも怖い。別の何かとリサを重ね合わせてしまうことが。
「だから……ごめん。リサが想ってくれてることは嬉しい。できることなら俺もそれに応えたい。でも、できないんだ……俺は、俺が弱いから」
震える声で、言葉を紡いだ俺はそっと彼女を抱きしめる。今日もまた、自身の中から消えた思い出を探し続けながら——